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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

66212/15:2010/02/06(土) 17:23:12 ID:5W7FNz5g
『女の子扱いしてるって言うんでしょ? だったら、その……アンタは男として、どん
なアドバイスをくれるつもりなのかって聞いてんのよっ!!』
 ありゃ、話を逸らされたな、と僕はちょっと残念な気持ちになった。先輩が一言、足
りないって、そう言ってくれれば、いっぱい可愛がるチャンスだったのに。でもまあ、
今はそれを望んでいないと言うのなら仕方が無い、と僕は気持ちを切り替える。
「そうですね。先輩はオシャレが苦手だから、可愛らしい服を選んであげたりお化粧の
仕方をアドバイスしたりとか、お菓子作りを伝授してあげたり、僕がやれる事はいっぱ
いあります」
 そう言うと、先輩はちょっと呆れたように返す。
『あんたってば、男のクセに何で女の子以上に女らしい事に詳しいかなー』
「別に女の子になりたいとか思ってる訳じゃありません。ただ、雑学は分け隔てなく覚
えるのが好きなだけです」
 こればっかりは僕の自慢出来るところなので自信を持って言うと、先輩はやれやれと
いった調子で肩をすくめた。
『ま、アンタにお願いなんてしたくないけどね。どうせほっといたって口を出してくる
んでしょうから、勝手にしなさいよね』
 つまりそれは、宜しくお願いします、という事だと僕は解釈した。なんせ、先輩が素
直に協力を求めてくるなんて有り得ないんだから、勝手にすればいいという事は、勝手
にして欲しいと言う。そこまで深読みしないとこの人とは付き合えない。
「了解です。それじゃあ、さっそくまずは週末デートしますか」
『は……?』
 急な僕の提案に、先輩は咄嗟の反応が出来ず、ポカンとした顔になる。それから少し
経って、ようやく事態が飲み込めたのか、一気に顔が真っ赤になった。
『ちょっ……ちょちょちょ、待ちなさいよっ!! ななな、何であたっ……あたしが、
アンタなんかとデートしなきゃなんないのよっ!!』
 興奮気味にまくし立てる先輩を、まあまあと手で押し止める。
「落ち着いてください。先輩はあくまで、擬似デートと捉えてくださって結構ですから」
『擬似デートって言ったってデートでしょっ!! 何考えてんのよアンタはっ!!』
「もちろん、先輩がどうやったら女として磨かれるかって事ですが」




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