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ツンデレじゃない長編投下・評価スレ

25保守代わり長編23〜end (7/30):2005/08/27(土) 17:14:36 ID:8dR622LE
 アスタは生きとし生けるもの全てが、共通に持つ『絶対的な正義』があると信じていた。
別に誰かに教えられてそう信じているわけではない。本人が、自ら思ったことだ。
 絶対的な正義。それがあるのだから、相対的に絶対的な悪があるはずだ。
 それは魔王。そうである。そうに違いないとアスタは信じていた。思い込んでいた。
 けれど・・・・
 けれど、目の前にいる男はどうだろう?
 彼は絶対的な悪であるはずの魔王を、事実上庇おうとしている。
 もちろん本気で魔王を守ろうとしているのではないだろう。彼が守っているのはあのニ
ーナとかいう少女だ。
 だが、今守ったところでどうなる?
 ここで、自分を殺し、ニーナが死ななくなっても、じき魔王が降臨する。そうすれば世
界は終わりだ。そのことを分かっていたら、絶対悪である魔王を滅ぼすことを最優先にす
べきではないのか? それが正義ではないのか?
 自分と、目の前の男――リオンと、一体何が違うのか?
 それは・・・・
 それは、きっと・・・
 優先順位。
 そうだ、リオンとアスタの絶対的な違い。それは優先順位だ。
 リオンはニーナを最上段に置いている。
 それに対してアスタは、世界の平穏を最上段に置いている。
 この違いが、二人の正義にズレを生じさせている。だが、やっぱり理解できない。魔王
は絶対悪。これは間違いないはずだ。だから、それを滅ぼすことを最優先させる。それは
当然のことじゃないか。
ア「何故だっ!? 何故、彼女を庇う!? 魔王が降臨すれば世界は終わるんだぞっ! 分
かってるのかっ?!」
 アスタが剣を振る。それを受け止め、リオンが叫ぶ。
リ「分かってるよ! んなことっ!」
 剣を弾き返す。アスタが、すぐにもう一撃放つ。
ア「だったら何故っ?! 何故!!?」


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