したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5

855 ◆0i7FhSLl8w:2011/02/15(火) 19:46:51
//規制中ですので代理お願いします、遅れて申し訳ありません。

「最初から?……ああ、この島に来てすぐって事か?
 それなら話は簡単さ。アンタとは歩いてきた道が違うからだよ。アタシも海部ヶ崎も、そして氷室も、な。
 丁度いいから少しアタシの事、話しておくか。アンタも不思議に思ってただろ?アタシの体」

そういう神宮に、天木は神妙に頷く。そう、異常なタフさと耐性の高さ。

「では改めて。アタシは神宮 菊乃、歳は16だ。ぶっちゃけて言うと100%人間じゃねえ」
「そういや海部ヶ崎には少し話したんだったな……。
 繰り返し言うが、アタシは純粋な人間じゃない。──いや、なくなったと言うべきかな。
 アタシはガキの頃からカノッサの研究機関にいてね。まぁ早い話、人体実験の被験体だったんだよ。
 実験の内容については割愛させてもらう。聞いても仕方ねえだろうし話すつもりもねえ。
 …っと、話が逸れたな。アタシはその研究所で実験を受けた結果──痛覚を抜き取られた挙句、サイボーグになっちまったってわけだ。
 つっても、まだ半分以上は人間だ。人間として見てくれると嬉しい。
 戦闘技術に関してはそこで叩き込まれた。──まぁ初めて使ったのがその研究所の研究員を殺すためだったっつーのは皮肉な話だがな」

驚いた。そう、立場は違えど、まかり間違えば神宮が狂戦士になっていてもおかしくなかったという事実に。
そして目の前の、どうみても人間の少女が既にサイボーグ化していることに。
その後の激励も、納得が行った。なるほど、確かに全く彼女は違う道を歩いてきたのだ。
去り行く背中に、天木が声をかける。

「悪かったなァ、変な事聞いて。…いや、知れてよかった。ありがとう、なァ」

次に鎌瀬が口を開く。

「えっと…離せば長くなるんですけど、…僕は生まれた時からこの欠点(のうりょく)を抱えているんですよ。
生まれた時から他の子供より力が弱くて。ハイハイ出来るようになったのも、立てるようになったのも、歩けるようになったのも…他の子供より半年程遅かったんですよ
もちろん親に心配されましたし、僕も僅かながらの劣等感を抱いてました…
で、幼稚園に入ったのですが…そこでは運動も、勉強も、工作も…何もかも他の子より劣ってたんです。
で、馬鹿にされるのが悔しくて…たくさん努力したんですけど…
それでも追いつけず、劣等感が強くなり、そして僕の能力はどんどん悪化(きょうか)していき…
そこからはもう悪循環(トントンびょうし)ですよ。僕は益々弱くなる一方でした…
そんな僕に転機が訪れたのが10歳の時。その時に本屋で偶然見かけた本…“オーラ”と言う本でした。
僕は引き寄せられるようにその本を手に取りました…。その本を読んで気づいたんです。僕の弱さは能力のせいなんだって。
さらに僕は閃きました。どんなに頑張っても、努力しても高みに追いつけないなら…周りを引きずり堕ろせば良いんだ…って
それから僕は自分の能力を使いこなす訓練に明け暮れました。来る日も来る日も…
そして何年も積み重ねて、ついにここまで使いこなせるようになったんです。
…いやぁ、僕の能力で他の人がどんどん蝕まれるのは。他の人の努力がじわじわ崩れていくのは。本当に傑作でしたよ…!」

「お前、そンなダークな奴だッたンだなァ…くく」

初めて知る以外な一面に、思わず笑ってしまう。理由はどうあれ、彼はコンプレックスを武器に成長を遂げていたのだ。その劣等感(ちから)は確実に彼のエネルギーなのだ。

「皆さん、誠にお待たせいたしました。訓練用のメカが完成しましたよ!」
「さぁ、休憩が終わりましたら其れをお付けになって下さい。あなた方の訓練に必ず役立ててみせますよ!
それが有ればオーラの移動、その度合い、スピード…あらゆる物を一度に知ることが出来ますから!」

「いやァ、こっちも丁度話が終わったとこだ、それぞれのルーツは面白ェもンだな」

にひひ、と笑って。

「ンじゃァ、そのすげェメカを使わせて貰おうかねェ。数値化すりゃァ、何が課題でどうすりゃ良いか、解ンだろッ!」

オーラを開放する。回復したオーラ量は、先ほどよりも多いぐらいだ。

「練習後半戦、行ってみるかッ!……!」




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板