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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
826
:
Evie
◆XksB4AwhxU
:2015/11/15(日) 22:56:24
タイトル変わりますが、続き。
プラン9とロザンの動きをすこし意識している展開。そして多角型、特化型の名称は勝手に呼ばせただけですので、
これから書きたい方は無視してくださっても大丈夫です。能力スレの
>>817
さんによると道をつけ加えたりは可能のようですが
元々あったものを消したりとかは不可能と思って書いてました。吉田が二人いるので文章がめんどい。
【Deep down inside of me-1-】
「人間は、大地がないと立っていられない」
設楽は壁一面に貼られた写真の中から一枚とって、心底愉快そうに歯を見せて笑った。
「まずは足場を踏み慣らして固めるんだ。新しい道を作って歩くのはそれからでいい」
座ってノートを読んでいた小林は、その言葉に顔を上げて伊達眼鏡を外した。
設楽が幹部の自分相手に抽象的な言葉を使ってはぐらかすのは珍しい。彼流の謎かけと理解して、口を開く。
「……人力舎の殲滅作戦は失敗しましたからね。ホリプロ内での黒勢力を盤石なものにする方が、戦略的にはいいでしょう。
その為に、彼というジョーカーが不可欠になる」
「いうなれば、秘密警察だね。邪魔者を消すまでは求めてない。俺が欲しいのは白の情報だ」
「なるほど。しかし、あの性格を見た限りでは密偵に向いているとは思えませんが」
設楽がふん、と鼻を鳴らす。その態度に、小林は自分が失言したことを悟った。
「どのみち、時間をかけるつもりはない。あいつが使えなくなる前に、ホリプロは俺の支配下になる。
あそこを抑えてしまえば白の勢力は半減したも同然さ。いくら人力舎の奴らが抵抗したって、
向こうにも“撒き餌”を仕掛けてあるんだから」
「油断は禁物ですよ。下手に突くと何が出てくるやら」
「分かってるさ。だから小さな綻びを一つずつ、解いていこうって言うんだ」
小林は立ち上がり、設楽の隣りに並んだ。ピンで留められた写真たちの中心にある石塚の宣材写真を、ペン先で軽く突く。
「ここまではシナリオ通りだ。嬉しいだろ?」
「いいえ……俺のシナリオは常に書き変わりますから、安心はできませんよ。
誰かのアドリブで、照明の当たる方向が違うだけで、こちらも全く予想しない方向に動いてしまう」
「肝に銘じておくよ。号泣との一件ですっかり懲りたからね、これからはシナリオを狂わせるような行動は控えるよ」
力を込めて言うと、小林がほっとしたのが、気配でも分かった。定期的に機嫌をとっておこうというわけではないが、
この男にへそを曲げられると色々とわずらわしいのも、また事実だ。
「では、また今度」
小林は壁から離れて、ノートと筆記用具をかばんに放り込む。部屋を出ていこうとドアに手をかけたまま、思い出したように振り返った。
「一つだけ、聞いてもいいですか」
「うん、好きにしなよ」
「あなたはいつか言いましたね。黒ユニットのメンバーは、大切な仲間か、使える道具かに分かれると。
なら……あなたにとって石塚君は、道具と仲間、どちらなんですか」
設楽はそれには答えず、また指を後ろ手に組んで写真を眺めた。円形に貼られた写真、そのうち白に協力する者にはバツ印がついている。
小林が出て行ってしまうと、ゆっくりと手を伸ばした。中でも真っ赤なバツがついた者の写真を、爪でカリカリとひっかく。
どこで撮ったのか、小沢のニヤケ顔の上に爪を立てて、唸るように呟いた。
「……ヒーローごっこは終わりだ」
そのままぐしゃりと握りつぶして、スピードワゴンの二人の写真を壁から引き剥がす。
「嵐になるよ、これから」
◆◆◆◆◆◆◆
時計の針は「カチッ」とやけに大きな音を響かせて、21の数字を打った。初夏の涼しい風が吹き抜ける屋上に、三人の男が立っている。
その中の一人、石塚は小さな箱を開けて、名刺を一枚取り出す。肩書きは『アリキリ商事株式会社 営業主任』
ボキャ天時代に作った懐かしい名刺だ。石塚はフードを下ろして石を発動しようとして、止まった。
「見んなよ」
視線を感じる、振り向く、二人が目をそらす。さっきからこの繰り返しだ。
「見んなって、恥ずかしいから」
そう言うと、阿部は両手で目を覆った。が、指の隙間からじぃ……とやや陰気な目つきで見ている。
「だから、終わるまでどっか行ってろって!」
石塚はシッシッと手で払う仕草をした。その様子に、阿部の隣でナイフを研いでいた吉田が腕時計を見て短く息を吐く。
「ていうか、なんか普通に喋っちゃってるけど……お前ら誰?」
「え、いまさら!?」
それまでずっとローテンションだった阿部が、そこで初めて素で驚きの声をあげた。
「ここに来るまでに聞かないから、てっきり知ってるもんだと……」
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