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【萌え】ととたんでリレーSS作ろうぜ【おちっこ】
153
:
名無し~3.EXE
:2003/12/19(金) 14:33
>>132
からの続き。
街を一望できる高台。大きな楠の木。
その隣にある、小さなブランコ。
そのブランコに、女の子が背を丸くして乗っていた。
よく見ると肩が震えている。見るからに寒そうだ。
息を整えると、俺は着ていたジャンパーを
その女の子の肩にそっとかけてあげた。
「あ。……(に、任意)さん……」
一瞬ハッとした表情を見せ、節目がちに俯く。
やはり怒っているのだろう。その表情に胸が痛くなる。
「……ここで、鍵、見つけてくれたんだよな」
俺は、初めてととたんと会った時の思い出を話し始めた。
忘れもしない。
何気なく散歩で来た公園の帰り道。
鍵を無くした事に気付き、慌てふためいて探し回ってた俺。
一緒に探してくれて、一瞬で排水溝に落ちている鍵を見つけてしまった、
不思議な力を持った女の子。
再会した時は、何故か俺の家でホームステイする事になって。
笑いあって、励ましあって。
「・・・俺さ。
なんて言ったら良いかわからないけど……調子に乗ってた。
ととたんと居る事が当たり前になっちゃって、
ととたんを大事にする気持ちを忘れてたような気がする」
走ってる間、言いたくてしょうがなかった言葉達を紡ぐ。
「怒鳴っちゃって、ゴメンな。……家に、帰ろう?」
バッと、ととたんは顔をあげた。
泣き腫らしたのだろう、目が真っ赤だ。
そしてその目が、再び涙で一杯になる。
「…本当に?ボク、帰ってもいいの?」
意外な返答に、俺はちょっと戸惑いを覚えつつ答える。
「当たり前だよ。早く、暖かい所に行こう」
言うな否や、ととたんは思いっきり
俺の胸に飛びつき、大声で泣き出した。
どうして良いのか分からず、ただととたんを抱きとめる。
「良かった……ボク…ボク、(任意さん)に嫌われたと思ったよぉ…」
―なんて事だ。
俺は完全にととたんを怒らせたと思ったのに、ととたんは……
鼻の奥が一気に熱くなった。
「ゴメンな…ゴメンな」
言葉が詰まって、其れしか言うことが出来なかった。
俺は、抱きしめて頭を撫でる。
絆が切れていなかった安堵か、自分自身への情けなさか。
気がつけば、俺も涙が一筋零れていた。
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