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ツンデレじゃない長編投下・評価スレ

37保守代わり長編23〜end (18/30):2005/08/27(土) 17:20:07 ID:8dR622LE
 『ミント』から発せられる魔力は自分のそれを圧倒的に凌駕している。
 普通に戦っても絶対に勝てない。ならば、それ以外の方法で勝たなければならない。
 すぐに思い至ったのは、そばで寝ているニーナだ。その肩が僅かに上下している。
 魔王の移動――すなわち魂の移動があったのに、まだ生きているということは、ニーナ
と『ミント』はまだ繋がっている。ならば、ニーナを殺せば同時に魔王も滅ぼせるはず。
 アスタの下した決断はそれだった。
 駆ける。
 速い。リオンを殺したときの数倍の速さ。これが彼の全速力だ。
 ただ単純に速さだけなら、アスタはエルフの中でも1位、2位を争う速さを持っている。
 大きく『ミント』をまわりこみ、倒れているニーナに一気に走りこむ。剣を振り上る。
 そして、ニーナの体を切ろうとしたとき、その肩を何者かに掴まれた。
 急に、もの凄い力で肩を掴んだ何か。
 アスタが振り向くと、そこには『ミント』がいた。それまで『ミント』のいたところを
見ると、そこには誰もいない。圧倒的に『ミント』のほうが速い。
?「ニーナは殺させないぜ。絶対に守るって言っただろう。クソエルフ」
ア「!!?!?」
 『ミント』から発せられた言葉に驚愕する。その声は女の、ミント本人の声と同じだ。
 だが、それは間違いなく、数十分前に殺した男だった。
 『ミント』がアスタの顔をぶん殴る。
 アスタの体が、まるで木の葉のように吹き飛び、大地を二転三転した。


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