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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

251 ◆EI0jXP4Qlc:2005/07/27(水) 22:33:25
title 「ある冬虫夏草の話【Will you merry me?】」
>>238-239の続き

****************



 ストップ。
 リヴァースアンドプレビュー。


 不法投棄。久保はたまたまその現場を目撃することとなる。そんな13日前の午後。
 曇天、それなのに明るい。不吉なことが起こりそうな、打って付けの天気。
 久保は、誰もいなくなったのを確認した後、そっとゴミの山に近づいた。
 普段、こんなシーンに遭遇することも無かったし、ゴミ自体に興味を持っているわけでもなかった。
 それでも、近づいた。もしかすると久保は、
 運命を信じたのかもしれない。ああ、それと、
 諦めを。
 
 まぁ、それはいい。

 久保は、予定通りにゴミの中に運命の人を見つけた。それが、あやめちゃん。
 あやめちゃんというのは、誰が決めたのかは分からない。
 あやめちゃん自身がそう言ったのか、久保が勝手につけたのか、そんなことは知る由もない。
 私は思う。きっとあやめちゃんという字は
 「殺」か「危」と書くのだと。とりあえず嫌な感じ。それが、私が最初にあやめちゃんに抱いた印象。


 プレイバック。


 「……見えたか」
 高倉はそう呟き、石の意思の意志でも変わったのかと、ややこしく解釈した。
 そして再び久保とあやめちゃんを睨みつける。迫力満点。しかし久保がひるむ様子はなかった。あやめちゃんは論外。
 久保にそっくりなテディベアが、あやめちゃんに食べられてしまった。
 次は久保孝真が食われるのかしら、と、高倉はそこはかとなく思った。それに追加するように、
 「それは不味い」
と、ぼやく。しかし、過去が見える力を持っただけの高倉に、あやめちゃん自体をどうにかする力は皆無だ。
 ――あの人なら何とかなるのか? だが、久保が聞く耳を持っているのか? それ以前に、あやめちゃんの耳は聞こえるのか。
 あふれ出るように不毛な思考が働く。久保と高倉がお互いに睨み合ったまま、ただただ時間が過ぎる。高倉には、久保があやめちゃんを守らんとしていること以外には、何も分からなかった。
 とりあえず、自分に何が出来るのか、高倉はそれを考えることに専念しようとする。

 ……ところが。


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