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【萌え】ととたんでリレーSS作ろうぜ【おちっこ】

130名無し~3.EXE:2003/12/04(木) 05:41
森林公園へ続く車道の脇から、ハイキング用の遊歩道がある。


今更素直になれた自分を、心の中で嘲笑した。

年が離れてても関係ない。俺は君の事が好きだ。
それを伝えずに別れるなんて出来ない!



・・・どの位登っただろう。

ここを登り切れば、あのイメージの風景にたどり着く筈だ。
俺は迷わずその道へ飛び込んだ。

この遊歩道に街灯なんて物は殆ど無い。当たり前だ。
夜にこの道を使う人間の事なんて、想定する筈が無いからだ。
故に、完全に日が沈むまでに登り切らないと道に迷いかねない。
そんな事になれば――

一秒でも早くあそこへ行かないと、ととたんは俺の前から居なくなってしまう。
そんな奇妙なまでにはっきりとした予感が俺を突き動かしていた。
自分の身の心配なんて二の次だ。


吐き気を覚えつつ、緩やかに曲がりくねった坂道を駆け続ける。
普段ならばとっくに足を止め、その場に座り込んでしまう所だろう。
しかし、今日だけはそんな訳には行かない。
俺がととたんに与えてしまった辛さは、こんなもんじゃない―。

歯を食いしばり、腕を大きく振る。
思わず倒れこみそうになるのを、ぐっと堪える。

「ごめん、ごめんよととたん!」
無意識の内に言葉を発している事に、後で気付く。
もはや頭の中が白ばんで来た頃、ようやく道が平坦になった。
道が開け、街灯の数が一気に増える。
どうやら森林公園の敷地に入ったようだ。

残った力を振り絞り、俺はイメージの風景を目指した。
ととたんに、沢山の言葉を伝える為に。


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