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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

6544/15:2010/02/06(土) 17:19:20 ID:5W7FNz5g
 バシッと眼前に手の平を差し出されて、僕は思わず仰け反った。先輩は、両手を腰に
当てると、居丈高なポーズで僕を睨み付ける。
『ああいうのはね。お客様に対する気持ちの表れなんだから。アンタごときが、遊びに
来てあげてるあたしに対して茶菓子の一つも出さないとか許されない事なんだから』
「でも、太っても知りませんよ?」
 真顔で忠告しても、断固として先輩は譲る気配を見せなかった。
『それはそれ。これはこれ、よ。大体、今はまだ体重増えてないもん。危険水域越えて
から考えるわよ』
「まあ、確かにそれは先輩の自由ですけどね。僕がいくら口を出そうが、結局は先輩の
問題ですし」
 そう答えつつ、何となく先輩の胸やらお腹やら腰つきやらをしげしげと眺める。大学
生になって、お酒を飲むという体に悪いお付き合いが増えた割にはスタイルに変化はな
さそうだ。
『ちょっ……っ!? ひっ……人の体をジロジロと見ないでよね、このドスケベ!!』
「いえ。一応確認をと思ったんですが」
『し……しなくていいってば、そんなのっ……!!』
 怒りをむき出しにしつつも、ちょっと照れた感じで両腕で体を抱き締める先輩を微笑
ましく眺めつつ、ようやく話を本題に戻せるな、と思った。
「で、先輩。ホントのところは何なんですか? 恥ずかしい理由でないんだったら、教
えて下さいよ」
 しかし、先輩は即答だった。
『ヤダ。教えない。つか、あたしの事ばかり聞いてるけど、アンタはどうなのよ? 今
年の抱負はあんの? あるんだったら、まず自分のを話してから、それからあたしに聞
きなさいよね』
「へえ? 先輩は僕の抱負に興味があると?」
 そう切り返すと、先輩は、へっ?と小さく声を上げ、それから慌てて取り繕い始めた。
『べ、別にその……アンタの抱負なんかに興味ないわよ。だけどその……あたしばかり
言わせようとするなんて、ズルイじゃない。だから、人に聞く前に、自分のを言ってか
らにしろっての』
「じゃあ、僕が抱負を語ったら、先輩のも教えてくれます?」




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