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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】
715
:
取扱注意-ある本番前の光景-
:2015/11/16(月) 16:09:52
安堵の溜め息と共に石を元通りしまいつつ、小沢は思う。
数年前からだろうか、芸人たちの間に不思議な力を持つ石が出回ってからというものの、
ちょっとした不注意やら何やらで石の力を「暴発」させてしまい、後始末やら場を取り繕う
手間やらで騒動になるといったトラブルがチラホラ起こっていたのだ。
今の件もまた、そうした暴発事故の一つといえる訳で…これが芸人だけの場ならまだしも、
一般人の目にも触れるライブやテレビでの本番中に起こってしまったら目も当てられない。
(まあ、幸いにも俺たちの石は暴発の危険は少ないけどね…でも油断は禁物だな)
そう、スピードワゴンの2人の石は共にあるキーワードによって力を発動させる性質であるため
暴発の危険は少ないが、それでもうっかり石を持ったままネタをやってしまったらと
思うと気が気でない。小沢は改めて、石の取り扱いには気をつけねばと肝に銘じた。
このちょっとしたトラブルはあったものの、ライブの方は滞りなく開始を迎える事ができたのだった。
2時間後、ライブは大盛況のうちに幕を下ろし、出演者たちはこの後の打ち上げ会に向かうべく
楽屋で着替えやら何やらに入り、楽屋内は楽しげな話し声に満ちていた。その中心にいたのは
スピードワゴンの2人で、周りには若手や中堅など多数の芸人がいる。
「それでさぁ、その時の動きがおっもしろいの。まるでゴキブリみたいでさあ」
「アハハハ、そうなんだー」
その場にはライブのスペシャルゲストとして来ていたさまぁ〜ずもおり、その一人の三村マサカズ
は、自分の石のフローライトを片手で弄びつつ小沢たちの話に加わろうとする。
「おいおい、ゴキブリはねえだろゴキブリは〜」
「ん !? 」
その時、三村の手の中のフローライトが一瞬輝きを放ったのを、井戸田は見逃さなかった。
「ちょっと三村さん、石!」
「へっ !? 」
「うわああああぁぁぁぁぁ !!! 」
「きゃあああぁぁぁぁぁぁ !!! 」
小沢の顔面めがけて飛んできた一匹のゴキブリのせいで、その場がちょっとした惨事になったのは
言うまでもなかった。
END
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