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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所3
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>>83
>>91
>>109
煌神リン、という少女。どうやら、彼女を捕まえた青年と因縁があるらしい。
それは雰囲気で察せたが……それがなにかを知るのは、私にとってはあまり意味がないか。
「さて…と。ピクニックは現地解散だ。
俺は暫くここで休む。イイ機会だ、昼寝でもするさ。
アルトの穣ちゃんはどんな報酬が望みなのか、
後でうちの受付にでも伝えといてくれや」
そうして、その場はお開きとなった。ロンバルディーニは医務室に行き、小村さんはメンテ。
しかし、メンテか――――なんらかの実験体、あるいは妙な機械でも埋め込んでいるのか。
……さて、私はどうするか。仕事というならここの警護だが、私はこの場所と周辺の地理に弱い。
「――――なら、少し散歩でもしましょうかね」
頼めば地図ぐらい出してくれるだろうが、こういうのは実際に見なければ意味がない。
私の能力を有効活用できる地形があるかどうか、も知りたいところではあるし。
そういうわけで、私は許可を取って出歩いている。
連絡用の通信機――どうやら特別製のようだ――も渡してもらった。
本部の周辺――まあ、基本的にはビル群なのだが、その配置の隙間を探す。
どんな場所にも、抜け道というのはあるものだ。あそこを攻めるなら、そこを突くのが定石だろう。
……どういう展開になるにしろ、知っておいて損はない。
「しかし、報酬ね。――――生活費でももらおうかしら。
それとも、万が一の為に保留しようかしら」
この街で行われる実験とやら。今まで経験したどの実験よりも大規模だった。
だから、彼らとの接触を行ったわけなのだが――――どうやら、当たりか。
「彼ら――――機関と戦うつもりなら、相応の力は持っているはずだし。
なにより、機関が重要視している相手が、この場に攻め込むのならば――――それはそれで、いいかな」
その場合、迎撃する権利は既に得ている。いや、正確には義務なのだが、それは権利も含んでいる。
ならば、
「当たり障りのない報酬は、やっぱりお金かな。
あんまり勘繰られても困るし――――ああ、いや、あっちは私の力を知ってるから、何をやろうとしてるかは分かるか」
私が異能者を狙って捕食している、という事実。それを彼らは知っている。
ならば、私の目的がその捕食だ、と考えるはずだ。力を得る為か、単に食事の為か、どちらだと考えるだろうか。
――いや、そこまで考える必要はない。私のとりあえずの目的さえ知っていれば、対応には問題は出ないだろう。
「――――まあ、私に目的なんてないんだけどね」
私のソレは、目的と呼ぶに値しない。単なる手段を繰り返しているだけだ。
まあ、目的がないのに手段だけを繰り返すのは、自分でもどうかとは思っているのだが。
「でもまあ、他にやることもないしね。
一応、娯楽にはなっているワケだし、いいか」
他人に納得させるつもりはない。自分さえ納得できればそれでいい。
あの時からそう決めて、そうやって今まで生きてきた。
今更変えるつもりはないし、変えることもできない。
それは、今までの自分を裏切ることに他ならない。それは、弱さだ。
昔、私が異能を手に入れるより以前に――――目の前で希望を折られた者達がいた。
彼らを見て、思ったのだ。ああはなりたくない、と。
だから私は他人の希望を折ってでも、自分の欲望を追い求める。
結局は自己満足。誰の為でもない、自分自身の為の殺人者。
ああ、けれど――――その欲望とは、なんだったのだろうか。
思い出せない。何か理由があったのか、それとも理由なんてなかったのか。
それさえ思い出せれば、私は、強くなれるハズなのに。
「―――――――雑念ね。今は考えるべきじゃないわ」
今の目的を思い起こす。周辺の地形を把握し、実際にこの目で確認する。
始めの理由なんていらない。私には今があるのだから、過去はいらない。
その思考が弱さだと理解しながら、私は追憶を止めて歩き始めた。
【アルト:現在地 機関本部周辺】
【地形の把握・確認中】
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