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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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部下から初めて報告が入ったのは、そんなやり取りから更に10分後のことだった。
いや──報告と言うよりは、戦闘員の悲愴な実況とでも言った方がいいだろうか。
「こちら第3小隊!
敵の9名までは始末しましたが、と……突然現れた少女に、戦闘員が次々と塵にされて……
こ、こんな光景は初めてです! とにかく異常な──ヒィッ!? ぎゃああああああああ!!」
「こちら第4小隊! こちら第4小隊! 化身と思われし少女が恐るべきスピードで──
ヒッ、こっちへ来たぁぁぁーーー!! 助けてくれェぇええええええッ!!」
──ブチ。
氷室は、耳を劈くような悲鳴の連続に、たまらずスキャナーの電源を落とした。
「……私の鼓膜を破る気かい。……そろそろ私達も出番かな?」
と雲水に目を向けると、彼は無言ながら「ああ」と言うように建物に向かって歩を進めた。
「いよいよか」と笑うディートハルトが直ぐ後に続き、少し遅れて氷室も続く。
彼らの表情に恐怖は微塵もない。あるのは、余裕からくる平然とした表情だけであった。
──アソナ本拠地三階──
「ぎゃあああああああ!!」
腹を強引に引き裂かれて、戦闘員がまた一人、血を噴き出して絶命する。
その返り血を浴びながら、少女は無機質な眼差しのまま、ただ新たな獲物を見据える。
「…………」
感情の無い、機械のような目。
彼女が、ほんの数時間前に父親との再会に感極まり涙した少女、
阿合 哀であることなど果たして誰が信じるだろうか?
「な、なんてことだ……」
娘の戦いぶりを物陰から見つめる父親、昭の顔は恐怖に引きつっていた。
始祖の血によって人工化身としたまではよかった。
しかし、彼の誤算は、眠りから覚めた娘が正に化身の力を持つ殺人マシーンと化していたことだった。
「まさか、始祖の血が人格にまで影響を及ぼすとは……完全に誤算だ……。
私には……いや、例え誰であっても、哀は制御できない……!!」
今の昭にできることといえば、ただ後悔の念に頭を抱えるだけであった……。
【阿合 哀:人工化身(戦闘マシーン化)し、カノッサの戦闘員を次々と葬っていく。
オーラの絶対量増大・本体、能力のパラメータ全てA以上にアップするが、その代わり理性を失う】
【アソナの構成員は昭を残して死亡】
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