レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
-
『そうだけど、余り物は余り物だもん。自分で食べるのもやだし。だからアンタにあげるっ
つってんのよ。それとも、いらない訳?』
「いやいやいや。そんな事は思ってもいねーけどさ。ただ……誰か、あげる奴がいたんだっ
たら、俺なんかが食べるの気が引けるかな……って」
何気にそういう所を気にするなんて、タカシも意外と繊細だな、とちょっと感心したり
する。同時に、他に好きな人がいると誤解されかかっている事に、私は慌ててそれを否定した。
『べっ……別に本命あげる人なんていないわよ!! 友子が買え買えうるさいから買っちゃっ
ただけで、下手にあげると誤解されるかもしれなくて、処分に困ってたからちょうどいい
なって思ってただけよ。ホントなんだからねっ!!』
自分でも、何か必死過ぎるくらいムキになっていた。タカシはしばらく黙っていたが、
やがてとんでもない事を口にした。
「あのさ。その……多分違うとは思うんだけど……まさか、俺宛だったとか……そういう
事はないよな?」
私は驚いてタカシに向き直った。その瞬間、真面目な顔で私を見つめるタカシとの視線
が交錯する。私の心臓がドキリ、とした。もしここで頷いたりしたら――実はそうなんだっ
て言えたら、どうなるんだろうか。しかし、そんな思いをあっさり吹き飛ばし、いつも
の素直じゃない私が、口を尖らせて否定した。
『なっ……何バカな事言ってんのよ。そんな事ある訳ないでしょ。何勝手な妄想してんのよっ!!』
言い終えると同時にまた、苦い後悔の様な味が口から胸に染み渡るように広がった。タ
カシにキツイ言葉を発した時はいつもの事だが、今日は特に酷い。
「そうだよな…… いや、ゴメン。気ぃ悪くしたならさ。ただ、その……バレンタインデ
ーの時、かなみから貰えなくてちょっと、その……ショックだったからさ。そうだったら
いいなーとか、勝手に考えてたりしてさ。まあ、勘違いだと分かってむしろスッキリしたわ」
『え……?』
驚いて、私は顔を上げてタカシを見つめた。
――ウソ……タカシが、私からのチョコを待ってたって……そんな事……
確かめる為に、敢えて私は信じない素振りを見せた。
『ウソばっか。調子のいい事言っちゃって。友子とか他の子から貰ってるじゃない。アン
タには十分過ぎるほどね』
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板