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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所2

841肉食ハーゲンダッツ:2008/08/30(土) 22:37:25

「お嬢さん方は知らないだろうがな、あの女は"天才"だ」

彼は、どこか安心した風にそう言った。
……それほど信頼できる強さなのか、あるいは性格面でのことなのか。
少なくとも、突然暴走するようなタイプではないのだろう。
そして、彼の言葉を受けて、小村さんが説明を始めた。

「・・・No.11、カテリーナ・ポポフスキーは代々11のナンバーを守るポポフスキー家のご令嬢で、十代という異例の若さでNo.11に就任しました。
ポポフスキーの二つ名は「残鉄公主(ディバインマッドネス)」スピードに特化した身体強化が可能で、それを使っての居合い斬りを武器としてます。今は巡洋艦『カロリエヴァ号』に乗り、活動しています。・・・とこの辺までで大体分かりましたか?」

スピード特化の身体強化…? そして、居合い―――タイプとしては似ているか。
彼女の上手である、と確信するだけの根拠はあるのだろうし――――だが、それが本当に絶対なのか。

「……そうですね、おおよそ把握はできました。ありがとうございます」

もちろん、礼は言う。けれど、それが絶対なのか。あれを相手に絶対と言うに足るのか?

「・・・金g、いやNo.1。そろそろ私たちを連れて来た理由を言ってもらって欲しいのですが。
今、機関に敵対する異能者が多量にこの町に存在します。幹部数名をここにそんなに置いておく余裕はないと思いますが。」

私への説明もそこそこに切り上げ、№1に対して意見する小村さん。
――――――まあ、いいだろう。おおよその概要は把握できた。№11、カテリーナ・ポポフスキー。
その能力はスピード重視の身体能力の強化。卓越した居合いの腕を持つ、というところか。
絶対だと言われれば多少の疑問はあるが、確実な手であることに違いはあるまい。
直接戦闘能力も高く、優秀な部下も多数存在する、というのならば。
……まったく、愚かな親子だ。そして、なにより迷惑な親子だ。
あまりにも周囲を巻き込みすぎているし、その動機が個人的過ぎる。
しかし、だからこそ―――――――個人的な感情が理由であるからこそ、か。
そもそも私は個人的な感情で行動する者を否定できる立場ではないし、その資格もない。
あの時のことを考えるなら、むしろ彼らに協力するということも有り得たが――――【私】は彼らが気に入らない。
こういった苛立ちを感じるのは久しぶりで、それならば、敵対する立場になったことを喜ぶべきだ。
もしかしたら、あの親子は―――私の理由になってくれるかもしれないのだから。

【アルト:現在地 機関本部】




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