したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その5

1名無しは星を見ていたい:2021/08/12(木) 21:12:02
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

406赤月『サクソン』:2023/02/02(木) 15:35:06
>>403-405

「・・・・・・・・・ッ!!」

『古武者』が消え、三枝が倒れる
目の前で起きた光景は、赤月の怒りを増長させ――
ある一点を超えたところで、ぷつんと彼女の顔から表情が消えた

「アルマ・・・・ひとつ、頼みがある」

その視線は鋭く、三枝へと向けられていた
怒りが消えたのではない・・・・
自分自身への怒りが頂点に達し、逆に冷静さを取り戻させているのだ

「千草は言っていた・・・・『恐怖心』が『古武者』出現のトリガーなのではないか、と
 実際に、あの子が気絶・・・・『心』を失った瞬間に『古武者』は消えている
 だから・・・・小屋の中に入った私に『恐怖心』を呼び起こしてほしい」

そう言いながら、そっと大神の耳に顔を寄せる
これから伝える事は、赤月にとってはひどく内面に関わった内容だ
本来であれば、極々近しい立場の友人でなければ伝える事のない話ではある
だが、三枝が倒れた今――

(あの子を危険に晒した責任は私にある
 私の・・・・内面を曝け出してでも奴と戦う覚悟を決めなければならない)

「私の・・・・一番の『恐怖』は・・・・」

小さな声で、大神に耳打ちをする

「『家族』の事を・・・・すべて忘れてしまう事、だ
 私には・・・・『兄』が居た・・・・幼い頃、私にとっての全てであった『兄』だ」

「今はもう居ない・・・・彼は、とある事件の中でこの街のスタンド使いに殺されている
 彼の・・・・『兄』の記録はどこにもない。 写真も、音声も、何もかも私には残されていない
『兄』の事を忘れてしまう事・・・・それが私にとっての一番の『恐怖』だ」

伝えるべき内容は伝えたとばかりに、大神を離れ小屋へと向かう

「『表現者』である君にしか頼めない
 この話を有効に使って、小屋に入った私に『恐怖心』を想起させて欲しい」

一歩、小屋の中へと足を踏み入れる

「――頼んだ」

407大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/02(木) 19:47:39
>>404-405 GM
「やはり、というか『マトモな意識を持った存在ではない』な……。
 防御すらしない…。攻撃のためだけに姿を現している…。

 いや、しかも、もしかすると……そもそも『屋外のボクが見えていない』、そんな動きだったな…。
 ニンジャ仕草や手裏剣をそもそも見ていなかった……。」
赤月にも聞こえる声で喋る。

 パチンッ ← フィンガースナップの音

1秒ほど話したところで、飛んでいった『手裏剣(偽。ホントはピック)』の『毛皮』を解除する。
『破壊』された場合は再生にインターバルが必要だが、『解除』はそうではない。
ゆえに解除後、手元に発現できる『毛皮』は2枚。
『倒れた三枝が持っている1枚』を含めても余裕がある。

>>406 赤月
「なるほど…そんな事情が…」

 ヨヨヨッ ← なきまね

>「──頼んだ」 

「『だが断る』」

大神さんはキッパリと言い切りました。大神さんは某漫画家並みにイヤな性格なのかもしれません。

「……というのも『優先順位』を考えてほしい。」
大神さんは冷静にとつとつと話し始めました。

「ボクが考える、優先順位の①は『三枝くんの救助』、②以降に『謎解き』だ。
そして、ボクの手札に『謎を解かずに事件を解決する』というジョーカーのカードがあることも考慮してほしい。」

「だから、今『下手に発動条件を探ること』には反対する。
 最悪のケースは『三枝くんが倒れて、赤月くんまで倒れる』ことだ。
 下手に謎解きを試みて、赤月くんまで倒れるような事態は避けたい」

「もう少し詳しく言うならば…、
 ボクだけが残った場合、ボクは最後の切り札『ジョーカー』を使うしかなくなる。

 そして、こう言ってはアレだが……
 『このジョーカー』は『 【全員に意識がある】 or 【意識がなくとも屋外にいる】、これらの場合にのみ高い安全性を保証できるモノ』だ。
 だから『二人が小屋内で意識を失った場合、ボクにはその安全を保証できない』。」

「……考えてみてほしい、『武者を全て倒し、小屋を全て壊す。そこで発生する余波や瓦礫から意識不明の二人を守る』、その困難さを。」

「…………そんなことは『できない』んだ、赤月くん。
 それが三流魔術師(マジシャン)の魔法(マジック)の限界なんだ。」
大神さんは、先程とは打って変わって、どこか気落ちしたような弱気の口調で話しました。

>赤月
「君の勇気は買う。
 そうするだけの覚悟もあるのだろう。
 だが、この状況でボクは君の作戦に協力できない。」

「まずは、三枝くんを屋外に連れ出そう。 謎解きの話は『それから』だ。」

「『毛皮』2枚、持っていきたまえ。
 ……どうやらヤツラは本当に屋外に興味がないようだ。
 屋外のボクが持っても防御の役にも立たないらしい。
 なに、いざとなったら『解除』で手元に戻せるシロモノだ。
 安心して持っていきたまえ」
大神さんは赤月に『偽の毛皮』を2枚差し出しました。
むしろ押し付けるように渡す感じです。

「毛皮は『防御のマント』にもなるが、『人を運ぶソリ』や『おんぶ紐』にもなる。
 女手1人じゃ、運ぶのも大変だろ。三枝くんが持ってるやつも合わせて『引きずって使う』といい。」
大神さんは、自分は小屋に入らない気マンマンです。

「……なんなら『1枚くらい小屋に置いていってもいい』ぜ」
ボソリと『意味ありげなこと』(その魂胆はメール欄)をつぶやきました。

408赤月『サクソン』:2023/02/02(木) 22:57:30
>>407(大神)

>「『だが断る』」

「なっ!?」

自分自身の人生に等しい程の秘密を覚悟とともに伝えたつもりの赤月は
大神に提案を断られる事を想定していなかったようだ
思わず、びっくりした表情で彼女を見つめる

「ぐっ・・・ うっ・・・」

そして、語られる彼女の言い分
どうにも言い返す言葉がないせいか、ばつが悪いせいか、
時折、妙な声を漏らすだけで反論はない

「すまない・・・・怒りが先だって、冷静に判断が出来なくなっていたようだ
 あの子が意識を失っている以上、『古武者』から攻撃を受ける可能性は低いと考えていたが
 まだ、『心』や『言葉』『情報』がトリガーだと決まったわけではなかったな」

「先に、あの子を引き摺り出す」

そう言って、『偽の毛皮』を2枚受け取り、小屋の中に入る
目的は床に倒れる三枝の身体・・・・目標だけを見つめて、小柄な彼(彼女)の身体を出口まで連れ出そうとする

(出来るだけ、ものを観ないように・・・・心を落ち着かせて・・・・)

赤月に、心霊現象や呪いに対する恐怖心はない
あるとすれば、それはその者が自分の命を脅かす程に強く・・・・目的が果たせなくなる時だ
『古武者』は、今までに戦ってきた『アリーナ』の強敵たちに比べれば『弱い』
だからこそ、赤月は『恐怖心』を抱くことなく小屋の中に入る事が出来る。

409『結び目を断つ』:2023/02/03(金) 20:25:33

>赤月・大神

 三枝を助け出すことを最優先に、貴女たちは行動の方針を決定する。
 2枚の『毛皮』を携えた赤月が、小屋の中へと入って……


      シーン ・・・
                   ギッ  ギッ

 ……先程の襲撃とは打って変わって、小屋内は静寂を保っている。
 せいぜいが、部屋の中央の古びた床が、踏まれるたびに虚ろな音を鳴らす程度だ。
 倒れ伏した三枝への追撃も、再び踏み入る赤月への迎撃もない。

 つまり、行動の邪魔をするものがいない、ということだ。
 意識のない三枝を部屋の外に運ぶなら、すぐにでもできそうだ。

410赤月『サクソン』:2023/02/04(土) 00:23:47
>>409

(やはり・・・・『恐怖心』がトリガーなのか・・・・!?
 いや・・・・まだ確信するのは早い)

(早々に、あの子を救出しよう)

(敵の正体を暴くのはそれからだ)

なるべく、部屋のものを観ないようにして
倒れる三枝を部屋の外に連れ出そうとする

411大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/04(土) 01:13:55
>>409
「……ふむ」
一言つぶやいて動向を見守る。

(やはり『発言』や『認識』、そもそもの『意識』がなければ『条件』は満たされないみたいだな…。)

(……一応『ジャミング』の準備をしておくか)

部屋の様子を注視しておく。
コトが起きた時に、毛皮の解除を行えるよう準備する。
>>401で述べたように『毛皮を解除する・しない』、それ自体が相手の行動の阻害(ジャミング)になりえるからだ。

目眩まし・防御・柔らかく絡む、『存在する毛皮』に対応するためには、剣を振らざるを得ないだろう。
その一方で『剣を振って毛皮を振り払う』という行動の目前や途中で『毛皮が消えてしまったら』どうなるだろう?

おそらく『こめた力がすっぽ抜ける』、ゆえに『計画・予定されたような行動にならない』。
『計画・予定』を崩されれば『連携』はうまく行かない。
『正確な連携』ほど『計画を崩されて不正確になることに弱い』。
『毛皮を振り払うつもりだったが、振り払うはずの毛皮が消えて、勢い余って隣のやつを殴ってしまう』、そんなことさえ起こり得る。

『相手の力を利用して相手を崩す』、『合気道』のようなものだ。
しかも『毛皮が消えるか?消えないか?消えるにしてもいつ消えるのか?』は大神の頭の中にしかない。
『それ』は達人ですら読めない。

〜〜〜閑話〜〜〜

 『いつ崩される?』
  『いや、崩してこないかもしれない』
   『いや、崩してきたらどうするんだ』

  『なら、崩されても大丈夫な動きをしよう』
   『バカな、崩されても大丈夫な動きなんて、自分から動きに制限をかけるようなものだ』
    『なぜなら刀で切ること・殴ること自体が重心移動を必要とする行為だ』
   『崩れないような・重心移動を伴わない切り方・殴り方なんてしたら威力がそもそも出ない』
    『制限の上で威力を出せるようなパワーやスピードがあるかという問題』

  『攻撃の軌道だって制限されてしまう』
   『それはオモリをつけて動くようなものだ』
    『ただでさえ、毛皮が絡まってきたらオモリになるのに?』

  『つまり、毛皮が絡まってきたらオモリになるし、絡まってこなくても毛皮が消えたときを見越してオモリをつけたような動きをする?』
   『それはもう本末転倒になってないか?』
      『そもそもそんな精密な動きが可能なのか?』
    『その上でどんな連携をすればいいんだ?』

 『こうやって考えること自体がムダなのでは?』
  『考えなければただただ罠にハマるぞ』
   『だからそれ自体がもう【思考の罠】なんだよ!』

〜〜〜閑話終わり〜〜〜

『真偽を操る能力で戦場を掻き乱す』、大神或真はそう考えている。

412『結び目を断つ』:2023/02/04(土) 11:12:18

>赤月・大神

 赤月は、思考や言動を極力省いたうえで、目的である三枝の救助に専心した。
 それが功を奏してか、やはり『古武者』は現れなかった。


      ズッ  ズッ  ズッ  ・・・
                        ギッ  ギッ


 小柄な少女だが、大神から預かった二枚の『毛皮』を保持しながら、
 完全に意識のない人間の身体を運ぶという行為は、なかなかに骨が折れることだ。

 小屋の外では、大神がいざという時に備えて待機している……

 一分足らずで、赤月は三枝を小屋の外に連れ出すことに成功した。
 彼女はまだ、まぶたを閉じたまま動かない……

 「思考や言動がトリガーとなる」という推理が正しいとするならば、
 ある意味では、最も安全な状態であると言えるだろうか……?


(※赤月・大神のどちらかが『起こす』旨の行動レスを行うことで、『気絶』状態は解除可能。)

413赤月『サクソン』:2023/02/04(土) 14:42:48
>>412

「ふぅ・・・・   あっ」

小柄な相手とは言え、意識のない人間一人を運ぶのは骨が折れた
そのせいだろうか、大神に言われた事(毛皮を置いてくる)を完全に忘れてしまっていたのは
小屋から出た時点で、その事に気づき、ばつの悪い顔をする

「・・・・千草は救出した
『古武者』が出現しなかった事を考えると、
やはり内面的な何かがトリガーになっている可能性が高い・・・・と思う」

「そこで、だ。
 先ほどの提案を・・・・飲んでもらうわけにはいかないか?」

そう言いながら、三枝をその場に残して小屋の中に再び向かう

「君が承諾してくれないのであれば、それはそれで構わない
 私は・・・・少し危険だけども、別の手で『恐怖』を想起しよう」

小屋の中に入った時点で、
大神が先ほどの提案を飲んでくれないのであれば
別の手・・・・自主的に『恐怖』を想起する手段を取る・・・・それは

「・・・・・・・・・・・。」

目を瞑り、視界を暗闇に閉ざす事だ

この『小屋』の中は敵のテリトリー・・・・であれば、視界を塞ぐ事などまさに自殺行為
暗闇の中で、いつ敵に襲われるかも知れないその『恐怖』をもって、
『古武者』を呼び覚ますための糧とする!

414大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/04(土) 17:50:35
>>412 GM・三枝
三枝に『毛皮』を1枚(三枝が倒れていた時に持っていたもの)使い、それを『布団』代わりにして安静にさせる。(服汚れないように)

「とっとと起きろ、三枝くーん」 ツンツン
名前を呼びながら、三枝の頬をツンツンとつつく。

「起きないとキスしちまうぞ『眠り姫』いや『眠り王子』だったか? どっちでもいいがね、グヘヘヘ」
どっちの性別で呼べばいいか迷い、首を傾げる。キスはしない。

「一応言っておくがね、赤月くん。
 『三枝くんはエヴァレットくんに回収してもらった方がいい』と思う。
 早めに病院に行かせた方がいい、なにせ殴られての気絶だ。
 前にキミがやらかした『酸欠』並に危険な話だ。」

「ボクが大げさに言ってるように聞こえるかもしれないがね。
 正直『三枝くんが脳に損傷を受けた可能性』は、『あるんだかないんだか分からない、対話の可能性』よりはよほど可能性の高い話じゃあないかね。」

>>413 赤月
「まぁ、いいや。 協力してやるぜ、赤月くん。 キミってば、言っても聞かなさそうだから。」
なんとびっくり大神さん、今度は赤月の提案を承諾しました。

「気が済んだら、さっさと小屋から出てくれよ。
 さっきも言ったように『小屋の中で倒れて、ジョーカーを使う邪魔をしないでほしい』から。」
冷静な顔で話していきます。

「ついでに言えば『ジョーカー以外のカード』として『赤月くん&三枝くんの案を進めつつ、大神の案を進める策がある』んだよね。
 そしてまさに今、それを話すために『3人全員が外で落ち着いて話す状況』を作ろうとしたのだが…………。」
呆れ顔で見放すように、赤月の背中を見送る。

「……まぁ、いいや。 ようするに『君の恐怖心を煽ればいい』んだろう?」 

そう言うと、それまで冷静・呆れをたたえていた大神さんの顔が、歓喜と悪意とイジワルをたたえ、その口は獲物を見つけたオオカミのように犬歯を見せて、大きく歪みました。

「 いやぁ〜『全力でイジワルしていい』なんて『素晴らしい話』だなぁ〜 」
その目はオオカミの目です。(オオカミさんですから当たり前ですね)

「そして『恐怖』とは、たとえばつまり『キミ
が言われたくないこと』、『キミが目を背けていること』とも言えるわけで……
 それは、そう、こういう風に……」

  大神さんの手の上に『ヒトの頭蓋骨、いわゆるドクロ』が現れました。

  もちろんこれは『偽の毛皮』が変化したものです。

  「 『キミの兄さんは、キミにそんなこと望んじゃいない』 」 (↓ハスキーボイス↓)
  ドクロが『呪文』を唱えた。 パクパク

  「 『キミは兄さんを忘れて、キミの幸せを見つけるべきだ』 」 (↓↓ハスキーボイス↓↓)
  ドクロが『呪文』を唱えた。 パクパク

  「 『兄さんもそれを望んでいるよ、ナカレ』 」 (↓↓↓ハスキーボイス↓↓↓)
  ドクロが『呪文』を唱えたかと思うと……

  「 『 本当はわかっている 』 」 ( 赤月の声真似 )
  『赤月の生首』(偽)は『呪文』を唱えた。 パクパク

  もちろんこれは『偽の毛皮』が変化したものです。

  『死んだ兄のようなドクロ』(ニセモノなのでほぼ実体がない1枚目の毛皮)に『2枚目の毛皮』を仕込み、
  さも『兄のドクロ』に肉がつき『赤月自身の生首』に変化したように見せる。
  ちなみに能力の関係上『ホンモノと同じ(間違えるほどそっくりな)顔は作れない』、『ニセモノの顔しか作れない』。
  なので、この場合『醜く歪んだ赤月の生首』、『赤月ではない、影の赤月の生首』のようになるかもしれない。

(その『恐怖の答え』は『赤月くん自身』が持つ。
 つまり『赤月くんが自身の心を直視すること』、そのものが答えだと思うが……どうかな?)

(……ところでコレ、起きがけの三枝くんに見せていいやつ?)

415赤月『サクソン』:2023/02/04(土) 23:25:31
>>414

「やって・・・・くれ」

小屋に入るや否や、振り返り大神の姿を正面に捉える

歓喜と悪意が滲み出るような大神の表情を見て、
赤月は自分が何か大きな勘違いをしてしまったのではないか、と思った
そして、その疑念はすぐに現実のものとなる

「な、あ・・・・くっ・・・・!!」

ドクロに『兄の言葉』を代弁させる大神の様子を見て、赤月は何かに耐える様に歯を食い縛る
それは『恐怖』によるものではない・・・・『怒り』だ
赤月の誤算、それは大神の『芸風』を見誤っていた事にある

「貴様ァ・・・・・・ッ!!」

自分がこの世で最も敬愛する『兄』の言葉を騙り、
滑稽ともいえる様子でそれを演じられた事への『怒り』
だが、同時にそれは赤月が自ら望んで演じて貰っものだという『理性』
両者のせめぎ合いは、赤月の内面の中で思わぬ変化を見せる

「あ・・・・・・」

唐突に襲ってきたのは『恐怖』の心
しかし、それは大神の思惑通りに事が運んだことによるものではない

「ああ・・・・・・っ!!」

己自身の『変化』に対する『恐怖』だ!
この街に来た頃・・・・たった一人で『復讐』を成し遂げようと考えていた頃の赤月であれば
友人とは言え、こんな風に他人に己の『根源』を教える事なんてなかっただろう

「あ、あ、ああああああああっ!!」

しかし、友人がやられたとはいえ、今ではこんなにも呆気なく己の『根源』を晒してしまった
それが・・・・自身に訪れたその『変化』が何よりも恐ろしい
それはつまり、『兄』の存在が、この世の何より優先するべきものではなくなっているからだ

――――『忘却』による喪失
認識する事もなく、赤月の中でそれは進んでいた
それが・・・・何よりも恐ろしく、『気が付いて』しまった以上その『恐怖』からは逃れられない

416『結び目を断つ』:2023/02/06(月) 16:01:17

>ALL

 三枝の身体が『布団』代わりの『毛皮』のうえに寝かされる。
 薄い『毛皮』であっても、滑らかな肌触りは、地べたよりずっとマシだろう。

 気絶の原因は、殴られたダメージではなく、死を想起した恐怖心によるものだ。
 近くで名前を呼び、頬を突く程度の軽い刺激でも、すぐに起きることが出来るだろう……


三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』⇒『起床』


 一方で、赤月の身体を張った発現条件の調査が進行する。

 スタンドの変化能力を存分に活かした、トラウマを抉る演出……
 偽物と分かっていても、真に訴える迫力がある!

 己の思想、信条の骨子を歪められてしまうことに対する忌避……
 それは紛れもなく、純粋な『恐怖』の感情に違いない。


       ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。


 ……『古武者』は現れない。

 赤月と大神にとっては、骨折り損となってしまっただろうか。
 或いは、「この試みでは現れなかった」という結果を得た、とも言えるだろうか……?

417三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/06(月) 18:01:26
>>416(GM)

夢を見ていました。
楽しい夢ではありません。
思い出したくない事ですが、時々こうして思い出してしまうのです。

「――――――あ………………」

それは『数年前の記憶』だ。
森の中で遊んでいた三枝千草は、期せずして『遺体』の『第一発見者』となった。
全身が奇妙に捻くれた『変死体』。
濁った両目は、何かを訴えかけるように見開かれている。
『死体』と見つめ合ったまま、一時間もの間、千草は立ち続けていた。
目を逸らす事も立ち去る事も出来なかった。
しかし、やがて『限界』が訪れた。

        ドサァッ

千草は意識を失い、その場に倒れ込んだ。
目を覚ました時には自宅で寝かされていた。
いつまで経っても帰って来なかったので、捜索願が出されていたらしい。
その後、警察が来て幾つか質問されたが、正確に答えられたとは言い難かった。
あの『死体』――――『死』の象徴であるかのような存在が、
脳裏に焼き付いて離れなかったのだ。

    この出来事を期に、三枝千草は『ネクロフォビア(死恐怖症)』となった。

『件の死体』は何も所持しておらず、警察にも記録がなかった為に、身元は一切不明。
依然として『犯人』も捕まっていない。
『加害者』も『被害者』も全く情報がないまま、
この事件は『迷宮入り』を迎えようとしている――――――。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

>>414(大神)

遠くから、『誰か』に呼ばれているような気がしました。
だんだん夢は覚めて、千草の意識は現実に戻っていきます。
瞼を開けると、目の前に『誰か』がいるのが分かりました。

      スゥ………………

「…………『小林先輩』…………今…………コーヒー淹れますから…………」

           「………………『或真さん』?」

『寝起きの状態』は、自分でもよく分からない事を言ってしまうものです。
数秒してから、近くにいる或真さんに気付きました。
それから、自分が『小屋』の中にいる事も。

>>416(GM)

半分だけ開いた両目で、『小屋の中の様子』を眺めます。
ぼんやりした意識の中で、これまで見聞きした情景が走馬灯のように流れていきました。
『入口を振り返る』、『床を軋ませる』、『捏造の相談をする』。

    「『振り返る』…………」

             「『軋む』…………」

                    「『話し合う』…………」

まるで新しい油を差したかのように、滑らかに一つの考えが纏まっていきました。
一旦『気絶』した事で、頭の中が整理されたのかもしれません。
『小屋を出る事に繋がる行動に反応して現れる』。
或真さんも言っていましたが、『出さないようにしている』というのが、
一番納得の行く考え方です。
あの『和歌』も、それを裏付けています。
『最初』と『その次』は『入口』に近かった千草が、
『三回目』は距離が同じだったので、二人とも襲われたのではないでしょうか。
数に関しては、『何回そういう行動をしたかによる』と考えれば、辻褄は合います。

418赤月『サクソン』:2023/02/06(月) 19:19:39
>>416-417

「ハッ・・・・ はっ はっ はっ ・・・・・・」

予期せずして発生してしまった、己の本質を揺るがすような『恐怖』
呼吸は荒く小刻みとなり、視線はふらふらと波の様に揺らぐ
『怒り』と『恐怖』の感情を得てなお、『古武者』が現れない事に気付き、
ゆっくりと『小屋』の外に出ていった

「はぁ・・・・ はぁ・・・・」

『恐怖』による動悸が収まらない
胸を抑えながら、震える脚を支える

「すまない・・・・少しだけ休ませてくれ」

過呼吸で息も絶え絶えになりながら、小屋の外壁に背中をつける
そのまま、足の力が抜け、ずるずると滑るようにして地面に座り込んだ

「予想以上に・・・・ 堪えた・・・・」

「千草はちゃんと起きたようだな・・・・ 良かった・・・・」

419大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/06(月) 20:40:22
>>416 GM >>415 >>418 赤月
「よし、『いい結果』だぞ、赤月くん。 『このアプローチではダメ』ということがよくわかった。 『他のアプローチ』に進もう。」
大神さんは赤月の苦悶の表情をしれっと流しました。 やはり大神さんは性格が悪いのかもしれません。 これだけ性格が悪いと、もしかすると苦悶の様子ををスマホで撮っていたかも知れませんね……。 撮れてるかセッコ。 (※撮ってないよ)

>>417 三枝
>「…………『小林先輩』…………今…………コーヒー淹れますから…………」 「………………『或真さん』?」
「小林って誰よ! アタシというものが居ながら! キーッ!」 (ヒステリー女の鳴き声)

「……という起き抜けのジョークは置いておいて。 おはよう、『白雪姫』それとも『眠り王子』か。 キミが寝ていた間に、かくかくしかじか」 ← 行間で説明を行う様子
三枝に>>399-417の『三枝が寝ていた間の出来事』を話す。

「ん? ああ、なるほど。 『その考えは当たりかも知れない』な。 ボクの『ジョーカー以外のカード』である 『赤月くん&三枝くんの案を進めつつ、大神の案を進める策』 とも合致しそうだ。」

>>赤月 三枝
「ちょっとボクの考えを聞いてくれ。 先程から話している『ボクのジョーカー以外のカード』というのを説明するとね……。 」

「 『外から壁を剥がす』 って作戦なんだ。 ポイントは『壊す』じゃなくて『剥がす』ってところ。 」

「その理由だけど…… さっき(>>376)ボクが壁を壊したら、キミたちは止めた(384-385)だろう?
 だから、ボクはこう考えたんだ。  『 屋外から小屋の中を調べられればいいのに 』 と。 これは一見すると、トンチのクイズのようだが『簡単な実現方法』がある。」

「 それが『壁を剥がせばいい』という話。 『壁をそのまま取ってしまう』んだ。 」

「この事件でボクが危惧していた一つの可能性として、『小屋を壊すことで、なにかの封印が解ける・かえって力が強まってしまう』というのがあったんだけど……よく考えてみたら『この小屋は最初から入り口が開いている』し、 『ボクが開けた穴からなにかが出てくる様子もない』。
 つまり『なにも封じていないし、出てこない』。 よって『ここからさらに入り口が大きく広がったところで問題は出ない』。

 そうなると『剥がす壁』は、『入り口の横、さっきボクが穴を開けた壁』がいいと思う。 『そこに詩が書いてあった』なら、それは、『一番最初に確保して調べたい証拠』とも言える。 そして、『入り口が広がるだけなら、問題は出ない』。 今まで見ての通りさ。」

(続く)

420大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/06(月) 20:41:14
>>419 (続き)
「で、『壁を剥がす方法』について具体的に言うと……
 
 これにはまず、赤月くんの『暗器』の出番だ。
 『壁』、つまりは『板を切り取れるような刃物』が欲しい。 3人分の『ノコギリのようなもの』でもいい。 2人分でもいい。 三枝くんの分はいらないかもしれないから。

 そして、三枝くんの『スコップ』も使えるだろう。
 たしか、そのスコップって、硬度を無視して『地面』を掘れるんだろう? なんか、そうだった気がするな…。 (※←PCレベルで能力詳細まで知っていていいか、わからないので適当に言っている)
 それで『壁の根元のあたりを掘って』ほしい。 そうすれば『切った壁は倒れやすくなる』。 支えを失えば壁はバタンと倒れるだろう。 」 

「え?ボクの仕事? まぁ『言い出しっぺ』なわけだし『ノコギリなどで外からギコギコと壁を切る役目』かなぁ……。 やだなぁ、肉体労働……。」

「ただ、天井が落ちてこないように『柱』は残しておこうか。 なにはなくとも 作業はご安全に ヨシ! 」 ← 現場猫のポーズ

「で、そうして『壁を上手く取ってしまえば、謎解きの証拠を壊さないように保管することができる』だろうね。 そうすれば『外からでも、工事の後からでも、この小屋を再現して調査できる』。 『壁に書いてある文字』は後でゆっくりと見ればいい。」

「その一方で、『入り口が開いているのに、さっぱり出て来れなかった古武者たちがどうなるか?』 も観察できるだろう。
 『1枚の壁ではどうかは分からない』けど、『2枚ほど壁を取れば、おそらく消える』んじゃないかな。 『小屋という空間が成立しなくなる』から、『どうあがいても条件を満たせなくなる』だろう。 」

「そうやって、安全を確保してしまえば、あとは床でも、柱でも、天井でも、調べるのはたやすい、と思う。
 『これ』なら、ボクも、赤月くんも、三枝くんも、エヴァレットくんも、バーナムさんも困らないだろう?
 『 小屋の破壊を進められる。  謎を解ける。 ちゃんとした証拠が残る 』のだから。 キミたちが気にしていた、『その人のいた証』みたいなのも残るんじゃないかな。 」

「……とボクは考えるけど、2人はどう思う?」
2人の反応を待つ。

このへんの壁を剥がす話
  ↓
  ↓赤大三   赤:赤月 大:大神  三:三枝
┌──□──┐
│□□□□□│
│□□□□□│
│□□□□□│ 武:古武者はいない
│□□□□□│
│本棚□机□│
└─────┘

以上。

421『結び目を断つ』:2023/02/07(火) 12:12:54

>ALL

 恐ろしき死の気配による意識の遮断から、三枝が復帰する……
 まだぼんやりとしているようだが、すぐにでもいつもどおり動き出せるだろう。

 一方、赤月は身体を張った発動条件の調査から、からがら小屋の外に戻ってきた。
 精神はすり減っただろうが、身体の緊張はややもすればほぐれるはずだ。

 大神は、「スタンドの発動条件を探る」というアプローチから、
 視点を変えて、小屋の一部を解体するという提案をしている。

 今は三人とも、小屋の外にいる状態だ。
 ここがスタンドの能力の射程外なのであれば、少しは落ち着いて話もできるだろうか。


     『 P r r r r r ! 』 『 P r r r r r ! 』


 ……と、そこで三枝の携帯に着信が入った。


>>417(三枝)

 発信者の表示は、先程連絡先を交換したエヴァレットのものだった。
 定時連絡か、進捗の確認か、それとも何か予定外の出来事があったのかも……

 つい今し方、耐え難い恐怖による失神から覚醒したばかりだが……応答できるだろうか?

422三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/07(火) 17:15:50
>>421(GM)

「………………?」

何か『音』がしています。
これは『電話の音』でしょうか?
こんな場所に『電話』はありませんし、誰の…………。

    ――――ゴソ

         …………『千草の』でした。

             ピッ

電話が掛かってきたら出るというのは、現代人の条件反射です。
ほとんど無意識のまま、反射的に応答の操作をしていました。
ただ、スムーズに出来たのは『そこまで』です。

「――――…………はい」

弱々しく一言だけ言うのが精一杯でした。

(…………あれ?)

エヴァレット先輩は何をしていたのでしたっけ?
図書室でバイトの相談をされて…………詰め所でお昼ごはんを食べて…………。
『もう一人』…………他に誰かいたような…………。

423大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/07(火) 20:25:47
>>421 GM
「うん、電話だね。エヴァレットくんかな?」

>>422 三枝
「先方に聞いて、特に問題がないようなら『スピーカーモード』でここの全員に聞こえるようにしたらどうかな。
 『情報のまた聞き』は混乱の元だからね。
 『解釈違い』したくないし」

「おっと、まずは会話の邪魔をしないように黙っておくか」
>>419-420の返答を待ちつつ待機する。
クライアント(エヴァレット&バーナム)の意向が変わる電話かもしれないし、とりあえず黙っておこう。

424赤月『サクソン』:2023/02/07(火) 22:40:34
>>419-420(大神)
>>423

「『壁を引き剥がす』・・・・か。ううむ」

呼吸を整え、先ほど自ら得てしまった不安を深く心の奥に沈めていく
不安を解消出来るわけではないが、少なくとも先延ばしには出来る
そうして、冷静さを取り戻しながら大神の提案を聞いていくが・・・・どうにも表情は芳しくない

「二つ、懸念がある」

立ち上がり、コートから砂を払い落としながら言う

「一つ目は、『暗器』の持続時間だ
 私の作る『暗器』がその形を保てる時間はせいぜい『10秒』程度
 人を傷つけるには容易いが、建物を壊すには些か心許ない」

「本格的に壁を剥がすのであれば、エヴァレットに頼んで工具を借りた方が早いだろう」

「もう一つは時間だ」

言いながら、太陽を指さす

「既に日がこれだけ落ちてしまっている
 いくらこの小屋が古びているとはいえ、壁一つを引き剥がすのにかかる時間はかなりのものだろう
 壁の文字を壊さないように、慎重に壁を剥がすのであればさらに時間がかかる」

「だから私は・・・・『古武者』の出現条件を明らかにし、
 それを踏まないように調査を進めていくのがベストだと考える」

>>421(GM)
>>422(三枝)

     『 P r r r r r ! 』 『 P r r r r r ! 』

「ん・・・・頼む、千草。出てくれ」

鳴った電話の応答を三枝に任せる

425『結び目を断つ』:2023/02/08(水) 12:35:58

>>422(三枝)

 まだ靄のかかった思考で、条件反射的に通話ボタンを押した。

「……三枝さん、エヴァレットです。進捗はどうかしら」
「こっちは、事務作業に嫌気が差した叔父が、トイレに逃げ込んだところ」

 通話の相手は、依頼主であるエヴァレットのようだ。
 先程まで会話していた相手の声は、まだぼんやりと曇る意識でも、どうにか思い出せるだろう。

「トイレから戻ってくる前に、三枝さんに伝えておこうと思って」
「叔父に聞かれると、絶対に好奇心で首を突っ込んでくるから」

「……『思い出した』ことがあるの。私が襲われたときに、何をしていたのか」


>>423-424(大神&赤月)

 三枝が通話しているあいだに、赤月は大神の提案に対する『懸念』を口にした。

 暗器とは、ほんの一瞬が勝負の『殺人者の武器』だ。
 それ以外の用途を想定していない、だから工具としては使い難い……
 赤月のスタンド能力にも、その思想は反映されているらしい。

 そして、時間の問題……

 まだ夕方というには早いが、先程よりも確実に、日は落ちている。
 手作業による壁の破壊によって消費する時間がどれほどになるかは『未知数』、とのことだ。

 三枝の通話は、もう少し時間がかかりそうだ……

 二人で案を詰めるか、或いはなにかしらの作業を進めるか。
 または、通話が終わるまで、数十秒の『小休止』と捉えてもいいのかもしれない。

426大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/08(水) 12:47:53
>>425
黙って話を聞く。

427三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/08(水) 17:05:03
>>425(GM)

…………『叔父さん』?
そんな人いましたっけ…………?
まぁ、いいです。

「あ、はい…………」

「ええと…………『半分くらい』でしょうか…………?」

「…………多分」

正直に言うと、実際どうなのかは分かりません。

「『襲われる段階』は越えていますけれど…………」

「それで…………その…………」

「…………お願いします」

何か言おうとして、ただ聞いていればいい事に気付きました。
だから、黙ります。
静かに先輩のお話を聞きます。

428赤月『サクソン』:2023/02/08(水) 22:07:09
>>425-427

「大丈夫か・・・・千草
 まだ本調子じゃないようなら、代わりに受け答えをしようか?」

心配そうに三枝を見つめながら、エヴァレットからの通話を聞いている

429『結び目を断つ』:2023/02/09(木) 15:48:00

>>427(三枝)

「……そう」

 進捗に関する三枝の返答に、エヴァレットはただ一言、短く返した。
 耳に当てた通話口からは、その感情は読み取れない。

「……私が思い出したことが、手がかりになればいいんだけど」


 ……エヴァレットの記憶によれば、

 彼女は当時、ただ『壁に背を向けて落書きを見ていた』だけではなかった。


>【……でも、何がなんだかよくわからない、下手な文字もあったの。
> 私、話したり聞いたりするのと比べて、読んだり書いたりが苦手で……】


 なぜ、そのように述べたのか。

 壁の異質な『落書き』は、文字が消えかけたり、崩し気味の書体のせいで、
 他と比べて読みにくくはあったものの、ただの一文字も読み取れないというほどではなかった。
 三枝自身、いくつかのキーワードを読み上げている。
 何がなんだかよくわからない下手な文字、というのは正確な表現ではない。

 それは、壁に書かれている『落書き』が『日本語』だったからだ。

 肝試しの日付や相合い傘など、比較的最近書かれたものの他に、
 崩された筆文字の三十一文字、別れを惜しむ古い歌が刻まれている。

 当然、エヴァレットもその落書きの異質さには……
 すなわち、「墨で書かれている」「ひときわ古い」ものであることには気付いたが……

 日本語の読み書きに不慣れな彼女は、ただの一文字も読み上げることができなかった。
 それが和歌であることにさえ、思い至らなかったのだろう。

430『結び目を断つ』:2023/02/09(木) 15:48:56

>>427(三枝)

「……だから、携帯電話でその文章を調べていたの。
 もっと正確に言うなら、文字の『読み方』を調べていた」

「……そして、『刀』を携えた武士が現れた……」

「……ただ背中を向けていて、死角から襲われただけじゃない。
 画面に集中していたから、後ろから聞こえた音にも反応が遅れたの」


 大神と赤月は、貴女が通話を終えるのを待っている……


「……現場監督の久坂さんが、襲われた状況について、こう言ってたわ。
 古い建物の中では、原則『二人以上』で作業する、って。
 だから、スタンドに襲われる条件は、基本的に『二人以上』のとき。
 でも、例外的に『一人』でいるときに襲われる場合もあった。

 それってつまり、言い換えるなら……

 二人以上でその場にいると、満たしやすい条件だけれど……
 一人のときでも、その条件を満たしてしまう場合が、稀にある。
 そんな『なにか』がスタンドの発現に関わっている……と言えるんじゃないかしら」

「そして、『一人』で襲われたときの『例外』は二件……
 私は、壁の文字の『読み方』を調べていた……
 若い作業員の方は分からないけど、作業をサボっていた、という疑いがある」

「……ここまで言えば、発動条件にもある程度、予測がつくんじゃないかしら」

 エヴァレットが一息に話し終えるうちに、貴女の意識も整っただろうか。
 通話口の沈黙は、貴女の応答を待っているようだ。


>>426>>428(大神&赤月)

 時として『行動をしない』という選択が、状況を進めるための最良の手段になる。
 少なくとも今は、三枝の通話の終了を待つ、というシンプルな意図がある……

431三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/09(木) 19:01:49
>>429-430(GM)

「それじゃあ…………『間違い』…………」

          ポツリ
      
       「いえ…………やっぱり『合ってました』」

エヴァレット先輩の声を聞きながら、無意識に呟いていました。
『千草だけがした行動』が分からなかったのです。
ナカレ先輩と千草の動きは、一見すると『全く同じ』に思えましたが…………。

    その『違い』が、ようやく分かりました。

            「『吉報』を待っていて下さい」

                   ピッ

エヴァレット先輩から何も言われなければ、そのまま通話を切ります。

>>(大神&赤月)

「――――『条件』が分かりました」

「『会話』です」

「『小屋の中で誰かと会話する』――――それが『発動条件』だと思います」

「『最初』も『その次』も、千草はナカレ先輩に話し掛けました。
 ナカレ先輩が話し掛けたのは、外にいた『或真さん』です。
 『千草には話し掛けていません』」

「『最後』の時、『千草はナカレ先輩に』、『ナカレ先輩は千草に』話し掛けました。
 だから、その『回数分』だけ現れたんでしょう」

「一人きりの時に襲われた方は、『自分で自分に話し掛けた』。
 つまり『独り言』です」

432大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/09(木) 19:58:14
>>431 三枝
「なるほど、理はある。
 ……となると、やってみたらどうかな『実験』。」

「その条件なら制御しやすく、防ぎやすそうだ」

「このパーティは『自分を守りきれないメンバーが多い』。
 複数人が入るのはかえってリスクになる。
 具体的にはボクと三枝くんは探索には不向き。守りきれない。」

「だから、元から攻防のバランスがいい赤月くん1人を3枚の毛皮でバフって強化する。
 1人に3枚全部使った方が守りやすい。」

 ポポポン!!! ← 3枚の毛皮が現れる擬音

「万一、推理を間違えて武者が複数出たとしても、トレンチと3枚の毛皮、全ての防御を抜くのは難しいだろう」

「つまり、まとめると……

 ①屋外で赤月くんを強化する。
 ②屋内に赤月くんが入って『独り言』を試す。
 ③②が上手くいったら、屋外のメンバーと『ふたりごと』を試す。
  ②が上手く行かなかったら、そのまま外に出て他の案を考える」

「そんな感じでどうだろう?」
3枚の毛皮を赤月に差し出す。

433赤月『サクソン』:2023/02/09(木) 20:50:39
>>429-432

「異論はない」

その眼差しに闘志を込めながら、しっかりとした足取りで立ち上がる
一時的なものにしろ『恐怖心』は払拭できたようだ
むしろ、『古武者』に立ち向かうための戦意が燃えているように見える

「『話しかける』か『何らかの情報を得る』か
 未だ、はっきりと『攻撃条件』がわかったわけではないけど
 試してみれば全てわかるだろう」

「当然、『囮役』には私がなろう」

大神から受け取った3枚の『毛皮』を
トレンチコートの上から、それぞれ両腕と頭に巻き付ける
これで、咄嗟の瞬間に前腕で攻撃を受けたとしても防御力は高いはずだ

そうして、準備を万端に整えておいて、小屋の入り口から一歩だけ前に進む
背中を外に向け、咄嗟の不意討ちを防ぐ体勢を整え・・・・そして

「・・・・気分はどうだ。赤月
 最悪か?それとも、そうでもないのか?
 いずれにしても、さっきのはお前の自業自得だ・・・・」

自分自身に向かって話しかける
この行動で『古武者』が現れるようなら、その瞬間に『サクソン』の拳をお見舞いしてやる

434『結び目を断つ』:2023/02/10(金) 14:19:16

>>431(三枝)

「……そう。少しでも、そっちの助けになれたみたいで、よかった」

                   ゴポポッ   ジャーーーー ・・・

 エヴァレットの通話口の背後から、水が流れる音が聞こえる。


「……そろそろ叔父が戻ってくるわ。電話を切らなきゃ」
「また折を見て、そちらにかけるかも」

 エヴァレットからの手がかりを得て、『会話』を発動条件に据える。
 大神と赤月にそれを伝えると、彼女たちも得心がいったようだ。


>>423-424(大神・赤月)

 新たな仮説をもとに、再度の『実験』の計画を立てる。
 矢面に立つ『囮役』を担うのは、もっとも荒事に向いているスタンド……
 すなわち、赤月の『サクソン』の能力だ。

 赤月は、大神から3枚の『毛皮』を受け取った……

 さすがに枚数を重ねると『分厚い』。
 これなら、防御に専心すれば、そうそうダメージを受けないだろう。
 無論、永遠にノーダメージ、とはいかないだろうが……

 小屋の入り口に踏み込んで、赤月が独り言をつぶやく……


          『 ・・・ キンッ ! 』


 ……どこからか、『金属音』が聞こえた。
 まもなく、刀を携えた『古武者』が赤月の正面に現れる……!

435大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/10(金) 18:56:26
>>434 GM
黙って小屋内を見る。

(これは『実験』、だから今は『不確定要素を入れない』のが一番だ)

436三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/10(金) 19:00:28
>>434(GM)

『小屋』に入っていくナカレ先輩を見守ります。
千草に出来る事は、他にないのでしょうか?
そう思って、頑張って考えました。

    「…………『イッツ・ナウ』――――」

            ザッ

          「――――『オア・ネヴァー』…………」

消えていた『墓掘人』を出して、入口の前で待機させておきます。
必要があった時に、すぐに駆けつけられるように。
今は、これくらいしか浮かびません。

437赤月『サクソン』:2023/02/10(金) 23:48:52
>>434-436

「来た・・・・な・・・・・」

『金属音』の位置を探りながら、右拳を低く構える
先ほどは不意討ちを許したが、今は背を外に向けた体勢
背後は気にする必要がなく、出現のタイミングも・・・・予想通りだ

「お前に言っても仕方がないのかもしれないが、言わせてもらう
 お前は・・・・私の友を傷つけた」

       ヒュッ!!

鋭く、渾身の右ストレートを出現する『古武者』の顔面に向けて振るう
位置も、タイミングも検討が付いているのであれば、これくらいは容易い

「どうせまた別の個体が出現するのかもしれないが、
『一撃』を・・・・・お見舞いしてやる!」

そのまま、『古武者』に語り掛けながら拳を殴り抜ける!

438『結び目を断つ』:2023/02/11(土) 13:01:20

>ALL

 大神は静観に徹し、三枝はスタンドのヴィジョンを待機させる。
 二人に見守られる中、赤月は決死のカウンターを狙う……


      ヒュッ!!
               バ ギッ !


 金属の兜を打つ、鈍い音が響いた。
 腕ごと『毛皮』を巻いた右拳は、スタンドのヴィジョンにも届く!

 会話が発動条件であることを見越して、予め出現を予測し、攻撃に備えていた……
 その有利が、『古武者』に対して機先を制するための足掛かりになったのだろう。

 不意の反撃を受けた『古武者』は、たたらを踏んで後ろによろめいた。
 渾身の右拳とはいえ、少女の一撃。致命とはならないだろうが……


       『 フッ ・・・ 』


 そのまま攻撃に転ずることなく、『古武者』のヴィジョンは掻き消える。

 そして……


    『 キンッ !! 』    『 キンッ !! 』

           『  キンッ !! 』


 立て続けに、次の『金属音』が鳴り響いた。
 右拳を殴り抜いたばかりの、赤月の正面……
 今度は三体の『古武者』が、腰に帯びた刀を抜き放ち、上段に構えている……!

439大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/11(土) 15:20:38
>>438 GM >>赤月
無言で見つめる。
( 『毛皮を投げろ』と言いたいところだが、 あの距離では『巻いた毛皮を解く時間が致命的』だな。
 何も言わないでおこう。 今は『実験条件以外の不確定な要素』を減らしたい。)

(そして、なにはともあれ『実験の考察』だ。
 ……まず『独り言での発生』は『正解』として…… 『3体が正面から』は少し『想定と違う』な。 『話しかける人数じゃない』。

(『3』… なんの数だ?
 『コミュニケーション数』? 『コミュニケーションの中に存在する人数』? 『人称代名詞(一人称、二人称、三人称)の使用回数』?)

(『正面』・『背後』… なにがそれらを分けている?
 『人称代名詞(一人称、二人称、三人称)の使用の有無』?)

(今(>>437)、『赤月くんは古武者に話しかけた』。
 『話しかける人数』ならそれは『1』。 多く見ても『2』だ。 『殴りつける』も『コミュニケーションに含まれる』可能性もあるが、それでも『3』にはならない。)

(会話に出てくる人物は、『私(赤月)』、『私の友(三枝)』、『お前(古武者)』 …… その数は『3』。 いずれも『固有名詞・人の名前』ではなく『人称代名詞』。

 『人称代名詞』(私、俺、ボク、あなた、お前、彼、彼女、こいつ、あいつ、そいつ など) がカギなのか? 『別れの詩』との関連は『呼びかけ』…? )

(しかし、それでは 『最初にかなりの会話をした時に、1体しか出てこなかったこと』 を説明できない。
 ボクの数々の挑発には無反応だった(>>381)が、 【お前は何もしなかった。それが答えだ】と言った時にだけ、武者が反応したのもなにか『変』だ。
 だって、それ以外の会話で『そいつ』とか『お前』とか色々な呼び方をしているから、 『そこにだけ反応する』のはおかしい。

 ……何か見落としがある。
 どの会話で、『固有名詞・人の名前』や『人称代名詞』をどれくらい使っただろう?)

(……ここは状況をまとめるか、『出て来る条件』も重要だが、『出て来ない条件』も重要になってきそうだ。)

>>三枝
大神さんは自らのスタンドに『観察』をさせながら、サラサラと手帳になにやら書きつけています。 覗けば、三枝にも見えるように書いているようです。

〜〜〜〜〜〜
◆時系列
00. >>231-354 ミッション開始〜小屋に入るまで
01. >>355-358 1回目の発生 (1体 三枝の背後)
02. >>359-363 『01. 』への対処
03. >>364-370 『01. 』の終了(消えた)、古今和歌集の句の発見
04. >>371-375 2回目の発生 (1体 三枝の正面)
05. >>376-383 『04. 』への対処、大神の家屋破壊作戦、『06. 』の終了(消えた)、幽仙法師・あなかま様の解説
06. >>384-393 3回目の発生 (4体。うち2体は三枝。うち2体は赤月。方向記載なし)、大神の偽証作戦、大神の落とし穴作戦
07. >>394-400 『06. 』への対処、三枝の句読み上げ、三枝頭部負傷、赤月屋外へ脱出、大神の建物構造解析作戦
08. >>401-405 『06. 』への対処続き・主にこちらの反撃、三枝の気絶、赤月の投擲、大神の投擲、武者は無反応
09. >>406-412 三枝の救助、武者は無反応
10. >>413-416 三枝の覚醒、大神のド外道劇場(赤月への精神攻撃)、武者は無反応
11. >>417-421 三枝にエヴァレットから電話着信、大神の壁剥がし作戦
12. >>422-434 三枝とエヴァレットの電話、三枝の推理(【会話】・【独り言】・【話しかける】)、赤月単独フル強化作戦・赤月突入・独り言開始
13. >>434 4回目の発生 (1体 赤月の正面)
14. >>435-438 『13. 』への対処(赤月の反撃による消去)、5回目の発生 (3体 赤月の正面)

◆考える必要のある軸
①発生条件: 『出る』・『出ない』
②発生の数: 1、2、3、4...
③発生の方向: 『正面』・『背後』
④攻撃される対象
  どこ: 小屋内にいる
  だれ: 人物 (武者自身は除く)
  なぜ: 話しかけられた? 話しかけた?
  いつ: 会話の直後

◆わかっていること
①発生のトリガーは『会話』・『言葉』。
 →『無言』や『意識不明』では『発生しない』。
②『独り言』で発生を制御できる。これには『再現性』がある。
 →『発生』は制御できるが、『数』はまだ。

◆わりと重要なのだが、わかっていないこと
①どこまで謎を解けた時に『謎解き完了』とするのか?
 →発生の『条件』・『数』は必須としても、それ以外『発生方向』・『射程距離』・『倒す方法・倒した方法』・『出てきた原因』なども『謎解きの完了』に含まれるのか?
〜〜〜〜〜〜

以上。

440三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/11(土) 16:54:09
>>438(GM)

    「『発動の条件』が『会話』なら…………」

                 「『終了の条件』も『会話』なのでは…………」

「或真さんは『小屋の外』にいました。
 『呼び掛け』に無反応だったのは、きっと『そのせい』だと思います」

「『小屋の中にいる人』が、『古武者』と『会話』する必要があるのではないでしょうか?」

            タッ

『墓掘人』を『小屋の中』に踏み込ませ、『シャベル』を盾代わりにして、
『一体の振り下ろし』を防ぎます。
ナカレ先輩の力は信用していますけれど、万一に備えて待機していたのですから、
ここで『何もしない選択』をする理由がありません。
それに、試しておきたい事もありますから。

   《『別れをば山の桜にまかせてむ』》

          《『留む留めじは花のまにまに』》

『スタンドの言葉』を通して、『古武者』に声を掛けます。
『さっきは言えなかった事』。
今度は、きっと最後まで言えるでしょう。

441赤月『サクソン』:2023/02/11(土) 21:45:43
>>438-440

「・・・・これは、千草とエヴァレットの分だ
 だが・・・・まあ・・・・やはり、ただの攻撃だけで倒せるような相手ではないか
『遠隔自動操縦型』というのだったかな。すぐに新手の『古武者』がやってくる」

自身の拳が、『古武者』の一体を殴り飛ばした事に満足したのか
追撃の攻撃は・・・・・しない

「これで能力を論拠するための証拠は集まってきた
『話しかける事』が条件である事・・・・いや、それだけではないだろうが
 ここまでの会話内容を精査すれば、推論は容易い・・・・ので」

「ここは退く」

そう言って、一歩後ろ、小屋の外に脱出する

442『結び目を断つ』:2023/02/12(日) 13:26:16

>ALL

 大神が既存の情報を整理する傍ら、三枝は新たなアプローチを試行する。

 なにかあれば、すぐに対処できるように、
 小屋の入り口に待機させていたスタンドのヴィジョンを突入させ……

 入れ替わるように、赤月が小屋の外への脱出を試みた。


                 『 キンッ !! 』
       ガギッ !!


 赤月を狙う一体目の振り下ろしが、『シャベル』によって遮られる。
 その寸前、また別の『古武者』が現れて、赤月の方に振りかぶったが……


       『 フッ ・・・ 』


 その頃には、赤月は既に小屋の外に逃げ果せていた。

 一撃離脱を心がけてか、用心をして『一歩』だけしか小屋に入らなかったこと、
 そして三枝のスタンドが赤月を庇い、連携の初撃を防いだことで、
 結果として、攻撃直後の姿勢からでも、逃げるためには十分な余裕があった。

 標的を失ったためか、新たに生まれた『古武者』は、まもなく姿を消してしまう。
 先んじて現れていた三体の『古武者』も、同様に姿を消した。

 ……ほんの一瞬ではあるが、切迫した小屋の中に、静寂が戻る。

443『結び目を断つ』:2023/02/12(日) 13:28:43

>ALL

 そして、三枝がヴィジョンを小屋内に踏み込ませ、
 壁に書かれた和歌をそらんじると……


   『 キンッ !! 』

           『 キンッ !! 』 『 キンッ !! 』


 ……新たに、三体の『古武者』が現れた。
 三枝のスタンドのヴィジョンに狙いを定め、刀を構えている。
 そのヴィジョンが手に握るのは、シャベルの一本のみ……

 この『古武者』は「複数体の別々のスタンドのヴィジョン」ではなく、
 「ひとつのスタンドが複数のヴィジョンを発現する」もののようだ。
 意思疎通のためのタイムラグを介さず、完璧な連携攻撃を決めてくる……
 単純な迎撃や回避では、先程のように掻い潜られてしまうだろう。

 そして、防御のための毛皮は、赤月が3枚とも所持している。
 彼女はたった今、小屋の外へと逃れたばかりだ……


 ……『古武者』の出で立ち、出現の合図となる『金属音』。

 いずれも、先程までの出現と変わらない。
 この和歌は、和歌である以上の意味を持たないのだろうか……

 ……ただ、これが攻略の鍵を握る、という確信を持って発したからだろうか。
 貴女たちは、三体の『古武者』の発現に、わずかなズレがあることに気がついた。

 厳密に言うならば、それは『金属音』……
 すなわち、『古武者』が携えた刀を抜き、鯉口が鳴るタイミングだ。

 三枝は、無意識のうちに、和歌を『上の句』と『下の句』に分けて読んだ。
 日本人の性だったのだろう。

 そして、『上の句』で一回、『下の句』で二回。
 それぞれ『金属音』が鳴って、刀を抜き放った状態のスタンドが現れた……

 これは、なにかの糸口になり得るだろうか?

444赤月『サクソン』:2023/02/12(日) 16:12:43
>>443

「少しずつ・・・・条件がわかってきた
 能力の発動条件は『小屋の中』で『何か』を言う事・・・・しかし!」

「その『何か』がわからない!
 先ほどの『ポエム』・・・・『古武者』の数と言葉には何か関連性が・・・・?」

(『別れをば山の桜にまかせてむ 留む留めじは花のまにまに』・・・・)


      (3回の出現・・・・)


    (1回と2回・・・・上の句と下の句・・・・・)

「いや・・・・」

       「"ま"さか・・・・・そんな・・・・・?」

一つの考えに、想像が至る
まさか、と思うような発想だが検証して損はないはず

「千草! 3体相手は危険だ! 外に出てくれ!」

そう言いながら自分自身は小屋の中に入る
そして・・・・・こう言い放つ

「まかせろ!!」

445大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/12(日) 16:53:31
>>442-443 GM
(三枝くんが突っ込んでしまったのは予定外だが…… 『実験』のサンプルは十分に取れた。『実験』から、『戦闘』に切り替えよう)

>赤月
飛び込んだ三枝・出てきた赤月を見て、指を鳴らす前動作(フィンガースナップをする時の指を合わせる動作)を、赤月の視界の隅に入れつつ、こう言う。

「『左腕の毛皮』、返してもらうよ。 『トレンチの無い頭』と『予備の毛皮』は、残しておく。」  パチンッ! ← フィンガースナップの音
言い終わるより早く、赤月の左腕の『偽の毛皮』を解除する。
 (飛び込む三枝を見てから、ここまでの間で『1秒』を稼ぎ、『解除のタイムラグ』を最小限にする)

〜〜〜〜〜〜
 『フィンガースナップ』は、能力解除に『本来必要な動作ではない』。
 しかし、ここまでに数回、『フィンガースナップをして、毛皮の解除がされる光景』 を、大神は赤月に見せている。
 だから、赤月には  【 大神がフィンガースナップをするということは、今から毛皮の解除がされるのだな 】 という、心の準備や刷り込みができつつあるはず。

 ゆえに、『本来、必要ではない無駄な動作』(フィンガースナップ) は 『れっきとした行動の合図』 ・ 『言葉よりも早く伝わる手段』 として機能するだろう。
 大神が言葉を言い終わるより早く、要件(赤月の毛皮を解除したい)は伝わる。
 それで、『こちらに混乱は起きない』 、 『こちらの連携は崩れない』 はずだ。
〜〜〜〜〜〜

「イッツ!」
そして、解除した『偽の毛皮』が瞬時に大神の手の中に現れる。 ちょうど『手帳に書き込んでいたペン』を包む『毛玉』のような状態にして発現する。

(非力な三枝くんのスタンドでも一撃目はスコップで防げる可能性が高い、 とするとボクが防ぐべきは『2撃目以降』。
 ボクの攻撃の性質上、三枝くんを巻き込んでもマズい。 防御や逃走の邪魔になってはいけない。

 となると、ボクが狙うべきは……
 『1撃目として、正面から三枝を狙う古武者』 ではない、 三枝くんに近すぎる。
 『3撃目として、とどめの攻撃を狙う程度に離れた古武者』 だろうか? ……いや、ちがう。

 『2撃目として、追撃を狙う古武者』 だ。
 2撃目が崩れれば、3撃目も崩れる。 連携が密であるほど、途中の崩しに弱い。
 『個別対応できるバラバラの個人』ではなく、『共通意識を持っている一団』だとすれば、なおさら『共通意識への途中介入』に弱いだろう。 )

 ※大神自身は『それ』を知り得ないが、状況として『発生の1番目の武者と2番目の武者にタイムラグが有る』なら、そこが『連携の穴』ともなるはず。

「ショウタイム!」
位置関係的に『2撃目に追撃を狙うであろう古武者』の顔・武器のあたりを狙い、『毛皮の玉』を投げつける。(破ス精CCC) 上段に構えているなら、顔と武器の位置も近いはず。
『インクの入ったペン』を『布状ゆえの空気抵抗と相殺するためのおもり』とした『毛皮の玉』は、着弾すれば焙烙玉(ほうろくだま)のように広がり、相手の視界と動作を阻害するだろう。

(先ほど(>>401>>404)と同様なら、『彼ら・古武者に屋外かつほぼ発言していないボクは見えていない』。
 つまり、これは『突然、視界外から煙玉が飛んできて、目の前で弾けるようなもの』。
 それは、とっさの『対応』や『連携』ではどうにもならないだろう。 これで敵1人の連携を崩し、攻撃の威力を落とす。 )

446三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/12(日) 17:45:02
>>443(GM)

今の千草は、さっきよりも落ち着いていました。
ナカレ先輩や或真さんが、近くにいてくれるから。
だから、何となく安心していられたのでしょうか。

「そうかもしれません」

ナカレ先輩の考えている事は、千草と同じみたいです。
それだと『別の字』も当てはまりますけれど。
でも、どちらにしても試すべきだと思います。

「落書きの原文は『・・・・れをば 山の桜にまかせてむ・・・む・めじは・・・』でした」

「この読めない部分には『意図』を感じます。
 『読めない部分にある文字』…………」

「『まにまに』って、何だか不思議な響きですね。
 あれを書いた人も、そう思ったのでしょうか?」

『墓掘り人』だけを踏み込ませたのは、もちろん『警戒』したからです。
『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』がいるのは、『ナカレ先輩がいた場所』ですね?
なら、こうするしかないでしょう。

     「喋れないなら――――」

                タンッ

                   「――――『筆談』はどうでしょうか?」

ただ、『後ろに跳びます』。
それだけなら単純な跳躍ですが、既に『シャベル』は構えた状態。
あちらは『刀を抜いて、振り上げて、振り下ろす』という『三動作』。
いくら数が多くても、元々のスピードが同じなら、
『一動作』の『墓掘人』が袋叩きにされる理由がありません。
初撃を受け止めつつ、その勢いを利用して外に出たいです。

447大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/12(日) 22:20:33
>>445 訂正
『三枝が入った』と、『三枝のスタンドが入った』を勘違いして書いちゃったけど、行動の大筋は変化なしで。

 行動の大筋: 手元に毛皮一枚を戻し、『三枝のスタンド』を狙う古武者に投擲

448『結び目を断つ』:2023/02/13(月) 14:17:15

>ALL

 三体の『古武者』のうち一体が、初撃の一太刀を振り下ろす――――


                タンッ


 三枝が……というよりも、そのスタンドが選んだ行動は、
 回避と防御の折衷案……いわば、『受け流し』だ。
 シャベルで初撃を受け止めつつ、後ろに飛んで衝撃を逃がす。


      ガ ギ ン !!


 ……シンプルな対処法を選んだ分、ゆとりを持って後の先を取ることができる。
 既に構えていたシャベルを盾代わりに、ただ後ろに飛び退くだけ。

 狙い通り、初太刀は完全に防ぎきった。
 かすり傷どころか、手のしびれや痛みすらもない。

 だが、問題はその後に続く、二撃目、三撃目の対処だろう……
 残る二体の『古武者』は、『墓掘り人』が初撃を捌く前提で、既に行動を開始している――――


           ダッ……!


 その三枝(のスタンド)を庇うべく、赤月は小屋の中に飛び込んだ。

449『結び目を断つ』:2023/02/13(月) 14:18:00

>ALL

 そして、大神が指を鳴らすと、赤月の左腕の『毛皮』が消失し、
 片手に持っていたペンを包む『毛玉』のような形状で再発現する。

 偽物の毛皮を纏う人狼のごときスタンド、『ネヴァー・グローイング・アップ』……

 その『一瞬』の早業は、三枝への攻撃に気付いてから……
 言うなれば「見てから起こした後出しの動作」であっても、
 その後手の不利を補うのには、十分すぎる余裕を生み出した。


     ひゅっ ―――― !


 既に手に持っていたペンを、攻撃ではなく牽制のために投げる。
 残る二人の『古武者』のうち、おそらく二撃目を狙いそうな……
 当て推量の域は出ないが、それっぽい一体を目掛けて『ペン入り毛玉』が飛んでいく。


           バ シッ !


 ……一体の『古武者』が、『毛玉』を錆びた刀で払い除けた。

 焙烙玉、という期待した効果にはならなかったが、
 相手に『一手』を消費させたことには違いないだろう。

 ギリギリではあるが、既に『二手』を捌いた。

 小屋から離脱した直後、踵を返して、己が身ひとつで突っ込んだ、
 赤月が『三手目』を捌くには、十分すぎる猶予がある!

 ……鯉口の『金属音』は鳴らない。新たな『古武者』は現れない。
 この『三手目』を凌げば、ひとまずはピンチを切り抜けられるか……?

450『結び目を断つ』:2023/02/13(月) 14:18:52

>>446(三枝)


 ――――そんな、決死の攻防のさなか。


 臨死の恐怖によって冴え切った貴女の思考は、
 そのひとつの可能性にたどり着いた。

 落書きの原文と『読めない部分にある文字』。

 もしそれが、ただいたずらに消えたのではなく。
 誰かの『意図』によって、消されたものならば。

 それが消えていることこそが、すなわち『空白』が……
 そこにあるはずなのに消された『証拠』が、謎を解く手がかりになるかもしれない。


 そんな『読めない文字』を……
 貴女は、既に目にしていたのではなかったか……?

451三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/13(月) 20:31:59
>>448-450(GM)
>>(大神)
>>(赤月)

『墓掘人』のいた場所は、ナカレ先輩のいた場所。
『入口の近く』です。
さっき先輩が『すぐに出られた』事から、『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』も、
同じように脱出できるでしょう。
その前に『三撃目』が来たとしても、『古武者』と『墓掘人』は互角です。
面と向かった状態なら、防ぐのは難しくありません。

「――――或真さん…………」

「…………ありがとうございました」

やっぱり或真さんは頼りになる人です。
いざという時、千草を助けてくれます。
何となく、『昔の記憶』を思い出しました。

「――――ナカレ先輩!」

「お願いします!」

防ぐのは難しくありませんが……ナカレ先輩の方が向いていますので、対応はお任せします。

「『・・・・れをば 山の桜にまかせてむ・・・む・めじは・・・』」

          「――――――………………」

口に出している内に、ふと『ある可能性』を思い付きました。
重要なのが『消された部分だけ』だとすれば…………。
もし失敗したら、また『古武者』が増えるでしょう。
そうしたら、ナカレ先輩や或真さんに迷惑を掛けてしまいます。
迷いはありますが、あの落書きが関わっている事には確信を持っていました。

    何よりも『今しかない』と感じました。

                          イッツ・ナウ・オア・ネヴァー
      『恐怖を乗り越えるチャンス』――――――『今 が そ の 時』です。

          《 わ か と と は な の ま に ま に 》

『墓掘人』の声で、それだけを『宣言』します。

452赤月『サクソン』:2023/02/13(月) 22:43:11
>>445-451

「むっ・・・・!?」

フィンガースナップとともに消失する『毛皮』を確認
しかし、大神の意図もなんとなく程度ではあるが認識している今
それ自体に戸惑うつもりはない

「むむっ!?」

だが、赤月の表情に少しの困惑が差し込む
想定していた挙動・・・・『古武者』の誘発がなかったからだ

(やはり『ま』という語に反応しているというのは安直過ぎたか・・・・
 しかし、能力の『誘発条件』は何らかの『言葉』を口にする事でほぼ間違いはないはず)

「くっ! 何度やろうと無駄だッ!!」

そう言いながら、『三撃目』の攻撃を『毛皮』を巻いた右腕で受け止め、
そのまま『サクソン』の前蹴りで『古武者』を突き飛ばそうとする

453大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/13(月) 22:56:07
>>451 三枝
確認なのだけれど、

原文の読みは
【『わか』れをば やまのさくらに まかせてむ 『とめ』む『と』めじは 『はなのまにまに』】

抜けた音は『わか とめ と はなのまにまに』で、
『わか と と はなのまにまに』では、
『め』が足りなくなる。

『完全な詠唱』ではなく『不完全な詠唱』(『め』が足りない)でいく?

※もし修正する場合、このタイミングしかないかなーと思ったので『確認』をば……
※(『他のPCがレスでその言葉に反応してしまう』と修正が難しくなるため)

454三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/13(月) 23:27:49
>>451
☓『わかととはなのまにまに』
○『わかとめとはなのまにまに』

455大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/14(火) 02:51:11
>>448-450 GM >>451 三枝
「言葉の欠け…………?」

「三枝くん、キミの持ってるその『歴史書』……」
三枝に声をかける。

「なにか違和感が……」

>>288 の資料 >>368 の詩 >>383 の資料
「……『同じ文字が消えている』。」

「 『消えた文字』の中でも、特に特徴的なのは『分』だ。 『3箇所』消えている。 しかも、全く別の資料の、全く別の位置で。」

「『1箇所の消失』なら、『ただの文字かすれ』かもしれない。 『2箇所の消失』なら、『偶然』かもしれない。 だが、『3箇所の消失』なら……それは『理由ある必然』なのではないだろうか?」

「しかも、消えたのは本のそれぞれ『違うページ』。 詩にいたっては『本の外の、全く違う場所の壁』だ。
 『偶然とは思えない』。 なぜ、そんなことが起きる?」

「そして、『その視点』で見ると『奇妙に消えた文字』はさらにある。」

「『2箇所消えた文字』がもう少しある。 『切』、『留』…………」

「1箇所はさらに多く……」
ポケットから『新しいペン』を取り出し、メモ帳に『消えた文字』を書いていく。

>>288 の資料で欠けた文字
分 わ
利 かが
到 とう

>>368 の詩で欠けた文字
分 わか
留 とめ
留 と
花の隨に はなのまにまに

>>383 の資料で欠けた文字
解 かい
分 ぶん
梁 りょう
初 はじ
刀 かたな
切 き
切 き

(……『消えた文字』……『共通点』……『似た形』……『部首』……『武者』……『刀』……『ダメだ、当てはまらない例外』がある……『リ』? ……『りっとう』?)

「 ! ? 」

>>赤月・三枝
「赤月!三枝! すぐに小屋を離れろ!  今からボクが『ヤバいこと』を言う!
 これからボクが言うこと自体が『条件』で、『今それをキミたちに伝えること自体がヤバい』 ッ!!!」

(次レスに『話せない理由』を書く)

456大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/14(火) 03:06:34
>>455(話せない理由) PLとしての伝達
敵の能力は『刀狩り』。会話の中の『刀が入った文字』を狩っている。
この状況で、『それ』を話してしまうと、『条件に合致した文字数分、襲われる』。
だから、『大神は会話で、理由を話せない』。

>>288 の資料で欠けた文字
分 利 到

>>368 の詩で欠けた文字
分 留 留
(花の隨に ←これはおそらく例外。その証拠は『4体目が出ていない』から。『それはつまり3文字分の3体で止まったということの裏付け』。)

>>383 の資料で欠けた文字
解 分 梁 初 刀 切

全ての文字に『刀』が入っている。
一見すると刀のない『利』と『到』にも部首に『りっとう』がある。 そして、『りっとう』は『刀を意味する部首』。

『はなのまにまに』の部分は、おそらく『例外で消えた』 。
上記のように『4体目』が出ていないのが理由の一つ。
また、この部分だけは、どう読んでも『漢字ではない、ひらがな』が混ざるのが、『例外』のもう一つの理由。

>>433
>「・・・・気分はどうだ。赤月
1体出た時は、『分』にある『刀』を狩った。

>>437
>「お前に言っても仕方がないのかもしれないが、言わせてもらう
> お前は・・・・私の友を傷つけた」
>「どうせまた別の個体が出現するのかもしれないが、
3体出た時は、『前』、『前』、『別』、の中の、『りっとう』を狩った。

>>429-430
『文字を読めないエヴァレット』が狙われたのは、『読み方を調べようとして、その文字をスマホに表示した』から。

>>三枝・赤月
このことを大神は喋ろうとしたのだが、『屋内にいる赤月と三枝(のスタンド)が ↑にある文字数分の武者に襲われる』 ことに気付いて、止めた。

この『話せない理由』を『PCのロール』で伝えるのはとても難しい。 なので、PL会話としてここに書く。

以上。

457大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/14(火) 03:23:08
>>456
追記: 『屋外からの会話』は例外かもしれない。 (とは言え、ここで注意するに越したことはない。)

その理由や裏付け:

>>377
大神が『古武者』に『お前』と言いまくった時、

>>381
>「 『お前は何もしなかった』。 」
『古武者』がこう反応したのは、大神の会話の『お前』の 『前』の 『りっとう』 に反応したから。
おそらく、『古武者』は、『お前と言った回数分、大神を殴りたかった』のだろう。

しかし、『屋外』から『古武者』に対して、話しかけていた『大神』は能力の対象外だった。(入ったらタコ殴りにされていただろう)

…と考えられる。

以上。

458『結び目を断つ』:2023/02/14(火) 16:19:22

>>451-452(三枝・赤月)

 飛び込んだ赤月が、スタンドのあいだに割って入る……


      ドッ !


 振り下ろされた刀が、右腕を『毛皮』の上から叩く。
 さすがに衝撃を完全に吸収することはないが、
 先程の無防備に背中を打たれた傷と比べれば、痛みはまだ耐えられるものだ。

 防御を赤月に任せ、三枝は次の手を探る……


 《 わ か と と は な の ま に ま に 》


 ……やはり、新たな『古武者』は現れない。
 まだ条件の芯をついてはいないのだろうか。

 一方の赤月は、そのままスタンドのヴィジョンで、『古武者』に前蹴りを……


           バ キ ィ  !!!


 ……と、乾いた音が、小屋の外にまで響いた。

 ただでさえ、推定で築数百年以上の木造小屋だ。
 その床は、先程から何度も軋むような音を立てていた。
 見ずとも分かるだろう……『床が抜けた』のだ。

 床を踏み抜いた赤月の足は、その付け根ほどまで埋まっている。
 つま先すらも届かない、相当な深さのようだ……

 発現者である赤月自身が不意に体勢を崩したためか、
 スタンドの攻撃は届くことなく、『古武者』はそのまま姿を消した……

 小屋の外からは、大神が呼びかける声が聞こえている。
 その声に、貴女たちはなにか『確信めいた』ものを感じたかもしれない。

459『結び目を断つ』:2023/02/14(火) 16:22:46

>>455(大神)

 小屋の内部の状況を二人に任せつつ、貴女は今までの情報を整理する。

 欠けた文字。
 刀を携えた武者。
 落人伝説。
 壁の落書き、離別の歌。


 発動条件は――――言葉の中に潜む『刀』、すなわち『部首』である、と。


 それはつまり、その条件を満たさなければ……
 この場所での安全が担保される、という事実をも示している。

 ……小屋の中では、どうやら赤月が床を踏み抜いたようだ。

 先程、小屋の外から確認した限りでは、小屋の床は地面からほんの僅かに浮いているだけだった。
 床の上げ底は、ほとんどなかったはずだが……

 赤月は、足の付け根まで埋まってしまっている。どこにそんな空間があったのだろうか。

460大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/14(火) 18:01:01
>>458-459 GM 赤月・三枝
「ああッ! 赤月くんがコントみたいなことにィ !?」
床を踏み抜いた赤月を見て、レトロなコント番組を連想した大神であった。

「いやはや……、ずいぶん深いね、『その穴』。
 地下シェルター』や、『地底禍威獣ガボラ』でも見つかったのかい?
 ボクらはギャグ漫画の登場人物じゃあないんだぞ。 『オチ』には気をつけたまえ。
 いや、まさか……『落人』(おちうど)と、『オチるヒト』をかけた、高度なジョークなのか? やるね、赤月くん……。」 ← 無駄に燃え上がる芸人魂

「まぁ、いいや。 三枝くんの発言(>>451)もあって『思いついた』。
 『ヤバいこと』をする必要なんてない。 『ヤバい橋を渡らなければいい話』なのだから。」

「……さて、ボクの『カード』を説明すると、だね」
大神さんに、なにやら『策』があるようです。

「まず、ふたりとも 『こや の なか』では ひらがなで しゃべってくれ。 カタカナや ENGLISHは つかっても いい。
 スマホも つかわないほう が いい。 アタマが わるそうに しゃべるんだ。」

大神さんは、ファミコンやゲームボーイみたいな喋り方になった!
…というのも、三枝の『抜けた部分をひらがなで読む行動』(>>451)の結果から、『使ってはいけない文字も【ひらがな】ならば大丈夫』ということが推測できたからだ。

「なるべく『漢字』をつかわないことだ。
 とくに【 『か』と 『た』と 『な』を 合わせた あの もじ】 は ダメ。
 そして、『ソレ を いちぶ でも もつ ことば』 は いっちゃあ ダメだ。
 そうすれば 『そうていがい』の 『じこ』は おこらない だろう。」      ←ひらがなしゃべり
大神さんは、『日本語らしくない、おかしな話し方』で喋り続けます。

「まぁ、『今から言う条件』を聞いて、避けきれる自信があるなら使ってもいいがね、漢字。」 ← 漢字喋り
口調がコロコロ変わる、おかしな話……ただ、それは『ニセモノの声で、オオカミな話をする、いつも通りにおかしな大神さん』であるとも言えましょう……。

「ヤツの でる じょうけんは
 【かいわの なかに  『か』と『た』と『な』を あわせた あの もじ ≒ JAPANESE SWORD が あること】
 だ。 それには 『ぶしゅ』 も ふくまれる。」
どうやら『刀』を含む文字を言わなければ良さそうなので、発動条件について『刀を意味する英語』を交えて説明する。

「いままでの コトを おもいかえして みたまえ。」
そこまで言って、二人の反応を待つ。

ここで大神が『消えた漢字』を直接使って・言って・書いて、二人に説明してしまうと、それが発動条件を踏んでしまうだろう。
大神が『ヤバい』と恐れていた(>>455)のは、『説明自体が攻撃開始条件となってしまうこと』だ。
だから、2人には『記憶を思い返してもらう』、『消えた漢字たちを間接的に伝える』。そうすれば、おそらく2人も>>456の考えに思い当たるだろう。

461赤月『サクソン』:2023/02/14(火) 21:11:06
>>455-460

「ヤバイ事だと・・・・・!?
 それはいったいなにを――――」

             バキィッ!!!

   
       「―――ふぎゃっ!?」

                   どすっ!!

                          「っが!!」

ぱらぱらと、破砕した床材が真下へと落下していく
両足が空中でぷらぷらと所在なく揺れる感覚、浮遊感
そのまま落下してしまわなかった事は幸運だが、思い切り床に打ち付けた尻がじんじんと痛みを伝えてくる

「くっ・・・・・・」

戦闘中にみっともない姿を晒してしまった事に顔面がカッと熱くなる
とはいえ、このまま無言でいるのも気まずい
何か、この場を誤魔化す言葉を探して周囲を見回し・・・・

「ん・・・・?」

いや待てよ、と己の真下に視線を下ろす
そういえば、この建物にこんな地下空間はなかったはずだと思いながら・・・・
折しもちょうどその時、大神の『推理』が耳に入った

「・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・なるほど」

「『部首』・・・・流石にそれは盲点だった
 昔、文献で読んだことがある。漢字という文字は『部首』と言われるパーツが組み合わさって出来ている、と
『古武者』はそれに反応して出現していた・・・・という事か」

「しかし、その、なんでかた・・・・・」

その言葉を言いそうになった瞬間にブンブンと頭を左右に振る
危ない、危ない、と呟きながら、言い直す

「なんで『その部首』に反応しているのか・・・・それが腑に落ちない
 何か・・・・『その部首』に関係するものでもあるのか?」

そう言いながら、穴に落ちた足を引っこ抜き、再び立ち上がろうとする
出来るだけクールに、冷静である事を装って

462大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/16(木) 02:12:55
>>458-459 GM >>461 赤月 (会話を切り上げて具体的に行動する)
「『カツ丼を食べすぎた赤月くん』くらいの重さで落ちるということは、だ」   パチンッ!パチンッ!パチンッ! ←3連フィンガースナップの音
またまた大神さんは『フィンガースナップ』をしました。『3枚の毛皮』を全解除です。

「やはり、小屋には多人数で入らないほうがよさそうだねぇ。 『ミイラ取りがミイラになる』、『助けようとして二重事故』なんてこともありえる。」

「 『ネバー・グローイング・アップ』 」   (ずっと大人になんてならない・大人になれない・育つことがない・ピーターパン などの意)
言うが早いか、大神さんの手の内に『3枚の毛皮』が現れました。

「『毛皮』を『レスキューロープ』・『いのちづな』にしよう。」  ササッ…… ← ササッとやる擬音
そして、大神さんはササッと『毛皮』同士を結び始めました。もやい結びです。(破ス精CCC)
ほどなくして、大神さんの手の中で『3枚の偽の毛皮を結んで繋げた、4m前後のロープ』ができあがるでしょう。

 ☆オオカミさんのやさしい数学:幾何 編
 『毛皮の最大サイズ』は『1 m四方の正方形』です。
 そして、それは『斜めの対角線』で見れば、『約1.4mの長さがある』とも言えます。
 辺の長さ1の正方形の対角線の長さは、三平方の定理から『 √2 ≒ 1.41... 』ですからね。
 よって『 斜めに 3 枚繋げた 毛皮 』は『 4 m以上のロープ 』になるというわけです。

「使いたまえ、赤月くん。 体を引き上げたり、穴を下りたりに使えるだろう。 」
その『毛皮のロープ』の一端を自分が持ったまま、もう一端を赤月に投げ渡します。(破ス精CCC)
『小屋』は『ホテルの一室程度の広さ』のようだし、赤月が『入り口から4m以内』に居るならそこへ届くと思われる。

「ああ、でも下りる時は一言言ってくれたまえよ。 ボクが持つより『そのへんの家具』や『柱』に結んだ方が『安心安全』というものだ。」

「 なにせボクは見ての通り、聞いての通り、『口ばっかりのオオカミ少年』。 『腕力』を信じてはいけないよ。 おっと、『言葉』もかもしれないな。 」 けたけたけた ←アンテン様のような営業スマイル

※『切り上げて』……『切』はマズい! 『十分な強度のロープ』……『分』もマズい!  『辺の長さ』 ・ 『その辺の家具』……『辺』もマズいじゃん! 『イタズラで能力解除してしまうかもしれないよ』……『解』もだ!? くそっ、余計なジョークを混ぜると無駄にリスクが増える!!
 ということがわりと起こるおそろしい敵スタンド能力だぜ……
 →なので『セリフは全文ひらがなで書いた後に、一字ずつ漢字に直したほうが間違えにくい』と思うなど……

463三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/16(木) 04:37:08
>>458-459(GM)

「………………!!」

『古武者』、ナカレ先輩。
目の前の光景に動く事が出来ませんでした。
ようやく動けるようになった時、或真さんの声が聞こえてきました。

「あ………………」

千草は『まだまだ』ですね。
お役に立てなかった事は残念ですが…………でも、或真さんのお陰で、
今日のお仕事は『完了』でしょう。
もう何も役に立てる事は――――。

いえ、『一つありました』。

         ザ グ ッ

今をおいて『墓掘人』を活かす機会があるでしょうか?
『シャベル』で『床』を掘ります。
ナカレ先輩が踏み抜いた場所の周囲を。
先輩の身体が沈んだのは自然な事ですが、この深さは理解できません。
隠し場所か通路か分かりませんが、それを確かめる為に『能力』を使います。

464『結び目を断つ』:2023/02/16(木) 13:39:12

>ALL

 大神は、推定の発動条件を二人に伝えつつ、『毛皮』をすべて解除する。
 スタンドの条件さえ明らかになってしまえば、不意打ちに備える必要もない。
 ……しかし、言葉数の多い大神にとっては、別の意味で厄介なスタンドだろうか。

 そして、『毛皮』同士を結びあげたロープの一端を赤月に投げ渡した。
 これに捕まれば、容易に床の抜け落ちた穴から立ち上がれるだろう。
 条件を踏み抜かないよう注意を払いながら、赤月は足を引っこ抜いた。


 その一方で、三枝は……

 奇妙な予感と共に、『シャベル』を床に付き立てた。


         ザ グ ッ

                    カスッ…


 ……手応えが『軽い』。

 先程、工事現場の『詰め所』で試しに床を掘り返した時とは、明らかに違う。
 土の地面だろうが、木造の床であろうが、あれが本来の手応えであるべきだ。

 しかし、今、『墓掘り人』がシャベルを突き立てたその床板からは、
 まるで障子戸の紙を破り抜いたような、ひどく軽い手応えが返ってきた。

465『結び目を断つ』:2023/02/16(木) 13:40:31

>ALL

 部屋に窓がひとつしかなかったため、薄暗さのせいで気づかなかったが……
 よくよく注意して床板に目を凝らせば、その抜け落ちた穴の周囲にのみ、
 取手のような小さな穴や、板の不自然な切れ目が見受けられる……


    ザグッ    ザグッ   ……


 手応えの軽さの理由は、床板の下に『空洞』が広がっていたためだった。
 ちょうど赤月が足を踏み抜いた周囲、およそ『1平方メートル四方』ほどだろうか。

 苔むした石材に舗装された、かなり深い『縦穴』が広がっている……

 窓から差し込む明かりでも、ぎりぎり底が見えるかどうか、という深さだ。
 大神がこしらえた『命綱』を垂らしても、底に届くかどうか怪しい。

 穴の底からは、冷たく湿った空気が溢れている……

 土が濡れて腐った、不快な臭いだ。
 おそらくは数十年、数百年と閉じられていた土中の洞穴ともなれば、仕方ないことだろう。

466大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/16(木) 19:14:40
>>318 GM
「作業を『中断』しよう。全員、小屋から出るんだ。」
『穴』を見て、冷たい目と冷たい声で大神さんは言いました。 相変わらず『小屋』にはさっぱり入りません。

「……なに『仕事』を諦めるわけじゃあない。今から『理由』を言うから聞きたまえ。」

「まず、『中断』の1つ目の理由は、『依頼』の観点から…。
 ボクらが請け負ったのは『スタンドの調査』と『小屋の破壊』まで、だ。
 『歴史・遺跡・建物調査』じゃあない。それらは『依頼外』の話。」

「ここは深入りせず『エヴァレットに聞こう』。
 クライアントに現状報告をし、『依頼外の事態』の発生を連絡し、今後の動きを相談したい。
 『ビジネスの報・連・相』というやつだ。
 『スタンド調査』は『問い合わせ後』でもできる。」

  ↑ 「【例】外の発生」 とは言えない

「次に、2つ目の理由は、『仕事の遂行能力』の観点から…。
 この『穴』を調査するには、『ボクらのチカラでは足りない』。
 『深さ』もだが、『ガス』が貯まっている。 近づかない方がいい。
 ここは『大人の専門家』・『建築業者』・『歴史研究者』に任せよう。」

「そして、最後、3つ目の理由は……『あなかま様の正体』の観点から。
 この理由には『ボクの個人的な仮説』がかなり含まれる。 だから、この理由については聞き流してくれて構わない。

 おそらく……この『穴』こそが『あなかま様』だ。

 この『穴』自体を、『神』として祀っていたのだろう。
 ボクもいくつか予想した(>>318)が、まさかこんな形で出てくるとは思わなかった。
 本来の語源は、『穴・釜(地獄の釜)』あたりじゃないだろうかね。」

「そして、『あなかま様』の『正体』だが……おそらく……」
大神さんは、少し申し訳無さそうに言いよどみながら、こう言いました。

>三枝
「……ここから先は、三枝くんは聞かないほうがいいかもしれない。 『センシティブな話』になる。」
ぽつりとそう言いました……そして、そのまま言葉を続けていきます。

(続く)

467大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/16(木) 19:38:55
(続き)
「まず、『穴の周辺』を見て欲しい。
 『苔むしてはいるが、丈夫な石材』、『取手のような穴』、『不自然な斬れ目のフタ』……つまり、『人が使った形跡』がある。 『幾度も繰り返し使える』ように、『整備』されていた。
 だが『地下から戻る方法が見当たらない』。 『ハシゴもロープもない』。 『その形跡すら無い』。
 すなわち、『落ちたものを地上に返すつもりがない』。」

「……古くから、こういった話が知られている。
 ・古事記にある『黄泉平坂』:死者の国へと続く穴・洞穴・道。
 ・各種伝承に見られる『死者の国』:死者の国はたいてい地下にある。 地獄、タルタロス、アビス……」

「そして、
 ・世界各地に伝わる、地域によっては現在も存在する『姥捨て山』。
  その伝承の中には『バンバ穴』というモノもある。 『その用途』は察してくれ。 『そのままの意味』だ。 『そういう用途』で『火山の噴火口』、『古井戸』などが使われたこともある。」

「つまり、『あなかま様の正体』とは……『贄の穴』、『都合の悪いものを葬る穴』、『不浄を抹殺する穴』ではないか、とボクは思っている。
 しかも、その視点で見ると……ほとんどの『あなかま様の伝説』を、『説明』できてしまう。 」

「たとえば……
 ・『小屋が守られてきた』のは、『不浄を知られないため』。
 ・『小屋の近くで襲われる という噂がされた』のは、『生者が近付きすぎないため』。

 【小屋を守らなければいけない。だが、小屋に近付かれたくない】という【二律背反】があったわけだ。」

「そうして、【伝説は作られていった】。
 ・『あなかま様が武者・落人の姿と伝わった』のは『いくさでの死者・いくさでの怪我人・いくさで飢えた人間・いくさで使えなくなった人間・いくさで使えない人間を、実際に落としたから』。
  あのスタンドが【アレ】を憎むのは、そうした理由からだろう。 判断の難しいところだが。」

「そして、『その上で起こったこと』として、こんな事があった、と思われる。
 ・『壁に【わかれの歌】を書いた』のは、『 ここが【生者・死者とわかれる場所】だから。 ここに押し込められた人間・ここに押し込めた人間、両者にとっての【わかれ】があった』 。
 ・『書生が熱病で死んだ』のは、『【同じ場所で死にたかった】などの理由で、知った上で、覚悟の上で、【不衛生な場所】に住んだから。 そして、熱病にかかって死んだ』。
  アイツはおそらく『書生のスタンドじゃあない』 。 『ミスリード』だ。」

「その上で、『いつからスタンドのあなかま様が現れたのか?』 は 『わからない』。
 ただ、【人によって殺される以外の者】、【本来の使い方以外の被害者】、つまり、『実際にスタンドに襲われる者が居ても、大きな噂にならなかった』のは…
  ・『生者に都合が良かった』。 『死んで当然の人間・死んで欲しい人間をここに押し込めた』から。
  ・『生者に都合が良かった』。 『自分たちの手を汚さずに死んでくれる』から。
  ・『生者に都合が良かった』。 『悪漢への罰に使えた』から。
  ・『生者に都合が良かった』。 『子供のしつけに使えた』から。
  ・『生者に伝わらなかった』。 およそこれは、『生存バイアス』と言ってね。 簡単に言えば『死人に口なし』、 『襲われたものはすぐに死ぬから、情報が伝わらない』。」

「その上で付け加えるなら、
 ・『あなかま様が豊穣をもたらす存在ではなく、人を傷つける荒ぶる存在と伝えられた』のは、『暴れるスタンドが、生者にとって、【死者の祟りそのもの】にも見えたから』。
 ・『不気味な妖怪の出処・穴を潰して、封殺する選択肢もあったのに、それでも保存され・伝わった』のは、『生者にとって【祟りも恐ろしかった】が【死者への贖罪・申し訳なさを忘れたくなかった】から』。」

「そして、最後にもっとも重要なこととして…
 ・『その上で、あなかま様の伝説が風化しつつある』のは、『誰もが豊かになって使う必要が無くなったから。 だから、あなかま様は風化した』。」

「……おそらく『近代まで使われていた』のだろう。 その程度には『手入れ』されている。 『封じられた後にこっそり使った者』も居たのかもしれない。」

「そして、『それらの集合』が『スタンド』となって姿を現していた。  『それ』が『あなかま様』 。 『スタンド』と『因習』が入り混じった存在。 」

(続く)

468<削除>:<削除>
<削除>

469大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/16(木) 19:46:30
>>468 痛恨のコピペミス!訂正!
「となると、『あなかま様』はボクが言った(>>377-381)ような『何もしなかった存在』ではなく、むしろ『やり終えた存在』とも見れる。
 『貧しい過去』での『役目』を終えて、『豊かな今』にバトンを渡して、そして忘れ去られた存在。 それが『あなかま様』。 」

「……つまるところ、ここであったことは『殺人』と『暴行』だがね。 『スタンドとしての力が弱い』のも おそらく 『力が弱くても、殺せる存在』を相手にしていたのだろうし。
 ある意味で、『しょうがない』。 現代の価値観と、過去の価値観は違う。
 『全員を生かすこと』ができない以上、そこには『意味』と『物語』があった、とも言える。」

「付け加えるなら、『スタンドが小屋の外を襲わない』のは、『外の世界を生きる生者を襲うことを目的としていないから』だろう。
 『外の世界の生者を生かすためのスタンド』、『外の生者の足を引っ張るためではないスタンド』、 『生者の手を汚さないために、死んだモノ・死ぬべきモノ同士で傷つけ合うスタンド』なのかもしれない。
 なので、『屋外のボクが襲われなかった』のは、ある意味で『あなかま様に守られていた』とも見れる。手加減されていたわけだ。」
 
「…………………………」
そこまで言って、さすがの大神さんも黙り……

「……という『フィクションニセ物語』を考えたんだが、『流行る』かねぇ、コレ。」  きひひひ ←『スマイル0円』すなわち『0円のスマイル』
……ませんでした。軽口を言いながら、大神さんは『ニセの笑顔』を浮かべています。

 ↑ここまでが会話

「さぁて。小話はこれくらいにして、エヴァレットに電話しようか。 電話番号聞いてたかなぁ? バスで聞いたかもなぁ? 」
大神さんは、『エヴァレット』に電話をかけます。 とぅるるるるるるる ← このターンの行動

以上。

470大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/16(木) 19:48:50
>>467
>「まず、『穴の周辺』を見て欲しい。
あああ!『辺』が残ってる!

訂正
 ×『穴の周辺』
 ○『穴の周り』

471三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/16(木) 20:59:01
>>464-465(GM)

「――――床の下に、すごく深い『縦穴』がありました」

「元々ちゃんとした『入口』が作られていたみたいですね」

穴の中を『墓掘人』で覗き込みます。
いつか見た映画に、これと似たようなシーンがありました。
屋敷の床下が巨大な地下通路と繋がっていて、そこで年代物の古い鎧を発見するのです。
鎧には『中身』が入っていました。
屍蝋化していたので、信じられないくらいに原型を留めていたという説明でしたが、
そこで気絶してしまったので、最後まで見ていません。

「これは……どちらかというと『隠し場所』が近いのでしょうか……」

  「…………『怖いもの』は出てこない…………ですよね…………?」

スマートフォンのライトを点灯して、『墓掘人』に投げ渡します。
その明かりで『縦穴』の底を照らしてみましょう。
窓から差し込む光でも見えるのなら、追加の光源は十分な筈です。

472赤月『サクソン』:2023/02/17(金) 22:02:58
>>465-471

「なる・・・・ほど・・・・!」

滔々と語られる大神の『考察』
もっともらしい彼女の言葉は赤月の耳にすんなりと入り込んでいく
時に頷き、時に相槌を打ちながら、話が進んでいく

「学校の先生よりも頭に入る良い考察だ
 なるほど、確かにその流れであれば納得はいくな・・・・
 しかし・・・・君は一体どうやってその『証拠』を・・・・?」

最期まで彼女の話す内容を聞き、ふと思った事を聞き返す

>「……という『フィクションニセ物語』を考えたんだが、『流行る』かねぇ、コレ。」 

「むぅ・・・・・」

ずっこけるでもなく、眉根をしかめて不本意そうに大神を見る
どうやら、彼女は当初の目的通りに『それなりの真相』をでっちあげて事態の解決を図るつもりらしい

「・・・・・すまない。アルマ
 やはり・・・・私はその考えには賛同できない」

そう言って、スカートに着いた埃を払いのけて、改めて穴の奥を見る
黒く、湿った穴の奥からはぞくりとする冷気が伝わってくる

「人を襲い、罪なき者を傷つけた以上、『彼』をこのまま放っておく事は出来ない・・・・
 だが・・・・数十年、数百年、この場所に存在し続けたその『心の力』の源・・・・
 それを知らないまま、『彼』を消してしまうのは・・・・少し違う気がする」

財布から小銭を取り出し穴の奥に落とす
落下音から計算して穴の深さを割り出すのが狙いだ

ちらりと三枝の様子を確認し、再び大神に向き直る

「私は、私の方針はそうでありたい」

473大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/18(土) 11:21:44
>>469 ※筆者注
>「……という『フィクションニセ物語』を考えたんだが、『流行る』かねぇ、コレ。」  きひひひ ←『スマイル0円』すなわち『0円のスマイル』
>……ませんでした。軽口を言いながら、大神さんは『ニセの笑顔』を浮かべています。

・スマイル0円=『心からの笑顔ではない。無理をした作り笑い』
・ニセの笑顔=『笑顔の否定形。ニセなので、その裏に隠された真実がある。つまり、本当(本心)は笑顔ではない』

474『結び目を断つ』:2023/02/18(土) 18:18:21

>ALL

 大神が『あなかま様』にまつわる考察を軽妙に並べる傍ら、
 三枝と赤月は、穴そのものの様子をおそるおそる伺った。

 大月が小銭を落とすと、まもなく、

           コッ…

 石か、さもなくば硬い土にぶつかる硬い音が聞こえた。
 上から覗き込んでも、どうにか地面が見えるか見えないか、その程度の深さだ。
 赤月自身の身長よりは、確実に深いが……
 少なくとも、「入ってしまえば二度と出られない」ほどではなさそうだ。

 三枝の『墓掘り人』が、カメラ用のライトで底を照らす……

 ……穴の底に、更に『ちいさな横穴』がある。
 上からの目算で、子どもならどうにか入り込めるか、といったほどの浅い横穴だ。
 すなわち、この縦穴の断面図は『L字』の構造をしていることになる。

 その『ちいさな横穴』の中に、何かが落ちている……

 いや、「落ちている」という表現は適切ではない。
 正しくは、「置かれている」といった方が正しいだろう。

475『結び目を断つ』:2023/02/18(土) 18:19:36

>ALL

 そこに並べられているのは、甲冑の一部……
 兜や具足、佩楯に篭手……随分と豪勢な飾りだ。
 そして、笛や筆、貝殻のような小物が、その隣に添えられている。

 身に付けていたのは、さぞ高貴な身分の人物だっただろう。

 もしも、伝説の通りの『平氏の落人』のものだとするならば、
 およそ数百年の時を経ているはずだが……
 多少の錆や劣化はあれど、形そのものが崩れてはいない。保存状態は良好だ。

 ……中学生ともなれば、授業で耳にすることもあるだろうか。
 古典や日本史の資料集の傍らに、その文字や絵図が掲載されているのを、
 もしかしたら、見たことがあるかもしれない。

 この場所は、すなわち『刀塚』だった。

 戦で命を落とした貴人の慰霊に、その遺物を依代に納める場所。
 同時に、その御首や遺品を、落人狩りや戦場泥棒から隠すための場所。

 大神の考察は、当たらずとも遠からず……いや、それどころか、
 死を祀る場所という意味では、芯を食っていたことになるだろう。


(※連絡先を交換したのは三枝のみ。エヴァレットに連絡を取る場合は、三枝のスマートフォンから可能。)

476大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/18(土) 19:45:11
>>474-475
「む、外れたか。……『よかった』。」
大神さんは少し安堵した表情を浮かべました。

「……あな・かま(鎌:武器)の意味だったのかねぇ。」(首をかしげつつ)

「まゃ、およそエヴァレットに説明可能な程度に謎はとけたと言えるだろ」

「三枝くん、エヴァレットくんに電話してもらえるかな。
どうやら、ボクのスマホにエヴァレットくんの連絡先はないようだ。『嘘つき』の『勘違い』だ。」

「伝える内容はまぁ…『キミが見たままでいい』と思うぜ。
 『未発見の史跡の可能性』とでも言えば、あとは勝手に『向こう』が処理してくれるだろ。
 『それが本当の遺跡かどうか』なんて素人のボクらが判断することじゃあないだろし。」

「残りの『ボクらにできること』は、せいぜい『調査隊の安全のために条件を深堀りすること』くらいなものだ。」

「放っておいても、歴史家や研究者が【真実】をツクってくれるさ。
 ……もちろん『スタンドを明かさないまま』ね。」 ニィ ← イジワルな笑顔

「……これだから世の中、『ホントかウソか分かりゃあしない』。」
大神さんは呆れたように、そう言いました。

そして小屋に背を向け、向こうを向いてしまいました。
なにぶん薄情なやつなので、もしかしたらそのまま帰ってしまうのかもしれません。

…………ただ、よく見れば気付くかもしれません。
向こうを向いた大神さんの後ろ手で、小さく『指が交差』されていることに。

ttps://www.ms-ins.com/labo/trivia/article/20170309.html
>指を交差させる
>「cross fingers」といって英語の慣用句にもなっており、「幸運を祈る」という意味を表します。
>クロスさせた人差し指と中指を十字架に見立てているのですが、反対の「嘘ついたけど神様許してください」という意味でも使われることも。
>シチュエーションの見極めが大切ですね。

477赤月『サクソン』:2023/02/19(日) 08:26:21
>>474-475

「古い時代の『戦士』か・・・・。
 己自身の眠りを護る為・・・・あるいは彼の尊厳を護る何者かが
『古武者』を生み出したのだろうか・・・・?」

「いや・・・・」

すっ、と手を祈りの形に組み、目を閉じる
そして、十数秒ほどそのままの姿勢で祈りを捧げた後、姿勢を解く

「敬意を払わなければならない
 彼が何者で、どこの陣営の為に戦っていたにせよ
 戦いの中で命を落とした戦士は全て私の先達だ」

くるりと、背後を振り返る

「帰ろう・・・・
 全ての謎は明らかとなり、この場には死せる戦士の魂だけが残った
 願わくば、彼の安寧が護られるように、エヴァレットに進言しよう」

そう言って、小屋の外へと出ていく

「さらばだ。『刀折の戦士』よ
 貴方の戦いに賛辞を。そして貴方の眠りに祈りを捧げよう」

>>476

「まったく・・・・・」

小屋の秘密がわかるや、さっさと小屋に背を向けてしまった大神を見る
だが、彼女のその態度を見て、薄情だ、とか冷徹だ、とか、そんな風に思うつもりはない

「相変わらず、素直じゃない人だ」

後ろ手に送られたハンドサインの意味はわからない
あれも、何か彼女流の仕込みなのかもしれない
だが、彼女の言葉が必ずしも本心を表すものではないという事は薄々わかっている

478三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/20(月) 07:51:21
>>476-477(大神・赤月)

「あれが……」

「『本体』なのでしょうか……」

「『中身はない』と思いますけれど……」

『地下通路』はありませんでしたが、『鎧』はあったみたいです。
これが『呪いの小屋』に憑いているスタンドの『大元』なのは、きっと間違いないでしょう。
お二人は、ここから立ち去ってしまわれるようですが――――――。

「或真さんのお陰で、『古武者』の出現条件は明らかになりました。
 その条件に気を付けていれば、襲われる事はないと思います」

「でも……それで本当に『解決』と言えるのでしょうか……?」

或真さんとナカレ先輩の後ろで、呟くような言葉が口から漏れました。

「『原因』が残っている限り、また誰かが怪我をしてしまうかもしれません。
 他所に移したとしても、『可能性』が残り続けるのは同じ事です」

「『この世に留まり続ける』というのも…………果たして幸せな事なんでしょうか…………?」

「この人の戦いは、もう『終わっています』。
 それなのに、『死んでしまった後も戦い続ける』。
 倒すべき敵もいないのに、『永遠に刀を振り続ける』」

「千草には……それが『安らかな眠り』だとは思えません……」

『小屋』の入口前に立ち、そこで『墓掘人』と合流します。

「それに――『どうにかして追い払って欲しい』と、エヴァレット先輩から頼まれました」

これは、そもそも『そういう依頼』だった筈です。

「『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』は『墓穴』を作るスタンドです」

「『埋葬』した物を『昇天』させる能力です」

「『魂の尊厳』を守りながら、静かに『眠らせてあげる事』が出来ます」

「…………『戦士』にも『安らぎ』は必要ではないでしょうか」

「ここにいる千草達やエヴァレット先輩が、彼が存在した事実を、いつまでも『覚えている』。
 たとえ『形あるもの』がなくなったとしても、『記憶』は残り続ける」

「それが『刀折の戦士』に対する『手向け』になると、千草は思います」

>>474−475(GM)

或真さんの言葉に従って、『墓掘人』からスマートフォンを受け取り、
エヴァレット先輩に電話を掛けてみましょう。

「――――エヴァレット先輩、千草です」

通話が繋がったら、まず『今の状況』を手短に説明します。

「…………『千草の能力』は、お話しましたよね」

「エヴァレット先輩の『許可』を得た上で、
 ご依頼通り『お祓い』を執り行いたいのですけれど…………」

「もし可能なら…………先輩にも『同席』して頂けませんか?」

「………………とても『大事な事』です」

479赤月『サクソン』:2023/02/20(月) 10:49:03
>>478(三枝)

>「或真さんのお陰で、『古武者』の出現条件は明らかになりました。
> その条件に気を付けていれば、襲われる事はないと思います」

>「でも……それで本当に『解決』と言えるのでしょうか……?」

「・・・・・君の話を聞こう。千草」

小屋を離れ、帰り支度を始めようとしたところで
三枝の呟くような声が耳に入った
振り返り、彼(彼女?)の言葉を聞く

>「『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』は『墓穴』を作るスタンドです」

>「『埋葬』した物を『昇天』させる能力です」

>「『魂の尊厳』を守りながら、静かに『眠らせてあげる事』が出来ます」

>「…………『戦士』にも『安らぎ』は必要ではないでしょうか」

「・・・・・・・!!
 そうか、君の能力であれば・・・・・!!」

『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』は『埋葬』の能力を持つスタンド
例えそれが、この地に仇為す怨念だろうと、清らかなる神気の類であろうと、
『埋葬』し、天へと送る事が出来る

「・・・・・・・。」

数十秒ほどの思考の後

「・・・・いや、そうするべきだろう
 彼を・・・・『刀折の戦士』も・・・・安らかな眠りが必要だ・・・・」

そう、答えを出す

>>all

「『戦士』が戦いを終える時・・・・か・・・・・」

「・・・・・・・。」

「二人に、話を聞いてもらいたい
『戦士』が、戦い続けるべき宿命を負った『戦士』が戦いを終える時とは・・・・
 それはどんな時だと思う?」

「戦うべき『目的』を果たした時か?
 それとも、『死』をもってしても戦いの宿命を背負い続けるのか・・・・?
 この地を守り続けていた・・・・彼のように」

480大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/20(月) 13:21:25
>>478-479 三枝・赤月
「 『やなこった』 。 『反対』するね !!!」
大神さんは、『三枝のエヴァレットへの電話』に割り込むような大声で叫びました。 ……『指の交差』も解いてしまいました。

「『反対の理由』はね。
 『 【ここにいる者だけでそれを決めてしまうこと】こそが、ボクの嫌いな【テキトーに作る真実】そのものだから』だ。」

「おそらく『刀塚の遺物』には『歴史的価値』がある。
 それを『シロウトのボクらの一存』だけで消す・消さないを決めるなんてとんでもない。 『ただの傲慢』だと思うね。」

「 『埋めたら死者が救われる』のかい? 『博物館に行くと死者が救われない』のかい?
 ……『違う』だろう。 『そこに死者はいない、もう死んでいる。 あとは、遺されたモノを生者がどう使うか・どう思うかだけ』 だ。」

「いつもなら、『やりたきゃやれ』というところだが、ここは『全力で拒否する』よ。 キミらを敵に回してでも『ボクは反対する』。」

「 『それはウソだ』と、『世界に向かって叫んでやる』。 」
大神さんは『かなり強い口調』でそう言いました。

「…………というかね。 『そういう話』なら、ボクから『代案』を出せるぜ。」
そして、いつもの穏やかな口調に戻りつつ、そう続けました。

「『代案』だが……・ 『今やらない。 後回しにする』 だ。」

「『理由』だが、 おそらく『この小屋と刀塚の遺物を切り離せば、スタンドは解除される』。
 『出現条件』と『制限』を見ただろ。 『あのスタンドは小屋から出られない』んだ。 『密接に関わりすぎてる』。 」

「そして、『調査者が歴史的遺物をこんな保管条件の悪い場所に置いておくわけがない』。
 話を聞いた彼らは『遺物を博物館や研究室に運び出す』だろう。 『小屋』も『史跡』として保管されるかもしれない。」

「『運び出し』に危険はあるかもしれないが、『条件』はもう分かっているわけだから、『被害は最小限』にできる。
 そうしておそらく、『遺物と小屋と分離した時点でスタンドは解除される』。」

「その上で、『再被害が出た時に破壊すればいい』。
 あの遺物は、『遠隔式の発火装置』でもあれば、『スタンド使い以外でも破壊できる』だろうしね。」

「 だから、もう『スタンドを成仏させるタイミング』は『選べる』。 もはや『今である必要』がない。 」

「 よって、 
  『慰霊を今やる必要なんてない』
  『埋葬する必要なんてない』
  『内輪だけで話して、独り善がりに破壊を決めることはない』
  というのがボクの見解。 」

「 つまるところ、『もう居ない死者を、内輪で勝手に思って独りよがりの破壊をするより、多くの生者が幸せになる方法を探すべきだ』 と、ボクは思う。 」
大神さんはそう言いました。

481『結び目を断つ』:2023/02/20(月) 17:53:44

>ALL

 さりげなく幸運を願うサインを象る大神と、古の戦士に黙祷を捧げる赤月。
 そのまま場を去ろうとする二人に、三枝は事態の『決着』を付ける提案をする。


          『 ・ ・ ・ 』


 赤錆びた鎧を身に纏う、眼球の腐り落ちた『古武者』のスタンドが……
 小屋の入り口に、音もなく姿を表した。『音もなく』だ。
 先程までと違い、刀を構えてはいない。攻撃する姿勢ではない。

 ……襲いかかってくる様子はない。

 誰一人、条件を満たしていない(小屋の中にいない)のだから、
 当たり前といえば、当たり前なのかもしれないが……

 眼窩は虚空を見つめている。言葉を発する様子もない。
 ただ機械的に『刀を含んでいる言葉』に反応して、襲いかかるだけのヴィジョン。
 自由意志があるのかさえ、怪しいところだ。

 それでも、姿を現したのは……

 貴女たちが、戦士の墓所を静かに去るのを見送るためか。
 それとも、己の長き使命の終わりを予感してのことだろうか。

 いずれにせよ、『古武者』は沙汰を待っているようだ。
 自ら動くことも、かけられた言葉に応じることもないだろう。

 じっとその場に佇んで、貴女たちの結論を待っているように見える……

482『結び目を断つ』:2023/02/20(月) 17:55:17

>三枝(※通話の内容は『言い切り』で伝達可能)

「……はい、エヴァレットです。三枝さん、どうかした?」

 貴女は、電話越しのエヴァレットに向けて、事の顛末……
 この掘っ建て小屋に何があったのか、スタンドの発動条件はどういうものか。
 それらをすべて包み隠さず、しかし手短に伝えきった。

「……そうだったのね。ひとまず、『お疲れ様』と言わせてもらうわ」
「そして、ありがとう。謎を解いてくれて……」

 電話口のエヴァレットの声音に、安堵の色が浮かぶ。
 そして、『お祓い』の件を申し出ると……


「……まず先に、こちらから伝えるべきことを伝えるわ」

 エヴァレットの声が、いつものような無機質で冷たいものに戻った。


「……そのスタンドが憑いているのが、空間なのか、物体なのか。
 呪いの小屋に現れるのか、遺品を守るために現れるのか……
 ……遺品ならば、三枝さんの能力は『効果てきめん』でしょうね」

「……最初の依頼は、スタンドを『追い払ってもらう』こと。
 だから、それをやってもらえるのなら、1番良い結末ではあるけど……」

「……そちらから、大神さんの声が聞こえるわ。
 事の経緯は分からないけれど、方針で揉めているようね。

 ……条件を満たさなければ、襲われることはない。
 それが分かっていれば、解体工事もお祓いも、幾らでもやりようはある。
 事実上、『あなかま様』の問題は解決した、といっても過言ではない……
 少なくとも、私や叔父、久坂さんの立場からしてみれば、ね。

 ……叔父には、私がそれとなくぼかして、事の真相を伝えておくわ。
 ご先祖様の遺品を守る、その執念が数百年の時を経て、摩耗して……
 見境なく『刀』に襲いかかる『落ち武者』の亡霊だった、とでも言えば、満足するでしょう」


「……報酬については、間違いなく『全額』振り込まれるはずよ」
「だから……どうするのかは、貴女たちが決めて」

483『結び目を断つ』:2023/02/20(月) 18:00:19

>三枝

「……それから、私はそちらには行かないわ。
 叔父をここに止めておかなければ、というのもあるけれど……」

「……私達は、これからこの土地を、落人の里を踏み荒らす立場だもの。
 その墓所を守っていた武士の葬式に、軽々しく参列するべきじゃないわ。
 必要以上に死者に謙るつもりはないけれど、無神経に踏み荒らしたくはないの」

「……顔を出さないという選択が、余所者なりの『敬意』だと受け取ってほしい」


 すなわち、エヴァレットの依頼は……

 既に、解決のための必要条件を満たしており、
 この後は、どのような結末を迎えるのか、という段に至っている。

 これ以上の干渉は無粋だ、と『刀塚』に背を向けて、この地を去るのか。
 それとも、数百年余の使命に苦しむことすら忘れた『古武者』に、引導を渡すのか。

 いずれにしても、その選択に対して、報酬の増減は発生しない。
 残るのは、各々の心の中の『納得』だけだ。


 三枝千草のスタンド―――『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』が、
 死者を埋葬する『墓掘り人』のスタンド能力だ、と定義するならば……

 彼らはすなわち『墓守』のスタンドだ。
 主の眠る地を守るという使命のために、己の死すらも忘却した……
 そのスタンドに引導を渡す存在として、『墓掘り人』はふさわしいのかもしれない。

 命を奪うための『暗器』を扱うスタンド使い……
 赤月ナカレにとっても、『戦士の死』に思うところはある。
 介錯、慈悲の一撃、安楽死……時には、死が安息をもたらすこともある。

 だが、真贋自在の能力を持つスタンド、『ネヴァー・グローイング・アップ』……
 その発現者である大神或真にとっては、その結末は偽りであり、許しがたい独善のようだ。

 三者三様、それぞれの主張がある。

 互いの妥協点、落とし所を見つけて『折衷案』とするべきか……
 それとも、どちらかが折れるまで『意地の張り合い』を続けるべきか……


 ……気付けば、空が赤く染まりかけている。

 まもなく夕暮れ時、つまり予定していた『帰りのバス』の時刻まで、それほど時間が残されていない。
 どのような結論に至るにせよ、早めに決断した方が良さそうだ。

484赤月『サクソン』:2023/02/20(月) 19:03:06
>>481-483

「・・・・・!!」

小屋の入り口に佇んだ『古武者』に警戒し、一瞬だけ姿勢が警戒に硬直する
だが、『彼』はこれ以上何か危害を加えるつもりはないようだ
その事に安堵し、三枝とエヴァレットの会話の結論を聞き遂げる

結論として、『彼』の処遇はこの場の者達に託されたようだ
再び三者で向き合い、口を開く

「最初に言っておこう
 君は・・・アルマは私にとっても恩人と言える人物だ。友情の念すら抱いている
 だが、その事を理由に主義主張を曲げるつもりも、君の言葉に忖度するつもりも・・・・ない」

身に纏った『トレンチコート』の襟を正し、二人と向き合う

「『歴史的価値を後世に残す事こそが生者のためになる』・・・・なるほど、確かにそうだろう
 私たちがここで『彼』を埋葬する事は、未来に対しての冒涜に過ぎない・・・・しかし」

「だからと言って、私は『彼』を研究者たちの手に委ねたくはない
 これは、互いに刃を向けあった者としての感傷に過ぎないのかもしれない
 君の言う通りに、選択権を握った傲慢さゆえの言葉である事も確かだ」

「それでも・・・・『彼』が数百年、この地で守り続けてきた想いを・・・・
 戦いの外に居る『部外者』に任せる気にはなれない」

未来と理を重視するのが大神なら
過去と情を重視するのは赤月なのだろう

その言葉に合理はなく、ある意味では破壊的ともいえる考え方だ
だが、だからこそ・・・・純粋な『理』のみで彼女の考えを曲げる事は難しい

「それが認められないのであれば・・・・
 私は君と戦ってでもこの意を認めさせる」

485大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 00:24:22
>>481-483 GM
大神さんは『あなかま様』を見ると穏やかな笑みを浮かべ、礼をするかのように頭のシルクハットを取り、赤月と三枝の2人を見つめました。(*メール欄)

>>484 赤月・三枝
「ええと、ね。『ボクの代案』で『キミたちの要望』は十分に叶えられるよね。つまり『これ以上の争いは必要ない』。
『ボクの代案』からすると『今、争う』・『今、墓を作る』は、『ただのキミたちのワガママ』だ。
『平和主義者のボク』としては、『やめたまえ』としか言いようがない。
その上で『代案』があったら聞くけど、あるのかな、『代案』。」
大神さんは、数秒(*)首をかしげた後、また口を開きました。

「そして……ボクは『ボクの勝ち筋』を数個、思いついている。『争いを防ぐ抑止力』として話しておこう。『争いはよくない』からね。」

「勝ち筋1:『あなかま様が見ている』。
まさかキミたち、その『あなかま様』の目の内で『自分の主張を通すための暴力』なんて使わないだろうね。
『武器の時代』を戦い抜き、『平和の時代』へとバトンを繋げた『あなかま様』の目の内で『必要のない戦い』をするつもりはないよね。」

「勝ち筋2:続『あなかま様が見ている』。
キミたちは『今、小屋の中に入り、作業する必要がある』。一方『ボクは小屋で作業する必要がない』。

そして、ご存じの通り『あなかま様』は『条件発動型自動操縦スタンド』。
つまり、ボクは『それを逆に使える』。 ボクが『あの言葉』を吐くだけで『キミたちの作業』を『妨害』できる。
『無言であっても攻撃に巻き込める』。 『キミたちに毛皮の防御はもうない』。
今のところ『あなかま様』の『攻撃停止条件』は、『小屋を出る以外にない』から、『作業を中断しない限り攻撃は続く』。
だから、ボクが『小屋で作業をしたいキミたちを妨害すること』は容易だ。
『バスまでの十数分』を稼げれば十分だろう。」

「勝ち筋3:『ジョーカー』。
なので、キミたちは『ボクをどうにかしないと、目的の作業をできない・間に合わない』と考えるだろう。
そうなると、『力づくの戦闘』も、『キミたちの一つの選択肢』となってしまうかもしれない。

しかし、ボクには『ジョーカー』である『真実の毛皮』がある。
そして『それ』は『小屋くらい吹き飛ばせる』のは知っての通りで…もちろん『人間2人くらい軽く吹き飛ばせる』。

・キミたちのおかげで、ボクは【ジョーカーをここまで温存すること】ができた。
・キミたちのおかげで、ボクは【全くの無傷で、体力を温存すること】ができた。
・キミたちのおかげで、ボクは【謎をとくこと】ができ、報酬が確定した。

これらに関してキミたちに『ありがとうの礼』を言おう。 『ありがとう』。 この言葉は『ウソ』じゃない」 ←真実の微笑み

「勝ち筋4:『2対1ではない』。
キミたちは傷ついていて、実質『戦闘で頼りになる』のは赤月くんだけだ。そして『赤月くん』が残っても『墓』はできない。
戦いに向かない『三枝くん』が残らないと『墓』にならない。『赤月くんのスタンドで遺物を叩き潰す』のを『墓』というならともかく、ね。
だから、『戦闘』になっても『2対1』にはならない。三枝くんを削れば『キミたちは目的を達成できない』。
なので、『力づくの戦闘』で『キミたちの勝ち目は低い』・『ボクにもキミたちにも得がなく全員が損するだけ』だ。」

「勝ち筋5:『暴行』。
『能力的に、キミたちは暴力以外にボクを止める手段を持っていない』。 一方『ボクは暴力を使う必要がない』。
そして一般的に『他人に暴力を振るう行為』を『暴行』と言う。 つまり『K察』をここに呼ぶだけで『抑止』となる。

もし『戦闘でボクを倒せた』としても『K察』は『キミたちに暴行を受けたボクを見つける』だろう。
『K察が来る前に、スコップでボクを埋める』と言う手もあるよ。
『血痕・ダイイングメッセージを残さず、始末できるか』だがね。
その場合、『いつボクを掘り出す』の算段はあるのかな。 『そこまでするほどのこと』かな。
もしかしたら『放置』されてしまうかもね。そうしたら『どうなるんだろう』ね。 そうまでして『キミたちがやりたいこと』ってなんなのかな。」

「…と言うように『ボクの勝ち筋』は、いくつかある」 (続く)

486大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 00:28:48
>>485 (続き)
「ああ、ちなみにね。 『ボクは負ける前にべらべら喋ってくれるゲームのラスボスじゃない』から……こう言うんだ。」

「 『すでに警察に通話した』。 数十秒前、『話し始めた時点』ですでに、ね。 」
>>485 メール欄参照。

こっそり『緊急ボタン』を押すだけなので、一行動・一瞬で済むだろう。
前レスの『数秒(*)』の時点で、かかっていてもおかしくはない。
最初から、この会話は『時間稼ぎ』。 『本来の意図を聞いた時点でもう遅い』。 『すでに終わっている』。

〜〜〜
 このレスを見た後に『わりこみの言い切り行動』をしても『それすら遅い』だろう。
 『防げるタイミングがない』。 『この行を見た時点でもう遅い』。 『気付きようがない』。

 『早く電話がかかりすぎて、不都合な会話が入りそうなら、その間は手でマイクを覆えばいい』だけの話だ。
 超高速の気付きで『意図に気付いてはたき落としても、マイクから手が離れてしまえば、そこから録音される』。

 『シルクハット』で『操作音もコール音もくぐもって聞こえなかった』だろう。
 警察との通話が確立されるまで『シルクハット』から出さないつもりだし、勝ちが確定するまで先じて言うつもりもない。

 『ブッ殺したなら使ってもいい』と言う言葉もある。 だから『【ブッ殺した】 が成立するまで、相手に手の内を明かすつもりはない』。
〜〜〜

 ……とぅるるるるるるるる

「きゃあっ!」 ← 女子高生本来の声

大神さんがシルクハットの内に一言だけ叫ぶと、大神さんのスタンド『ネヴァー・グローイング・アップ』が静かに口を開きました。 (以下、【】はスタンド会話。)

【……スタンド会話は録音されないだろうから、言いにくいことはこちらで話そうか。】

【警察が来るまで、数十分はかかるだろうが、日本の警察は優秀だから、山の中でも来る。
緊急通報の場合、通報の時点で録音が開始され、『GPS』による『通報者の位置情報』が警察に入る。
そして、すでにボクの声で『きゃあっ!』と録音されただろう。】

【史跡を破壊した上で、ボクを置いて逃げてみるかい。 ボクが『真実』を話すかもしれないね。】

【史跡を破壊した上で、ボクを気絶させ、背負って逃げてみるかい。 ボクを埋めて逃げるかい。
『史跡の破壊を警察が怪しまない』と思うならどうぞ。 『床板を壊してしまったから、もう隠せない』よ。】

【キミたちが『地下の史跡』を破壊しても破壊しなくても、警察が来た時点で『床板がない穴』は見つかり、『地下のあなかま様』は『警察』に見つかる。
そこで、『警察に怪しまれるのは誰だろう』ね。
エヴァレットくんかな、バーナムさんかな、久坂さんかな。 はたして『彼らは隠し通せる』かな。】

……『自分一人で決断の責任を背負うつもりの人間』を『揺さぶる』のは、意外と簡単だ。
『決断をする責任・罪』に『他の人間を巻き込めばいい』。 そして『巻き込む手段』がある。 単に『警察を通せばいい』のだ。
それを伝えるだけで 『決断しにくくなる』・『決断は鈍る』。 必要なのは『それだけ』だ。

【……その上で『今ならまだ』、ボクから『すいません。今のは かけ間違い でした』と言うこともできる。
ボクとしては、『それが一番平和な終わり方』だと思う。】

【ああ、ちなみに『ボクの安全が確保されるまで通話しっぱなしにもできるから『ボクを一時的に騙して、通話を止めさせよう』なんて思わないことだ。】

【だから『詰み』だよ。
『ボクの話を聞いた時点』で、『緊急通報ボタンを押す隙を与えてしまった時点』で、『法に触れるような暴行をしようとした時点』で、ね。 】
(続く)

487大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 00:32:37
>>486 (続き)
【ボクから言わせればね、赤月くん。
 『キミの勝ち筋』は『ボクの考えを聞いた時点(>>480)で、有無を言わさずに、即ボクを暴力で叩き潰すこと』 だけだったのさ。
 『通話に必要な一瞬の隙さえ与えずに』ね。】

【『それ』でしか、『キミはボクを止められなかった』。 『一手詰み』だよ。
 ボクが『キミみたいに武器を取る』と思った時点で…ボクに『戦ってでも』なんて悠長に言っている時点で…『キミは負けていた』のさ。】

【ボクは『キミが即座の暴力を振るわないコト』に賭けた。 ボクには『それに賭けられるだけの自信』があった。
 『キミはボクに《生の感情》を見せすぎていて、《それゆえに正々堂々としか戦えない》のが、ボクには分かっていた』。

 ボクは『万全の自信をもって《数秒の隙》に賭けることができた』よ。 
 『キミがボクに武器を振るう前に、ボクにお喋りの隙をくれることは分かり切っていた』から。】

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

【『あなかま様』にも言ったがね。 今はもう『武器の時代』じゃあないんだ。】

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
【今は『平和の時代』で】

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
【ボクは『平和主義者』なんだ。】

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

無情なコール音が鳴っているだろう。 すぐに『警察の受付』が受話器を取るだろう。

 すぐに『はい、警察です』と言うだろう。
 『きゃあ!助けて!電話を切らないで!史跡が破壊されそうなんです!』とでも、応えればいいだろうか。
 すでに、大神自身の『きゃあっ!』の声は録音されただろう。

 もし、不幸にも電話がかからなくても、『それができる』・『すでにしているかもしれない』というプレッシャーは与えた。
 シルクハットを遮蔽にしたから、『もし電話がかからなくても』、判別しようがないだろう。
 だから、それで『十分』なのだ。 そこ(電話がかかった・かからなかった)の『真偽』は必要がない。

それで『この話はおしまい』。 『勝負をするまでもない』。 『平和に終わる』。

以上。

488三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/21(火) 00:52:03
>>481-483(GM)

千草は『戦士』ではない。
当然その心持ちなど分かりはしないだろう。
それでも『戦士』という言葉を用いたのは、赤月の注意を引く為だった。
ここまでの付き合いから、どんな言い回しをすれば彼女の心に響くかを、千草は理解していた。
だから、それを引き合いに出した。

『マジシャン』を父に持つ大神と、『舞台俳優』の子である千草。
似て非なる職業ではあるが、『偽りの中に真実を作り出す』という点では共通している。
だからこそ、千草は演技に慣れている。

大神ほどではなくとも、『本心を見せない』のは苦手ではない。

「……………分かりました」

「ありがとうございます。
 エヴァレット先輩のお気持ちは、よく分かりました。
 余計な事を言ってしまってごめんなさい」

「電話は『繋ぎっぱなし』にしておきますから、そのまま聞いていて下さい」

電話口に言ってから、『自らの頭』で考えた『自分の意見』を口に出す。

「ただの『考古学的遺物』なら、千草も残したいと思いました。
 でも、『化石』や『土器』が見つかったのとは違います。
 例えるなら『不発弾』です」

三枝千草の思考回路は、どちらかというと『理』に寄っている。
赤月ほど『情』に流されてはいない。
『客観的な論理を下地にして意見を述べる』という意味では、
『大神に近い』と言ってもいいだろう。

「これを『研究者に託す』とします。
 『厳格な管理体制』の下で、『24時間管理する』としましょう。
 でも、『ヒューマンエラー』はゼロには出来ません」

「『偶然の事故が絶対に起こらない』とは誰にも言い切れません。
 『錆びた刀』を浴びても平気なのは、『古武者』の非力さもありますが、
 今までの被害者が『健康』だからでもあります。
 『病人』や『お年寄り』は、それが深手になる事もあるかもしれません。
 もしかすると『死因』になってしまう場合だって、有り得ないとは言えません」

ただ、『残すのは危ない』と思っている。
『古武者』の攻撃は、確かに一度食らう程度なら大した事はない。
『条件に関する情報共有』を徹底すれば、被害者は出ないだろう。
だが、それは本当に『完全』か?
いつかどこかで『情報共有』に『抜け』が出てくる可能性は否定できない。
そして、一撃だけなら微小なダメージでも、何度も食らえば大きな負傷になる。
もし攻撃されたのが『身体の弱った人間』なら?

「そして、その被害者は『千草の知り合い』かもしれません。
 そうであれば、『後始末を任せて帰る』というのは、
 『千草の知人に降り掛かるかもしれない危険』を見過ごす事になります。
 もし、今後『不幸な事故』が起こってしまったら、千草は『後悔』するでしょう。
 これから一生、それを背負って生きていく事になるでしょう」

      「何よりも、千草は、それが『恐い』です」

「『残すメリット』は『歴史的価値を残せる』。
 『残すデメリット』は『危険も残る』。
 『残さないメリット』は『危険を消せる』。
 『残さないデメリット』は『歴史的価値も消える』」

「『どちらを優先するか』は人によるのでしょうけれど、
 『ずっと維持できる100%安全な保管環境』を用意できないなら、
 この場で終わりにした方がいいと考えます。
 逆に、『ずっと維持できる100%安全な保管環境』を用意できるのなら、
 千草は残す事に同意します」

「『歴史的価値の損失』の方が、きっと遥かに『重い』でしょう。
 それに比べたら、『どこかの誰かが怪我をする可能性』は、『ちっぽけで些細な問題』です。
 小さい方を切り捨てるのは簡単な事だと思います」

     「『歴史』というのは『そういうもの』みたいですから」

佇む『古武者』を振り返る。
何も言わず、ただそこにいるだけ。
それでもいい。
本来、縁もゆかりもない人間達によって、彼の為に真剣な言葉が交わされている。
どのような結果になろうとも、孤独な存在だった『古武者』にとっては、
少なからず『魂の慰め』になるのではないだろうか――――――。

       ………………そう信じたい。

489大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 06:27:56
>>487 追記 >>485-487の大神の行動の狙い まとめ

①スマホの緊急ボタンで警察に連絡・通話した。(行動量・行動の性質的に止めることはほぼ不可能)
②直に警察が来ることを伝えた。
③警察が来ることで『今、史跡を破壊するリスク』(損壊)、『今、暴行を振るうリスク』(暴行)は極端に高くなるだろう。元からそれらは『法的に罪になりうる』のだから。
(その一方で『大神の案』は『法的に罪になる部分』がほぼない。)
④警察が到着すれば『小屋』の『壁破壊』・『床板の剥がれ』・『床穴の存在』などから『事件性』に気付くだろう。
⑤警察は『小屋』を見て捜査するので、地主であるバーナム・工事担当の久坂への『責任問題』となりえるだろう。
⑥警察到着前なら『エヴァレット・バーナム・久坂』の『事件もみ消し』は有効だったかもしれない。
しかし、到着後は『エヴァレット・バーナム・久坂』の『事件もみ消し』は極端に困難になるだろう。
『警察までは想定していないから』・『警察が来ることによる周囲の反応までは想定できないから』。
⑦その上で、大神が提示した選択肢は以下。
 A:警察到着までに『戦闘を含めた全ての証拠』を隠滅する。
 →ほぼ不可能だろう。戦闘に発展すればなおさら証拠が残る。警察が来ることは変わらない。その上で発生する『責任問題』の封じ込めはほぼ不可能だろう。
 B:大神が警察に『すいません。今の通話は間違いでした』と言う。
 →大神が『平和的解決』として望むのはコレ。警察は来ない。全てが丸く収まる。
⑧『今、争うこと』・『今、史跡を破壊すること』は、もはや『各所への社会的な責任問題へ発展する』・『全員が損する』結果を招く、
……という『状態を作る』(そして既に作った)こそが『大神の策』であり『それを認識させて丸く収めることが、平和な終わりへの道』と考えている。

……以上のことが『>>485-487の会話・行動を許した時点で、すでに終わっている』。
>>485-487で大神は『会話』より『行動』を『本命』としていた。
『話し合い』と思いこんだ時点で『行動として出遅れている』。
さらに『会話の中で行動完了を告げている』(『すでにやった』)し、『電話が繋がるまで手の内を明かすつもりはない』ので、止めようもない。

490大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 06:37:07
>>488 三枝
「三枝くんはまだ話がわかるね……」

「そして、それは『キミの頭の中だけで考えた話』だろう?
『他の専門家たちも交えればもっといい対策案』が出るかもしれない。
『今破壊しないこと』『他と相談すること』で可能になることは多い。」

「他人と相談した結果『結局は破壊することが決まること』もあるだろう。
キミのスタンドは遠距離型だから『後からこっそり忍び込んで破壊する』という手もある。」

「……ちなみに『ボクの代案』の時点でちゃんと『スタンドの解除を狙うコト』『後で破壊できるようにするコト』は盛り込んである」

「よって、キミの懸念は『クリア』できる。『今でなくていい』」

491大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/21(火) 12:15:59
>>GM
>>485-487の大神は『行動している』かつ『外部NPC(警察)を利用している』ので、成否判定や反応をお願いしたい。
・電話がかかる・かからない
・警察がどういう反応をするか
などになると思う。
それがないとこの後のレスを続けるのは難しい。

あと、自分としてはPCとバトルをするつもりはない。
軽い気持ちで参加したこのミッションの危険度・難易度でそんなことまで求められても困る。

492『結び目を断つ』:2023/02/21(火) 20:06:53

>大神


  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる



  …………『繋がらない』。

  耳に届くコール音は、いつまで経っても繰り返されている。



  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる



  「おいおい、『警察』はないだろう、『警察』は……」

  「依頼者への『迷惑』ってモンを考えなかったのか?」



  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる

  ……とぅるるるるるるるる  ……とぅるるるるるるるる



  聞き覚えのある声が、耳元で囁いている。

  振り向くことが出来ない。



「……だが、こんな言葉がある。『ザ・ウィナー・テイクス・オール(勝者総取り)』」

「……この謎の核心に至ったのは、紛れもなく君の発見だ」

「その『功績』に敬意を払い、君の決断を優先することにした」

「『今この場で、あのスタンドをどうこうすることにはならない』……と、 」



「裁定を下そう。私のスタンド―――『マイ・ネーム・イズ・カーニバル』で」

493『結び目を断つ』:2023/02/21(火) 20:07:26

>大神


「……それはそれとして。君は非常に厄介な存在だよ、『ウルフ』……」


「『言葉に潜む刀』に気付いた、その『智慧』だけじゃあない。
 一人だけ用心して小屋の中に入らなかった『警戒心』も、
 私やエヴァレットを上手くコマとして使おうとした『狡猾さ』も……」

「名は体を表す、とはこの国の言葉だが、君がまさにそうだな」

「なによりただ一人、君だけが、私の名前の違和感(>>299)を口に出した」

「この三人の中で、もっとも正面から相手したくないのは、君だ。万に一つ、があり得る……」



「悪いが、一足先にご退場願おうか。私の『権限』でね」



 大神或真『ネヴァー・グローイング・アップ』⇒『無傷』『離脱』

(※以降、大神PCは『レス不可』。ミッション終了まで、もう数レスほどお待ち下さい。)

494『結び目を断つ』:2023/02/21(火) 20:10:28

>赤月・三枝

「……いや、すまない。本当なら、介入する『予定』はなかったんだ。
 メタ次元の監督者が手を下す、なんて結末、物語としちゃ『下の下』だろう?」


 見覚えのあるスーツ姿の男が、二人に話しかけている。

 その男から、貴女たちは視線を逸らせなかった。
 いや、視線だけではない。

 手が、足が。呼吸が。スタンドすらも。
 なにひとつ、貴女たちの随意に動かせない。

 かろうじて、声は出せる、程度だろうか。


「だが、あのまま放っておいても、どう転んだって墜落する未来だ。
 それならいっそ、空中で爆発させてやる方が、悩んでいる時間が少なくなる」

「『だから』、介入することにした。言うまでもないが、『例外的』な『最終手段』としてね」
「……まっ、警察を呼ぶなんて発想が、本当に『予想外』だったってのもあるが」


 先程まで、貴女たちと言葉を交わしていた大神或真は――――『消えた』。

 地面には、足跡が残されている。
 小屋の壁には、彼女が殴った際の破壊痕がある。
 彼女がここにいた、という痕跡は、あちこちに残されている。

 だが、彼女自身の姿がない。影すらも。
 殺されただとか、攫われただとか、そのような表現は適切ではない。

 画像編集アプリで、トリミングされたかのように……
 ペイントツールで書いた絵を、ショートカットキーで巻き戻したように……

 文字通り、その場から一瞬で『消えた』のだ。


「……ああ、先に言っておくが、『ウルフ』……大神くんは『無事』だ。
 これから君たちが迎える結末と同様、何事もなかったかのように日常に戻る。
 エヴァレットの依頼も、『あなかま様』の事件も、その真相も……すべての『記憶』を持ち帰ってもらうよ」

「ただ、私についての『記憶』は、少しぼかさせてもらうが」

495『結び目を断つ』:2023/02/21(火) 20:11:44

>赤月・三枝

「……それと、三人が揉めていた『あなかま様』をどうするか、だが」


「君たちの望む結末は迎えない」


「あの『刀塚』はこのまま、この土地で放置する」
「人為的な安寧を与えるのではなく、時の往くままに任せる、ということだ」
「それが、正解者である大神君に対する、私なりの『敬意』だからね……」

「しかし、代わりといってはなんだが……
 三枝君の懸念である『半永久的で安全性に優れた保管環境』は用意しよう。
 なにせ、これからは私の土地になるのだからね。そのくらい、容易いことだ」

「赤月君も『納得』は出来ないだろうが、『理解』してくれ。
 ……久坂に『保護者』になると、約束してしまったからな。
 この場所で起きるあらゆる負傷に対する責任を、私は負っていることになる。
 意見の不一致から殴り合いにまで発展しそうになるのを、見過ごすわけにはいかない」

「君たちの安全には、常に気を配っていなければならなかった。
 覗き見のような真似をしていたのは、許せとは言わないが、一応詫びておこう」


「……さて、こんなところかな」


「そろそろ、帰りのバスの時間だ。君たちにも退場……
 ……ああ、いや。大神君だけ贔屓しては不公平だな。
 君たちもまた、正解に至るまでの道を切り開いた回答者だ。

 ……なにか一つ、質問があれば答えよう。

 これは、義務ではなく権利だ。
 聞きたいことがなければ、無理に尋ねる必要はない。
 例えば、質問の代わりに皮肉や罵声を浴びせようと、特にペナルティはない」


「安心して、好きなように発言してくれ」

496三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2023/02/21(火) 23:16:14
>>494-495(GM)

「――――――そうですね」

三枝の口から出たのは、単純な相槌だった。

「或真さんには『知恵』がありました。
 ナカレ先輩には『力』がありました」

「千草には『何もありませんでした』」

バーナムに対する『驚き』でも『憤り』でもない。
自分自身に対する『失望』。
ただ、それだけを口にした。

「では、『二つ』程お願いします」

「ここを去る前に『お参り』させて下さい。
 ナカレ先輩も一緒に」

「終わったら引き上げて下さい」

「ナカレ先輩、行きましょう」

赤月に声を掛け、一足先に『縦穴』へ飛び降りる。
これは口に出していないが、別の目的もあった。
この空間が発見されたのは『たった今』だ。
そして、実際に降りた人間は一人もいない。
間近で観察すれば、遠くからでは気付かなかった部分に気付けるかもしれないと考えた。
例えば『遺言』か何か。
何も見つけられなかったとしても、手を合わせる事は忘れない。

「それから、『もう一つ』」

「この場を借りて、エヴァレット先輩に謝らせて下さい」

「『お役に立てなくてごめんなさい』」

『死にたくない』。
だけど、人間は死ぬ。
だから、せめて『理想的な最期』を迎える。
それが三枝千草の『人生の目標』だ。
その為には『徳』を積み、自らの『価値』を高めなければならない。
だが、それを遂げる事が出来なかったら?
期待された役割を果たせなかったら?
ならば、『詫びる』しかない。
『三枝千草に何かある』としたら『それしかない』のだから。

      ポロ…………

          ポロ…………

自らの無力さに、意思とは無関係に涙が零れる。

>>(赤月)

「あの…………『さっきの質問』ですけれど…………」

「今の千草には、難しすぎて答えられません」

「だから――――分かった時に改めてお答えします」

「それで…………いいでしょうか?」

涙の滲んだ顔で赤月を見上げる。

「先輩、千草は『不用品の引取』を請け負っています。
 どんな物でも確実に『この世から消せます』」

「必要な時は、いつでも呼んで下さい」

「先輩のお役に立てるように頑張りますから」

そう言って、笑ってみせる。
正確には、その努力をする。
上手くいかなかったとしても。

497赤月『サクソン』:2023/02/22(水) 23:19:34
>>485-491

「なっ・・・・!?」

この場で争ってでも意を通す覚悟の赤月の前に突き付けられたのは
『警察への通報』という告知であった
その言葉に意表を突かれながらも、大神の行動を止めるため一歩足を踏み込み・・・・

      (――――待て。)

いや・・・・赤月の足がたたらを踏む
内心に生じた疑念が攻撃の意思を躊躇させた

   (ここで戦う? アルマと?)

           (彼女は命の恩人だ・・・・!)

  (関係ない。己の意思は戦って勝ち取るべきだ)
           (警察に捕まったら私の『目的』が)
                         (千草が巻き込まれる・・・・?)

   (『古武者』は本当に望んでいるのか・・・・?)

               (エヴァレットに迷惑が・・・・)

・・・
例えば、赤月がこの街に来たばかりの頃であればこうも悩む事もなかったであろう
シンプルに、単純に、闘争の根本原理に従って大神を打倒す
それで済ませられる程に、あの頃の彼女の世界観は純粋なものであった

だが、今は違う
この街で関係を結んだ者たち、社会との関り、それら全てが赤月の行動に「待った」をかける
渦巻いた疑念は内側から彼女の胸を捕らえ、足元がよろけるような錯覚を彼女に伝える

「ハァ・・・・ッ!! ハァ・・・・ッ!!」

戦うべきか、退くべきか、それさえも選ぶことの出来ない狭間の中で
自身の呼吸だけが荒く、世界を満たし・・・・・

>>492-495

「え・・・・・・・・・っ?」

いつの間にか、目の前から大神の姿が消えていた
いや、大神だけではない、何か・・・・世界から弾き飛ばされたような・・・・そんな感覚が

「お前・・・・・は・・・・・・!?」

動けない。指先はおろか呼吸すら満足に行う事が出来ない
しかしながら、不思議と息苦しさはなく、ただただ自分の意図だけが阻害される夢の中のような感覚だけがある

目の前の男の語る内容がするりと頭に入り込む
こんな状況にも関わらず、不思議とその男の言葉は『真実』であるように思えた
  デウス・エクス・マキナ
「『機械仕掛けの神』というわけか・・・・
 物語を楽しむように・・・・私たちの様子を観戦して・・・・」

「・・・・・・・・・・。」

「いや・・・・私たちの調査が勝手に君の楽しみに利用されていた事への憤りはあるが、
 それでも、君には礼を言わなければならない」

「私が、友人を傷つけてしまう前に止めてくれてありがとう
 その事は・・・・・本当に感謝をしている」

動かない首に代わり、心の中で彼に頭を下げる

「質問・・・・命題と言う意味でいえば『一つ』だけ、有る
 だが、それは・・・・君にも、誰にもわからない事だ・・・・」

『戦士』とその『終わり』についての命題・・・・
『古武者』がこの場所を守り続けてきた事に意味はあったのか・・・・?
その答えは、例え『古武者』本人の口が開こうともわかるはずがない

「だから・・・・私が望む事は千草と『同じ』だ」

「数百年もこの地に留まり続けた『彼』に、改めて祈りを捧げさせて欲しい
 私が望む事はそれだけだ」

>>496

「・・・・・いや、すまなかった
 こんな質問を『戦士』でもない君に投げつけてしまった事はだいぶ不躾だった」

「それと、君はさっき『役に立てなかった』と言ったが・・・・それは違う」

視線を落とし、睫毛の奥に隠れた瞳が揺れる

「君のおかげで、『彼』に安息を与えるという発想をする事が出来た
 私からでは決して生まれない考えだった
 結果的に・・・・このような事態に陥ってしまったが・・・・それでも」

「『戦士』の『終わり』に思いを馳せる事が出来たのは
 君がいつも『終わり』について考えていてくれたからだ」

「ありがとう・・・・それは君の『戦い』の成果だ」

498『結び目を断つ』:2023/02/23(木) 20:38:33

>>496(三枝)

>「千草には『何もありませんでした』」
>「それと、君はさっき『役に立てなかった』と言ったが・・・・それは違う」

「そうだ。それは『違う』と、断言させてもらう」

 スーツ姿の男に対して、貴女が『二つ』ほどお願いを申し出ると、
 それまでびくとも動かなかった身体が、思い出したかのように自由になった。

 ……スマホは通話状態だが、通話口のエヴァレットからは反応がない。
 黙っているというより、気配が感じられないような状態だ。

「……君には『勇気』があった。
 牙を持つ獅子が、敵に立ち向かうような勇気ではない。
 蹄を持つ山羊が、断崖絶壁に挑むような勇気でもない。
 真実のために、嵐の中を突き進む強い意志……『航海者の勇気』だった」

 男の言葉を背に、貴女は『縦穴』の中に飛び降りた。
 ……穴の上から見つからなかったような、新たな発見はない。
 そこに祀られた貴人が、何を思って生き、死んだのか。『正解』を知る術はない。

 或いは、大神の述べていたように……
 死に意味を与えるのは、生者の都合なのだろうか。

 涙を流しながら、貴女は遺品に手を合わせた。

499『結び目を断つ』:2023/02/23(木) 20:39:35

>>497(赤月)

 急転直下の出来事に激しく困惑しながらも、どうにか男に言葉を返した。

「……そうだな、神を気取る不敬をはたらくつもりはないが……
 依頼という形で、君たちを『試金石』にした。その憤りはもっともだ」

「あの娘……エヴァレット、という名前だったか。
 この街では、スタンド関連の事件が起きると……
 それを解決するために、優秀なスタンド使いが自然と寄ってくる、と」

「彼女の言葉は真実だった」
「さながら、身体を守る『白血球』……その『免疫機能』のようだね」


 三枝と共に、貴女の身体は自由を思い出す……
 祈りを捧げるために、貴女は『縦穴』へと向かう。


       『 ・ ・ ・ スッ 』


 その意図を理解したように、入り口の『古武者』が、貴女に道を譲った。

 穴の底には、主を失った武具が横たわっている。
 いずれも錆びてはいるが、堂々とした居住まいだ。

 ……死者を守り続けるという、途方もない使命に、意味はあったのだろうか。

 その答えは、杳として知れない。
 手を合わせるうち、思索の渦に、意識が呑まれていく……

500『結び目を断つ』:2023/02/23(木) 20:41:37

>ALL



        『  ・ ・ ・ ・ ・ ・  』



 貴女たちは、予定時刻の通りに『帰りのバス』に乗って、
 エヴァレットと共に、星見町へと戻っていった。

 バスの中では、それほど多くの言葉を交わすことはなかった。
 日が暮れる頃には、自宅へと辿り着いた。

 翌日には、各々の希望する形で『報酬』が振り込まれた。
 幸いにも、負傷はせいぜいが『軽度の打ち身』程度だった。
 一週間も経てば、傷跡も痛みも消え失せるだろう。


 …………『そのはず』だ。

 その『記憶』に、一切の不整合は存在しない。


 ただ、元の依頼主であったエヴァレットの叔父について……

 その顔、背格好、声……人格も、動機も、印象も……
 まるで記憶に靄がかかってしまったかのように、思い出せない。

 それはまるで、長い時を経て劣化した書物の、抜け落ちた文字のようであった。


【 R E S U L T !! 】

 大神或真『ネヴァー・グローイング・アップ』
 三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』
 赤月ナカレ『サクソン』

 ⇒『無傷』『報酬の20万円を獲得』
 ⇒『バーナム・ブリッジポートの名前、容姿、言動の一切を忘却する』

501大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/23(木) 22:24:55
>>500 エヴァレットへの手紙
『エヴァレット=ローレンス 様

手紙にて失礼します。大神 或真です。
どうも私が喋ると皆が誤解をするので、手紙を書くことにしました。

先日の『あなかま様』の件です。
ちなみに『私』は『手紙』では一人称に『私』を使っているので、『私』で書いていきますね。

私が思うに『あの件』はまだ『ノーマルエンド』です。
あれには『真エンド』があると思います。

その『真エンド』に関連して、私からエヴァレットさんにお願いがあります。
お願いの内容ですが 『あの刀塚を学術的に調査して、その縁者を探してほしい』 です。

『縁者』を具体的に言うと、
 ①あの刀塚を守ってきた里の人の『子孫』
 ②あの刀塚の刀の持ち主の『子孫』
 ③あの刀塚で戦った侍たちの『子孫』
のことです。

つまり、『真の意味で、あなかま様によって救われた人々の子孫』です。
確かに、『刀塚』は『戦士を弔う塚』です。
ただ『戦士』は『次の時代の生者のために戦った』のではないでしょうか。 妻、子供、赤ん坊、老人……『守りたい人たち』がいて『戦士』たちは戦場へ行ったのだと思います。

『戦士がいた』・『武器があった』・『戦いがあった』、だからこそ『それによって救われた人』もいたはずです。
そして『その子孫たちは、今の時代を生きているはず』です。
世界の何処かに『あなかま様から繋がる、今を生きる生者たち』がいるはずなんです。

あれが『刀塚』だからこそ、
 『あなかま様』は『今を生きる誰かの先祖』であり、『今を生きる生者』の中に『あなかま様の子孫が居るはず』です。
 『あなかま様』は『混沌とした無名の神様』ではなく、『過去に生きた、名前のあった人たち』です。
私は『それ』を繋げたいのです。
『あの忘れ去られた刀塚を見つけてしまった私たち』だからこそできることとして、『時代の波で切れてしまった縁の糸をまた繋ぎたい』のです。

赤月さんも、三枝さんも、私こと大神も、『あの場所に偶然居合わせただけの人間』でした。
だから、私は『私たちだけで弔うこと』に反対したのです。
あの時は、『刀塚の破壊を止めるのに精一杯』で、さっぱりそのことを伝えられませんでしたけどね。

でも、今なら言葉にできます。
『私のお願い』を具体的に書いていきます。

502大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/23(木) 22:27:14
>>501(続き)
・私の報酬は全額、以下のことに使ってください。

①あの刀塚を学術的に調査し、その縁者を探し出してください。

②縁者達は『刀塚の正当な後継者』・『遺産の相続人』とも言えます。
 だから、その人達に『刀塚の情報』を与えてください。
 それが『あの刀塚を見つけた私たち』が繋ぐべき『縁』だと思います。

③彼らに、『あなかま様』を思う機会を与えてください。
 死者への思いは人それぞれです。 思う・思わない、祈る・祈らないは生者の自由だと思います。
 ただ、『その機会』だけは奪わないでください。 『刀塚の破壊』をするにしても『その機会を経てから』にしてください。

④彼らの中に『現地であなかま様に祈りたい人』がいれば、それを受け入れ、『旅費』を出し、現地へ案内し、『その祈り』を見守ってあげてください。

⑤現地で、彼らが『部首に【刀】が付く言葉』を言わぬよう、見守ってあげてください。
 『古い時代を生きたあなかま様』が聞きやすくなる『おまじない』として『ひらがなの呪文のように長く唱える』ことを教えてみてはどうでしょうか。

⑥『あなかま様』に『彼らが縁者であること』を伝えてあげてください。何事も伝えなければ、わかりません。
 『あなかま様自身の先祖・一族としての本来の名前』そして『そこから繋がった今の子孫の名前』を伝えるのがよいと思います。
 こちらも『ひらがなの呪文』のように唱えてみてはどうでしょう。

⑦くれぐれも『あなかま様』が彼らを襲わぬよう、見守ってあげてください。
 襲うようなら『刀塚を破壊してしまってもいい』と私は思います。

⑧『それら』があってこそ『あなかま様は、己が生きた・戦った・そして死んだ意味を見い出せる』 のではないでしょうか。
 『あなかま様』に、心があるかはわかりません。
 でも、もしかしたら 『俺たちの戦いは無駄ではなかった。 俺たちの命は次の命に繋がった。 命は確かに未来に届いたのだ。』 と思えるかも知れません。
 その結果が『成仏』や『スタンドの永久解除』であるといいのですけどね。
 そのあたりは、やってみないとわかりません。なにごとも『実験』です。

⑨これはある意味で『はたして成仏が存在するかの実験』でもあります。
 『なかなか画期的な挑戦』ではないですか。
 ヒトに『死後』はあるのか、『死後』に『成仏』はあるのか、なかなか実験できるものではありません。

⑩それらが私、大神流の『あなかま様』の『お祓い』です。
 『 あなかま様の縁者を 直接あなかま様に繋げる 』のです。
 『あなかま様』からすれば『誰かよくわからない人のお祓い』より『効果的』なのではないでしょうか。

……以上が私の望む『真エンド』です。以上の『10ピース』を揃えてください。
(続き)

503大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』【高1】:2023/02/23(木) 22:30:46
>>502(続き)
もしかしたら、調査しても、何もわからないかも知れません。 探しても、子孫が誰も見つからないかも知れません。
見つかっても、誰もが無視してしまうかも知れません。 祈っても『あなかま様』は『成仏』しないかも知れません。

そういう意味では、あまり無理をする必要はありません。 私の報酬分だけ『仕事』をしてくれればいいです。
上手くいかなかったら『私の報酬が尽きたところ』で『仕事』は打ち切ってください。

これは『報酬を使って依頼するビジネスのようなもの』です。
『投資』は『上手くいかないこと』だってあります。 そこはしょうがありません。
『バーナム効果』……間違えました『コンコルド効果』みたいに『引き際を誤ってはいけません』。

もう『ノーマルエンド』は迎えてますからね。 無理して『あるかどうか分からない真エンド』を探す意味はあまりありません。

でも、私の魔術の師『とある魔法使い』が言っていました、
 【 『ある』と信じて探さなければ『真(まこと)』は見つからない 】と。
だから、私は『あるかもしれない、真(まこと)』を探すことを諦めたくないのです。

探した先に『真エンドがあるかもしれない』から、私は『報酬全額』をそこに賭けます。
その結果、『真エンドが見つからなくてもいい』です。
私が『どこかにあるかもしれない、真(まこと)』を探す『私』でありたいだけの話ですから。

  (これが私)
 『This is me』というやつです。

〜〜〜映画『グレイテスト・ショーマン』劇中歌『This is me』歌詞引用〜〜〜
(私をゴミのように扱わさせないわ)
Won't let them break me down to dust

(だって私たちの居場所を知っているもの)
I know that there's a place for us

(私たちが輝ける場所を)
For we are glorious
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あの刀塚に光を当ててください。決して、闇に葬らないでください。

というわけでこの件は『私からのビジネス』としてお願いします。
エヴァレットさんから、おじ様に『ビジネスの依頼』をしてみてくださいな。
あとで、簡単に『結果』を教えてください。

以上、よろしくお願いします。

  Aruma Ogami  ( ← 大神さんの英字サイン )

PS.
そういえばプレハブ小屋で、誰かと映画『グレイテスト・ショーマン』の話をしましたよね。久坂さんでしたっけ。
あの映画、みんなが主人公を『バーナムさん (Mr.Barnum)』って呼ぶんですけど、『バーナムってファミリーネーム』じゃないですか。
ちょっと不思議ですよね、『ファーストネーム』で呼べばいいのに。
アメリカ合衆国コネチカット州ブリッジポート市シーサイドパークには、市の建設に貢献した『P・T・バーナム像』があるそうです。
今の季節はどんな姿をしているんでしょうか。 ぜひ一度、見てみたいものです。 』

以上

504『結び目を断つ』 〜真相〜:2023/03/01(水) 17:45:28

【スタンド能力の開示】

 対象を護衛する『衛士』のスタンド。
 視聴覚共有なし、半自立型、群体型。
 赤備えの甲冑を身に纏う、荒々しい若武者のヴィジョン。

 ヒト、モノ、場所を対象に発現して『護衛』する能力。
 射程範囲内の『刃物』の数だけヴィジョンが現れる。
 『刃物』が『護衛』の対象に向けられると、自動的に迎撃する。

 以下、詳細不明。

『アンブッシュ』

破壊力:C スピード:C 持続力:E
射程距離:D 精密動作性:C 成長性:E

----------

 このスタンドは、かつての『源平の争乱』の敗残兵……
 すなわち平氏の落人たちが逃げ延びた、秘境の里の『刀塚』を対象に発動している。

 ……最後の発動から、幾星霜の歳月が流れた。

 現在の出で立ちは『衛士』というより『落ち武者』と呼ぶ方がふさわしい。
 身体はとうに腐り落ちて、かつての『力』も、『視覚』や『声』も失われ……
 およそ正常な『判断力』が残っているかどうかさえ、傍目には判別がつかないほどだ。

 数百年の時を経て、『アンブッシュ』は『劣化』した。

 先祖の眠る墓所を踏み荒らす、落人狩りを返り討ちに、と。
 その身に余る妄執を、刀と共に振りかざしている。

----------

 対象を護衛する『衛士』のスタンド。
 完全自立型、群体型。
 赤錆びた甲冑を身に纏う、落ち武者の如きヴィジョン。

 既に視覚が失われており、狂気に堕ちている。
 目が見えないので、言葉の端々に潜む『刀』に反応して、ヴィジョンが発現する。

 言葉に潜む『刀』とは、すなわち『部首』のことである。
 刀を意味する『部首』には、かたな編(切る、分ける、初める etc…)と
 りっとう(別れる、刻む、刺す etc…)の2つがある。

『アンブッシュ:ヘルバウンド(地獄行き)』

破壊力:D スピード:C 持続力:E
射程距離:E 精密動作性:D 成長性:E

505『結び目を断つ』 〜真相〜:2023/03/01(水) 17:47:47

『アンブッシュ:ヘルバウンド(地獄行き)』

破壊力:D スピード:C 持続力:E
射程距離:E 精密動作性:D 成長性:E

----------

 参加PCの台詞に「刀」を構成要素に含む漢字、或いは「刂(りっとう)」が含まれている漢字があると、その数に対応するヴィジョンが発現。発言者に対して襲いかかる。

 攻撃のパターンは一定で、

1,金属音が鳴る(発動条件を満たした合図)
2,刀を抜いて構えた状態で『古武者』が現れる(攻撃開始モーション)

 (GMレスはここまでで一度区切る。参加者が各レスで対応し、それに対して判定。)

3,『古武者』が刀で攻撃する
4,攻撃の成否によらず、攻撃後にヴィジョンは消滅する

 というもの。

 発現と同時に攻撃モーションに入っているので、PCは基本的に『先手を取られる』。このため、発動を確認(金属音やヴィジョンを視聴する)してからリアクションを行う場合、スピードで優位を取るか、よほどシンプルな防御・回避行動でなければ間に合わない。また、単純なヴィジョンパワーによる対応でなく、スタンド能力を生かした対処の場合は、多少判定を甘くする。

 また、条件を満たすと複数のヴィジョンが同時に発現する。群体型であるため、ヴィジョン同士の意思疎通の必要はない。「複数体を順番に相手にしよう」とすると、手数が劣るために対応が難しくなる。

 このため、PCが発動条件を理解するまでは、「パス精DCDの武器による先制攻撃」をどのように対処するか、という問題が常についてまわる。スペック差の有利がある場合はシンプルな迎撃でも問題ないが、そうではない場合、「発現のタイミングを予測してカウンター」「1対多数で有効な防御手段」などが求められる。

 また、2人以上の参加者を前提としたミッションなので、「1人は探索や調査に専念し、もう1人は肉壁となって常にカウンター・防御に備えて待機」といったような役割分担も有効。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板