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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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「俺達さ…もうこの関係…終わりにしよう」
久しぶりのタカシとのデート、柄にもなくはしゃいだ結果がこれ。
仕方ないよね。こんな会う度文句言ったりぶったりする女じゃ…それでも、タカシは優しかった。
それに甘えすぎた。それだけのこと。だから、タカシに愛想をつかされるのもただの自業自得
『ふん、私だってせーせーするわ。いい加減こんな関係私も飽き飽きしてた所よ!』
嘘、本当はタカシとの関係に飽きなんて来るはずもない。未だにデートの前日は眠れないし
何を着ていこうか、タカシは可愛いよって褒めてくれるだろうか、とかタカシの事ばっかり考えてる
「ああ、かなみもそう思ってたのか。なら丁度よかったのかな」
かなみも、タカシのその言葉に胸を打たれる。あぁ、やっぱりタカシは私と嫌々会ってくれてたんだ…
それなのにタカシに対して素直になれない私は彼にとって凄く鬱陶しかった事だろう。
今日だって、タカシのたった数分の遅刻如きで怒鳴り散らしたり、タカシの服がデートに着て来るような
服じゃないとか(実際は結構かっこよかったりしたのだが)タカシはどういう心境で聞いていたんだろう?
そう思ったら涙が出そうになった。でも駄目、ここで私が泣いちゃ優しいタカシは別れるのをやめてしまう
かもしれない。タカシの事だからこの別れ話も切り出すのに相当悩んだことだろう。そのタカシの決意を
踏みにじるようなことはしちゃいけない、したくない。私に出来るのはタカシが未練なく
すっぱり別れられるように、いつもの私でいること
『丁度よかった…ってアンタもそう思ってたんなら早く言いなさいっての!』
私は思ってもない事を言う。タカシと別れたくない、でもそんな私の醜いエゴでタカシを縛るような
事はしたくない。タカシの事だから私より可愛い彼女くらいすぐ出来るだろう。私でなくてもいいんだ。
ううん、優しいタカシには私なんかよりお似合いの人はいくらでもいる。むしろ私じゃいけないんだ。
「…うん、まぁ、そうなんだけどさ…踏ん切りがつかなくて…かなみの気持ちも分からなかったし…」
ほら、やっぱり。こっちはタカシのことなんかお見通しなんだから。何年来の付き合いだと思ってんのよ
『私の気持ちって…そんなの別に考えなくてもいいんじゃない?』
振られる側の気持ちなんか考えるからそうなる。それでもタカシは考えずにはいられないんだろう。
そんな奴だ、私の惚れた男は。ああ、ベタ惚れだなぁ、私…。これでちゃんと泣かずに別れられるんだろうか?
「いや、むしろ考えなくちゃいけないだろ!?お互いにとっても大事な事なんだからさ…」
そりゃさ、大事な事でしょうよ。でもだからって、わざわざ振ってしまう子のことを考えてちゃ
ちゃんとしたお付き合い出来ないでしょうが!あーもうアンタ優しすぎ!こりゃ惚れるのも頷けるわー
『だから、アンタは馬鹿なのよ。自分がこうと決めたら突っ走る。アンタにはこれくらいでいいの』
私の台詞に頭を抱えて悩む馬鹿。
「いや、でも…うーん…かなみの言う事にも一理……あるのか…?わからん…」
まだわからないのかこの馬鹿は。あー!そんな馬鹿に惚れた私も馬鹿だけど!
『だからほら!そうと決まったら言う事あるでしょ!さあ、さっさと言いなさい!
こっちは準備OKだから!』
いや、全然全く準備出来てないけどさ。このままほっといたらいつまで頭抱えてるかわかんないし
私としてもさっさと振られて家で不貞寝したい。物凄い泣くだろうけど
「あ、うん…そうだな。大事な事だしな…こういうのはちゃんとしないと…」
タカシが姿勢を直しこちらを真っ直ぐ見つめる。むぅ……なんか死刑宣告を待ってる感じだ。
まぁ、私にとっては全くそんな感じなんだけど………そして、ややあってタカシがその口を開いた。
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