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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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準備室を出ると、友香が待っていた。
『お疲れ様。悠。お勤めご苦労様』
『先に帰ってていいって言ったのに……』
ため息を吐くボクに、友香は笑顔を浮かべ、唐突に肩を抱いて来た。
『冷たいこと言わないの。親友なのにさ』
『普通、自分で親友とか言っちゃうかな…… とにかく、うっとうしいから、離して』
肩を揺らして拒絶の反応を示すが、友香は全然意にも介さなかった。
『まーまー。良いではないですか。これも、親愛の証ですよ』
だけど、ボクには分かっている。こういう態度の友香は、絶対に何か含みを持ってい
るに決まっている。それも、ボクにとっては非常に不都合な事だ。
『言っとくけど、先生に何を言われたかは話さないからね』
先手を打って釘を刺す。しかし友香は首を振った。
『聞かないわよ。そんな事』
意外に思って友香の顔を見つめた途端、友香はニンマリと笑顔を見せて言葉を続けた。
『だって、分かってるもの。進路の事でしょ?』
『へ……っ?』
驚いて友香から体を離そうとするが、肩をがっちりと掴まれてしまい、ボクは体を動
かす事が出来なかった。友香はクスッと微笑み、ちょっと得意気に語る。
『だって、昨日進路票を提出したこのタイミングだもん。それに、どんな理由かも分かっ
てるし。悠ってば、理系の学部を選択したんでしょ?』
『何で知ってんの!?』
さすがにボクも、驚きの余り叫んでしまう。しかし、友香はさも当然と言った感じで頷いた。
『幼馴染を舐めちゃいかんぜよ。だーって、悠が進路で悩んでるって言ったら、それし
かないもん。どーせ、別府君が理系の大学に進学するからでしょ。ま、そーいうのも良
いわよね。好きな男の子と、同じ大学に行きたいってのもさ。羨ましいな。悠は』
『違うってば!! 別に別府君の進路なんて、ぜんっぜん、まっったく、関係なんてな
いんだから!! あくまでその……ボクが、ボクの将来のことまでじっくり考えて、考
えて、考えた挙句の結果なんだから。そんな……友香が考えてるような浮ついた気持ち
は、全然ないんだからねっ!!』
『じゃー、別府君が文系だったとしても、悠は理系を選択したんだ』
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