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【場】『自由の場』 その4
125
:
コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』
:2026/01/01(木) 01:01:52
>>124
警棒がお気に召さないこと自体は、
それほど不思議な話ではなかったけど。
「『銃』」
「かあ〜」
虚を突かれてしまった。
「わおわお……銃、ピストルだよね。
オトマチちゃんも大変なんだねえ!」
『銃撃対策』を冗談抜きで聞いてくる――――
こんなどう見ても荒事慣れした風でない相手に。
『真顔ボケ』じゃないのか?という気さえする。
「銃なんてゲームや漫画の中でしか見たことないけど、
ゲームや漫画みたいに弾きとばすなんて無理だろうし〜、
手で振り回す武器じゃ、ぜったい先に撃たれちゃうよねえ。
『軍人さん』とかはどーやって対策してるんだろ?」
「あ、やっぱり『防弾チョッキ』とか?」
ただ、それでも捨て置けないと思ってしまった。
「あっち、『ミリタリーグッズ』もあるみたいだよ。
あたしが使うにはちょ〜っとコンコンプライアンス違反な感じだけど、
オトマチちゃんには警棒とかよりぴったりかもっ?」
なので、一旦、真剣に取り合ってみることにした。
『冗談のつもりだったんです』と、それならそれでもいいけど、
『本当に悩んでたんです』と、そう言われたら、それは良くないから。
126
:
乙街 澄『プロリフィック』
:2026/01/01(木) 21:59:27
>>125
「あ……い、いえ、今のは、物の例えと言いますか……」
「銃のような、強力な武器を持っている人間は……
警棒を見せても怯むことはないだろうな、と。……思っただけなのです」
さすがに、実践的な『銃撃対策』を尋ねた訳ではなかったらしい。
「……誤解を招く表現でしたね。すみません」
そう言って、乙街は軽く頭を下げた。
ただ、やはりその態度からして、冗談を言っているのではないようだ。
「『スタンガン』か、『催涙スプレー』が良いか……と、思っていましたが」
「……『ミリタリーグッズ』ですか。盲点でした」
感心したように頷くと、コヤシキの示したコーナーに歩み寄る。
ファッション目的の商品も多いようだが……実用向きのものはあるだろうか。
127
:
コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』
:2026/01/02(金) 22:05:54
>>126
「あ! ごめんごめん、あたしってば早とちりだねっ」
正直言って安心した。
「でもまあ、『見せても止まらない』人なら、
身を守ったり、逃げやすくしたりするやつしかないよねえ。
うう〜ん、武器が怖くて逃げちゃうか〜わいいひとは、
そもそもあんまり人を襲ったりしないのかもっ」
キョロキョロ
「そんなのってほとんど『クマ』みたいなものだし、
『催涙スプレー』が一番いいのかも?」
コーナーにはほとんどがコスプレ衣装のように見えたが、
『軍用払い下げ品』と銘打たれたものもいくつかある。
「あっ、みてみて、『本物の防弾ベスト』〜!
……の話はもういいんだった。
でも、スプレー持つにしてもこれ着込んでたら安心かな?」
「見た目はあんまりカワイくないけどっ。
でも、カワイくない人相手の対策だもんねえ」
その一つを手に取り、広げてみせた。
ただ、『防具』の類は『普段使い』には向いてないかもしれない。
普段からずっと警戒しておくなら、いいのかもしれないけど。
128
:
乙街 澄『プロリフィック』
:2026/01/03(土) 19:01:50
>>127
「確かに、『防弾』は少し過剰かもしれませんが……」
「『防刃』くらいなら……有事の際には、有用かもしれませんね」
手帳とペンを胸ポケットにしまうと、乙街もベストを広げて見せる。
防弾のものよりは多少、見た目も物々しくない感じだ。
どちらにせよ、普段使いするようなものではないとはいえ。
「あとは、やはり……『催涙スプレー』ですか」
実用向きの防犯グッズということで、スプレーも近くに置かれていた。
その中の一つを手に取り、しげしげと眺めた後、ベストと同じ手に抱える。
「コヤコヤさんのおかげで……必要なものが見定められました。
ありがとうございます」
ペコリと頭を下げると、乙街は踵を返した。
「……次は、『防犯カメラ』のコーナーを見に行きましょうか」
129
:
コヤシキコヤネ『サイレント・ライト』
:2026/01/04(日) 04:25:57
>>128
「お礼なんて〜、気にしなくって大丈夫だよお。
かわいいコヤコヤのコンコンサルティング、
ご利益があってよかったよかった〜!イェイ!」
ヒョコ
「どうしてもっていうなら、
チャンネル登録よろしくねっ」
狐のサインをまた作ると、「それじゃ」と言いかけた。
つまり、踵を返したから別れでも投げようとしたが――
「わお、あたしのお買い物も手伝ってくれるんだあ!」
1人で入れない店でもなかったわけで、
入った今は、なおさら1人でも問題はない。
買うものの性質を考えると、1人の方が良くすらある。
「オトマチちゃんったらか〜わいいっ。
うんうん、見に行こ! あっちの方がそういう系っぽいよお」
けど、そういうのは顔に出さないことができるし、
それより善意の喜びが勝ったから、自然と笑みを作っていた。
「『カバン』に付けたりできるのがいいんだよね〜。バッジみたいな感じでっ」
コーナーに近づくと『小型カメラ』の類が色々と置いていた。
『ペンカメラ』が多そうなのは、主な用途がオフィスだからかもしれない。
130
:
乙街 澄『プロリフィック』
:2026/01/04(日) 15:54:33
>>129
「あっ……ご、ご迷惑でなければ……はい……」
乙街としては、店から出るまでは付き合うつもりだったようだ。
一瞬『しまった』という表情を浮かべたが、
コヤシキの笑顔を見て、安堵した様子で付いて行った。
「……『防犯ブザー』などは……
それを持っているということ自体が、犯罪遭遇率を下げるそうです」
『こいつは防犯ブザーを持っているから狙わないでおこう』──
という、犯罪者の心理を利用した抑止効果である。
「なので、他の道具に偽装したものよりは……
『カメラを持っている』と分かりやすい見た目のものが良いかもしれませんね」
並んだ『ペンカメラ』を見ながら、そう呟く。
不審者に『会わないようにする』という発言を受けての提案だろう。
無論、乙街はコヤシキの本心を知らないので、実情に沿っているかは不明だが。
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