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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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公園に着くと、時計塔の下でかなみが先に待っていた。
マフラー、帽子、手袋の三点セットが寒がりな所をよく表していて非常に可愛らしい。
「遅い!」
「悪い悪い。そこの通りで子供が迷子になっててな」
さらりと嘘。
「嘘つくなバカ。私が呼び出したら3分以内に待ってるくらいしなさいよね?」
「無茶言うなっつーの。…で、どした?」
用件を聞くと、かなみは一瞬だけ言葉に詰まる。しばらくてろてろしていたが、やがて覚悟を決めたようにばっ!とそれを差し出した。
白いラッピングにピンク色の可愛らしいリボン。
男が持つにはすこし恥ずかしいデザインのそれは───
「チョコレート?」
「…それ以外何に見えるのよバカ。ほら、は、早く受け取りなさいよ!」
妙な気恥ずかしさに頭を掻きつつ、俺はそれをありがたく頂戴した。
「…へえ。まさかかなみから貰えるとはな」
「悪い?…アンタなんかにあげるつもりじゃなかったけど、材料が余ったからついでにつくってやったのよ。感謝しなさいよね」
よくよく材料を余らす奴だ。
そう俺は思ったが、あえて口には出さなかった。
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