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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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>>993
良いと思います、使い方が変わるわけでも無いと思うので。スレ立てはどうしましょうか?
それとは別に代理お願いします。
>>36
隠していた鉄の棒を振り下ろしながら、二神は違和感を感じていた。
相手に驚きの色はあった。だが、それに対する行動が伴わない。
(手を――かざしている…?)
そして、インパクトの直前に拳に感じたおかしな手ごたえ。
軌道が変えられている。鉄棒での攻撃が横に逸れて、ダメージを与えること無く床に突き刺さった。
(くッ、何が…?!)
武器の鉄棒を捨て、迫り来る側頭部への衝撃をしゃがむことで回避する。
(ここから一気に決める――ッ!)
右手を固めて貫き手の準備をしながら、敵に突き刺そうとしたところで、二神はそれに気付いた。
黒羽の、雰囲気。マスクで解らないが、あれは――哂っている!!!
幾度も経験した嘲笑に体は敏感に反応した。だが、頭で不意打ちを理解しても、体は準備できなかった。
直後に、爆発音が響き渡った。
―――
もうもうと立ち込める土煙の中から、人影がだんだんと濃くなっていった。
黒羽の方に向けて、近付いてくる。
「あぁ――色々考えたが、よく解らないな。単なる爆破能力でなく、圧力を操る能力、が一番的を射ているように思える」
鉄棒の爆発を至近距離で受けながら、その声はさも当然の如く落ち着いていた。
「射程距離は未だ不明だが――、一人である事は間違いないだろう。獲物も確認した、真贋は解らないが」
本部への報告。もしも自身が失敗した時の為に、能力にある程度あたりをつけてから増援を呼んだのだ。
「さて、しかし、やってくれたな――」
煙の中から、少年の影が現れた。が、その姿はとても今までの平然とした口調から連想できるような状態では無かった。
左目が無い。破片を受けたのか、眼窩から抉れているようだ。左手中指、薬指欠損。その他細かい傷が十数か所。
鮮血に床が染まる中、彼は左眼窩奥に刺さった破片を抜き取った。苦痛に顔が歪んでいる。恐らく、そのままの出血では長くは持たない。
そして、そうする間にもどんどんと強く、大きくなっていく、二神の邪気―――鮮血に似た赤い霧が彼の体を包んでいた。
黒羽に向けられる、憎悪、憎悪、憎悪―――それは、少年のものではなく、彼の左手から発せられていた。
「―――後悔するぞ。」
ドン、と音がしたのは、彼が床を蹴ったからだ。
超低姿勢から急激に加速した二神は、残る右目で敵を捉える。
速度、筋力、視力。今の二神の状態は、すべてが桁違いに底上げされている。
あふれ出した血が彼の右手に集まり、大きな爪の形で固まった。レッド・アームズ、出血と引き換えに形作られる彼の本当の武器。
そして、その赤い手が拳を握り、激情のままに振るわれた。
『エアロシールド』は実に正しく機能した。即ち、圧力により敵の攻撃を阻害する。
だが、彼の拳は逸れなかった。それどころか、一瞬の減速の後、赤い拳はその空気抵抗を一気に突き抜けたのだ。
能力によるガードのみに頼らなかった黒羽はその攻撃を回避したが、思っていた以上のスピードで突き抜けた拳にタイミングを狂わされた。
まるで踊るように、二神の体がくるんと周る。回転を利用した左足の後ろ回し蹴りというトリッキーな大技。
その攻撃の軌跡を描きながら、鮮血が足に集まり赤い装甲を形作る。
レッドブーツ
『赤い靴』の名の通り、血の武器と化した足が冗談のようなスピードで、真横から黒羽に襲い掛かった。
【黒羽、負傷。増援を呼びつつ黒羽との戦闘を継続する。能力発動中】
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