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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5

330 ◆3LPMHhiq9U:2010/06/03(木) 01:51:58
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>>20-21
「私が紳士である事が分かって貰えませんでしたか……。 それと綺咲さん、私は貴女の質問には何一つ答えることはできません」

……なんだか正直に名前を答えた自分が馬鹿なような気がした。
それと女性をいきなり名前で呼ぶのも紳士として如何なものかと思われるが、海部ヶ崎はその手のマナーに疎いので気にしなった。
しかし、その返答はやはり棗は表の世界に生きる人間ではない事を表している。

「でも貴女のような美女に迫られたらおもわず喋ってしまうかもしれませんね」
その言葉が終わると既に棗は海部ヶ崎の目前まで迫り、鋭いミドルキックを放とうとしている。
海部ヶ崎は僅かに身を後ろに引くことでそれを回避し、そのまま右手の刀で袈裟斬りを仕掛ける。
だが、相手は片足でいとも簡単に後方へと跳躍して凶刃から逃れる。
(さっきの歩法、今の跳躍力。これは能力?それとも鍛錬によって獲得したものだとしたら、相当の実力者だ……)

「おっと、危な――っとと」
棗は自らの意思とは関係なく地上へと落ちていった。
それを機に海部ヶ崎は攻勢へと転じた。電柱を蹴って、棗の喉元を目掛けて刀の切っ先を突き出す。
その切っ先を相手は姿を消し、自分の真横に現われることで回避した。
「やれやれ、危ないですね。 でも、貴女の手によって死ねるな――うぼぁ」
運良く一瞬で反応して、相手の腹に蹴りを叩き込み、そのまま凶刃を片手で振るって相手に斬りかかる。
刃は致命傷とはいかずとも、徐々に棗の衣服やその肌に切断していく。しかし唐突に海部ヶ崎の体が固定される。
「私の能力は分かりましたか? ヒントが欲しいようでしたら差し上げますよ、尤も次の一撃を耐えることが出来たらですけどね」
張り付いたような笑みでそう言い終えると、先程と違って一つ一つの動作をじっくり行ってのすさまじい威力のミドルキックを放った。
(く……防御も出来な――――)
棗のつま先は吸い込まれるように海部ヶ崎の脇腹に突き刺さり、そのまま体をつま先の延長線上に吹っ飛ばした。
「もっと美しく啼いて下さい、ゲネラルパウゼにはまだ早いですよ」




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