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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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『で、でもやっぱりその……今更感が……しない?』
先輩の言いたいことは分かるが、僕は首を振ってそれを否定する。
「だから、デートなんですよ。そう定義するだけで、何か違った感じっていうか、その
……新鮮味があるでしょ? それとも、相手が僕じゃ役不足ですか?」
『そ、そりゃあそうに決まってるじゃない!! あたしの相手なのよ。アンタなんかに
本来は務まる訳ないでしょっ!!』
先輩の答えに、僕は思わずニヤリとしてしまう。わざと間違った使い方をしたが、予
想通りまんまとはまったなと。だけど、敢えて本当の事は言わずに話を進める。
「本来は……って事は、渋々だけどオッケーって事でいいですか?」
言葉尻を捉えて聞くと、先輩は強気に僕を睨み付け、それから視線を外して吐き捨てた。
『しょうがないでしょっ!! 相手役……他にいないんだもん。まさか、部の男子の誰
かに頼む訳にも行かないし……』
「じゃあ、決まりですね。それじゃあ、今度の日曜、早速デートしましょうか?」
スケジュールなんて聞かなくても、デートの約束を取り付けられる女の子は世界広し
といえど、僕には先輩しかいないな、と心の中で思う。
『ちょ、ちょっと待って? いきなり?』
慌てて聞き返す先輩に、僕は頷く。
「ええ。まずは、可愛い服を探しに行きましょうよ。先輩のお出かけ着って限られてま
すからね。まずは外見から磨かないと」
『そりゃそうだけど、でも、そんないきなりとか……』
「いいじゃないですか。どのみち、日曜日はまた僕んちに来るつもりだったんでしょ?」
僕にしてみると、二人で過ごすには違いないんだから、そんなに大して変わりないは
ずだと思う。なのに、いざ形式ばってデートとすると、途端に後ろ向きになる。そんな
先輩が可愛くて仕方が無かったりする。
『あたしのスケジュールを勝手に決めんなっ!!』
僕に予定を言われたことが不満だったのか、先輩が文句を言う。が、僕はあっさり言
い返した。
「じゃあ、他に何か予定ありましたか? 僕は何も聞いてませんけど」
大抵、都合が悪くて顔を出さない時は、先輩は事前に僕に言う。それも何故かちょっ
と自信ありげな感じで。だから、何も言わない時はほぼ100パーセント、僕と過ごすという事だ。
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