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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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しかし、そんな事を言いながらも、私の心はドキドキして仕方が無かった。本当に、タ
カシは私からのチョコが無くてガッカリしていたんだろうか? 仮に方便であったとして
も、そんな事を言われたら動揺せざるを得ない。私は固唾を飲んで、タカシの次の言葉を待った。
「いや、まあそりゃあね。あいつらから貰えるのも嬉しいよ。義理って言うか、友達同士
としてな。けど……まあ、その、何だかんだでお前との付き合いが一番深いし……だから、
まあその、一番期待もしてたって訳で」
『バッ…… バッカじゃないの。何であたしからのチョコなんて……』
こんな、口の悪いだけの女からのチョコを一番期待してくれてたなんて信じられない。
一ヶ月前の私に言ってやりたい。タイミングを見失った上、他の子からチョコ貰ってる隆
を見て、嫉妬して怒って家に帰っちゃって、結局チョコを渡せずに泣いてた私に。勇気出せって。
「いや。けどまあ、こうしてくれただけでも、すっごく嬉しいわ。余りもんとか、時期外
れとか関係なくな。ありがとう」
そう言うタカシの顔は、本当に嬉しそうだった。何かもう、眩しくて私は、そんなタカ
シを見ていられなかった。
――ヤバイ。あたし……どうにかなっちゃいそう……
タカシがここまで喜んでくれた事が、嬉しくて嬉しくて、今にも感情が溢れ出そうだっ
た。それを無理矢理押し込めたものだから、呼吸が息苦しくて、私はタカシに聞こえない
ように抑えながら、何度も呼吸を繰り返した。ギュッと握り締めた手の平には、ジットリ
と汗が滲んでいる。
「それじゃあ……そろそろ帰るよ。ホントに嬉しかった。それじゃな」
黙りこくっていたら、タカシが暇を告げるのが聞こえた。私は、ハッと顔を上げる。何
だか分からないけど、とにかくまだ帰って欲しくなかった。タカシに傍にいて欲しかった。
私は慌ててタカシに手を伸ばしつつ、引き止めようと言葉を発した。
『ちょっ――』
「あ、そうそう」
『へっ!?』
いきなり振り向いたタカシに、私は心臓が止まるほどビックリした。ビックリしすぎて、
悲鳴すら上がらず、小さく変な声を上げて息を呑んだだけだった。
「ん? どしたかなみ?」
『い、いっ……いきなり振り向くな!! このバカ!!』
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