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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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そう言って、ボクは別府君に背を向けてゆっくりと歩き出す。しかし、心が落ち着い
てくると、今度は何だか複雑な気分になった。別府君に努力して欲しいのは確かだけど、
でも、もし彼が頑張って成績を上げたら、今度はボクの手の届かない学校に行ってしま
うかもしれない。
――それは……イヤだな…… せっかく、別府君と同じコースを選択したのに……
別府君と同じ大学に行きたい。だけど、別府君が頑張る姿も見たい。矛盾しているの
は分かっているけど、どっちもボクの本心だった。
「……あのさ」
ボクの横を、同じようにゆっくりと歩いていた別府君が、声を掛けて来た。
『何?』
冷静を装いつつ、ボクは聞き返す。本当は、別府君に何を言われるのかと、かなりド
キドキしているのだけれど。
「努力しろとか、苦労しろとか言うけどさ。そんなの、どこで分かるんだ?」
『え……?』
ボクは、顔を上げて別府君を見つめた。別府君もこっちに軽く視線を流しているが、
表情はいつもと同じで、何を考えているのかは全く読めなかった。
「いや。委員長にさ。俺が努力したとして、それをどう分かって貰えればいいのかなって思って」
『そんなの、ボクにアピールすることじゃないでしょ? 自分の為の努力じゃない。ボ
クを満足させる為にとか、そんなのおかしいから』
突き放したようにボクは答えた。ボクの為に頑張るって言うなら、それはそれで嬉し
いけど、でも、何となく違うような気がする。大体、ボクが別府君に何かを頼んでいる
訳でもないし。それに、別府君の事だから、どうせボクからうるさい事を言われるのが
うんざりだからとか、そんな理由に決まっているし。
「けれど、委員長からそう言われて努力するなら、少しは認めて貰えないとな。努力し
たからって成績が上がる保障はないし、それでまた、頑張ってないだの努力が足りない
だの、結局楽したんじゃないかとか思われたら、バカバカしいからな」
『う……』
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