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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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「さて……お次はお前の番かな?」
アリスは見ていた。
黒部と海部ヶ崎、二人の攻撃が跳ね返される瞬間に雲水のとった行動を。
(跳ね返した…訳ではなさそうだな。
接触の衝撃がなかった。つまりは"直接的には触れていない"と言うこと。
それに先程の行動を思い返してみれば自ずと答えが出る)
「成程、面白い使い方だな。そういう風にも使えるものか。
"跳ね返したように見せる"とは大した芸当だ。余程能力を使いこなしていると見える」
直後、3人の顔色が変わった。
海部ヶ崎と黒部は驚きと疑問の色に、雲水は僅かな感嘆の色に。
「ど、どう言うことだ…?」
二人を代表して、黒部が問いかけてくる。
アリスは雲水から目を離すことなく答える。
「先程の攻撃、何も跳ね返されたわけではない。強いて言えば――受け流されたのだ。
跳ね返したなら接触の瞬間に何らかのリアクションがあるはず。しかしなかった。
そこで最初にこの男が見せた行動を思い出してみろ。この男はお前達が攻撃する前に何をした?
――そう、"何もない空間から"降魔の剣を取り出し、更にしまって見せた。
そこで先程の攻撃の瞬間に戻る。もし先程見せた力が防御に使えるとしたら?
答えはシンプルだ。お前達の放った攻撃を先程の空間に入れ、お前達に向かって吐き出すだけでいい。
これほど簡単にして強力な防御術はない」
そこまで一気に喋り、海部ヶ崎たちの顔を見る。
その顔からは疑問の色が消え、代わりに驚きの色が濃くなっていた。
「とは言ったものの、お前達の攻撃がなければ見極められなかった。
捨て駒のような扱いをして済まんな。
だがこれで相手の防御面に関しては見ることが出来た。
これで対処もきくだろう。お前達の自爆も無駄ではなかった、と言うことだな」
再び雲水に顔を向ける。
「さて、ここで貴様の能力を明かしておくとしよう。
貴様の能力は、"異空間を作り出し、そこを通じて様々なものを転送することが出来る"。そんなところか?」
雲水は"だからどうした"とでも言いたげに余裕の笑みを崩さなかった。
(当たらずとも遠からず、と言ったところか。かくなる上は、この目で確かめるのみ)
気合を入れ、オーラを充実させる。周囲の空気が小刻みに振動している。
"守護者"や"狩人"に変身しなくとも、並みの異能者よりは強い。
と言うよりも、この姿の方が総合的なバランスは取れている。
「いくぞ――」
呟くような声と共にオーラの塊を前方に打ち出し、更に自身は地を滑る様に高速で移動して雲水に接近し、
最初に放ったものが着弾するよりも早く雲水の背後に回り、強烈な回し蹴りを放った。
【アリス・フェルナンテ:雲水の能力を解明(推察)。それを踏まえた上で攻撃を仕掛ける】
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