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念を使わせてみよう小説スレッド

1831:2004/12/26(日) 22:54
 〜三十二話〜

「それでは栄えある一組目の対戦者が決定しました〜〜!」
 僕とマッチョの腕を取りながら、不思議を通り越して不可思議系馬鹿女ことかおりんが腕相撲対戦台へと案内する。
 見た感じは、何の変哲も無い腕相撲台。
 僕とマッチョが昇ったって来たやつの他にもいっぱい同じような台が設立されているが、
 まあこれぐらいの数が無ければここにいる受験者全員を短時間で捌く事は出来まい。
「おいおい… あんなの勝負になるのか…?」
「ラッキーだな、あんな餓鬼と対戦できるなんて…」
 壇下からヒソヒソ話が聞こえてくる。
 どうやら、僕が勝つとは誰一人思っていないようだ。
 てか、僕でもそう思う。
「それではお二人様、台の上に肘をついて下さ〜〜〜い!」
 かおりんに言われるまま、僕は台に肘をついてマッチョと手の平を合わせた。
「一秒で決着つけてやるぜ」
 マッチョが三角筋をひくつかせながら自信気にほくそ笑む。
 にやけるマッチョ。
 すんごい、不気味だ。
「それでは準備はよろしいですか!?
 いきますよ〜〜。
 レディ〜〜〜〜〜〜〜…」
 半分諦めつつ、『劣化複製・不死身の肉体』を発動させる。
「GO!」
 その合図と共に、凄い力が僕の右腕に襲いかかった。
 一秒で決着をつけるとの宣言通り、マッチョは一気に決着をつけにきたみたいだ。

「!!!」
 しかし、腕を台の上にねじ伏せられたのはマッチョの方だった。
「!?」
 僕自身、自分が勝ったという現実に信じられない。
 そんな。
 これだけの体格差で、どうして?
 …まさか。
 いや、まさか。
 念能力というのは、これ程までに常人離れしたものだというのか!?
 『念を使えない奴にとってみりゃ、俺達は化け物も同然さ』
 いつかの狐さんの言葉が、頭の中で復唱される。
 そうか、あれは、つまりこういう事だったのか。
「勝負あり〜〜〜!
 こちらのお兄さんの勝ちです〜〜〜!
 パフパフ〜〜〜!」
 かおりんが僕の腕を取って頭上へと掲げた。
 場内では、明らかにどよめきが起こっている。
 万馬券が出てしまった時のように、降水確率0%で雨が降ったように、
 皆が僕の勝利に驚愕していた。
「ま、待て!
 これは何かの間違いだ!
 もう一回勝負させ…」
「ポチっとな」
 何とか食い下がろうとしたマッチョを尻目に、かおりんが何やら変なボタンを押した。
 直後、マッチョの足元の床が開き、「あああ〜〜〜」という悲鳴と共にマッチョは穴の中へと落っこちていった。
「言い忘れてましたが、敗者は問答無用で退場させていただきま〜す。
 あ、でも安心してくださいね。
 穴に落ちた後はちゃんとリサイク… じゃなくて、
 責任持って上の公民館まで戻してあげますから。
 どうか心配なさらないでくださ〜〜〜い」
 『リサイク』の後何を言おうとしたのか気になったが、それ以上は考えない事にした。
 でも、よかった。
 負けなくて、本当によかった…!
「それでは開幕式も終わったので、ちゃっちゃと済ませましょ〜」
 かおりんは、陽気な声で一次試験を進行させていくのであった。


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