レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
-
【ナンパされているツンデレを助けたら】
とある休日。まつりは一人買い物に出かけた。普段は家の者に任せているのだが、今日は天気がよかったので、散歩がてら街に出たのだった。
だが、それが悪かった。買い物帰り、軽薄そうな男に声をかけられた。
「ね、キミキミ、ちょっと俺と遊ばない?」
まつりは男を一瞥すると、何も言わずその場から去ろうとした。だが、男が行く手を遮る。
「無視するなんてヒドイなー。ドイヒーだね」
金色に染められているが、毛の根元付近は黒い髪、浅黒い肌、だらしなく開けられた胸元、チャラチャラと目にうるさい金色のネックレス、極限まで下げられたズボン。まつりの嫌悪感を引き出すには充分すぎる格好の男に、まつりは顔をしかめた。
「二度は言わん。そこを退け」
「へ? なになに、俺? 俺に言ってんの?」
「二度は言わんと言ったはずじゃ」
「え? え? なに、俺舐められてマスか? この街しきってんの、俺の友達だよ? あんま俺怒らせない方がいんじゃね?」
まつりは一つ息を吐くと、面倒くさそうに男を見た。さて、どうしたものか。家の者を呼ぶか。いや、この程度の小物、一人で充分か。そう思案していると、見慣れた顔が視界に映った。
「ん? あ、猫だ」
「誰が猫かッ!」
「冗談だよ、まつり」
見慣れた顔──別府タカシはまつりに軽く手を上げて挨拶した。次いで、彼女の行く手を遮るように立っている男を見る。
「あァ? なに見てんだよ」
恫喝する男を無視し、タカシはまつりに向き直った。
「ふむ……にゃるほど。ナンパ?」
「見て分からぬか。ほれ、とっとと助けぬか、阿呆」
「えー」
「えーじゃないわいっ! ほれ、頑張らぬか!」
「はぁ、しゃーねえ……つーわけでそこの人、これは俺のなんで、ナンパは別のピーマン頭の女性にしてください」
「あァ? なめてんの? あ?」
「まつり、ダメだ。なんかニワトリみたいに頭が上下してる。この人は実はニワトリではないだろうか。ニワトリは言葉が通じないぞ」
「それはニワトリに失礼じゃぞ。それと、わらわはおぬしの物ではない。決してない」
「あー……あーあー、もーダメ、許せねー。超ぶっ殺しけってー」
男はポケットからナイフを取り出し、二人に見せ付けるようにちらつかせた。
「つまらぬ男は凶器までつまらぬのう。ナイフなぞ、珍しくともなんともないのじゃ。のう、タカシ?」
「ひぃ、怖い! 逃げろ!」
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板