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あ
122
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 02:01:40
―――まさぐっていました!
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっていました。
寒いのか熱いのか分かりません!
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
「ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんでゆるしてちょんまげ☆・・・ふぇへへへ・・・」
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
「はあ〜・・・びっくりこきまろぉ〜ゆるしてちょんまげ〜」
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
そうこうしているうちに、見張りの者をあっという間に片してくれたのは葦高龍次。
扉を開けると外の二人を呼んでいます。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロウねえー」
123
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 02:24:37
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
「ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃって
ゆるしてちょんまげ☆・・・ふぇへへへ・・・」
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
「はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜」
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
そうこうしているうちに、見張りの者をあっという間に片してくれたのは葦高龍次。
扉を開けると外の二人を呼んでいます。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
124
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 03:17:51
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたち。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるものです。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていないようです。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「・・・あの・・・あんた。今の男、どう思う?いい男だよねぇ?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ」
125
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 03:33:08
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたち。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるものです。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だよねぇ?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
126
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 03:35:13
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だよねぇ?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
127
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 03:45:08
二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音。
その後の沈黙のあとに、扉がギィと開き笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
葦高龍次の背中をさする玉響。
128
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 03:49:32
二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに、扉がギィと開き笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
葦高龍次の背中をさする玉響。
129
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 04:02:10
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(ごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかい!?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
130
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 04:09:05
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに、扉がギィと開き笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
葦高龍次の背中をさする玉響。
部屋に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
131
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 04:26:59
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに、扉がギィと開き笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
口から血をふいた葦高龍次の背中をさする玉響。
部屋に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
玉響は倒れている見張りたちの着物に手をいれまさぐり、自分の懐に金目のものを入れていきます。
「金、金・・・金の光は阿弥陀ほどってね。
それとこいつらに山場に目を覚まされても困るから麻酔針打っとくよ。
ちくっとな。これで数時間はおねんねさと」
132
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 04:58:31
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに扉がギィと開き、笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
口から血をふいた葦高龍次の背中をさする玉響。
裏口から室内に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
玉響は倒れている見張りたちの着物に手をいれまさぐり、自分の懐に金目のものを入れていきます。
「金、金・・・金の光は阿弥陀ほどってね。
それとこいつらに修羅場に目を覚まされても困るから麻酔針打っとくよ。
ちくっとな。これで数時間はおねんねさと」
物色が終わった玉響は、物陰にゆらりと潜み、人の気配がないか耳を澄まします。
「忍者ごっこも久しぶりだね。」
133
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:02:41
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の悪い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかい!?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
134
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:04:29
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかい!?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
135
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:17:12
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに扉がギィと開き、笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
口から血をふいた葦高龍次の背中をさする玉響。
裏口から室内に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
玉響は倒れている見張りたちの着物に手をいれまさぐり、自分の懐に金目のものを入れていきます。
「金、金・・・金の光は阿弥陀ほどってね。
それとこいつらに修羅場に目を覚まされても困るから麻酔針打っとくよ。
ちくっとな。これで数時間はおねんねさと」
物色が終わった玉響は、物陰にゆらりと潜み、人の気配がないか耳を澄まします。
「忍者ごっこも久しぶりだねぇ。どきどきするねぇ」
【玉響:屋敷の裏口から侵入しました。】
136
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:19:55
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに扉がギィと開き、笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
口から血をふいた葦高龍次の背中をさする玉響。
裏口から室内に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
玉響は倒れている見張りたちの着物に手をいれまさぐり、自分の懐に金目のものを入れていきます。
「金、金・・・金の光は阿弥陀ほどってね。
それとこいつらに修羅場に目を覚まされても困るから麻酔針打っとくよ。
ちくっとな。これで数時間はおねんねさと」
物色が終わった玉響は、物陰にゆらりと潜み、人の気配がないか耳を澄まします。
「忍者ごっこも久しぶりだねぇ。どきどきするねぇ」
【玉響:屋敷の裏口から侵入して身を潜めています】
137
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:24:56
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと体の震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているのです。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていません。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかい!?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
138
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:26:53
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと体の震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているではありませんか。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていませんでした。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
「屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかい!?
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
139
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:30:28
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと体の震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているではありませんか。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人が情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていませんでした。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
玉響は口を少しぱくぱくさせて、やっと言葉を吐き出しました。
「や、屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかいっ
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
140
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:31:46
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと体の震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているではありませんか。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人がほんと情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていませんでした。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
玉響は口を少しぱくぱくさせて、やっと言葉を吐き出しました。
「や、屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかいっ
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
141
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:33:05
―――まさぐっておりました
屋敷の裏口前で、玉響は震える体をまさぐっておりました。
熱いのか寒いのか分かりません
ただ、水気のない長い黒髪がふぁさふぁさと体の震えに合わせて揺れています。
前髪の簾(すだれ)の向こうには葦高龍次。
隣には倉橋冬宇子、その様相から漂う危うい雰囲気に玉響の緊張は更に増していきました。
扉の一枚向こうには屋敷の見張りたちがいます。こわい、こわいと思い始めたら柳の葉っぱでも怖くなるもの。
玉響は小声で二人に話しかけます。
(あたしの名前は玉響(たまゆら)もちろん本名じゃないけどさ、そう呼んでくんなまし。
それはそうと、はじめにごめんねぇ。ゆるしてねぇ。こんなおばちゃんと一緒になっちゃってゆるしてちょんまげ☆
でもぉ、やるからには力を合わせてがんばりませう。ふぇへへへ・・・)
合掌した手を擦り合わせつつ、搾り出すかのように引き攣った愛想笑いを見せる姿はなんかもう妖怪。
すると玉響の口まわりにモザイクが。あれーなんということでしょう。
びくびくと猫背を波打たせながら、色の薄い唇から胃液を溢れさせているではありませんか。
これもすべて極度の緊張から。よい歳をした大人がほんと情けない。
(はあ〜・・・びっくりこくまろぉ〜)
びっくりしたのはまわりの人たちのほうです。
でも幸運なことに見張りたちにはまだ気付かれていませんでした。
>「そうだ!いいこと思いつきました!すいませんがお二方、ここで待っていては頂けませんか?すぐに戻りますので。」
「え?別にいいわよねぇ?あたしたちは。気をつけていってらっさいな」
葦高は裏口から屋敷に侵入します。外に残されたのは倉橋冬宇子と玉響。
玉響は口を少しぱくぱくさせてから、やっと言葉を吐き出しました。
「や、屋敷の中いる奴らって一体なんなんだろうねぇ?
表向きじゃあんなこと言ってるけどさ、やっぱ水平社の奴等なのかねぇ。
ま、それはそうとあんた。今の男、どう思う?いい男だったじゃないかいっ
はあ〜。あんな色男くわえこんで生きていけたらどんなに幸せなことか・・・
あんた、男にゃ困ってないだろ?つやつやしててさ、相当な美人さんだ。羨ましいねぇ。
こっちは世の男どもを萌やすためにこんな格好までしてるってのにさァ」
自分の緊張を解す為に、玉響は空気も読まずに話しかけます。
142
:
名無しになりきれ
:2011/06/08(水) 05:34:35
会話のあと、二人が息を潜めているとドタンバタンと床に何かが打ち付けられる音がしました。
その後の沈黙のあとに扉がギィと開き、笑いながら現われる葦高龍次。
>「それでは行きましょう…ゲボアッ」
>「ああ、気にしないで下さい。いつものことですか…ゲフッ」
「あれま〜あろま〜。だいじょうブイ?あっと驚くタメゴロさん。
持病もちなら今度、あたしの処に来て下さいな。あたし、鍼医やってるんだ。
鍼でぷすりと刺しちまえば、どんな病気もイチコロさ」
口から血をふいた葦高龍次の背中をさする玉響。
裏口から室内に一歩足を踏み入れ見渡せば、寝転がり気絶している人たちがちらほら。
玉響は倒れている見張りたちの着物に手をいれまさぐり、自分の懐に金目のものを入れていきます。
「金、金・・・金の光は阿弥陀ほどってね。
それとこいつらに修羅場に目を覚まされても困るから麻酔針打っとくよ。
ちくっとな。これで数時間はおねんねさと」
物色が終わった玉響は、物陰にゆらりと潜み、人の気配がないか耳を澄まします。
「忍者ごっこも久しぶりだねぇ。どきどきするねぇ」
【玉響:屋敷の裏口から侵入して身を潜めています】
143
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 01:15:58
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわっています。
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
静寂を内包した静謐が通路とその左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人です。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響の鼻孔に
144
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 01:20:41
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわっています。
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響の鼻孔に
145
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 01:26:25
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわっています。
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
146
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 01:46:29
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわっています。
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
飛ばされた玉響はごろりとつんのめって廊下の床にキッスをしています。
警戒していたぶん浅手だったとはいえ、ちょっとよれよれしています。
離れていた葦高と倉橋はもっと軽症かもしれません。
147
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 01:57:33
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥に傷ついた玉響。
裏口側には葦高と倉橋。玉響がむっくりと起き上がると廊下の奥に何やら妖しい影が蠢きます。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
廊下の曲がり角から心肺機の律動。
148
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:00:48
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥には傷ついた玉響。その手前、裏口側には葦高と倉橋。
玉響がむくりと起き上がると廊下の奥で何やら妖しい影が蠢きます。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
廊下の曲がり角から心肺機の律動。
149
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:11:06
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に傷ついた玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
玉響がむくりと起き上がると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
鎧の奥から聞こえる心肺機の律動。それはなんとカラクリ武者でした!
150
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:15:13
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん浅手かもしれませんがどうやら気絶をしてしまったようです。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
151
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:30:28
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に気絶した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
知能は低く状況を最低限判断し、ただ一つの命令を守るだけの擬似知能が
このからくり武者たちには備わっているのでしょう。
からくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにしました。
心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに玉響の精力をからっぽにすることでしょう。
152
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:33:21
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に気絶した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
知能は低く状況を最低限判断し、ただ一つの命令を守るだけの擬似知能が
このからくり武者たちには備わっているのでしょうか。
するとからくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにしました。
心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに玉響の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目吸う側なのですが。
153
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:39:34
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「何にもない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで自力で起き上がろうとしています。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
知能は低く状況を最低限判断し、ただ一つの命令を守るだけの擬似知能が
このからくり武者たちには備わっているのでしょうか。
するとからくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにしました。
心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに玉響の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています】
154
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:44:11
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで自力で起き上がろうとしています。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
知能は低く状況を最低限判断し、ただ一つの命令を守るだけの擬似知能が
このからくり武者たちには備わっているのでしょう。
するとからくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。
良かったらたすけてやってくださいw】
155
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:47:45
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。
それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着て
しゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで自力で起き上がろうとしています。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
するとからくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
156
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:49:38
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着てしゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで自力で起き上がろうとしています。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
それはなんとカラクリ武者たちでした!
するとからくり武者たちの先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
157
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:55:20
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着てしゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで自力で起き上がろうとしています。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると爆発音を聞きつけたのでしょう。一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者たち。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
そうです。それはなんとカラクリ武者たちでした!
手を伸ばし先頭の一体がが玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
158
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 02:57:29
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着てしゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで意識はあるようです。
離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると爆発音を聞きつけたのでしょう。一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者たち。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
そうです。それはなんとカラクリ武者たちでした!
手を伸ばし先頭の一体がが玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
159
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 03:01:30
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着てしゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで意識はありました。離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると爆発音を聞きつけたのでしょう。一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者たち。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
そうです。それはなんとカラクリ武者たちでした!
手を伸ばし先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
160
:
名無しになりきれ
:2011/06/10(金) 03:04:51
>葦高センセ>倉橋さん
(あ〜背中蹴りたいでしゅ〜)
女を武器に、倉橋はねっとりと葦高に絡みついています。それを見て玉響は思いました。
自分も美人だったら、男を手玉にとって貢がせて綺麗なベベ着てしゃなりしゃなりと優雅な人生を過ごせたのに・・・
(ぢぐぞょ〜ぢぐじょ〜)
中年女は小指の先を甘噛みしながら物影でくやしそうにのたうちまわり
人知れず己の業にもだえ苦しんでいます。でもそんなことは、今はどうでもよいのです。
玉響が暗い根っこの会の会員だなんてそんな余計な情報もいらないのです。
裏口組の目の前にはただの長い廊下が、のたーん。
聞き耳を立てても人の気配もしません。でもなんだか逆に気持ち悪い!
玉響は目を細め人影のない廊下を凝視します。
壁の向こう側に存在するであろう静謐が、不気味に通路の左右を覆っています。
「ちょっと待ちんしゃい。お二人さん」
ひっついている二人の間に強引にモズクみたいな頭を突っ込んで玉響が前に出ます。
「ここはあちしにまかせちょけ」
そう言って二人の前をひたひたと歩む姿はまるで地獄の案内人。
それと微妙にキャラが変わってきていることは秘密です。
「人っ子一人いない廊下なんて怪し過ぎじゃろ?なにか罠があるにきまっちょる」
ゆっくりゆっくり警戒しながら歩む玉響は、漂う空気に微かな火薬のにほいを感じました。
「火薬の匂いじゃわん。気をつけにゃさい。足もとに注意にゃさいよぉ」
くんッ!
「にゃ!?」
玉響が自ら切ってしまった糸がシュンっと扉の隙に消えます。
「ふ、ふせるのじゃァーっ!!」
肺腑を貫く轟音と共に扉が四散し、爆炎が噴出しました。
曲がり角の近くまで飛ばされた玉響はごろりとつんのめって床にキッスをしています。
警戒していたぶん思ったよりは浅手のようで意識はありました。離れていた葦高と倉橋は軽症か無傷かもしれません。
※ ※ ※
爆裂した扉の残骸を挟むように廊下の奥側に負傷した玉響。その手前、裏口側の廊下には葦高と倉橋。
すると爆発音を聞きつけたのでしょう。一番はじめの曲がり角から何やら妖しい影。
カラカラカラカラ・・・ギギ・・ギギ・・
草摺を鳴らし現われたのは鎧武者たち。弦走の奥から聞こえるのは心肺機の律動音。
そうです。それはなんとカラクリ武者たちでした!
手を伸ばし先頭の一体が玉響の尻を鷲掴みにします。
哀れ玉響。心を持たぬ鎧武者たちは殺意さえ抱かずに中年女の精力をからっぽにすることでしょう。
「す!吸われるぅ〜!!たしゅけてぇ〜〜!!」
玉響は叫びます。どっちかと言ったら見た目は吸う側なのですが。
【罠爆発。玉響負傷。からくり武者に精力を吸い取られています。良かったらたすけてやってくださいw】
161
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:16:54
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始める。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、たまゆらを見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けて来た。
>「さあ、教えてくれ。人はどうすれば、己の愛を示す事が出来ると言うのか」
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。言葉は出なかった。
>「……そんな事は、出来はしないだろう。愛の形は人それぞれで、
私達が出来るのはただ、それを信じる事だけだ。
……きっと、あなたのおどけた語り口も、その中に潜む鋭い針も、
齢を重ねたあなただからこその、愛なのだろう」
>「だから、私は信じるよ。彼女もきっと、私を愛してくれていたに違いないとね」
深く額づく
162
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:19:30
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、たまゆらを見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
163
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:36:02
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。
信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男。玉響は見つめ――
「まぼろしじゃないよ。
164
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:39:57
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
165
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:41:45
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
166
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:55:21
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時だった。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
と独りごち、眠る多賀谷の額を撫でながら、まるでここが我が家かのように空へと逃げる狩尾を仰いでいた。
167
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:57:29
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
と独りごち、まるでここが我が家かのように空へと逃げる狩尾を仰いでいた。
168
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 02:59:09
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
と独りごち、空へと逃げる狩尾を仰いでいた。
169
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 03:00:24
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
と独りごち、空へと逃げる狩尾を仰いだ。
170
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 03:26:48
【受願所】
ごった返す冒険者の群れ。人の波からおずおずと現われた玉響はにたにたしている
多賀谷の懐から財布を掠め取り大金を手に入れていたし今は報酬がいただける
ぜんぜん儲けのない鍼医の仕事も辞めてしまおうか。そんなことも考えていた。
「およ。なんでおじゃるか?この紙は?」
それは仙波みどりの手紙だった。
「・・・およょ。今思えばあの狸っぽい釣鐘はあの子でおじゃったのにゃ。
あちしはいっぱいいっぱいで、お礼を言えず終いにゃった。困ったにょう・・・また会えるかのぅ」
玉響は分配された報酬を受け取ると家路につく。
その帰り道。
>「おばちゃんおかわりー!」
蕎麦屋から元気な少女の声が聞こえた。愛娘を思い出す。
「家で待ってる雛に、お土産でも買って帰ろうかにょう」
すっかり母の顔になった玉響は大正の空を見上げた。のどかにちぎれ雲がかすむ空を渡っていた。
171
:
名無しになりきれ
:2011/06/29(水) 03:30:03
釣鐘だった木の葉が数枚ひらひら。血濡れの床に落ちる。
岸の白刃に右手を貫かれ、玉響の麻酔針を左腕に受けた多賀谷は、膝から崩れ落ちると岸にむかって語り始めた。
目の前の男は倉橋冬宇子の元彼。どうせ自己愛に塗れた戯言と高を括っていた玉響だったが、
多賀谷の口から転げ出た言葉は意外なもの。
『デモクラシー』
大正時代の、特に玉響のような中年女に、そのような言葉は理解出来ても実感することは難しい。
ただいつの時代も、男たちは志を掲げては夢をみる。明日、土塊に帰ることも省みずに。
玉響は多賀谷の後頭部に溜め息を吐く。蒸発した自分の夫もそんな男だったから。今頃どこで何をしているのやら。
(なんなんだい男って・・・)
夫と多賀谷が重なって見えた玉響が、思わず男の肩に手を触れようとしたその時。
多賀谷は振り返り、玉響を見上げ、視線を逸らさずに、問い掛けてくる。
射抜かれた玉響の瞳が揺れる。玉響に返す言葉はなかった。
愛とは無形。見えざるもの。それなら愛とは幻のようなものなのか。信じるだけの形のないものなのだろうか。
意識を失った多賀谷の体が床に崩れ落ちる。
玉響は多賀谷の血濡れの体を支えながら座り込むとその場で膝枕をした。
寝息をたて満足そうに微笑んでいるかのような男の顔を玉響は見つめ――
「胎を痛めることのない男には一生わからないさ。愛の実感はねぇ・・・」
と独りごち、空へと逃げる狩尾を仰いだ。
【受願所】
ごった返す冒険者の群れ。人の波からおずおずと現われた玉響はにたにたしている
多賀谷の懐から財布を掠め取り大金を手に入れていたし今は報酬がいただける
ぜんぜん儲けのない鍼医の仕事も辞めてしまおうか。そんなことも考えていた。
「およ。なんでおじゃるか?この紙は?」
それは仙波みどりの手紙だった。
「・・・およょ。今思えばあの狸っぽい釣鐘はあの子でおじゃったのにゃ。
あちしはいっぱいいっぱいで、お礼を言えず終いにゃった。困ったにょう・・・また会えるかのぅ」
玉響は分配された報酬を受け取ると家路につく。
その帰り道。
>「おばちゃんおかわりー!」
蕎麦屋から元気な少女の声が聞こえた。愛娘を思い出す。
「家で待ってる雛に、お土産でも買って帰ろうかにょう」
すっかり母の顔になった玉響は大正の空を見上げた。のどかにちぎれ雲がかすむ空を渡っていた。
172
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 08:46:49
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」
目を伏せる。ドロシーは、この男を父とは思えなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマン。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇したドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻の形のペンダントを無意識に耳にあてると「もしもし」と言う。
173
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 09:23:41
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」
目を伏せる。ドロシーは、この男を父とは思えなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマン。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇したドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾが白い顔を寄せてくる。
「西の魔女か?」
野田は異様な現象に
「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶ。
ドロシーは外の世界の人たちが何やら騒いでいることに気がつきました。
貝殻のペンダントから慌てる声が聞こえてきます。
174
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 09:41:11
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」
目を伏せる。ドロシーは、この男を父とは思えなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマン。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇したドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾは白い顔を寄せドロシーのペンダントに囁く。
「お前は外界の魔女だな?」
野田が異様な現象に「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶと
その姿がすぐさま本に描かれる。野田はカフェから携帯を取り上げると携帯電話を切り本を閉じる。
深く息を吸ったあと――
「今、私たちは現実にいるんですよね?」
ドロシーは外の世界の人たちが何やら騒いでいることに気がついた。
貝殻のペンダントから慌てる声が聞こえてくる。
「
175
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 09:45:19
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」
目を伏せる。ドロシーは、この男を父とは思えなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマン。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇したドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾは白い顔を寄せドロシーのペンダントに囁く。
「お前は外界の魔女だな?」
野田が異様な現象に「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶと
その姿がすぐさま本に描かれる。野田は恐ろしくなり、
カフェから携帯を取り上げると携帯電話を切り本を閉じ深呼吸――
「今、私たちは現実にいるんですよね?」
176
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 09:52:26
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父に対する嫌悪からか、ドロシーは、この男を父とは認めたくなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマンのように接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾはドロシーの手を無理矢理掴み、白い顔を寄せるとドロシーのペンダントに囁く。
「お前は外界の魔女だな?」
野田が異様な現象に「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶとその姿がすぐさま本に描かれる。
恐ろしくなった野田はカフェから携帯を取り上げると通話を切り深呼吸――
机に目を落とすと
177
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 10:00:04
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
まるで赤の他人。通りすがりのサラリーマンのように接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾはドロシーの手を無理矢理掴み、白い顔を寄せるとドロシーのペンダントに囁く。
「お前は外界の魔女だな?」
野田が異様な現象に「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶとその姿がすぐさま本に描かれる。
恐ろしくなった野田はカフェから携帯を取り上げると通話を切り深呼吸――
178
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 10:02:51
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。
ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこには本屋で携帯をかけるカフェの描写があった。
カロッゾはドロシーの手を無理矢理掴み、白い顔を寄せるとドロシーのペンダントに囁く。
「お前は外界の魔女だな?」
野田が異様な現象に「携帯を切ったほうがよくありませんか!?」と叫ぶとその姿がすぐさま本に描かれる。
恐ろしくなった野田はカフェから携帯を取り上げると通話を切り深呼吸――
179
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 10:30:58
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で、携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の女たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
180
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 10:49:51
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の女たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったからだ。
181
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 10:56:46
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の女たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律。
182
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:09:11
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律。
本屋の外がゆっくりと闇に包まれると銀色の満月が浮かびあがり街の建物たちに影が落ちる。
「あの、携帯を切ったほうが…」
183
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:19:36
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律。
本屋の外がゆっくりと闇に包まれると銀色の満月が浮かびあがり街の建物たちに影が落ちる。
「あの、携帯を切ったほうが…」と野田。カロッゾの召喚の術は完了間近だった。
「出でよ!外界の魔術師たちよ……マーキマキガイーン、カフェール…マーキマ…」
やばい。このままだとPC全員が本の世界に閉じ込められてしまう!
184
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:25:53
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように上昇。ドロシーは月の光にとける。
すると月から降り注ぐ音律がカロッゾの鼓膜を震わせた。ドロシーの胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律だった。
野田が目を見開く。いつの間にか本屋の外が夜になっていた。
「あの、携帯を切ったほうが…」と野田。カロッゾの召喚の術は完了間近に迫っていた。
「出でよ!外界の魔術師たちよ……マーキマキガイーン、カフェール…マーキマ…」
月が輝きを増す。このままだとPC全員が本の世界に閉じ込められてしまうだろう。
185
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:40:48
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央、片翼の石像が清流を吐き出し続けている。
心地よい水の音に合わせ小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせた。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律だった。
野田が目を見開く。いつの間にか本屋の外が夜になっていた。
「あの、携帯を切ったほうが…」と野田。カロッゾの召喚の術は完了間近に迫っていた。
「出でよ!外界の魔術師たちよ……マーキマキガイーン、カフェール…マーキマ…」
月が輝きを増す。このままだとPC全員が本の世界に閉じ込められてしまうだろう。
186
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:44:16
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央、片翼の石像が清流を吐き出し続けている。
次に心地よい水の音に合わせ小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせた。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて「もしもし」と言う。
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくと右手を掴み、
そのままペンダントに囁きかける。薄い唇から紡ぎだされるものは召喚の韻律だった。
野田が目を見開く。いつの間にか本屋の外が夜になっていた。
「あの、携帯を切ったほうが…」と野田。カロッゾの召喚の術は完了間近に迫っていた。
「出でよ!外界の魔術師たちよ……マーキマキガイーン、カフェール…マーキマ…」
月が輝きを増す。このままだとPC全員が本の世界に閉じ込められてしまうだろう。
187
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 11:52:25
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁く。
薄い唇から紡ぎだされるものは
188
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 12:03:43
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという魔法の本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁こうとすれば…
パンッと野田が本を閉じた。
エターナルヴァンパイアを読む自分たちがエターナルヴァンパイアに登場して、
登場している自分たちがさらにエターナルヴァンパイアを読んでいる。
合わせ鏡のように繰り返される物語に頭がおかしくなりそうだったのだ。
189
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 12:06:31
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという魔法の本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか見えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁かんとする。
その時、パンッと野田が本を閉じる。
エターナルヴァンパイアを読む自分たちがエターナルヴァンパイアに登場し、
登場している自分たちがさらにエターナルヴァンパイアを読んでいる。
合わせ鏡のように繰り返される物語に気分が悪くなったのだった。
190
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 12:39:34
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという魔法の本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか思えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁かんとする。
その時、パンッと野田は本を閉じた。
何故ならエターナルヴァンパイアを読む自分たちがエターナルヴァンパイアに登場し、
登場している自分たちがさらにエターナルヴァンパイアを読んでいる。
合わせ鏡のように繰り返される物語に気分が悪くなったからだ。
「ここは現実ですよね……?」顔面蒼白の野田が呟く
191
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 12:44:00
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという魔法の本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか思えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁かんとする。
その時、パンッと野田は本を閉じた。
何故ならエターナルヴァンパイアを読む自分たちがエターナルヴァンパイアに登場し、
登場している自分たちがさらにエターナルヴァンパイアを読んでいる。
合わせ鏡のように繰り返される物語に気分が悪くなったからだ。
「あの…ここは現実でしょうか……?」顔面蒼白の野田が呟く
192
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 12:48:02
父、カロッゾの巨影の下、コバンザメのように夜空を舞う吸血鬼姉妹。
>「ふぅん、ドロシー、ドリスに何か言ったのかい?」
「いいえ。なにも」目を伏せる。
思春期の少女が持つであろう父親に対する嫌悪からか、ドロシーはこの男を父とは認めたくなかった。
赤の他人以下の汚れた存在。通りすがりのサラリーマンのよりも冷たく接する。
「今宵も親子ごっこですか。お父様」
鼻からフンと息を出し、逃げるように滑空。ふわりとドロシーが中庭に降りればカロッゾとドリスもそれに続く。
噴水池の中央では片翼の石像が、いつものように清流を吐き出し続け蛍星が飛び交っている。
次に心地よい水の音に混じり、小さな音律がドロシーの鼓膜を震わせる。胸で携帯電話だったものが鳴っているのだ。
「これは…なにかしら……?」
貝殻のペンダントを無意識に耳にあて、「もしもし……
野田が次のページをめくれば、そこにはドロシーと会話を紡がんとする外界の女の姿、ようするにカフェの姿があった。
外界の者たちはドロシーたちの世界の根源であるエターナルヴァンパイアという魔法の本を調査しているらしい。
野田は驚く。新しいページに描かれている外界の者たちが、自分たちのことを描いているようにしか思えなかったから。
ペンダントを耳に当て戸惑っているドロシーに、カロッゾは微笑みながら近づくとペンダントを持つ右手ごと掴みそれに囁かんとする。
その時、パンッと野田は本を閉じた。
何故ならエターナルヴァンパイアを読む自分たちがエターナルヴァンパイアに登場し、
登場している自分たちがさらにエターナルヴァンパイアを読んでいる。
合わせ鏡のように繰り返される物語に気分が悪くなったからだ。
「あの…ここは現実でしょうか……?」
顔面蒼白の野田が呟けば、カフェの携帯からカロッゾの囁く声が聞こえた。
193
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 13:39:28
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば少年がいた。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「嘘つけ!」
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、メタ公がこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「ほう、地獄絵図だな」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし、ブンブン両腕を振り回し喜ぶ。
194
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 13:56:24
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは両の目から滝のように涙を流しながら、
ジェンに抱きつくローゼンとクウラの隙間に体をねじ込み抱擁する。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば少年がいた。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「地獄絵図だな」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜ぶ。
195
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 13:58:35
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは両の目から滝のように涙を流しながら、
ジェンに抱きつくローゼンとクウラの隙間に体をねじ込み抱擁した。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば少年がいる。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
196
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:01:30
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは両の目から滝のように涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込み三人を抱擁した。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば少年がいる。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
197
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:05:09
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは滝のような涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込んでは、三人を抱擁する。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
198
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:07:12
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは滝のような涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込んで三人を抱擁する。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
199
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:08:53
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは滝のような涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込んで三人を抱擁する。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!いくか!!ジェンタイル!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
200
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:09:56
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは滝のような涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込んで三人を抱擁する。
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!いくか!!ジェンタイル!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
201
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:13:07
>「もういいじゃねえか……!この塔を、降りてさ、みんなでどこかの街へ行って、仕事を見つけて、静かに暮らそう。
この世界はちょっと窮屈さけど、それでも住めば都だ。必死こいて魔王倒さなきゃいけない理由なんて、ないんだよ……!」
ボンバーは見る。まだ見る。森永ちるみるで胃袋を満たしてから、
送るほどでもない言葉を脳みそに創造した。あとはそれをなんとか言葉に表現する。
「アーーーーーーーーーーーッ!ジェンターーーーーーーーイルッ!」
張り上げた叫びは全ての事象の終焉。笑いを制した者へと送るほどでもない言葉。
気がつけばジェンとローゼン、メタルクウラが抱き合っている。
>「――僕は君を追っかけてここまで来たんだ――」
ボンバーは滝のような涙を流すと、ジェンに抱きつくローゼンの脇汗を掻い潜り、
そしてクウラの股の下から頭をねじ込んで三人を抱擁する。
202
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:13:38
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
「よし!!いくか!!ジェンタイル!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
203
:
名無しになりきれ
:2011/07/03(日) 14:21:09
>「ジェンタイルさん!ローゼンさん!メタルクウ……ってメタルクウラさんんん!?」
名前を呼ばれてもいないが、声のした方を振り向けば一人の少年。
>「皆さん、ぼくです!三年前に引っ越しちゃったカレン=ジ=ビビリアンですよー!」
>「あぁ、思い出したよ」
「なに!?カレン!カレンか!!見違えたぞ!!」とボンバー。
>「……あの、なにかあったんですか?ぼくで良ければ話して下さい!」
ジェンタイルに抱きついたカレンに、クウくんがこれまでのダイジェストを映写して見せる。
>「ジェン君ったらきっとパーティーに女の子がいないからやる気が出ないってダダこねてたんだ!
>来てくれて本当に助かったよ!」
「よし!!いくか!!ジェンタイル!!」
ボンバーは頬をりんごのように真っ赤にし喜んだ。
204
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 01:17:41
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体も石のように重い。眠い目をこすり
老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まる
205
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 01:19:42
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まる
206
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 01:54:29
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まる
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。
「ふぇ〜。疲れたでおじゃ・・。始まる前から死にそうでおじゃる・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
207
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 02:01:27
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まる
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。疲れたでおじゃ・・。始まる前から死にそうでおじゃる・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
208
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 02:26:29
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まる
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。疲れたでおじゃ・・。始まる前から死にそうでおじゃる・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき影が見えた。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
209
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 02:32:43
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。疲れたでおじゃ・・。始まる前から死にそうでおじゃる・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき人影がちらほら。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
210
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 02:44:27
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうでおじゃる・・でも、あちしは頑張らなきゃいけないでおじゃる。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき人影がちらほら。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
211
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 02:55:06
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうでおじゃる・・でも、あちしは頑張らなきゃいけないでおじゃる。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき人影がちらほら。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
「うゅ〜…。岸どの、どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
玉響はあわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
212
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 03:00:03
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうでおじゃる・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき人影がちらほら。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
「うゅ〜…。岸どの、どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
213
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 03:02:50
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうでおじゃる・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
農民の姿に変装した玉響が仰げば聳え立つ鬼門。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで扉は開いている。
「岸どの。見るでおじゃ。あちしの農民姿は似合うであろうか?こらは七方出の一つ、常の形でおじゃるにょ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が今回はこのキャラで行こうと心に誓っていると村人らしき人影がちらほら。
手に、鎌やら鍬やらを構えている。だが、それを持つ目は血走り誰の目にも異様に見えた。
「うゅ〜…。岸どの、どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃるが」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
214
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 03:29:02
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうでおじゃる・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装している。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来よりコスプ…変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、渇いた土の香りがした。
門は先を尖らせた丸い丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いている。
「北東に門・・・。鬼門に門とはあやしいの。気おつけるのじゃ岸どの」
おじゃる丸風味をました口調の玉響は、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐる。
「うゅ〜…。どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
215
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 03:59:38
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃのう・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、渇いた土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜…岸どの。どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
216
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 04:01:32
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出だ。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃのう・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、渇いた土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしかった。
「うゅ〜…岸どの。どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
217
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 04:10:15
【玉響の自宅兼診療所】
早朝。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。こうして玉響の一日が始まるのだ
【日ノ神村/鬼門】
嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。相方は円タクの岸良介。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃのう・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、渇いた土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜…岸どの。どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだ。
218
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 04:31:37
【玉響の自宅兼診療所】
夜明けまえ。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。サクサク。ぐつぐつ。
出来上がった小さなお弁当を卓袱台の上に置き置手紙。
『おしごとにいってきます。はは』
【日ノ神村/鬼門】
新たな嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。相方は円タクの岸良介。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃのう・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、湿った土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜…岸どの。どうするでおじゃる?あちしは観音隠れの術で農民たちに溶け込みたいでおじゃる」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気になる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくばこの集落の懐深く侵入してしまおうという腹づもりなのだが……
219
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 05:19:36
【玉響の自宅兼診療所】
夜明けまえ。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。サクサク。ぐつぐつ。
出来上がった小さなお弁当を卓袱台の上に置き置手紙。
『おしごとにいってきます。はは』
【日ノ神村/鬼門】
新たな嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。相方は円タクの岸良介。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃ・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、湿った土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜村人の様子がおかしいの…。どうするでおじゃる岸どの?あちしは観音隠れの術で村人たちになりすます予定じゃったのじゃが・・」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気コテになる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくば生贄の情報を手に入れてしまおうという腹づもりだったのだ。
村人たちが岸と玉響を取り囲む。
「あんれま。どうしただみんなー?こわい顔して〜。何かあっただか?」
と玉響。顔は手拭で深々と隠してる。
「
220
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 06:08:38
【玉響の自宅兼診療所】
夜明けまえ。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。サクサク。ぐつぐつ。
出来上がった小さなお弁当を卓袱台の上に置き置手紙。
『おしごとにいってきます。はは』
【日ノ神村/鬼門】
新たな嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。相方は円タクの岸良介。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃ・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、湿った土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜村人の様子がおかしいの…。どうするでおじゃる岸どの?あちしは観音隠れの術で村人たちになりすます予定じゃったのじゃが・・」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気コテになる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくば生贄の情報を手に入れてしまおうという腹づもりだったのだ。
だが、そうこうしているうちに村人たちが岸と玉響を取り囲む。困った玉響は…
「あんれま、どうしただみんなー?こわい顔して〜。何かあっただか?」
と、とぼけてみた。勿論顔は手拭で覆い隠している。
「なに寝言言ってんだババァ!!侵入者が来たんだべ!!
日輪に影を落とす者はやっつける!伊佐谷様のご命令だべよ!!」
村人は顔面を震わせながら真っ赤な顔で怒鳴りつけてくる。
「おい軍服、お前か?儀式の邪魔をしに来たやろうは?ここは娑婆じゃねーべ。
腰のサーベルなんぞ怖れるに足りんわ。返り討ちにしてくれるべさ!」
鍬や鎌を持った村人たちが一斉に襲いかかる
221
:
名無しになりきれ
:2011/07/05(火) 06:16:11
【玉響の自宅兼診療所】
夜明けまえにおきる。瞼も体もねっとりとおもい。
眠い目をこすり老骨に鞭を打ち、身を起こし、娘の御下がりの海老茶袴に着替える。
「おべんとう・・・つくる・・にゃ・」
まるで傀儡のようにフラフラと台所へ。サクサク。ぐつぐつ。
出来上がった小さなお弁当を卓袱台の上に置き置手紙。
『おしごとにいってきます。はは』
【日ノ神村/鬼門】
新たな嘆願を受けた玉響は、四方すべてが山並みに囲われた日ノ神村へ到着。
今回の目的は、山奥の村に囚われた女の救出。相方は円タクの岸良介。
「ふぇ〜。山道のおかげで始まる前から死にそうじゃ・・でも、あちしは頑張るにゃ。
娘を、すたんふぉーど大学にいれねばならぬのじゃから・・・」
聳え立つ鬼門を仰ぐ玉響はちゃっかり農民の姿に変装していた。
これは七方出で立ちの一つ、常の形。古来より変装は忍術の基本中の基本なのだ。
木柵の外ではざわざわと低木がゆれ、湿った土の香りが鼻腔をくすぐる。
門は丸太の門柱が高く聳えた造りで注連縄が巻かれ、扉は開いていた。
「北東に門・・・。鬼門に門とは不吉じゃのぉ」
おじゃる丸風味をました口調の玉響が、今回はこのキャラで行こうと心に誓いながらそっと門をくぐれば
やはりと言うか案の定、山道から見下ろしたそのままの風景が目に飛び込む。村人たちもちらほらと見える。
ただ異様なのは、彼らが手に鎌やら鍬やらを構えていることだ。その目は血走り恐ろしい。
「うゅ〜村人の様子がおかしいの…。どうするでおじゃる岸どの?あちしは観音隠れの術で村人たちになりすます予定じゃったのじゃが・・」
玉響が言う観音隠れとは見えてはいるけれど気配を消すという、ようするに空気コテになる忍術。
農民、または信者に馴染み、あわよくば生贄の情報を手に入れてしまおうという腹づもりだったのだ。
だが、そうこうしているうちに村人たちが岸と玉響を取り囲む。困った玉響は…
「あんれま、どうしただみんなー?こわい顔して〜。何かあっただか?」
と、とぼけてみた。勿論顔は手拭で覆い隠している。
「なに寝言言ってんだババァ!!侵入者が来たんだべ!!日輪に影を落とす者はやっつける!伊佐谷様のご命令だべよ!!」
村人は顔面を震わせながら真っ赤な顔。鍬を上段に構え怒鳴り続ける。
「おい軍服!お前か?儀式の邪魔をしに来たやろうは?ここは娑婆じゃねーべ、
腰のサーベルなんぞ怖れるに足りんわ!返り討ちにしてくれるべさ!いくべー!!」
鍬や鎌を持った村人たちが一斉に岸に襲いかかる。
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