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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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代理お願いします。
どうやら忍法帖というものに引っかかっているみたいです・・・。
Lvが足りないから無理、ということなのかな?
>>149>>150>>151
皆から少しだけ遅れた菊乃であったが、扉を抜けたところで立ち止まっていたので追いつくことが出来た。
どうやら遅れてきたことには誰も気がついていないらしい。少しホッとした。
「泣いても笑ってもこれが最後の闘いだ。
……正直言うと、ここまで誰一人欠けずにこれるとは、私も予想していなかった。
誰もが満身創痍とはいえ、ここに戦力として未だ存在していること……これは大きい。
私と海部ヶ崎の二人だけでは、ここに辿り着くまでに殺られていたはずだ。
よしんば辿り着けていたとしても、恐らくワイズマンと闘えるだけの体力は無かっただろう。
だから今、改めて思う。お前達と会えて良かったとな」
表情はいつも通りだったが、その言葉にはいつもなら存在しない暖かみが込められていた。
皆が好意的な表情でそれを受け止める中、菊乃は少しだけ違う感情でそれを見ていた。
「へっ、一人も欠けてねェってのは、何も“ここまで”の話じゃねェだろう?
ワイズマンを倒したその時も、俺達は全員生き残ってる! そうだろ!?」
氷室の言葉に感化されたように天木が全員を見回して言う。
それに合わせて全員が最後の敵に向かって一斉に足を踏み出した──。
──薄暗い回廊を抜け、辿り着いた先は、一言で表すなら研究所だった。
キングと闘ったフロアやこれまで通ってきた道とは一線を画した──まさに別世界だった。
四方を見渡しても、見えるのは壁に埋まった機械や試験管の数々。
「──反逆者一行のお出ましだぜ! さぁ、とっとと出て来たらどうだ、ワイズマン!」
人影どころか生き物の気配すらしないフロアに天木の声が響き渡る。
「ククク……」
だが、誰もいないはずのフロアから声が返ってきた。
その声はこの島に来て一番最初に聞いた、それでいて忘れようのない声──ワイズマンの声であった。
「哀れな異能者諸君、我が『聖域』にようこそ」
次の言葉と共に、フロア全体が振動する。
咄嗟に周囲を警戒して素早く見回す。そして菊乃の視線はある一点で止まった。
それは前方──自分達の逆位置に相当するフロアの端。その部分の壁がせり上がっているではないか。
(今度こそワイズマンのお出ましってわけか。どんなツラか拝んでや──)
そう思って見えてきたものに視線を向け、そこで数秒間思考が停止した。
見えてきたもの──それは、もはや試験管とすら呼べないような代物に満たされている不気味な液体、そしてそこに浮かんでいる脳みそだった。
(おいおい……拝むツラすらないとは。こりゃあ予想の斜め上だね。キングが言ってたのはこの事だったのか)
しばし唖然としていると、海部ヶ崎がワイズマンに語りかけていた。ワイズマンも言葉を返している。
(脳みそと喋るなんて中々──いや、この先死ぬまで体験できない貴重な経験だね)
などと場違いな事を考えていたが、会話の内容はしっかりと聞いていた。
会話の内容を要約するとこうだ。
まずワイズマンは人間ではなく(脳みそだけで生きている時点で当たり前だが)人造生命体であるということ。
遥か昔に栄えた古代文明の技術によって造られたらしい。
そしてその時代に現れた『始祖』という存在に敗れ、その肉体を失った。
しかし核となるあの脳みそだけは残り、消えてしまった始祖の代わりに新たな目的を見出し、活動を開始した。
その目的とは始祖に成り代わること──即ち、最強の存在としてこの世に君臨し続けることだった。
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