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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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海部ヶ崎が殺気を漲らせ、女に対して抜刀の構えを見せる。
(顔は…記憶にないな。恐らく初めて見るだろう。
この場にいるということは、四天王の生き残りと見て間違いはない。
沙鈴ではない、一人は死体を見た、筆頭はこの奥にいるはず。
となると…不知哉川と海部ヶ崎が戦っていた人物か。
死体が見当たらないのでおかしいとは思っていたが…よもや生きていたとはな。
流石は四天王といったところか)
「フッ、流石の私も死ぬかと思ったさ。
ただ、あれが純粋なオーラによる爆発だったのが幸いした。
あの男が自爆するその瞬間──
私は体内に圧縮されていたオーラを解放し、纏うオーラを爆発的に膨張させたんだ。
要はもう一つの爆発を起こして、その中心点にいる私へのダメージを相殺したわけだ。
もっとも、私のほぼ全てのオーラを持ってしても、完全に相殺するには至らなかったけど」
こちらの考えに答えるかのように、女が言葉を口にした。
「なるほど……要は爆死を免れるのが精一杯で、今の貴様にはほとんど力が残っていないということか」
海部ヶ崎が刀に手をかける。
しかし女は大して気にした様子もなく、平然と言葉を続けた。
「その通りさ。今のお前達なら簡単に私を殺せるだろう。だが──お前達にそれはできない」
その一言に海部ヶ崎の殺気が膨れ上がる。今にも斬りかかりそうな勢いだ。
「貴様は霊仙さんの仇だ。何故、そう言い切れる」
「私を殺したらこの扉を突破するのは困難だからさ」
こちらの背後にある扉を仰ぎ見て、更に言葉を紡いだ。
「この扉は特殊な素材で造られたいわばシールドのようなものだ。
物理的な攻撃は全てスポンジのように吸収し、しかも数倍のリアクションで跳ね返す。
そこの“黒頭”……黒部だっけ? あんたは自分の拳の威力によって跳ね飛ばされたのさ。
この扉はカノッサ以外の者は決して受け付けないんだよ」
「……だからといって……」
斬りかかろうとする海部ヶ崎を、いつの間に起き上がったのか、横にいた黒部が制する。
「つまり、この扉はあんたが開けると? しかし、何故だ?
あんたが扉を開けた瞬間、我々が用済みのあんたを殺さないとも限らないが」
「……自爆したあの不知哉川という男は、『幾億の白刃』を友と呼んでいた。
その友を殺したのは紛れもない私達だ。
だが、あいつはそれを知りながらも、復讐や憎悪といった感情は少しも持ちえていなかったのさ。
自爆した直後も、あいつにあったのはお前らへの“想い”──それだけだった。
復讐の二文字を抱えて生きてきた私にとっては正に理解を絶する感覚だが……
あいつの仲間だったお前らには、少なくとも理解できるんだろう?
だから、お前達が憎悪にかられて私を殺すことはない──そんな気がしてならないんだよ」
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