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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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驚かされた事にカッとなって、つい怒鳴ってしまう。するとタカシは苦笑しつつ、片手
で私を制した。
「悪い悪い。一つ聞き忘れたことがあってさ。その……俺のあげたケーキ、もう食ったか?」
『へ……?』
唐突な質問に、私はキョトンとした。それから、ちょっと慌てて答える。
『いや、その……まだ、だけど……』
たどたどしく答えると、タカシは笑顔になって言った。
「そっか。一応、かなみの好きそうなものをチョイスしたつもりだったから、口に合えば
いいなって思ってさ。もし良かったら、明日感想聞かせてくれよ。じゃな」
『待った!!』
今度こそ帰ろうと振り向きかけたタカシの服の裾を、私はギュッと掴んだ。タカシが驚
いた顔で私を見下ろす。
「どうしたんだよ? まだ、何かあるのか?」
そう聞かれて、私は困ってしまった。タカシに帰って欲しくない一心で服を掴んでしまっ
たけど、何をしゃべろうかとか、全く考えてなかった。
『えっと……その……あの……』
「は?」
頭の中がどうしようどうしようと言う考えで満たされて、それがグルングルンと回る。
このままじゃタカシが帰ってしまう。そんなの、私はイヤだ。
『ゴメンッ!!』
咄嗟に出た言葉が、これだった。
「ゴメンって……何がだよ……?」
タカシに聞き返され、私はその先の言葉を言うのに戸惑った。いつもの、素直じゃない
私が顔を出す。だけど、言ってしまった以上は突き進むしかないと、私は無理をして、言
葉をひり出す。
『あの……何がってのは、その……あたし、タカシに嘘……吐いたから……』
「嘘ついた……って?」
鸚鵡返しに聞き返すタカシの顔を力強く見つめて勇気を貰うと、それから俯いて目を閉
じ、半ばやけっぱちな感じで言った。
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