レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所3
-
続き。
名前:神野 屡霞
屡霞は打ち上げた二人の戦闘員を追って廃ビルの屋上へと降り立った。
そこには、屡霞の一撃を受けたにもかかわらず平然と彼女の到着を待っていた二人の姿があった。
(なるほど、今まで薙ぎ払ってきた雑魚どもとは違う―――)
強敵との邂逅。その事実に屡霞はその端正な表情を嬉しそうに歪め、またそれを自分で戒めた。
(…おっと、違う。私は殺戮を愉しんでいるわけじゃない。禍ノ紅の血への渇望が、私をそうさせているだけ――…)
『いい加減に認めろよォ……。屡霞ァア……』
脳内に響く濁声。今まで長い期間をともに過ごしてきた、彼女の中の招かれざる居候。
―――妖刀『禍ノ紅』
『てめェも結局のところは俺や、あの赤髪と同じなんだよォ…。
戦いが好きで好きでたまらねェ…。命ある者の営みをその手で絶つカタルシス…。
その素養がある奴が一度ソレを味わっちまうと…もう抜けられねェ……そうさ、まるで麻薬みてェにな…!』
(やめろッ…、私は―――…!)
屡霞は自分で気づいていなかった。
何十、何百と虐殺部隊を切り捨ててきた中で屡霞自身の精神力は削がれ、禍ノ紅につけ入れさせるほどの隙を作ってしまっていたことに――――…
『俺がソレを満たしてやる…。俺なら出来る。あの眼の前のモヤシどもを鱠(なます)にしてやるよォ…。
そうすればテメェの心はまた許に戻るさ……。何、一時的に俺に身体を貸してくれるだけでいいんだよォ…。
だから屡霞よォ……』
オレニ ヒトヲ キラセロ―――…
その瞬間、禍ノ紅の刀身は妖しく光り、その光は瞬く間に屡霞の身体を包みこんだ。
光の中から現れた彼女は、もはや容姿端麗で冷静沈着な神野屡霞ではなかった。
美しい顔に下卑た表情を浮かべ、瞳を血に染めた殺人狂。
禍ノ紅が今、眼を醒ましたのだ―――
「ヒャハハハハハハハハァあ!!!二日ぶりの眼覚めだぜェ!!!テメェら二人はもう『敵』じゃねェ。
――俺に喰われる運命の……哀れな『エサ』だァア!!!!」
【神野屡霞:空き地の隣、廃ビルの屋上にて戦闘員2人と戦闘開始。禍ノ紅が憑依。】
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板