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念を使わせてみよう小説スレッド

821:2004/11/23(火) 15:58
 〜十三話〜

「あっかっきちっしおが は〜げしっくうねっる
 せ〜いぎの疾風(かぜ)が あ〜れるぜゲッター!!」
 熱唱する狐さん。
「俺の嵐っが ま〜きおこるとっき
 悪の炎なんてすべてけっすさ〜〜〜!」
 ホテルを出てから、狐さんは僕を連れてカラオケ屋に直行した。
 で、僕が今ここで狐さんの歌を聞いているという訳だ。
 入店してから既に3時間は経とうかというのに、狐さんの声はまるで衰えを見せない。
「とばっせ〜 てっけ〜ん ロケット〜パンチ〜〜!
 今だ 出すんだ〜 ブレストファイ〜ヤ〜〜〜!!」
 てかさっきからこの人アニソンしか歌ってねえ。
 これでは無難にJポップを歌っている僕の方が馬鹿みたいだ。

「どうした、歌わないのか少年?」
 狐さんが言った。
「いや、あなたが曲入れ過ぎです。
 六連続で自分の歌入れないで下さい。
 もっと譲り合いの精神を持ちましょう」
「き〜せきお〜こせせ〜んじょうに
 お〜くれた〜ゆうしゃ〜た〜ち〜〜
 か〜なえるのさだ〜れもが のぞんでいたゆ〜め〜を〜〜!」
 聞いちゃいねえ。
 犯すぞ、このアマ。



「ほらどうした。 もうへばったか、少年?」
 肩で息をする僕に、狐さんがにこやかに話しかけた。
 カラオケの後あちこちを右往左往させられた所為で、僕はもうヘトヘトだ。
 畜生、何がエスコートしたげる、だ。
 自分の行きたい所に僕を連れ回しただけじゃないか…!
「次で最後だ。 頑張れ少年」
 次って、まだ行く所があるのかよ。
 まあいい、どうやら最後みたいだし。

「あの、ここは…?」
 連れて来られたのは、小ぢんまりとした美術店だった。
 外から中を覗こうとするも、ステンドグラスの窓からは中の様子を窺う事は出来ない。
「あの、狐さん、絵なんか買う趣味あったんですか?」
 いくら狐さんが金持ちとはいえ、絵画を蒐集するのはかなりお金がかかるぞ?
 そこまでこの人に経済的余裕があるのだろうか。
「いいや、俺は台詞とオチのある絵しか買わない主義だ」
 んな事威張って言うんじゃねえ。
「まあ、入れば分かるさ」
 そのまま狐さんは強引に僕を店の中へと連れ込んだ。


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