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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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その言葉に、ボクは思わず考え込んでしまった。もちろん、ボクは別府君が努力すれ
ば、絶対それに気付くと思っている。だって、いつもちゃんと見ているもの。だけど、
別府君からすればそんなの分からないし、確かにボクなら、いかにも言いそうな言葉で
はあったからだ。
「成果も上がらないし誰からも認められないんじゃ、そんなの結局無駄な努力って事に
ならないか? まあ、目標があるなら、それに越した事は無いけど、努力する為に目標
を作るってのもおかしな話だしな。だったら、自分の出来る範囲でやった方が――」
『ま、待ってよ』
言い負かされそうになって、ボクは慌てて言葉を途中で遮った。
『だったら……せめて、ボクが努力したって認めてあげればいいの? もっとも、本当
に別府君が努力したなら、だけど』
すると、何故か別府君は視線を逸らし、鼻に親指を当てて軽く擦る仕草をした。
「まあな。委員長が言ったとおり、それもおかしな話だけど、でもまあ、努力しろって
言った本人に認められれば、まあ仮に結果が出なかったとしても、胸の空く思いはするな」
『だったら、ボクが見てあげればいいんでしょ?』
咄嗟に出た言葉に、ボク自身が驚く。別府君も、ちょっと驚いた顔でボクを見つめた
ものだから、ボクは恥ずかしくなって視線を逸らしてしまった。
「見るって……どう、見るんだ?」
別府君が聞いてくる。そんな事、考えてもいなかったからボクはどうしようかと一瞬
迷った。だけど、すぐに思いつく。ボクと別府君の間なら、これしかないと。
『……毎週木曜か金曜に……図書室で勉強しよう? そうすれば、ボクも別府君がどれ
だけ勉強してるかとか……分かるし。委員会とかで時間が取れなかったら、その……土
曜日に図書館で、とかでもいいから』
弱気になりそうな心をグッと堪えて、ボクは提案する。男の子にこんな約束をするな
んて、ボクにとってはそれだけでも物凄い勇気の必要な事なのだ。今、勢いに流されて
いなければ絶対言えなかっただろう。そして、言い終えた今は、死にたくなるくらい恥
ずかしかった。断られたらどうしようと、泣きたくなる想いで、ボクは返事を待った。
「……ハァ……めんどくせーな」
『……え?』
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