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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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『ずるいって、別にあたしからくれって言った訳じゃないもん。そんなの、タカシに文句
言いなさいよね』
すると友子は、ジト目で私をジッと見つめた。
『そんな事言って、ホントは嬉しいくせに。ニヤつきを我慢しようと、頬がひくついてま
すぜお嬢さん』
『えっ? ウソ。そんな事ないもん』
その言葉に、私は焦って頬を触る。すると友子がニヤニヤしながら指摘して来た。
『その態度から察するに、図星ってトコかね』
嵌められた事を知り、私の頬がカッと赤くなるのが、温度から感じられた。
『そんな事ないわよ!! 別にあんな奴のなんて、どーだっていいもん』
『じゃ、ちょうだいよ。どうだっていいんなら、いらないんでしょ?』
差し出された友子の手を、軽くペチンと叩く。
『それはダメ。一応、こっ……好意でくれたんだもん。食べなきゃ、その……失礼じゃない』
『じゃ、せめて中身見せてよ。つか、あたしのより包みおっきくない?』
さらに詰め寄る友子から、私は半ば必死で包みをガードする。
『ダメ。別に見せるもんでもないでしょ。開けたら仕舞うのもめんどくさいし。家で適当
な時につまむからいいの』
そんな私を前に、友子は肩を竦めて呆れたように言った。
『はいはい。そんなに独り占めしたいんなら勝手にしなさいな。お家でたっぷりと堪能なさい』
『んな訳無いじゃん。死ねこのバカ』
放課後、大急ぎで家に帰ると、私は自分の部屋でドキドキしながらタカシから貰ったホ
ワイトデーのプレゼントを開けた。
『うわ……何よこれ。何気に豪華じゃない……』
中に入っていたのは、有名洋菓子店のプチケーキだった。それが3つ。間違いなく、お
返しで他の子にあげてたクッキーなんかよりもランクは上だ。
『どうしよう…… こんなもの、貰っちゃっていいのかな…… あたしは何もあげてないのに……』
机の引き出しに入りっ放しの、本命チョコが私の脳裏に思い浮かぶ。今からでも渡せば
と、そう考えて私は首を振った。
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