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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所3
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>>43
「おいおい、こりゃあ……!?」
驚くべき事に、落下の直前、俺の動きは封じ込められ拘束は解除された。
力ずくで拘束を解かれた俺は、数メートル離れた位置に吹き飛ぶ。
「……っち。温度操作が能力なら、低温も操れるって訳か。まいったね、どうも」
俺は能力は、それが未知の毒や細菌といった類で与えられた物でさえ、
再生を可能とするが、そもそもダメージを受けていなければ発動出来ない。
冷凍状態が齎すのは、細胞の極度の活動能力低下のみ。
凍傷こそ回復するものの、『凍った部位はまだ生きている』為回復は出来ない。
対池上戦で不覚を取ったのも、この相性悪さのせいだった
そう、実の所贄(ウロボロス)は、氷系の能力者に対しては相性が最悪なのである。
或いは血液を飲んでもう一段階強化すれば、
動けるようになるのだろうが……副作用が大きすぎる。
機関の人間を皆殺しにするのに毎回何段もの強化をしていれば、
俺は確実に途中で力尽きる。それでは意味が無いのだ。
雨の様に振る瓦礫を全身で受けながら、俺は熱によって瓦礫を融解していく
女を殺す算段を立てる。
――――この瓦礫の雨を抜けた直後では、死ぬことこそ無いだろうが、
俺の再生能力をもってしても、長時間の戦闘を可能とする程の体力が残るとは思えない。
だが、それは相手も同じだろう。自分に降りかかる分だけとは言え、
アレだけ大量の瓦礫を溶かしきるには、相当に異能の力を行使する必要がある筈だ。
即ち、決着はこの瓦礫を抜けた後、一撃で決まる。
全身を瓦礫で損壊、再生しながら俺は一撃を入れる計算を続ける。
自分の命よりも、他人の命よりも重い、誰かの願いを守る為に――――
――――――――
廃ビルが完全に瓦礫と化し、崩れ去った無音の廃墟。
停止したかの様に見えるその世界において、一つの瓦礫の山が崩れ去った。
そして出てきたのは赤い瞳を燃やす、ヒトガタ。
纏う服は血にまみれた赤色となっているが、その瞳に宿る暗い光はまだ力強く残っている。
「……全く、年を取ると無茶は身体に来やがるな。
よう嬢ちゃん。生きてるんだろ? 人が集まってくる前に決めようぜ」
再生しきれていない傷を残したまま告げる国崎の腕から、
細胞が活性化したことによって薄く蒸気が上がる。
それは、渾身の一撃。バケモノ『贄(ウロボロス)』の牙が放たれる前兆。
今回の戦闘に置いて、国崎がアルトに初めて見せる、異能者としての『攻撃』。
「今の俺の、小細工無しの全力だ。苦しむ間もなく逝けるから安心しな」
そうして、アルトがいると思われるほうへ駆け出す。
先のアルトの移動が暴風だとすれば、国崎のそれは迫る夜闇。
経験によって磨かれた、人を殺す為の移動術。
そして、そこから放たれるのは、双手の交差が骨肉を抉る、名も無き一噛み――――
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