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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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>>62
インフィニット・セイバー
「『幾億の白刃』という二つ名を持った剣士を、あなたは知っていますか?」
女性の口から出た思いもよらぬ名に、氷室は一瞬、眉をピクリと動かした。
知らないはずがない──
『幾億の白刃(インフィニットセイバー)』とは、
今から八年ほど前に『無間刀』なる刀を所有していたが為にカノッサと対立し、
氷室ら四天王によって殺された有名な殺し屋の二つ名である。
「私は知ったんです。実はあなた達カノッサがその剣士を殺したことを、そして剣士が所有していたある刀を手にしたことを。
私は、ただそれを求めてこの街に来た、武器収集家ですよ」
(武器収集家……? フッ、見え透いてるね……)
八年前に突如として裏の世界から行方をくらました『幾億の白刃』については、
今日まで事実が流布されることなく、憶測のみが様々に飛び交うに留まっている。
全てがカノッサによって極秘裏に処理され、事実が明るみに出ることがなかったからだ。
にも拘らずそれらを知っているとなれば、少なくとも各地を放浪する武器収集家ではないことは明白である。
(まぁ、喋る気がないならそれでもいいさ)
「こっちも疑問なのですが、あなたのように強い機関の人間が何故こんな街中でいきなり戦闘を行うのです?
さきほどもあなたに勝るとも劣らない、自称紳士の機関の人間を見たのですが、やはりいきなり戦闘を仕掛けられました
一体、この街で何が始まるのですか?」
と、ナイフと刀を構えながら訊ねる女性に、氷室は
「──世界が、本来あるべき姿に戻ろうとしているだけさ」
と一言、放った。
女性には何のことか理解できないかもしれない。
しかし、このままカノッサの計画が進めば、彼らの言う通り世界が変わるのだ。
──弱者が息絶え、強者のみが生存を許された世界に──
「さて、これ以上の問答は時間の無駄。そろそろ決着をつけようか?」
氷室の両手の指先から、再び刃状の冷気が形成される。
しかし、今度の氷室は左手を女性に向けるのみで、足を動かす気配がない。
というのも、彼女の『爪』は、短い間合いでのみ威力を発揮するものではないからだ──。
「迂闊に近付いて反撃されると厄介。だから、ここから切り刻ませてもらうよ。
──受けろ、我が爪の恐怖を! ──『アークティッククロー』!!」
瞬間、女性の体の皮膚が、鋭利に切り裂かれる。
氷室が、指先に形成した爪をあたかも弾丸のように飛ばしたのだ。
「痛みで悶え死ぬのが先か、それとも凍りついて死ぬのが先か……さて、どっちかな?」
【氷室 霞美:アークティッククローを飛ばし、切り刻んでいく】
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