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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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「まさか。本気で美味そうだと思ったから言ってるだけだぜ。そもそも、最初はかなみの
手作りとか知らなかったじゃん」
『ま、まあそうだけどさ。でも、何かアンタにそんな褒め方されると、背筋がゾワーッと
なんのよ。マジで』
「そりゃあ申し訳ない。けどさ。しょうがないじゃん。実際に美味そうだし見栄えもいいし」
『わ、わかったから、もう言わなくていいわよ。褒めてくれてありがと。これでいいでしょ?
だからもうあっち行ってよね』
「その……かなみさん」
『何? 急にさん付けとか、逆に気持ち悪いんだけど』
「あー、いや。その、お願いがあってさ。だからここは、ちょっとかしこまろうかなって」
『ふーん。お願いね。分かった。言うだけ言いなさいよ。ただし、期待はしないでよね』
「じゃあ、期待しないで言うけどさ。出来ればそのシュウマイ、一つくれないか?」
『やだ』
「即答かよ。断るにしても、少しは考えてくれたっていいだろ?」
『だって、何であたしがせっかく自分の為に作ったお弁当を、タカシなんかに分けてあげ
なくちゃいけないのよ。意味が分かんない』
「俺が、かなみ手作りのお弁当を、ちょっとだけでも味見したいって言うんじゃ理由にならない?」
『なる訳ないでしょ? 大体、何でアンタがあたしのお弁当を食べたがるのよ。自分のが
あんでしょーが』
「いや。それはそれとして。つか、ほんのちょっとだけでいいんだよ。かなみのお弁当が、
見た目通りに美味しいのか、確かめたいだけだから」
『失礼な事言うわね。そりゃ、胸張って美味しいとまでは言わないけどさ。一応、ちゃん
と食べられるものは作ってきたつもりよ。大体、自分のなんだもん。不味いもの作って来
るわけないじゃない。アンタのならともかく』
「そりゃまあそーだ……って、俺のだったら不味いの作って来んのかよ!!」
『例え話よ。大体、ほら。あたしが、アンタのお弁当作るとか……その……死んでもあり得ないし』
「俺の弁当を作るのは、死ぬよりも辛い苦行だとおっしゃるか」
『だから例えだっての。いちいち本気にしないでよ。とにかく、あたしのお弁当は米粒一
つだって分けてあげないから。ほら。諦めて自分の席戻ってご飯食べて来なさいよ』
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