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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

7937/7:2010/03/14(日) 22:49:45 ID:3aJ5EakI
 私との仲は改善しなくても、欠点を知り、それを直したいという気持ちは立派だと思
う。私なんて、自分で理解している欠点ですら認めたくないというのに。
 しかし、彼に対する答えを、私は持ち合わせていなかった。何故なら、嫌う理由なん
てどこにもないから。彼を避けているのは、偏に私が臆病だからに他ならない。だから
私は、ある意味正直に、こう答えた。
『別に、理由なんて無いわ。だって、嫌ってはいないもの』
 ちょっと驚いたような顔を、別府君はした。ずっと嫌われてると思ってる人から意外
な事を言われれば、それも当然だろう。
「なら、何で……」
 自分を避けるのか。そう聞きたかったのだろうが、私は彼に言葉を被せるように言葉
を続けた。
『単純に、貴方の事が苦手なだけなの。向かい合ってるだけでも、おかしくなりそうな
くらいに。だから、貴方に原因なんて無いわ。あるのは私の方』
「そっか……分かったよ。生理的に、って事か……じゃあ、ま、仕方……ないよな……」
 そう答えた時の彼の顔が辛そうで、私は顔を背けてしまった。
 私は嘘を言った訳じゃない。ただ、誤解させるように言っただけなのだ。だって、彼
を目の前にして私の体がおかしくなる原因が、恋心からだなんて、言える訳無いもの。
こんな欠点だらけのつまらない女の事で、彼には悩んで欲しくないもの。それなのに、
結果的には彼を酷く傷付けただけだった。彼の顔に浮かんだ表情を思い浮かべるだけで、
私の心もズタズタになりそうな程に、酷く痛みを覚えるのだった。



終わり
ここまで避けさせると萌えは無くて、ただ辛いというか、痛いだけだなあと実感。




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