レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
-
──ギャキィィィイイイイイン……ッ!!
瞬間、金属音が辺りに轟き、銀色の鉄の破片が周囲の空間に舞い上がる。
ある刀は刀身ごと吹き飛ばされ公園の遊具や地に突き刺さり、
ある剣や鎌は切っ先を切断され無残に落下した。
「能力は使わない気でいたんだけど、私も甘かったよ。まさかこれ程の量のオーラを操作するとは」
と言って女性に見せ付けたその手の指先からは、透明な刃状のオーラが形成されていた。
『アークティッククロー』──氷室の能力である冷気を刃状に圧縮。
それを指先に形成することで鋭い爪を持つ猛獣が如くの斬撃を繰り出し、
敵の体に裂く・凍るの二つのダメージを同時に与える技である。
ただ、どれ程の威力を持っていても、媒体は柔らかい生身の手。
不規則な動きをする刃の動きを見誤ったか、右手の甲は真一文字に大きく切り傷をつけられていた。
氷室はその傷をペロリと舌で舐めると、再び女性の視界から姿を消した。
そして彼女に視認されるより早く、氷室は冷気の爪を彼女の左脇腹に繰り出した。
──ビリィィイ!
服の裂ける音が響き、四つの爪跡が彼女の脇腹に残る。
しかし、それは深くはない。瞬間的に腰を捻ったか、傷はかすった程度のものに過ぎなかった。
間髪入れずにもう片方の左手で今度は腹部の中心目掛けて爪を差し出す。
それも今度は刀で弾かれる。だが、その時には既に、
初めに繰り出された右手が心臓部の左胸目掛けて振り下ろされていた。
──ズバッ!
今度は浅くは無い。
彼女の左胸から腹部中心にかけて、傷口が凍りついた大きな爪跡がくっきりと刻まれた。
だが氷室にも息をつく間はない。彼女の反撃も必死である。
元々、二人は総合的な身体能力では思ったほど大きな差はない。
無傷でかわすことは難しいと判断した氷室は、終いには後方に大きくジャンプをして距離をとった。
「どこで身に着けたか知らないけど、全く見事な腕よ。
カノッサ四天王の一人、この氷室 霞美に対して真っ向から闘える力があるなんてね。
……あなた、一体何者?」
【氷室 霞美:名を訊ねる】
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板