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ツンデレじゃない長編投下・評価スレ
57
:
5/8
:2005/08/28(日) 13:34:22 ID:uu.ib/mg
幻聴じゃない。嫌な予感がする。早くこの場から離れよう。
「戻ろ――」
居た。かなみの後ろに何かが居た。ソイツはゆっくり近づいてくる。
「う、う、うし……」
『牛?何言ってるの?』
かなみは振り返ると、ビクッと身震いした。ソイツに気付いたらしい。
ソイツが近づくにつれ、段々とその姿が浮かび上がってきた。
白いナース服を着て、左手には注射器を持っている。目の焦点が合っていない。
口から涎を垂れ流し、手足の関節を不自然に曲げながら近づいてくる。
「ナ、ナースの幽霊だ、逃げるぞ!!」
かなみの手を引っ張ったが、彼女は動かなかった。
「かなみ?」
震えている。
『……人の……』
「おい、しっかりしろ!!」
『……恋路を』
拳を握り締めている。
『邪魔……するなああぁぁああ!!』
かなみはオレの手を振り払うと、ナースの幽霊に突進した。
「か、かなみぃぃ!!」
幽霊は、スッと、左手に持っていた注射器をかなみの顔に突き刺そうとする。
その刹那。かなみは、前に出した左足を軸にして、上半身を左に振る。右拳が弧を描いて、幽霊の顔面に直撃した。
トマトを潰すような、嫌な音が温室に響く。幽霊が宙を舞って……落ちた。
「かなみのやつ……幽霊に右フックかましやがった……」
しかもカウンターだ。
『アンタねぇ、人の恋路を邪魔したら馬に蹴られて死ぬって、お婆ちゃんから教わらなかったの!?』
かなみが幽霊相手にマジギレしてる。
「死んでるから、だいぶ前に死んでるから」
『タカシは黙ってなさい!!』
一喝すると、かなみは幽霊を指差して叫んだ。
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