レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
-
「危なかった……。霊仙さん、どうやら我々は既に囲まれてるようですよ」
海部ヶ崎がキッと辺りを睨め回す。
既に周囲には、濃さを増していく暗がりに混じって、多くの異形達が集まっていた。
「あ、あぁ……。しかしキサちゃん、相変わらず容赦なしやな……。
胴体が見事に真っ二つやで……」
それでも綺麗に真っ二つになった異形の死体の方が今の不知哉川にとっては目を見張る光景なのか、
彼は異形の死に様をまじまじと窺っては、口に手を当てて嘔吐の真似事をしている。
「うっわ……見るも無残っちゅーのはこのことやな……」
彼がそんなことを言ってる間にも、海部ヶ崎は素早く敵の数を把握する。
数は一、二、三…………海部ヶ崎の前に四体、そして背を向ける方向に四体、全部で八体。
「霊仙さん、敵の数は八。私は前の四体を倒しますので、霊仙さんは後ろの四体を頼みます」
「……四体? 違うでキサちゃん、正確には“五体”や」
「え?」
不知哉川の言葉を不審に思った海部ヶ崎がふと振り返る。
そこで彼女は自らの目を疑った。
先ほど真っ二つにしたあの異形が、何事もなかったかのように立ち上がっていたのだ。
「信じられる? こいつの上半身と下半身、磁石のように引き合わさったんやで?
……キサちゃん、こいつらの目ェ見てみ? 気付いた? 死人のそれと同じなんや。
こいつらは能力者によって操られてるだけの死体──
こんなんまともに相手してたら時間がいくらあっても足りひんで」
「ゾンビ──ですね、正しく」
「そう。んでも、恐らくオーラによって操作されてることに変わりはない。そこで……」
不知哉川が親指を立ていつになく堂々と胸を張る。
何を言わんとしているのか即、理解した海部ヶ崎は、異形達に向き直って刀を構えた。
「わかりました。私があいつらをバラバラにして動きを止めます。
奴らが復活する間に、霊仙さんは奴らを操るオーラの吸収をお願いします」
「任しとき! 一人残らずただの死体に戻したるわ!」
──同時刻、ところかわって西地区にある角鵜野湖の底──
カノッサの秘密本部最下階である地下25階──。
「──オーラを纏う者を自動的に感知し移動を続ける。
その身が文字通り朽ち果てるまでこの世をさ迷い続けるのか。
なるほど、あのゾンビどもは正しく亡者の名に相応しいな。
で、どれだけ減ると見ている?」
広いフロアにぽつんと一つだけ置かれたソファーに深々と腰をかけた雲水が、
目の前で直立するディートハルトに目を向けた。
「そうだな。今も生き残っている連中が50人としても、明日の朝までには半分以下になり、
更にこのアジトに潜入してから半分減り、俺達と闘える連中はほんの一桁だろう。
しかも俺、氷室、キャスの三人を倒さなければ筆頭のもとには辿り着けない。
筆頭、あんたはどうせ闘うなら楽しませてくれる相手でないと、とか言ってたが、
あんた自身が闘う可能性は0.01%もないと思うぜ?」
「それならそれでも構わんさ。所詮は余興……24時間後に起こる事に比べればどうでもいいことだ。
フフフ、今から楽しみだな、魔水晶による新たなる世界創造が。
魔水晶が完成したその時こそ、俺は何物をも越える偉大なる存在──神となるのだ──!」
【不知哉川&海部ヶ崎:ゾンビと遭遇。戦闘に。現時刻PM6:00】
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板