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【ミ】泥の中には光なく

1風歌PL:2021/07/05(月) 20:10:44
――わかっていても、ぬけだせない


このスレは、『風歌PL』がミッションを行う為のスレです

379小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/08/29(日) 10:31:26
>>376
「わかりました。レストランですね、アリス。大体19時頃、夕飯時に
皆さん急用なければ向かう形にしましょう」
起床時間が、どの程度になるか不明だが深夜と言う事はないだろう。
突然夢の中に放り込まれて気持ちの整理をつける意味も含めて夜に会う約束を取り付け
北落さんの電話番号に関し短く頷きを返した。

>夏の日のアリスよさようならってね! 白猫(キティ)の代わりに
>ライオンが目覚めにお導きだ!
「…………さようなら、色々と有難う。レオニス」
また会おう、とは言えない。彼女は料理人と言ったが『つまみ喰い』もすると
仄めかしていた。メーラやエフィー程でなくも、彼女に掛かった魂は少なからず居る。
次に再会した時、擁護する事由なければ私の蟷螂の斧を向けざるを得ないだろう。

(三人には十分助けを貰った)
気を取り直し、今回の事について想い馳せる。ジョンさんには囚われてた際に
身を呈し助けられ、アリスや空井さんの機転によってメーラとエフィーを討つのに
多く救われた。己の力では成せなかった。唯一心残りあるとすれば……。

(結局 思い出せず仕舞い……か…………)
         ――『世界が罅割れる』   
       【『天』が割れ砕け、異様な音が響き渡る。】
   「…………ぁ…………」
まだ手元にある『ブラック・コーヒ』の水槽を見る
     ――珈琲は飲めないんです。こ、子供ですから。貰ってください…
    「…………そう……だ……珈琲……」
 その罅割れと共に、小林の側頭部を鋭い刃物が抉ったかのように幾つもの
言葉と情景が流れ込んできた。無意識に浮かび上がらせてた水槽の液体を包む色合い。
それが回転しつつ遠くなる意識の中へ重複に飛び込み 奥深くへ潜り込んでいく。

     ――『夢』とは、『魂』を『再構築』する為の『仮想儀礼』
>皆様は、『夢の引力』に引かれて、ここに入り込んだ『魂』です。
>『夢の主』と『夢魔』の魂の重量が生み出す、『夢の引力』だ。
人間一人の魂のエネルギーでは『質量差』で脱出を阻まれて終わりだ
【此処はっすねェ。いわば『セーフルーム』でして、
 無理やり『冷凍』して『夢』の中の皆さんを延命しています
なので、此処から出たら確実に死にますぅー】

    「希釈された『魂』を仮初の『世界』へと変じさせ、
     架空の『自己』を移ろわせ、無軌道な『物語』を辿る」
>バレた以上は隠す必要もない――搾り殺してあげますよ
【お望み通り、ぶち殺してやるよッ!】
>ま、お客様は『詰み』ですぅ
【君達は、『ゲームオーバー』だ……】
>『君の夢も道連れ』だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
【アタシらは、この夢の世界に城を築くッ!】
>メーラと素敵なメイド達の、ドリームご奉仕を、とくとご堪能あれぇ
【『ウルトラ星見ボーイズ』は終わらない】

    「毎夜、それを経て『魂』は生まれ変わる。
     もし、この世に『魂』を司るスタンドがあるのなら、
     それはやはり『夢』や『眠り』によって、働きかけるだろう」
  ――ルンバ    ――マスミ     ―――タカ
馬場ガド子   アスナ    アリス……
そして    そして…………。

       ――友達というより小林さんはお兄ちゃんみたいな…?
――私の全てを…託し…      ――ははっ、いや、本物のお兄ちゃんみたいだ。
 ――『過去』が自分なんだ。積み上げてきた現実を捨てて来たな
  ――自分を認められない人間が幸せになれるわけないだろォ!
             ――小林さん
・・
きみは『星(光)』だったんだ

旅路としては、少し長い散歩程度だったかも知れないけど。
半生程の輝きを、意思を君がくれた。
君を守りたかった。君を褒めて抱きしめてあげたかった。君の為に生きて死にたかった。
いま私は生きている、アリスさんも。だから君もこの星の海の彼方の何処かで
元気なんだろうね。それでも、あの一瞬の中で、私は全てに替えてでも
君の幸福の結末を願ってたんだ。君が日常の中で屈託ない笑みの中で生きる情景を。

 「い……ち……」    「ま……つ……くん」
 ――もう、私は忘れない。浮かぶグラス(水槽)の向こう側へ手を伸ばす。
泥の中に光は無い。未だ私は泥の中を泳ぐブリキの金魚なのかも知れない。
それでも良い。【答えは得た】 私は泳ぎ続けよう、光なき泥の中を。

     ――あの【星(光)】が輝ける為ならば、幾らでも・・・

380小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/08/29(日) 11:13:39
>>379続き

――場所 『アポロン・クリニックセンター』

『湖畔』より睡眠不足と軽い日射病の併せ倒れた小林は、そこで目を覚まし
軽く医者に診察をして貰って、時期が時期だから水分補給を欠かさないようにと
小言と共に携行補給液を貰い、救急搬送証申請書などの手続きを終えた後に
陽射しの遮られた涼しい風が吹く庭先でスマホに耳を当てた。

「……いえ、私はほんの手伝いだけですから。お気持ちは嬉しいですが」

「…………その答えを申し上げる前に、私の過去について少し話させて頂きます。
昔、私は自身の不徳で……結果的に大勢の方を悲惨な目に遭わせてしまいました。
故意でなくとも、私はその罪を清算する為に清く生きようと、その後から努めてます」

「だから、相手に慈悲を掛けている……と思うかも知れませんが 【違います】
あの時、彼は貴方の娘さんを愚弄する言葉を吐き、その瞬間では私も貴方同様に
手を掛けるべきだとも思ったのです。殺すべきが、この後の彼と彼の周りを
考えれば【慈悲】であろうと。
 ですが、その考えが変わったのは彼が仲間の奮戦により傷を受けて狼狽えて
命乞いした発言からでした。【夢でしか何もしてない】
それが彼の言葉でした、彼は人の魂の苦痛が夢幻や現実でも変わらない事を
私は直接対峙して理解しました。【彼には死の慈悲すら不釣り合い】なのです」

二人の囚人が鉄格子の外を眺め、一人は泥を見た。もう一人は星を見た。
彼、宮永は鉄格子の外すら眺めてない。罪を直視してない者に
死を唐突に突きつけた所で業苦は彼を困惑させるだけだ。

「罪を理解しない者を死刑にしても、魂は受け入れない。今の彼は罪を
理解出来ないし、良くて共謀者と言えた既に死んだ人物の所為だと責任転嫁
するのが関の山です。そして、最悪なのは執着してた人物へ死後も呪う事です。
 それは形となって理不尽に襲い掛かる手につかない存在でしょう。
私達の知る世界(スタンド)には、そう可笑しくない事例ですから……」

   フゥ……

「とは言え……色々と合理的に死刑執行が危ぶまれる理由や、最もな理論を
展開して見ましたが……ただ、単純に……私は」

「自分よりも未だ幼い子供が、未来ある若者が。誰かを救い、誰かの星に
なれる可能性の芽を、少しでも目に映る範囲で潰れないのなら潰したくない為に
私のエゴで告げているだけなのだと思います」

「私は、彼ぐらいの歳の子に沢山の事を学び、助けられました。
だから出来る限り。取返しのつく者も、取返しのつかない者も助けられるのなら
助けたい。それが……私の正直な気持ちです」

私は彼(一抹君)から多くの事を教えられた。
 過去を背負い、生きていく勇気。小さな体の中に多くの苦しみがあっても
精一杯上を見上げて光へ歩む希望を。

私は『星(光)』を掴む事は出来ないのかも知れない。
 されど、星の周りで泳ぎ願う事は出来る。その輝きを見守れはするのだ。

381空井イエリ『ソラリス』:2021/08/29(日) 20:36:25
>>376

「――――そうか。スキュラもいるんだもんな。
 幻想(ファンタジー)の世界っていうのも、
 本当にあることなのか。そうなのか。
 でもさ…………これで全部じゃあないよな?
 ……『ソラリス』、世界は広くて深いようだぜ」

「夢でまた会えたら、って気分ではないけど。
 いろいろありがとう。残りのお仕事も、頑張るよ」

己の没頭する、幻想文学の世界のような――
この世ならざる光景を眺め、読み解く時間は無い。
自室の天井を見上げ、寝転んだままスマホを取る。

             pi

「ごきげんよう、社長さん。おれの意見は一つ。
 『慈悲』じゃなく、おまえさんのためだから。
 それがおれの考えた、結論ってやつで……
 結論から言えって大学で学んだから、先に言った」

もちろん事情は伝わってるのだろうが、
本名で、自分で電話をかけてきたのは、
田岡という男の『誠実さ』の表れだろう。

「道徳とか、人情とかは、おれは得意じゃなくて。
 だからそういうのは他の人に任せるけどさ。
 宮永を殺したいのは、正当な欲求だろうと思う。
 10年後に振り返ってもそう言えるんだろうし、
 言えなくっても、今この瞬間は正当だろうさ」

誠実で、まともな親だから、娘の尊厳の為に、
穢したものに制裁を与えようとするのは当然だ。

「だけどさ、それを実行するのは『アリーナ』だ」

だが、制裁に使う手段と結果が問題なのだ。
北落のような一見まともに見える人間が、
容易く殺しの選択を支持する『集団』――――

「どんな正当性があっても、罪は罪だから……
 アリーナは実行犯を切り捨てれば終わりだが、
 おまえさんにとっては、永遠に消えない借りだ。
 利益を得るために、殺しを請け負う連中だぞ。 
 そこに、仁義なんか、期待できるわけはないよな」

そんなものにまともな倫理観があるはずは無い。
それは北落の言葉の中にも窺い知れた。

「『殺人教唆罪』……を、握られることになる。
 おまえさんは咎を覚悟してるのかもしれないが、
 娘さんのジェニーさんどころか、
 孫の代まで、強請られても何もおかしくない。
 おまえさんの会社が傾くだけならいいだろうが、
 ……自分の為に、誰かを殺したって自覚は、重い」
 
関係が深まることが、リスクになるという事――
『借り』という縁が、無限搾取に繋がる集団なのだ。
 
「だが、宮永を『生かす』選択をしたなら、
 おまえさんが頼んだのは『救出』だけだ。
 その借りなら、いくらかすれば消えるだろうし、
 余計な罪悪感なんかも、万に一つも湧かないし」

              フ ゥー ・・・

「……逆に返せない借りを背負うことになるのは、
 アリーナに『助命』された形になる宮永だ。
 未来はあるが、ラクな人生にはならないだろうな?
 軽すぎる制裁って事には、ならないんじゃないか」

宮永の罪は死ぬほどの事ではなくても、
決して罰を免れるべき存在ではない。

「とまあ……大人の人に、おれみたいな小娘が、
 説教臭く申し上げてみた。どうするかは任せるよ。
 どうなっても、おれは背負えない物語だから」

司法が罰せないなら、アリーナがやるのだろう。
そこは、そういうふうに、出来ているのだと諦める。

「一つだけ添えるなら……娘さんとお元気で、だ」

――――そこまで言い終えて、田岡の答えを待つ。

382ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/08/29(日) 21:26:43
>>376
「、、、他の3人がどう答えるかはわからないが、、、
 俺はあの場にたまたま居合わせただけの人間で、当事者でもないし、人の親でもない。
 あなたの気持ちが理解できるなんて言うつもりは全く無い」

「ただ、人が死なせるというのは、取り返しのつかないことで、、、
 あなたがそれをしてしまう前に、もう一度だけ考える機会があってもいいんじゃないか、とは思ったかな」

「俺が考えたのは、それだけだ。その上で、あなたがどうするかは、、、好きにするといい。
 田岡ジェニーが人殺しの子になっても良いと、あんたがそう思うとしても、、、俺は何も言わないよ」

383『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/08/30(月) 20:13:53
「……あなたも、お元気で。いつか、また試合を見れる時を楽しみにしていますよ」
>>377


「『助け合う』それは、素晴らしい言葉です。そして、あなた達は言葉を『行動』にした」

「あなたはあなたの言葉をエゴとおっしゃいましたが、私もまた『エゴ』にて彼の未来を『潰したい』と思っています」

「しかし、その形は一つではない。そして、あなたは相応のリスクを払って尚、彼の命を請うた」

「……あなたのような人達に助けられたのは、娘たちにとっても良かったのでしょう。ありがとうございました」
>>379


「……そうですね、彼女達に『貸し』を作ることは、途方も無いリスクを伴うことでしょう」

「しかし、『私』もまた、彼らを『使える』程度にはわがままを言える付き合いがあります。この件に於いて、強い貸し借りは存在しません」

「しかし、あなたには――あなた達には、借りがある」

「彼にも一つ、借りを背負わせることを、考えて見てもいいのかもしれませんね」
>>381


「私は既に、人でなしで、親ですよ。アリーナと関わった瞬間から、私の手は汚れている。拭うことは、もう出来ない」

「……しかし、娘を救った手で、あなた達は彼の命を助けた。その生命を、私の私情で奪い去る行為は……私が浴びる返り血を、娘の人生にも被せることになるのでしょうね」
>>382



君達の、それぞれの言葉に、電話の向こうの男はそれぞれに答え、通話を終えた。


それから、暫く。
夜、君達の通信機器に『留守電』があった。見知らぬ番号だ。
『カン』の騒いだ君達は、聴く。相手は、北落だった。


「『話し合い』が終わった。詳細を教えることは出来ないが、『処理されない』ことが決まった」

「さて、改めて、報酬の話をしたい――30万――『支払場所』は、『フェアリー・ミトン・レストラン』で構わないかね」

「待ち合わせている時間は、君達が待ち合わせている時間に合わせる。私は、報酬を渡すだけだ。そちらの話し合いは、一度、君達でしてくれ。結果を私に伝えるのは、誰でもいい。連絡先はこの番号でも、夢で教えた番号でも、構わない」

そして、君、ジョン・ロブだけは、違う言葉を聞いただろう。

「君は報酬を辞退したが、依頼主からの希望でな。是非に受け取って欲しいそうだ」

「私としては、無理強いはしないがね」

384夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2021/08/30(月) 21:00:41
>>383

       ガチャッ

「ハミガキしたしトイレいったし、ジュンビばんたん!!」

『自室』に戻ってきて、ベッドに入ろうとした時、
着信が入っている事に気付いた。
壁の一隅には『鳩時計』が掛かっている。
また、机の上には『電球』の形のキャンドルと、
キャンドルホルダーが置かれていた。
その他にも、『古びた鍵』やら、
『コインに似たマグネット』やらが飾ってある。
ベッドの上には、『シロウサギのぬいぐるみ』が乗っていた。

             スッ

  「――――おん??『さすず』かよ??」

これからねようってときに、タイミングわるいヤツだな!!
まぁ、いいや。
とりあえず、『オーケー』のヘンジだけしとこう。

         ピッ

「で、ナンカ『そーいうコト』らしいんだけど。
 『スケジュール』とかダイジョーブそう??」

全員に電話して、問題がなければ北落に連絡しておく。
場所は当然『フェミレス』だ。
モロモロきまったら、さっさとねる!!
きょうはイロイロあったから、スゲーつかれたきがするぞ。
『ユメのセカイ』にくるのは『3どめ』だった。
でも、スッキリおわったのは『ハジメテ』だ。
なんだかんだあったけど――まぁ、よかったよかった!!

          スヤァ…………

やがて、本当の意味で『夢の中』に落ちていった。
あとは、みんなで『フェミレス』いくだけかな??
『オーベロンノーブルデラックスパフェ』をオタノシミに!!

385小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/08/31(火) 19:35:07
>>383

「こちらこそ、私達の話に耳を傾けてくださった事を感謝します」

「また、何か助けを望む場合は電話して下さい。私に出来る事でしたら
出来る限り手を貸しますので」

田岡との通話を終え、その後暫くして学生寮で今回の事を日誌として
書き写していると、没頭してた為か通話に出る前の『留守電』があった事に
遅れて気づいた。

>>384

「えぇ、勿論ですアリス。パフェは楽しみにしてますよ」

『お二人とも(空井・ジョン)明日19時で、レストランで
再会を今よりお待ちしてます。
 特にジョンさん、夢の中で貴方は報酬を辞退したが
私は貴方に命を救われた。エフィーの節足とメーラと対峙した二回。
もし報酬を再度断ろうと思うのなら、私からの頼みと言う事で
どうか受け取ってくれませんか? そうしないと気が済みません。
私の我儘を聞き届けてくれないでしょうか』

アリスの通話に、穏やかに受け答え。空井さんとジョンさんには
Lineのほうで、そう文章で書き込んで置く。
 彼(ジョン)の御蔭で、私は特に損傷する事なく夢の世界にて
切り抜ける事が出来たのだ。いま出来る事は少ないが彼の為にして
上げる事は、こちらから頼み正当な報酬を受けて貰いたい。

「……良かった」

宮永が、安易に死なない事を聞いて ようやく安堵出来た。
 今は星にも泥にも至れないだろう。彼との接触の第一印象は正直
最悪の形としか綴れないものの、未来は誰にも知り得ない。
 また交錯する時が、これから先もありえるだろう。北落の申し出を受けたのだ。
その未来は、そう遠くないと感じられる。

 「……あぁ、今日の夜空は星が輝いてるな」

窓辺に椅子を回し、顔を仰げば夏の大三角が煌めいている。

「一抹君……」

 私の心は再び蘇ったのだと感じられる。

これから先、どんな荒波が訪れようと きっと溺れる事は無いと思える。
 今見る『夢』の果てより、更なる『未来(夢)へと泳いで行ける――。

386ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/08/31(火) 20:41:43
>>383
>>385

「、、、そうだな、助かったのなら、貰っておこうか」

人死にが出なかったのなら、それくらい貰ってもいいだろう。夢の中とは言え酷い目にあったし。
『打ち上げ』にももちろん参加させてもらおう。

387空井イエリ『ソラリス』:2021/08/31(火) 20:54:55
>>383
>>384

トカゲに餌をやっていてスマホを見ていなかった。
留守電が入っている事と、その意味を知る。

「うまくやってくれたようで、なによりだ。
 大人のひとはさすが、頼りになるぜ」

上下無地のパジャマに包んだ身を、
ベッドにゆっくりと横たえて。

「どこでも、何時でも、おれは空いてるよ。
 この時期の文系学生ってのはひまなんだ。
 おれだけかも、しれないけどさ。
 とはいえ、どんな多忙な大学生にだって、
 『これ』よりも大事な用なんてないだろうな」

       『連絡ありがとう。
        10分前には着いておく。
        楽しみにしておくよ』
   
アリスと小林に連絡を返し、
そのまま目覚ましもかけずに、静かに眠りについた。

388『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/08/31(火) 21:42:36
>>384
>>385
>>386
>>387


翌日、19時ジャスト。『フェアリー・ミトン・レストラン』
既に集まっていた君達四人から、僅か、遅れるようにして北落は姿を見せた。
白と黒のレディース・スーツは変わりなく。目に見える場所に駐車場があるなら、白黒塗装のマスタングを停めて来たことが解るだろう。

「申し訳ない。少し遅れた」

君達にそう謝罪した北落は、君達と同じテーブルに付く。
そして、手にしていたビジネスバッグから、茶封筒を4つ、取り出した。

「これが、今回の件の報酬だ――中身を改めてくれ」

君達が中身を改めたなら――確かに、三十万が入っていることが解るだろう。
そして、北落は、自らの財布から、五万円を取り出して、テーブルに置いた。

「ここの払いの分だ」

――君達が、北落に何かを問うことが無ければ、北落はこの場を去るだろう。

389小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/09/01(水) 15:33:49
>>388

店装は童話チックであり、家族連れやカップル、女友達のグループ連れなど
賑やかな感じに和気あいあいしている。

「美味しいですね。あ、皆さんも欲しい方はどうぞ」

アリスから奢って貰うオーベロンノーブルデラックスパフェと言うのを
小皿にアイスやクリーム類を移しつつ、他に注文したマスカットソース掛けのタルト
と共に食べつつ他三人にも小皿を寄せつつ一緒に食べるのを促す。
 流石に容量が多い。全部食べ切るとなると、これだけで胃がもたれそうだ。

「有難う御座います。あ、北落さん。少々聞きたい事が」

報酬に礼を述べ、最後に聞きたい事を尋ねる。
「……『メーラ』のような所業は、世界各地で知らず知らず起きてるのでしょうか?
根本から喰いとめる術は無い……と考えるべきなのですかね」

『レオニス』は生き延びた。今回の元凶である二体、メーラとエフィーを刺した
生々しい感触は、まだデザートにナイフを差し込んでる手の平に残っている。

それでも後悔はしない。『星』を守る為ならば幾らでも泥の中を泳ぐと決めた私に
後悔は無い。ただ、似たような事例があって止める術があるなら方法を聞きたかった。

「それと、いま現在、宮永さんは何をしてらっしゃるか聞いても?」

彼の現状も聞いておこう。処分はしない、とは言われたが処遇がどのようなものか
聞いてない。余りに酷いのなら、流石に物申すべきだろう。

390夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2021/09/01(水) 16:36:20
>>388

『夢の夢』を見ていた。
ややこしい表現だが、
『夢の中で過去の夢を垣間見た』という事だ。
その数は『三つ』。

   ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

『最初の夢』は、『ドクター・ブラインド』がいなくなる夢だった。
『ドクター』の代わりに、
『サブマシンガンのスタンド』を手に入れて、
銃口から『妖精』を召還したんだっけ。
なかなか出来ない体験で、結構楽しかった覚えがある。

   ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

『次の夢』は『中世ファンタジーの世界』で戦う夢だった。
『馬に乗った騎士』がいたり、
『トラックを乗り回すサイコ野郎』がいたり。
メチャクチャ苦戦させられた上に、
最後は『相打ち』になっちゃった。

   ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

『最後の夢』は『サキュバスメイドの店』だ。
色々とアレな場所だったけど、
みんなのお陰で悪くない結末になったと思う。
『あの世界』に行けなかった事だけが、
唯一の心残りだった――――――。

          パ ッ チ リ

『翌朝』――――グッスリ眠って、自然と目が覚めた。
何故か、顔の上に『ウサギのぬいぐるみ』が乗っかっている。
自分の寝相が悪かったせいかもしれないし、
何か伝えたい事があったのかもしれない。
とりあえず、そこから退いてもらおう。
またこんど、オハナシしようね。

「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ」

全身を伸ばしながら、『今日の予定』を思い出す。

「きょうは『フェミレス』で『うちあげ』やるんだっけ」

『フェアリー・ミトン・レストラン』。
ん??『フェアリー』…………??
『エアリー・フェアリー・ナンセンス』…………。
キオクのスミにひっかかってるような…………。
なんだっけ、ソレ??

      「ま、いっかぁ」

                  ピョンッ

ベッドから飛び降りて、自室を出て行く。
『必需品』である『サングラス』は寝る前に外していた。
『不思議の国』を巡り歩いた末に、
アリスは『現実の世界』に帰ってきた。
それと同じように、『光の世界』の冒険を終えた夢見ヶ崎は、
一日の最後には『闇の世界』に戻ってくる。
『自分が生まれた世界』は、『奇妙な安心感』を与えてくれた。
今は『見えない状態』だが、何ら問題はない。
家の中であれば、
『見えている時』と同じように行動できるのだ。

   バシャバシャ

             モクモク

                      ゴソゴソ

顔を洗って、朝ごはんを食べて、服を着替える。
それらの全てを見えないままこなしてから、
おもむろに『サングラス』を掛けた。
『リボン』のような形のフレームと、
大きなレンズが特徴の『バタフライ型』のサングラス。
最初は視界がぼやけているが、
徐々に『世界の輪郭』が鮮明になってくる。
ウサギを追いかけたアリスが、
『ラビット・ホール』から『不思議の国』に迷い込んだように、
『闇の世界』から『光の世界』に飛び込む瞬間だ。
初めて『光』を知った時の事を思い出す。
いつ見てもワクワクする瞬間だった。

「――――――よし!!」

『準備』を整え、自宅の玄関を出て街へ向かう。
待ち合わせの時間までまだまだあるが、
立ち止まってはいられない。
だって、私は『アリス』だから。

391夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2021/09/01(水) 16:59:32
>>390

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

「これが『オーベロンノーブルデラックスパフェ』と――――」

        ド ン ッ ! !

「――――『ティターニアロイヤルジャンボパフェ』だ!!」

                ド ン ッ ! !

「『アリスのオススメ』だから、みんなたべてほしいな〜〜〜」

『妖精の王と女王』の名を冠する巨大なパフェが、
テーブルの上に鎮座していた。
さっき注文しといたヤツだ。
『フェアチャイルド』と共に戦いを挑み、
見事に打ち倒した二つの巨星。
強敵だったが、今回は四人でシェアできる。
『前回』よりは簡単だろう。

「あ、サスズじゃん。ごくろうごくろう。
 ワザワザきてもらってサンキュー!!」

自分の分の封筒を取り上げ、中身を見ずにしまう。
経験上、『アリーナ』が仕事に対する報酬を渋る事はない。
その辺りは信用していた。

「『サスズのオゴリ』ィ〜〜〜??
 おいおい、ずいぶんキマエがいいじゃねーかよ。
 そこまでしてくれとはいってないけど。
 なんかコエーなァ〜〜〜」

「もしかして、コレで『ベツのシゴトさせよう』ってハラ??
 まっさかぁ〜〜〜」

そんな事はないだろうとは思うが、
考えの読めない相手である事は確かだ。

「そういえば――――まだ『カンパイ』してないよね??」

              ス ッ

「『シゴトおわったきねん』と『であったきねん』のカンパイ」

全員の顔を見渡しつつ、
手元の『アイスミルクティー』を持ち上げる。

>>389

「イイみせでしょ??
 まえは『フェアチャイルド』とイッショにきてさぁ。
 『ボウケンがたりない』ってハナシしてたんだよね〜〜〜。
 『フェアチャイルド』は、
 『まいにちがボウケン』だっていってたけど」

「ヤなコトもあったけど、ひさびさに『ボウケン』できたから、
 アリスはマンゾクかな!!
 『ユメのセカイにいくとスッキリおわらない』っていう、
 フキツな『ジンクス』もやぶれたし」

一度目は『星の女』。
二度目は『ガド子』。
三度目は『サキュバスメイド』。
それぞれ毛色の異なる『夢の世界』を経験してきたが、
ようやく『キレイに終わる事が出来た』という感じだ。
もはや『ユメのプロ』をなのってもいいな!!

392ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/09/01(水) 21:00:48
>>388
「それで、田岡さん達はどうしているんだ?」

報酬を受け取りながら、なんとなく気になって北落に尋ねる。

今後彼らが自分と関わり合いになることは恐らく無いのだろうが、、、
だからこそここで聞いておかなければ。

393空井イエリ『ソラリス』:2021/09/01(水) 21:25:17
>>388

(オーベロンにティターニア………………………
 ときたらシェイクスピアネタかと思ったんだが、
 妥当に、名前を借りてるってだけの話みたいだな)

童話から出てきたような服装のイエリは、
童話を切り抜いたような店の情景に溶け込んでいた。

「忙しいんだろうから、気にしちゃいないぜ。
 多分そっちの仕事はまだ続いてるんだろうし。
 ――なるほど、確かに30万だ」

             パラパラパラ

「いいことをして、お金ももらえる。
 こんなにいいことってないよな?」

重ねた『ソラリス』の指先で、金額を改めた。
そして――もう一つの、追加の『五万』も。

「おいおい、これはどういうことだろうな?
 どれだけ食べると思われてるんだ、おれたちは。
 ……おれは結構図々しいから、
 大人の人に奢られるのを借りとは思わないぜ」

北落の意図は分からない。
太っ腹なだけかもしれないが……本当にそうか?

「ま、ともかく……いいことをした記念に乾杯」

アイスコーヒーを軽く持ち上げ、アリスの乾杯に応える。

「それと……今回1番の強敵に、挑む前の、乾杯」

パフェ二つを果たして食い切れるだろうか?

394サキュバスメイドとドリームご奉仕:2021/09/02(木) 19:19:05
>>389


>「……『メーラ』のような所業は、世界各地で知らず知らず起きてるのでしょうか?
根本から喰いとめる術は無い……と考えるべきなのですかね」

「君達も『底』を見ただろう? 『最低限』あれだけは存在し、生存の為に他者の夢を貪っている――世界中でな。『今回のような案件』についての信頼できる記録も、100年以上前のものが存在している」

君、小林の問いに、北落は肯定を返した。

「『抜本的解決』に付いては我々としても調査中だが、不可能だろうな。『全ての元凶』が存在し、処理に成功した所で、それで全てが消えるというのは都合がいい話だろう」

そして、宮永については――

「学生生活に戻す前に、『倫理教育』を施している最中だ。怒りに任せて動物に使うような真似をされても困るからな」

>>390


「たかが食事の払い程度で仕事の先約になるなどとは、思っていないよ」

にこりともせずに、君、夢見ヶ崎に北落は答えた。

「無事に仕事をこなした相手への、最低限の礼儀だと思ってくれればいい」

>>392


「彼女達は消すべき記憶を消し、日常に帰った。長寝をしていたので、リハビリをしながらだがね」

君、ジョンの問いに、北落は答えた。

「その内の何人かからは、君達への伝言がある。それぞれの表現を一言にまとめると、『ありがとう』だ」
>>393


『借り』という言葉に、北落は君、空井を向く。

「今回、私は何もしなかった――貸し借りの話を言うのなら、先に貸しを作ったのは私だ」

そして、各々と会話を交わし、答えた北落は――最後、君達を見回した。
ごく僅かに、薄く笑みを浮かべ。

「当然、この五万円で返した積りもない。用事があれば、連絡をくれ」


そう言い残し――去っていった。

残された君達は――祝宴を始めるだろう。

395小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/09/03(金) 02:47:26
>>394(了解です。長期にわたってのミッションお疲れ様でした。
本当に有難うございました)


「成程……あながち、古今東西の怪奇譚の大まかは彼女達のような存在が
関わってるのでしょうね」

世の中には数多くの伝説に神話がある。その一つの『夢魔』が本当に
実在し私達の前に出た。
 人の夢の空間とは言え、バジリスクと邂逅した事もあるのだ。何時か
本当に別の場所で竜とも対面する機会は訪れるやも知れない。

>『倫理教育』を施している最中だ

「そうですか……では、その後も宜しくお願いします」

宮永の今後の処遇。教育の内容がアリーナの一存で決まるあたり、どのような
思想を彼が根付くかは本人しか知り得ない。
 だが、例えどうなっても私は迷わないと決めた。
この心には、輝く星の光が差し込んでいる。

「それと北落さん。今回の一件では演技とは言え失礼な発言があった事を
お詫びします。あと十分助けには私はなりましたよ
貴方を通して全体の目を作れましたし、銃も借りれた。
ジョンさんも助けて貰えましたからね」

水槽を彼女の耳元に仕込みをする際は、色々と無礼をした。
彼女は気にも留めてないかも知れないが、謝礼はきちんと行う。

「あと最後に、これだけ述べさせて頂きますね。
今後、そちらのアリーナが要請する仕事。汚れ仕事や、今回のような
夢を見なくなるだけでは済まなくなるような危険な仕事も我々に
舞い込んでくるだろうと思います。けど、何が来ようと構いません。
――私は思いだしたんだ。
 『ガド子』さんに招かれ、アリスさんと共に依頼され
誰より守りたかった彼と共に歩んだ旅路で学んだ事を。
 どれ程に道が過酷で転げ落ちようとも空に星は輝いていて
その星を目指し歩める事をね。
 ですので、覚えておいて頂きたい。
貴方がたアリーナが仕事を賜れば、謹んで お受けします。
ですが、その内容が私の目に映る大切な星々を穢すのであれば。
――私は悪魔や神であれ『無慈悲』になる事を お忘れなく」

  スゥー   キュルキュル……ッ

携えたコーヒーから浮かぶ水槽は、手のひらで回転する。
 その勢いは、他の物から見れば脅威では無い緩やかなものであるだろう。

だが胸に掲げた光のうねりは舟すら沈まんとする勢いを、この血流に回してる。


私は迷わない。
 

彼が教えてくれた指針の元に黄金の意思『ジョジョ』へと沿って泳いでいく。

396小林  丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/09/03(金) 03:09:47
>>395(追記)

「それじゃあ、皆さん。乾杯しましょうか」……ニコッ

「『アリス』さんには、改めての再会を祝して」

「空井さんにも夢からの無事の帰還を祝し
ジョンさんも、死の淵より互いに生還を祝して」

乾杯……。

 黒い水面は他の茶器とぶつかり波紋を立たせる。

いずれ機会があれば、この席に もう一つを用意しよう。
きっと彼もパフェは気に入る筈だ。ただ、コーヒーは好きじゃないと
言ってたから、少し甘めに砂糖とミルクを注いで。

 楽しい宴は、あっと言う間に過ぎて家路へと帰るがてらには
すっかり日は沈み空は暗くなる。
 例え雲に覆われていても構わない。空には星が輝いてるのだ。

397夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2021/09/03(金) 19:13:37
>>394

「うんうん!!『セカイはひろい』!!」

「わたしは『アリス』だから、
 もっともっと『いろんなセカイ』をボウケンしたいんだよね。
 こんどは『どんなセカイ』がまってるのか――――」

「たのしみだなぁ〜〜〜!!」

メーラ達に対する北落の見解。
それを聞いている内に、無意識に笑顔になっていた。
この世には、まだ見ぬ『不思議』が数多くある。
『現実世界』だけではなく、
『夢世界』を含めた『別の世界』にもだ。
そう思うと、自然と湧き上がる『ときめき』を抑えられなかった。
これから先、もっともっと沢山の『世界』を見てみたい。
将来は、『そういう職業』を目指すのもいいかもしれない。

「こんなトコでいうのもナンだけど、
 わたし『カメラマン』になってみたいかも。
 セカイをアチコチとびまわって、
 いろんなモノをみてまわってさぁ」

「ジブンがみたモノをとったら、
 みんなにもソレみてもらいたいなぁ。
 そういうふうにドンドンひろがっていくのって、
 スッゴイたのしそうじゃない??」

実際どうなるかなんて事は誰にも分からない。
でも、『夢』くらいは見てもバチは当たらないだろう。
もしかすると『先生』になったりするかもしれないけど。
いや、さすがにソレはないか!!
『きそアリスがく』でもおしえようか??
『ウサギ』をみたらおいかけよう!!
『コウキシン』は『ジンセイのエナジードリンク』です!!

「ま、『そういうコト』ならソレでいいけど。
 どうもアリガトーございます。
 わたしは『ヒトのオゴリ』だとスゲーくうぞ」

ちょっと勘繰ってみたが、
これを『貸し』にされる事はなさそうだ。

「ついでにさぁ、『アイツ』にいっといてくれない??
 ウチらのおかげで『いのちびろい』したコトを、
 イッショウわすれるなよって。
 それから――――――」

「今度ふざけた真似したら『あの続き』が待ってる」

「――――――ってさ」

必要ないかもしれないが、言いたい事は伝えた。
手を振って、去っていく北落を見送る。
あとは、ひたすら『盛り上がる』だけだ。
そのスジから『パーティーのキリコミたいちょう』とよばれる、
このわたしのでばんらしいな!!
レキシのカゲでひそかにうけつがれてきた、
モンガイフシュツの『にぎやかしのテクニック』を、
とくとゴヒロウしてやろう!!

>>393
>>395-396

        「 カ ン パ イ ! ! 」

             キ ィ ン ッ

乾杯の音頭を取りながら、全員とグラスを触れ合わせる。
そして、これから挑むべき『新たな強敵』と向き合った。
テーブルという名の戦場に並び立つ、
『妖精の王』と『妖精の女王』。
まさか、ふたたびであうコトになろうとは…………!!
じつは、ぜんかいたおしたのは、
『キング』と『クイーン』の『カゲむしゃ』だったのか??
『フェアチャイルド』よ……みまもっていてくれ……。
わたしたちは、こんどこそかならずヤツらをたおす!!

「チョットまえにココきたときはさぁ、
 『フェアチャイルド』と『ふたり』でゼンブたべたよ。
 いま『4ニン』いるんだし、ダイジョーブダイジョーブ」

「だって、『バケモノ』にかったウチらだぜ??
 これぐらいラクショーでしょ」

               ス ッ

        「――――『いざ』!!」

おもむろにスプーンを手にして、
『妖精の国を統べる者達』に『宣戦布告』を行うのだった。
この『光が溢れる世界』で、『アリスの冒険』は続いていく。
今日も、明日も、明後日も――――――。

398ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/09/03(金) 19:27:39
>>394
「、、、、、」

北落の言葉にジョンは答えない。
だがその顔には照れくさそうな笑みが浮かんでいた。


無言のまま、手に持ったコップを掲げ、仲間たちと杯を合わせる。

399空井イエリ『ソラリス』:2021/09/03(金) 19:44:05
>>394-398

「なんだろうな。『アリーナ』という組織は、
 ぜんぜん、信用すべきではないのだろうけど」

両目を開け、所感を述べる。

「――――おまえさんは。わるくない人なのかもな」

「そう思わせる駆け引きだとしても、
 おれは、その術中にハマる事にしておこう。
 借りを返してくれるのは……別にいつでもいい」

それ以上は何も言わない。
テーブルの上の、二つの『強敵』に視線を向ける。

「本当に綺麗なおしまいにするためには、
 エンドロールの祝宴も、綺麗に幕を引かないとな?
 さ、それじゃあ…………始めようじゃないか」

終わらせるのではなく、これからが始まりだ。
あるいは、『夢魔』という存在との関係も――そうなのだろう。

400『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/09/03(金) 20:26:46


小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』
夢見ヶ崎 明日美『ドクター・ブラインド』
ジョン・ロブ『グラム・スラム』
空井イエリ『ソラリス』

――『30万』&『北落への連絡手段』get

良き夢と、これからの秋を!




メーラ『アイム・ユア・サーヴァント』
エフィー『ブラック・イン・ビースト』

――『夢死』get!

眠りに巣食うものの魂は、何処へ。



宮永空飛『カウンティング・スターズ』

――『機会』get!

現在、教育中。


レオニス『キッチン』

――『娯楽』get!

今夜もまた、誰かの夢にて口福は満たされる

401アリーナ『資料室』、該当資料より一部引用:2021/09/03(金) 20:33:59


『夢魔』(サキュバス)

『精神』の吸血鬼。
全人類が繋がる『普遍的無意識の浅瀬』に生息し、『魂の希釈』の中、希釈によって『薄れる精神』から『夢』に干渉。
更に、夢から『魂への寄生』を行う形で寄生主の『夢』に巣食い、『寄生主の欲望』を具現化したような『巣』を構築。
各々のやり方で宿主の『精神』を貪っていく。

普遍的無意識を通じ、更に『他者』の魂を夢に招き、より多くを纏めて喰らう夢魔も少なくない。

『夢魔』達は、『存在』を維持する為に、『他者の精神エネルギー』を必要とし、『人間の魂のエネルギーを啜る』事で活動に必要な『精神のエネルギー』を補給する。
精神のエネルギーとは、『魂』の発露する『感情のエネルギー』に等しく、夢魔達はあの手この手の『夢』を見せて感情を引きずり出し、その心を貪っていく。
夢魔とは、意識と夢の狭間を渡り、魂を喰らい続ける心食の獣。
『精神のエネルギーの塊』であるため、生身での『スタンド干渉能力』を夢魔達は有しているが、『近接パワータイプ』に匹敵する様な純粋性能を持つサキュバスは僅か。

『悪霊』に等しい『悪魔』であり、『肉を持つ生者』と相容れる事は性質的に困難。
ただし、必ずしも『殺害』を行うわけでも無いので、場合によっては共存共栄も不可能では無い。

『生物』として人間ではないので、基礎スペックは高く、『スタンド使い』としては、例外なく誕生時点から能力を持つ『生来型』となる。鳥が羽を持つように、獣が牙を供えるように、『生態型』と言うべきかも知れない。
人間から夢魔に変化した場合はスタンド能力を獲得し、スタンド使いが夢魔に変化した場合もスタンド使いの変容が見られる。
よって、スタンド能力は人間と同じく『多種多様』だが、『捕食手段』そのものがスタンド能力になる、あるいは変容しているケースく見られる。

『夢魔』の寄生した魂は『重量』を増し、『夢への引力』を生む。
この引力は『他者の夢を巻き込み、巣穴へと引きずり込む』力を有し、夢魔の犠牲者を加速度的に増やしていく。
ただし、『夢魔』がスタンド使いである関係上、『惹かれ合い』の法則により、夢魔を殺し得る『スタンド使い』を引きずりこむ可能性も、時間経過で増していく。
また、『夢魔の領域』を生み出した宿主や、招かれた人間は『惹かれ合い』の因果からか、『スタンド使い』に至る可能性が一般人に比べて高い。



夢魔の階梯として、『成り立て』である『レッサー・サキュバス』、『一人前』である『サキュバス』、『上位種』である『エルダー・サキュバス』の三種が現在、確認されている。

『原種』。『クイーン・サキュバス』の存在を、過去、アリーナが夢世界で遭遇した『エルダー・サキュバス』の幾匹かが明言しているが、実在可能性は不明。

厳密な起源については不明だが、信頼できる資料として、以下。

ジャン=マルタン・シャルコー博士による『研究記録』
ハーグリーヴズ婦人の『日誌』
アンドレ・ド・ロルドの『未発表脚本』

これらが存在しているため、最低でも二次大戦前には発生していると思われる。
それ以前のものは、伝説や神話の領域に遡るため、信憑性は怪しい。

何れにしても、『原種』が実在するのであれば、『肉体を喪失した精神のみのスタンド使い』。
あるいは『夢を流離う完全自立型スタンド』であると思われる。

402<削除>:<削除>
<削除>

403スタンド使い図鑑:2021/09/03(金) 20:41:21

メーラ

スタンド『アイム・ユア・サーヴァント』

『メイド契約』のスタンドで、メーラの『捕食手段』
より上位の『ご主人さま』を持つ事により、『ご主人さま』から『給与』を徴収し
『メイド』としたものを『支配』し『搾取』する事が可能になる能力。

順序としては『ご主人さまに使える』意思を表明し、隷属を誓った瞬間『ご主人さま』から『給与』として『精神エネルギー』を吸収した瞬間から、『メイド長』としてのロールが可能となり、自分が操作する『メイド』を契約によって増やす事が出来るようになる。

『メイド』の契約条件は『給与』をどの様な形であれ、『支払う』ことで成立する。
メーラは『チョメチョメによる快楽』を『先払い』することで、相手を『メイド』とし『支配』する。
この『契約』はネズミ講的に増殖し、『メイド』が新たな『メイド』を契約で増やす事も可能。

『メイド』になってしまった人間は、模擬サキュバスとなり、『精神エネルギー捕食能力』を得るなどの『強化』を手にするが……『契約』のエネルギーによって『行動』を完全に支配される上に『搾取』によってメーラに自動的に『精神のエネルギー』を吸われてしまい。『精神のエネルギー』が吸われる内に人間は衰弱し、最終的には『精神の死』に至る。
それを避ける為には『充足』のエネルギーを『お客様』より貪る必要が出てくる。

どの程度『支配』を受けているかはメーラの意思によって決定され、ある程度の自由意志が残されている場合もあれば、メーラの意思で動く『人形』にまで堕ちている場合もある。
当人の意思が消滅した『人形』の場合、自己保存を無視した限界を越えた膂力を発揮する事も可能だが、当然のように『自壊』する。

また、給与を支払う『ご主人さま』の精神エネルギーも枯渇していく。メーラが自分を維持する為のエネルギーは『通常時』は『ご主人さま』が2、『メイド』が8なのですぐには死なないが、最終的にはどちらも『枯れ果てる』。

『ご主人さま』があってこそ発現可能な能力なので、逆に言えば『ご主人さま』がメーラの意思で開放される事は『有り得ない』。
感覚的にも、メーラを通じた『メイド達の精神エネルギー供給』によって『夢の中でのパワーアップ』が果たされる為、自発的に夢から逃れる事は難しいだろう。

メーラは『アイム・ユア・サーヴァント』を使い、『ご主人さま』と『多数のメイド』及び、メイドを通じた『お客様』の精神を貪り喰い、『ご主人さま』の魂が枯れ果てた後、巣穴を解除。
自己を形成する『精神エネルギー』が枯渇する前に『次のご主人さま』を見つけ、繰り返す日々を送っていた。

「主」と「メイド」、「お客様」三方からの「搾取」を行う悪辣なスタンドであるが、致命的な弱点として最上位の命令権限は『ご主人さま』にある。
メーラが『首』にされれば、メーラはその時点で『メイド長』としての資格を失い、『ご主人さま』及び『メイド』からの精神エネルギー供給を断たれる上、『ご主人さま』はメーラを無視して『メイド』に命令を下す事も可能であるし、『メイド』を『首』にする事も可能。
手荒な手段としては、『ご主人さま』を『夢死』に追い込むことで、強制的な『契約解除』に持ち込む事も可能である。


破壊力:- スピード:-  射程距離:A
持続力:A 精密動作性:A 成長性:完成


『サキュバス・メーラ』(通常)

破壊力:B スピード:B  射程距離:E(肉体の及ぶ範囲)
持続力:B 精密動作性:B 成長性:完成

『サキュバス・メーラ』(契約完全消滅=通常)

破壊力:D スピード:D  射程距離:-
持続力:D 精密動作性:D 成長性:完成


『メイド』
破壊力:B(自壊するので発揮限度あり) スピード:C  射程距離:E肉体の範囲
持続力:C 精密動作性:C 成長性:不変


能力無効化条件
「メイド契約」
『契約者(ご主人さま、メイドの夢殺害)』
『メーラに契約を解除させる』
『ご主人さまに契約解除を行わせる』


敗北条件、
『殺害』○
『降伏を受け入れる(全契約者を殺害するか契約解除を行わせると命乞いをする)』
『スタンド能力の活用によるリタイア級ダメージ』○

404スタンド使い図鑑:2021/09/03(金) 20:46:39

宮永空飛

スタンド『カウンティング・スターズ』


あらゆる物を『任意方向に跳弾する砲弾』として『射出』』する『間接射撃』の能力。
右腕前腕部が『銃口』になった人型ヴィジョン。『視覚』を共有可能。

右腕は『握拳』くらいのサイズまでならあらゆる物を飲み込み、『一発』だけ『弾丸』として『装填』可能。
『射出』は本体の意思によって行われ、『砲弾』は『弾丸並(ス:B)』のスピードで直線飛翔する。威力は『素材』によって代わるが、ある程度の質量を用いれば『B』はくだらないだろう。
そして、『必ず』『跳弾』が発生する。『跳弾前』の砲弾には何を傷つけることも『不可能』
『跳弾』方向は本人の意思で決定可能で、砲弾の物理的な形状などは一切無視して、任意の角度に『跳弾』するが音速で飛翔する砲弾の速度に感覚追従を行う事は不可能なので、『射出前』に角度を決定する必要がある。
『跳弾』の為には、最低でも『2m』の飛翔が必要であり、それ以下の場合は弾丸が消滅する。また、本体の精神を反映して『直線的跳弾攻撃(足元に撃って目の前を撃つ)などは不可能』
『絶対に直線攻撃が出来ない』トリックに気付く事が出来れば『一直線に突っ込む』ことで突破可能だが、気付く事が出来ずに射撃戦を挑むことになれば、高確率で嬲り殺されるだろう。

本体の業が具現化した、『生き物を離れた所から、バレないように傷つけたい』という邪念が具現化したスタンド。

破壊力C スピード:C  射程距離:E
持続力:D 精密動作性:A  成長性:C

砲弾

破壊力E~A スピード:B  射程距離:B
持続力:E 精密動作性:A  成長性:-

能力無効化条件
「跳弾」
『至近距離からの突撃』○
『弾く』○



敗北条件、
『夢殺害』
『説得』(目覚めた後の安全保障)
『メーラの撃破』○
『スタンド能力の活用によるリタイア級ダメージ』○


エフィー

『サキュバススキュラ・エフィー』

破壊力:C スピード:D  射程距離:D(触手射程・2m)
持続力:C 精密動作性:B 成長性:B

スタンド『ビースト・イン・ブラック』

『射出孔』の空いた『コルセット』と『触手』の一対のスタンド

下半身には大量の、実体化した『10本の吸盤付き触手』が蠢いており、本体の意思に伴って『自在』に動かせる。長さは2m程。触手のフィールドバックは『両手指』
触手の太さは『大の男の腕並み』で、発揮できる力は一本毎に『破:C』相当。吸盤の吸着能力も『破:C』相当であり、力で引き剥がすには最低でも同レベルのパワーが必要。

そして、コルセットの孔からは『破ス精射:ECCC』の『墨』を『噴射』可能。
『噴射』した墨は『実体化したスタンド物質』で、常人にも視認可能。
効果は、『接触対象を黒く塗る』&『塗装範囲同士を暗黒空間で繋げる』

塗装範囲は、『触手』のみが潜れる『暗黒空間』に繋がっており、『触手』に限り、『暗黒空間』を通した限定的な空間跳躍が可能。『フープ・スカートの内側』を黒く塗装しており、そこから各所に触手を飛ばしての遠隔攻撃を得意とする。

ただし、潜れるのはあくまでも『触手』だけなので、引きずり込んでの『ガオン』は不可能。
また、『繋がっている』空間を通して『触手』の音だけは響くため、感覚に優れているスタンド使いや『音』に起因する探知能力を持つスタンド使いであれば、奇襲予兆を察知する事は可能、。

……とは言え、『足首』などを『触手』で縛られ、そこから触手で全身を縛られた場合――待つのは『絞殺』のみだろう。


破壊力C スピード:C  射程距離:B
持続力:A(本体と一体化している) 精密動作性:B  成長性:C



本体???
スタンド『ユー・ノウ・マイ・ネーム』

『夢を繋ぐコード』のスタンド
現実世界でこの『コード』で繋いだ同士は『確実に同じ夢を見る』し『夢に囚われた人間』に繋げば、『夢への突入が可能』となる。
本来は、本体が『客』とつなげて、客の異常願望を叶える『明晰夢イメクラ』の為に用いられているスタンドであるが、最中派閥の『夢案件』の解決にも用いられる。

破壊力:- スピード:-  射程距離:E
持続力:A 精密動作性:A 成長性:D

405『スタンド使い図鑑』:2021/09/03(金) 20:48:39

レオニス

エルダーサキュバス・レオニス

破壊力:C~? スピード:C~?  射程距離:-
持続力:D〜? 精密動作性:? 成長性:完成


(下限=スタンド能力最大行使時 上限=スタンド完全解除時)

スタンド『キッチン』
『精神エネルギー』/『夢エネルギー』/『スタンドエネルギー』/『自身の精神エネルギー』
これらを『食材』に『加工/変成』する『調理場』と『スタッフ』と『加工手袋』の能力。
本人の調理欲求が具現化したスタンド。

『キッチン・ルーム』
『第一の能力』
『調理場』のスタンド。
顕現する『夢』によってサイズや形状は代わるが。
『キッチンルーム』を顕現可能。夢を移動可能な『キッチンカー』も顕現は可能。
ガスや電気、水道などは現実性が曖昧な『夢』だからこそ無制限に扱えるが、逆に言えば『現実』で顕現することは困難なスタンド。

『キッチン・ルーム』の破壊は本体の『内蔵破壊』に等しいDFを生む。
後述の『二つの能力』の存在起点ともなる部屋であり、キッチンルームなくしてスタッフもグローブも生み出せない。

破壊力:- スピード:-  射程距離:C
持続力:A 精密動作性:- 成長性:完成

『キッチン・スタッフ』
キッチン『第二の能力』
中性的なボディラインを持つ、『白一色』の人型ヴィジョン。『遠距離操縦型』
『キッチン』が生成する『スタッフ』のスタンドで、最高で『3体』生成可能。
『本体』の指示に従い、『注文』を聞き『料理』を運ぶ。それだけの能力しか有しておらず、戦闘等には不得意。
DFは存在せず、破壊を受けると『次の夢』まで再精製は不可能。
視聴覚の同期、及び『本体の代理発声能力』は有しているが、この能力を発揮するためには本体が『キッチン・ルーム』にいる必要がある。

破壊力:C スピード:C  射程距離:B
持続力:C 精密動作性:C 成長性:完成

『キッチン・グローブ』
『第三の能力』

詳細不明


破壊力:- スピード:-  射程距離:E
持続力:- 精密動作性:- 成長性:完成

この三種の能力を統合して『キッチン』となる。
ただし、この能力は『夢』『精神』を『消耗』する能力であり、『巣』を初めとした夢の世界で無軌道に使い続ければ寄生主の精神は加速度的に疲弊していく。レオニス自身の精神エネルギーで顕現する場合も、長期的には使えない。
その為、料理を振る舞った相手の『充足』『満足』のエネルギーを吸収した際、部分的に還元する事で寄生主の寿命を伸ばしている。

加えて、『スタンド能力』顕現中は『本体のスペック』に制限が発生。
特に『持久力』の弱体化は著しく『通常の調理』『活動』を行うならともかく、運動、特に『戦闘機動』を行う際は凄まじい速度で『疲弊』。『ラッシュ』など行おうものなら、即座に再行動は不可能なレベル。
無理に動き続ける事は人間と同じく『可能』だが、限界を超えるとスタンドヴィジョンは消滅する上、本体性能は『弱体時』のまま。

406『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/09/03(金) 20:50:39
参加者の皆様、本当におつかれさまでした!

407『さらば愛しのエイドリアン』:2022/03/30(水) 22:59:19
恋は痺れるように
愛は焦がれるように
どちらも、稲妻のように訪れ、轟きを残して終わる。

408『さらば愛しのエイドリアン』:2022/03/30(水) 23:01:09
キミは夢を見た。どのような夢かは忘れてしまっただろう。いや、『必ず』忘れただろう。
だが、声を聞いた。どのような声かは忘れてしまっただろう。だが、『何を』聞いたか記憶にある。

時間は、深夜1時。場所は、『湖畔公園』のバスケットコート。この2つを。
平日、休日を問わず、運動を求めるものどもが集って、汗を流す公共開放なされた運動の場。
どのような思考を経たにしろ、キミは夢の声に導かれるがまま、『そこ』に向かった。
そして、辿り着いた場所で――キミは遠巻きからでも、キミは見た。
バスケットコートを囲む若人たちの歓声を。
遠巻きで眺めるかは、キミの自由だ。しかし、バスケットコートの内側を見ることは出来ない。
近づくのも、また自由だ。無論、結果としてバスケットコートの観客たちにキミは認識されるだろう。

どちらを選ぶかは、キミの自由。だが、その前に
――夢見たキミよ、キミは何者だ?

キミの外見は?
キミの服装は?
キミの所持品は?
キミの『才能(スタンド)』は?
キミの『人生』は?

それらを示しながら、キミの今宵は始まることになる。

(意訳、初回レス時に簡素な自己紹介をお願いします。ロールレスとは分けて大丈夫です)

409稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/03/31(木) 10:19:27
>>408

   「ホウ」

      ヴァンパイアタイム
「こんな【吸血鬼の幕開け刻】(夜中)に、【ミサ】とは…
 【生が満ちている】(元気)のは【良き世界線】の【タナトス】ではあるが…、
 【城下町の民】(近隣の住民)達は【霊災】(迷惑)を被っていないだろうか…

 【我】、『孵卵舎時代】(学生時代)、【盾の団】(文化部)だったからか、
 【過ぎ去りし龍玄】(いい歳)と化しても、未だに【矛の団】(運動部)に対して【鎧と盾を備えて】(身構えて)しまうな」


万が一に備えて片手にスマホを握り、
遠巻きにコートで輪を作っている若者達に近づいてみる。


「【魔法陣】の中心に【望まれなき贄】(いじめられっ子)とか居ないと良いが……」






【スタンド】
双剣のスタンド。斬撃時に刀身を電流状に変化させ、
その電流による『電気療法』を施すことが可能である。

『ショッカー・イン・グルームタウン』
破壊力:B スピード:C 射程距離:E(1m)
持続力:D 精密動作性:C 成長性:B

ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/212


【外見】
細身、黒髪、長髪、薄眉、奥二重、
全体的に印象が薄いアラサーメガネ女。


【服装】
メガネ、グリーンミントのパーカーに白のロングスカート。カジュアルな私服の上から漆黒色の白衣を纏っている。
 靴は真っ白なスニーカー。


【所持品】
スマホ、化粧ポーチ、iQOS、手帳、ハンカチ、ペンケース、ペンライト、仕事用のケータイ
 上記の物を収納した手さげのポーチ。
 

【人生】
平凡を絵に描いたようなアラサー女で、
職業は市内の総合病院に勤務する『緩和ケア医』。
最近のマイブームは休み前の夜に自家製の季節の果実酒を飲みながらのネット人狼。
村陣営の時はヘイトを買う事を恐れず果敢に攻め込み、考察を伸ばしそれなりに勝率は高いが、
嘘が声色に出やすい性質らしく、人狼になった時の勝率はあまり宜しくない。
猫狩スイッチなどの理外からの一刺しを見抜くのが大の苦手。
好きな役職は『猫又』。引きたくない役職は『悪女』。
好きタイプは『窪田正孝』『本郷奏多』。

410『さらば愛しのエイドリアン』:2022/03/31(木) 20:13:30
>>409



近づいたキミであるが、コートを囲むものたちは気にも止めない。今が、クライマックスなのだ。
それを、近づいたキミもまた、目撃するだろう。キミの想定した悪しき想定を超えるかどうかはわからないが、よくはない光景だ。

28m×15m。一般的な、バスケットコートである。
出入り口の空間を除き、金網フェンスに囲まれた中には、バスケットゴールを除き何もない。
ないが、人影が3つある。
中央から離れた位置、フェンスに腰を預けて状況を眺めている、一人の女。
白黒の『千鳥格子柄』の、レディーススーツを着た、硬そうな雰囲気を持つ女であり、掛けた眼鏡の奥には、いかなる感情も伺えない。
そして、彼女の瞳の先、キミの瞳の先、観衆達の瞳の先――行われているのは、戦いである。

コートの端、金髪碧眼の少女がいた、酷く、冷めた目の色をした少女だ。
その傍らには『ヴィジョン』がある、女性の体格を持つ、『蒼い』ヴィジョン――明らかなまでに『スタンド』だ。
両拳には、20cm程の『突起』がある。その突起が付いた拳が、目の前の少年に乱れ撃たれていた。
フェンスに背を預けるか預けないかの位置で、で彼女の『スタンド』の拳を懸命に捌いている少年は、けったいな事に『空手着』を着ている。
素手で、突起を捌いているからか、その両手は既に血塗れであり、明らかに息は荒い。
疲弊か、手のダメージか、どちらが原因となったのか、何れにしろ少年の『動き』は遅れ――観客たちは、歓声をあげた。
しかし――中、拳を、『突起』の刺突を腹部に受けた少年は声も挙げずに、腹を抑えて崩れ落ちている。空手着の内側から、見間違えのない失血が溢れ、コートに溢れる。血の滲みは濃くなり、滴る量は増える、明らかに『戦闘不能』だ。
金髪の少女は、何も言わずに、倒れる少年を見下ろしながら――ヴィジョンを消し、生身の拳を掲げた。歓声が再び湧く。
そして、硬そうな雰囲気の女が、二人の元に向かう。

これを見ているキミは、どうするか。
これからどうするかは、自由だ。



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■□□□□□□北□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
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黒=フェンス(全体、とまでは言わないまでも、ところどころに観客がいる)
白=バスケコート内部


△=空手着の少年
◎=金髪碧眼の少女
北=白黒の女

現時点のキミは『何処か』にいる。が、少なくとも『コート内部』でないことは留意されたし

411稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/01(金) 18:11:24
>>410



  「…」 ワナワナ


       「ッ」  フルフル


「【暗愚猿】共がッ!!!!!!」


目の前で繰り広げられる光景に、目一杯の怒気を込めた叫びを上げる。
そしてバスケットコート内部へ侵入し、血塗れで倒れている少年に駆け寄る。


「【汝ら】が、どの様な意図があって【ヘイヤードの沢の進軍】(意味不明)を【開始】しているかは知らないがッ!
 【我が帝国】(日本)は【フォルナ=チのバビロン】(法治国家)だッ!
 こんな事が 許される道理がないだろ…!」


    「それにッ!」


「【月影の騎士】(医療従事者)の前でよくもこんな事をッ!
 【汝】っ、【魂の燭台の火は揺らいで】(大丈夫)いないか!?
 今、手当をするッ!
 ーーーー誰か【百十九番目の鉄の白馬】(救急車)を呼んでくれッ!!!!」

412『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/01(金) 20:19:17
>>411
乗り込んだキミの啖呵に、囲んでいた面々はざわついた。
ただ、非難にバツを悪くしたり怒っているというよりも、何を言っているかよく解らなかった可能性が高いだろう、大半は。
そして、中の三人――まず、血塗れの少年の前に立つ彼女は、即座にスタンドヴィジョンを顕現させ――キミを、冷めた儘の目で見る。

「かなり錯乱しているようでござるが――なるほど、今夜の新人で御座るか……」

もう一人、白黒の服を来た女も、キミに視線を向けながら、少年に近づき――はっきりと、『キミ』を見て、声を掛けた

「……ひとまず、説明より先に彼の『治療』をする。『ルール内』の負傷であるが、長持ちはしない傷だからな――」

直後、瞬間、白黒の女の傍らに『ヴィジョン』が顕現――マッシブな、修道女を思わせる女体。時計と数字の意匠を持つ、異形である。
『ヴィジョン』は、近づいてくるキミが――かりに、スタンド能力を用いたとしても、絶対に間に合わない速度で、血塗れの拳を叩き込む。

「今、彼は『戻った』。傷一つなく――失血すらもなかったことに、な」

その言葉の意味は、すぐに理解できただろう。血に濡れていたはずの少年は、息を荒く吐きながらも身体を起こす――顔を歪めて腹を抑えてはいたが、失血は収まっている。
――否、失血そのものが『消えている』。空手着にあるはずの穴すらも、閉じていた。

「えと、あの……ありがとうございました」

よろけながら立ち上がった少年は、金髪の少女に一礼をし――キミに向けて、申し訳無さそうに頭を下げた。
そして――金髪の少女が、スタンドを顕現させたまま、キミに近づき――声を投げかけた。

「さて、何から話したものでござろうかな……と、不味いでござるな、このままでは『次の試合』の邪魔になる。ひとまず、拙者達と外に出るでござるよ。……もっとも」

金髪の少女は、外に視線を向ける、ざわつきは収まり、喧々諤々とし始めている。
それは、明らかに何か、危険なものの高ぶりを意味していた。

「残って、『次の試合』に出たいと言うなら止めんでござるが、別に噂を聞いて来たわけでもないんでござろう?」

キミは金髪の少女の指示にしたがっても構わないし、残っても構わない。
だが、残ることは『勧めない』
その場合、【アカシックレコード】(事前告知難易度)は、変更を余儀なくされるだろう。

413稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/01(金) 22:36:55
>>412


    「【ゑ】ッ!!?」


「ーーー【Cave to Rondarchia】な【月欠け】(重症)を一瞬にして癒しただとぉ…!
 【汝】の傍に現れたその【像】…それが【立ち向かうもの】(スタンド)というものか。
 【我】が【漆黒丸】と【光輪丸】とは随分【フォーム】が異なるな…。
 どの様な方法で【少年】を【月を満たした】(治した)のかは【残酷な天使と人造人間】(よくわからない)ではあるが、
 【死の殺戮者】(医者)の【我】からしたら【世紀末の蛮族達の零番目】(喉から手が出る程欲しい)な【才能】だな…」


「とりあえず、此処に居ては邪魔か…。
 詳しい【詩】(話し)に【耳を傾けたい】(聞きたい)から出よう」


と言うわけでスーツ姿の女に先導されコートの外へ出たい。

414『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/01(金) 23:22:32
>>413
外に歩き出したのは、金髪の少女と少年のみ、白黒の女は場に残っている。
先導する彼女に付いて行く意図を持ったキミ――二人だけ動き出した少年と少女。キミはおそらく、瞬時に二人を追うことはしなかっただろう。

「……私はこの場に残る。『治療』役、が私の役目だからな。次が始まり次第、私の仕事が始まるかもしれない」

少々、困惑気味な白黒スーツの女はそう言って、コートの中央へと向かう――
そして、金髪の少女が、キミを振り向いた。

「説明は拙者がするでござるよ。とりあえずは出るでござる」

そう言って、金髪の少女は、先を歩む少年の後を辿るように外へと歩き出した。
白黒のスーツ姿の女は、残っている。キミは、今の所は中にいる。

415稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/02(土) 23:01:15
>>414

「【こうして私は首を縦に振る】(わかりました)」


金髪の少女へとついて行きます。

416『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/03(日) 00:45:52
>>415

「さて、あんたがどこまで知っているのかはわからんでござるが、とりあえずこの場所の説明からするでござる」

キミと共に外に出た金髪の少女は、奇怪な口調で語り始めた。

「この場所は、【闘技場】でござる。もっとも、インスタントな、粗雑極まりないものでござるが……あんたも、夢に呼ばれた口でござろう?」

少女は、キミの答えを待たずに、話を続ける。

「近頃、スタンド使いの夢の中に、時間と場所が告げられて、おおよそ十人程度のスタンド使いが『集まる』事態が、いや、事件が起きているのでござるよ」

どこか苦々しく、苛立ちを滲ませた声色――実際、金髪の少女は不快そうな顔をしていた。

「特別な力を持つものが夜に集まって、平和的なお茶会が始まるわけもなし。見せあいから比べ合いが始まって……ま、見ての通りでござるよ。二回目の『リピーター』が新人に前の話をしたら、バカな盛り上がりを見せて……三回目には、ルールが出来たんでござる」

そして、金髪の少女は、指を4つ立てた。

「一つ、戦いはサシ、二つ、取り返しのつかない――まぁ、殺しとか、『ブッ壊す』レベルの拷問でござるな。そういうことはしない、取り返しが付けば、白黒の女がどうにかするでござる。三つ、連戦禁止。独占は悪でござる。四つ、その日の終わりはあそこの白黒の女が決める。単純な話、あの女は中々強くて、怪我も直せるでござるからな。『公開殺人』なんて事態を避けれてるのは、あの女が仕切ってるからでござる。逆らえば、命の保証のない勝負になる。次の遊びがなくなるよりはって感じで、みんな従ってるでござる」

ルールの説明を終えた金髪の少女は、じっとキミを見据える。

「それで、あんたは――参加、するんでござるか? まぁ、次の試合の後にはなるでござろうが……」

417稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/03(日) 02:03:21
>>146


「……その『スタンド使い』という【言の葉】は【火鼠の皮衣】(聞いた事がない)だが、
 確かに【我】が肉体には特殊な【ストレングス・パワー・フォース】(力)が【備え】られている…。
 最も【我】以外の、その【狼憑き】に邂逅するのは今日が【箸の神の祝福】(初めて)だがな」


        「ん?ご、ござる?」

金髪の少女の少々風変わりな喋り口調に面食らった様子を見せる。


「【我】が察するに、【汝】は【狼憑き】達が【マグネットフォース】で【ユニオン】(集結)し、
 互いに【殺戮ごっこ】を行うこの現状を【黒色蟲】の如く感じている(嫌悪している)のだろう…。

 ーー【殺戮ごっこ】に関しては乗り気ではないな。
 正直、先程の光景は【黒色蟲】を観ている気分だったし、
 その場で負った傷の【月が満ち】(治る)ようとも、【死の殺戮者】(医者)としてはあの様な【ミサ】(集会)な見逃せる道理がない。、

 なので、あの【ミサ】をできれば【破滅】(中止)させたいなぁ。
 その為に【殺戮ごっこ】に参加するのは仕方なしと考えているが…」

418『さらば愛しのエイドリアン』 1:2022/04/03(日) 12:05:51
>>417


金髪の少女は、キミへの返答を常に即断せず、数秒ほど思考している。
キミの言葉を、どうにか噛み砕いて意味合いを理解しようとしているのだろう。

「『スタンド』というのも『知られた名前』でしかないでござるから、あんたが自分の力に名付けた名前がその、『ストレングス・パワー・フォース』であるならば、そう読んでもいいと思うでござるよ」

>「最も【我】以外の、その【狼憑き】に邂逅するのは今日が【箸の神の祝福】(初めて)だがな」

この言葉への返答は更に遅れた。
文脈から意味合いは解せたのであろうが、やはり理解には時間がかかっている。

「スタンド使いは惹かれ合う性質があるでござる。だから、知らず会っているとは思うでござるよ」

>金髪の少女の少々風変わりな喋り口調に面食らった様子を見せる。

「ござるでござる。商売上のキャラ付けで御座る。あんたもその口でござろう? YouTuberとかにも、オモテとウラが『混じった』日常を送るのはいるでござるからな」

少女は、キミの職業を確実に誤解している様子だ。
そして、キミが告げた意思を咀嚼した少女は、呟く。

>「【我】が察するに、【汝】は【狼憑き】達が【マグネットフォース】で【ユニオン】(集結)し、
 互いに【殺戮ごっこ】を行うこの現状を【黒色蟲】の如く感じている(嫌悪している)のだろう…」

「確かに、ごっこは好みではないでござるな。拙者が来たのは付き合いのようなものでござる」

419『さらば愛しのエイドリアン』2:2022/04/03(日) 12:06:36

不快げだった少女は、キミの名乗り――死の殺戮者という名乗りに、僅か、興味を向けた。

「『死の殺戮者』でござるか。なるほど、そう名乗るほどであれば、確かにこの場のヌルさは見過ごせんでござろうよ――『あんた向き』の遊び場を知っているでござるが――そこはまぁ、いずれの縁でござろうよ。こんな場で住所氏名を名乗るような輩は、バカでござろうしな」

>「なので、あの【ミサ】をできれば【破滅】(中止)させたいなぁ。
 その為に【殺戮ごっこ】に参加するのは仕方なしと考えているが…」

「この場にいる面子を皆殺しにした所で『不可能』でござる」

少女は、はっきりと断言した。

「開催場所も集まる人間も毎回違い、変わらないのは夢という導きだけ。あそこの白黒も仕切っているが『主催者』ではない――引き抜くべき根を……誰も認識していないからこそのカオスでござる」

そして、リング――コートへと目を向けた。

「……まぁ、こんな馬鹿騒ぎ、長くは続かないでござるよ。何かがいつか、終わらせるでござろう。今は、とりあえず試合を――……」

少女の顔が、大いに顰められた。
その瞳に、この上なく冷めた怒り――冷徹が浮かぶ。
冷徹の先――コートに入ってくるのは、『一組』の男女。
年若く、スポーツウェアを来た少年。両拳にはバンテージが巻かれており、髪も短い。
視覚のみで判断するならば、『ボクサー』だ。
そして、もう一人――少年に腰を抱かれる女。
キミの目はそれを『人間の女』とは認識しなかったであろう。
明らかに、それは人間ではなかったからだ。

4203『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/03(日) 12:08:13

どぎつい紅い髪――ピンク色の肌――露出過多のワンピースにハイヒール。
下品なまでに官能を漂わせた肢体――その背からは、蝙蝠にも似た翅が広がり、その頭部には羊めいた巻き角が。
悪魔、あるいは――現代の、通称的なイメージとして知られた名がある。キミがそれを知っているかは、定かではない。
しかし、『確か』な事はある。それは、『スタンド』であった。
そのスタンドは、高らかな声で唄う。恐らくは、キミも知っているメロディを。

「テッテーレレレーレレレーレレレ♪」

ロッキーのテーマである。
闘士の高ぶりの歌である。
拳闘士の、一つの象徴たる旋律である
旋律を放ち、歌声を撒き散らしながら中央に歩んだ二人――『スタンド』は、身体をくねらせながら、少年に絡むように抱きついた。

「ねぇ正信。今日も、ステキなところを見せてくれるんでしょう?」

甘い声を響かせながら、女体のスタンドは正信と呼ばれた少年の股間を撫でる。
少年は明らかに興奮を強めながら、頷く。

「ああ、エイドリアン……たっぷりと、な。楽しめるかは、解らないが……」

そして、少年は『大声』で叫ぶ。

「次は俺だ! 俺とやりたいやつは――来い!」

――キミが応じたかは定かではないが、『一番乗り』は出来なかった。
二人が揃い、白黒の女が何かを告げ――明らかなる闘争の空気が、張り詰めていく。

「……面白くない試合になるでござるな」

コートに入れなかったキミは、少女の呟きを聴いただろう。
そして――試合の始まりを、見る。

421稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/03(日) 22:16:49
>>420

「【豪火】(あんぐり)…」


目の前に現れた如何にも格闘家めいた少年と、その傍に立つ悪魔めいた風体の女の子スタンドに呆気に取られる。
横に立つ金髪の少女の怒りの表情を見て色々と察した。


「なぁ、【三千六百一番娘】(サムライ少女)よ…
 ーー【運動の聖衣】(ジャージー)を備えていたりしないか?
 別になければ仕方がないのだが、【契約の対価を支払った】(買った)ばかりの、この【朧の女王の祝福】(春物のお洋服)を汚したくないんだ」


 「次、行こうか?」


とりあえず試合の様子を見よう。

422『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/04(月) 19:42:43
>>421

「あの白黒は、対人限定ではなく服も『纏めて』直すでござるから、心配無用でござる……もっとも、次までに、少し時間は掛かるでござろうが」

そして、キミと少女の目線の先――『試合』が始まった。


「『フィスト・ファック』!」

ボクサーめいた少年が吠えた言葉は、キミにも届いたであろうか。
叫びと共に、さらなるヴィジョンが少年の『拳』に顕現し――覆いかぶさる。
一言で言えば、それはカートゥーンじみた『爆弾』である。
黒いグローブから垂れるように『導火線』が生えており、その端にはちりと『火花』が散っている。
一方の女は、人形のスタンドに持ち込んだ鉄パイプを握らせ――鉄パイプを、瞬間的に『棘』が覆う。どちらも、露骨なまでの暴力性を溢れさせた外観をしている。
そして始まった戦いは、一方的な展開で始まり、続いた。

少年は、軽快なフットワークと、欠片も減衰しない速度をもって、巧みに相手の攻撃を躱しながら、黒い拳を叩き込んでいく。
何発も、何発も――女はそれを数発はスタンドで防ぐが防ぎきれずに、幾度かの被弾を受ける。
無論、コートに入った以上は、無抵抗主義ではない、手にした棘バットを振り回すが、全て躱され――命中と思った一発は『拳』にて迎撃される。
鋭いトゲは、グローブに僅か減り込んだが、深く刺さることはなく弾かれた。つまり、相手にはあらゆる意味合いをもって、少年を傷つける手段はない。
ならば、キミの前で展開されている光景は、闘争ではない。試合という名の凌遅刑。ただの『暴力』だ。
必殺足り得ぬ拳ではあれども、浴びる程に女の動きは鈍くなり、やがて、キミの少女の近くのコート際に押し込まれる――その最中にも、『導火線』は短くなる。
そして、コートに女の背が触れた瞬間に、名目上ですら闘争は終わった。
女に注ぐ拳の雨、背が触れているため倒れることも叶わずに、サンドバッグが如く打ち据えられる女。

「いっけー! ステキよ! 正信! アナタの拳は、女殺しの無敵の手!」

少年の背後で、エイドリアンが煽るように歓声をあげ、観客たちが――厭気の目を浮かべているものもるが――追従するように湧く。

キミの間近かどうかは解らないが、キミの、確実に視界内で戦いは行われている。
これを能力を見る機会と思うか、それとも――

ともかく、行動は自由だ。

423稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/05(火) 20:34:55
>>422


 「【洗い宿儺】(ひどい)な、これは。
  【見せ物】だとしても些か【カルマとギルティ】が過ぎる(趣味が悪い)」

目の前で繰り広げられる凄惨な光景に思わず顔を歪める。



「しかし【妙】だな。
 あの『エイドリアン』と呼ばれた【極楽鳥】(派手な女)は、【人狼】(スタンド)なのだろう…?
 何故、【狼付き】(スタンド使い)の傍に立たず、【PRAY】(エール)をしているんだ……」


       「何かわからんが」



「【肥溜めに産み落とされ、異星からの襲来者に命刈り取られし者ー!】
『肥溜めに産み落とされ、異星からの襲来者に命刈り取られし者ー!】(ブーブー!)」


暴力を用いての同調圧力はひどく気に入らない。
男達の観察をしつつとりあえずブーイングを送っておく。

424『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/05(火) 20:46:22
>>423
エイドリアンが煽るように歓声をあげ、観客たちが――厭気の目を浮かべているものもるが――追従するように湧く。
キミのブーイングは、恐らくは歓声の一つと受け取られたのではないだろうか?
少なくとも、
少年は興奮の度合いを高めている、『1段上』とはいかぬまでも攻撃の『ペース』は増した。

そして、導火線はさらに短くなり――少年が、笑みを深め、右ストレートを女に挿し込んだ瞬間、『拳が爆ぜた』


響く爆音

――その後に、キミが見たものは。

コート端のフェンスを突き破って吹き飛んだ、血塗れの女が痙攣する姿と、充足と、どこか虚脱感のある笑みを浮かべる少年であった。

「キャーステキー! マイハニー!」

僅かに疲れを見せる少年を抱きとめるスタンド――明らかな瀕死状態の女が、少年の直上に倒れていなければ、微笑ましい光景だったかもしれない。

「けったくそ悪い…・・…」

――少なくとも、キミのとなりの少女は、微笑ましさなど欠片も感じていないようだが。

425稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/05(火) 21:13:59
>>424


   「…………」

「ーー【素敵】ではないだろ。
 既に【ブラックアウト】していた【剣闘者】に対しての、【追の衝撃】(追い討ち)、
 いや、あの行為はもはや【ペーシェント・キル】(死体蹴り)だ。
 相手へのリスペクトなき【oremater Nankayachya imasiter】(自慰行為)…
 【ムーンアイランドのソウルフード】(ゲロ)に等しい【イーヴィル・ブラスト】(邪悪さ)だ」


    「完全に【ラス・オブ・ゴッド】(頭にきた)だ」



金髪の少女の肩を叩き、
ぐいっと一歩前へ出る。


「次は【我】の【ターン】だ」

426『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/05(火) 21:52:04
>>425

「『連戦』は禁止でござる。ルール違反は、『尊厳』を賭すことになりかねぬぞ」

少女はキミの背に声を投げかける。
位置的に顔は見えないはずだが、氷のように冷えた声色だった。

「それに――あいつは『長引かせすぎた』そろそろ、『頃合い』でござるよ」

少女の言葉の意味する所を、キミはすぐに知る。

『マタトナケメ!』

空、見上げたキミは、見えただろうか。
闇に溶ける、『鴉』の姿を。
人語を解す鴉というものは、珍しくはあるが実在するが、嫌に響く『声』を持つ鴉であった。

『マタトナケメ!』

カァカァとは叫ばず、ただマタトナケメと鳴く鴉――それを見て、聞いた周囲のギャラリー達から『熱』が引いているのを、キミは感じただろう。
そして、白黒の女が――告げる。

「今日は、終わりだ! 次は――また、夢のままに!」

少女がキミに並び――キミを見上げる。

「『鴉が鳴くから帰ろう……』これもまた、この場のルール。あのカラスも『スタンド使い』でござってな、参加はしない代わりに、『頃合い』を図るための『見張り』をしているんでござる」

少女の言葉が真実である保証は存在しない、疑うのは自由だ。
しかし、白黒の女が告げるように、人気は徐々に散っていく――『二度と無い』のだ。
キミをみる金髪の少女は、どこか申し訳なさげだ。

「あんたが、もう少し『こっち』に寄ってるようであれば、アレとやる舞台を用意出来たかも知れないでござるが……『義憤』で動くような人間が、向いてるところではない……ん」

コートから出てきた少年とスタンドが、『キミたち』の元に向かって歩いてきた。
その奥では、白黒の女がスタンドでフェンスを修復している。
少年は、どこか申し訳無さそうで、キミに頭を下げた。

「あの。すんません。あなたも『やる気』になったんでしょうけど、長引かせてしまったせいで……」

嫌味や皮肉の様子はない、彼は、本心からキミに詫びを入れているようだ。
その後ろで、スタンド体はアカンベーをしている。

427稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/07(木) 22:29:12
>>426


「【地底に眠りし邪竜の鼾】(ぐぬぬ)…!
 【カオス・フィールド】にも【不文律】は存在するという事か。

 いや、良いんだ。
 どの道【我】は【戦場】に立った事なんてない。【ニケに抱かれる】(勝てる)かどうか【オーギュ神の開示し鎖の魔導書】(わからない)だったしな…」


熱や、苛立ちもすっかり引いてしまった。
足早にその場を立ち去ろうと思った時に、先程まで戦っていた少年に話しかけられる。


「【アルテマ】(ん)…
 【我】も【龍玄】(いい歳した)の【女】だ。
 【月が欠ける】(怪我する)前に、【ミサ】の【帳が降り】(終わって)てくれて結果的には良かったかもしれん。

 ーー最も、【汝】の【対峙した剣闘者】に対しての過剰な【ページェント・キル】(死体蹴り)めいた【violence】(暴力)と、
 汝の傍に立つ【極楽鳥】(派手)な【女】の【人狼】(スタンド)の態度は未だに気に食わないがな…」

428『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/08(金) 19:27:55
>>427
少年は腕を組んで思い悩んでいる、キミの言葉の意味が本当に解っていないようだ。

「はぁ、なんか……不愉快にさせたみたいで……すいません……でも」

少年は、素直に頭を下げた。
だが、キミの『スタンド』に対する意識だけは伝わったのだろう、上げた顔には少しばかりの敵意が浮かんでいる。

「俺のエイドリアンのこと、悪く言うのは止めてくれません? もしもルールが許すんなら、『やる気』なっちまうところでしたよ?」

そこには、絶対の自信がある。負けるわけがないという。
若さの中に潜む愚かなまでの自信、力が与えた自負。
だが、それを、それ以上に表に出そうとはしなかった。

「でも、今日は俺も疲れましたし――これから、エイドリアンと過ごしますんで……やるんなら、次あった時にしましょうや」

そう言って、少年はエイドリアンと呼ぶスタンドを抱く――キャーという悲鳴を漏らすスタンドと共に、少年は去っていく。
キミが何を言おうとも彼は去るだろうが、僅かばかりに応答はあるかもしれない。

429稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/13(水) 20:45:10
>>428

「フフッ【古】の【甘き書物】に出てくる【英雄】の如くだ。
 【真ん中の、更に中心】の【トリ・ヴァ・トリシューラ】の【病】の【若かりし頃の龍の髭を用いし弦】か。
 【八百】の【命の代償】を払い【水の無敵の盾】に【魔法】を施し【メビウスへの負の螺旋】。
 【雷を放ちしスカイドラゴン】みたいだなぁ」


皮肉なのか賞賛なのか意図が全く伝わらないように崩した言語を、
去りゆく少年の背中へと言い放つ。

430『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/14(木) 12:19:56
>>429
そして、キミの今日は終わる――帰って何かをしたかもしれないし、せずに寝たかもしれない。それが、キミの物語に影響を及ぼすことは、おそらく無い。
キミの物語が動き出すのは、数日後。

――キミは、キミが『ある程度』自由に動ける時間帯において、夜の星見町を歩いている。
キミが何処を歩いているかは、キミの生活環境によって変動するため、キミが決めるべきだろう。

431稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/17(日) 21:53:47
>>430


久々の休日、日中は家でゆっくりと過ごした後、
夕方になると街に出て、前から観たかった映画を観た。
(映画自体は若手俳優が主演を務める漫画原作の実写化で、毒にも薬もならないような内容だった)



「昨今は【ディープ・パープル】(喫煙者)への当たりが中々に【ハード・ロード】(厳しい)な。
 まさか、【幻影の館】(映画館)で【疑似紫煙】(電子タバコ)を吸えないとは…。

 とりあえず、【紫煙を燻らせ】(煙草を吸った)た後に、【田園の月を満たす】(ご飯を食べる)とするか……」


iQOSのカートリッジを片手に喫煙所を探している。

432「さらば愛しのエイドリアン」:2022/04/19(火) 18:52:56
>>431

都会においては絶滅危惧種である喫煙所を探していたキミは、嫌煙者にとっての喫煙所よりもおぞましい光景を目の当たりにした。

「いけいけ、ゴーゴー! いけいけ、ゴーゴー!」

あの夜も聞いたスタンドの応援――煽り――キミがその方角に目を向けたのならば、通常、あるべきではない光景を見ることになる。
見紛うことなくあの少年が、戦っている。それだけならば――キミは知らないだろうが――この街のスタンド使いとしてはそう珍しくない。
この街の暗部を知るものならば目を剥きかねない異常が、起きていなければ、そう言えただろう。
少年はスタンドを出して戦っている相手は、明らかにカタギの容貌をしていない――ヤクザか半グレが如き『ヤカラ』であったが、『スタンド使いではない』
キミが対人にスタンドを使ったことがあるかは解らないが、一般人からすればスタンドは不可視の凶器そのもの、技や体格で対抗できる力ではない。
ならば、キミが目撃しているのは『ストリートファイト』ではない、『暴行』だ。

即座、止めることはまず敵わない、少年の速度はそれほどに早く、正確だ。
グローブに包まれた片方の拳は解かれており、生身が晒されている――周囲に散らばるヤカラの同類、そしてへし折れたバットや角材などが、グローブの成果であろうか?
相手は集団。されど……正当防衛で済ませるには過剰な拳を、少年は行使したと言えるだろう。
逃さないように、逃すまいと、徹底して。
そして、最後の一人――少年は、その股間をグローブの拳で殴り――相手は悶絶して倒れ伏す。
少年は荒く、息を吐く――疲れが見えている。
そして、ぼつり、何かを呟くと、残されたグローブが消える。
残ったのは――エイドリアン
消えず――残っている、グローブとは違って。そして、少年に抱きついた。

「ステキよ! 流石、マイヒーロー! マイダーリン! でも、まだ足りないんじゃない?」

エイドリアンは――倒れ伏した輩共を見下ろす。

「フィニッシュフィニッシュフェイタリティ! もっとしっかり――と・ど・め、みたいなぁ……?」
少年は、明らかな戸惑いをエイドリアンに向けている。

キミの行動はここから、自由だ。

433稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/20(水) 20:43:06
>>432

「どうやら【真】(マジで)に、
【真ん中の、更に中心】の【トリ・ヴァ・トリシューラ】の【病】(中二病)を患っているようだな………。
 己の【人狼】(スタンド)に【龍の弦】を【握られている】(洗脳されている)ではないか……

 いや、そもそも、あの【極楽鳥の狼】(ケバいスタンド)は、ふむん……」


色々と思う所はあるが、
まずは怪我人の安全の確保の為に動かなくてはならない。


「何をしているッ!!この【暗愚猿】が!!!!」


騒ぎの中心に急いで駆け寄り、スタンドに煽られトドメを刺そうとする少年を制したい。
思考を巡らすのは後で良い。

434『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/21(木) 19:23:57
>>433
キミの声は、暗雲の中の稲妻のように煌めき、雷轟の如くに響き渡る。
その声は、彼女の声をもかき消して――少年に至る。
彼は、はっとキミを見る。そして、自分の成した成果を見渡す――思い切り、自らの両頬を張った。

「しゃっ!」

ばちんと響く音は、破邪の鳴弦の如く。
頬を晴らした少年の目ははっきりと正気であり、ぼつりと呟く。

「エイドリアン、今日は終わりだ」
「えー、でもー」
「終わりだ……」
「ぶー、ぶー!」

ぶーたれる彼女を後目に、彼はキミを見て――頭を下げる。

「……ありがとうございます、すいませんでした」

声色だけを聞けば、誠心誠意の謝罪である。キミがどう認識するかは自由だが。
そして、彼は言葉を続ける。

「……あのう、よかったら……相談に乗ってもらえませんか? この力のこと……相談できる相手、いないんです。あそこにあつまる連中は、もっとやれって言う連中ですし……でも、あなたは止めてくれた」

改めて、彼は頭を下げた。

「話聞いてくれるだけでもいいんです、もう、抱えきれなくなってきて……」

キミの答えは、自由だ。

435稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/24(日) 21:13:16
>>434


「話は後にいくらでも聞いてやる。
 だが、後にしろ………ッ!!」


頬を張り、こちらに頭を下げて如何にも「正気に戻った」所作をしているが、
一般人である稲崎の感覚からしたら、
悪漢を一方的に蹂躙して気にも留めていない時点で既に正気ではない。


     ブレーメン
「おい、【無頼男】(ヤクザさん)達、【虫は死んでいない】(生きている)か!
 【我】に頭を下げる暇があるならば、【依存の板】(スマホ)で【百十九の刻印】(119番して)を刻み、【赤き十字の鉄牛】(救急車)を【召喚】しろッ!」


倒れているチンピラ達の状況を確認し、応急処置を施したい。

436『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/25(月) 21:44:33
>>435
「あ、はい……」

我に返った様子の少年は――倒れ伏す者たちを見ながら、多少躊躇いながらも――スマホで連絡をする。キミが聞いていたならば、間違いなくこの場所へ救急車を呼ぶ通報だと解るだろう。
そして、キミが応急処置を施す――調べれば、怪我はあるが命には別状は無いと解るはずだ。
骨は折れておらず、精々が打撲である。戦闘不能に追い込むほどなので、軽くはないが……
そして、サイレンの音がキミたちの元に近づいてくる――

キミの行動は自由だ。
自由ではあるが、この物語は、キミをこれ以上の非日常に『強引』に引きずり込む引力を持つものではない。
それは運命の筋書きの稚拙さがもたらした喜劇であるが、同時に変えようのない事実である。

改めて言おう、キミの選択は自由だ。
だが、キミが少年の問題に踏み込まない受動者たる人間であるというのならば、キミは常識的な決断を下すべきだろう。
それをもって、キミは僅かな奇妙との遭遇を記憶に宿し、日常に帰ることになる。

437稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/04/28(木) 09:08:14
>>436



「………【斬月】(手術)からは遠ざかって久しいが、なんとかなった。
 【バベルの如き金貨】(バカ高い学費)を払い【死殺者の孵卵器】(医大)に閉じ込めてくれた、
 理解のある【永久凍土に近し国に住む我が創造主達】(北海道の両親)には【謝りたいと感じる】(ありがとう)……」



ならず者達の応急処置を済ませて、安堵の表情を浮かべる。
本来ならば怪我人達に付き添い、搬送先の病院へと行かなければならないのだが、
今回の場合、少々特殊な事情らしい。



「此方の【我】(が)は通した。
 【両の手でエルシオンの扉を開こうか】(約束は守ろう)。
 だが、此処だと【赤十字軍】(救急隊員)や【無責任な群衆】(ヤジウマ)の目があるから、立ち去るぞ。
 何処か【クリスタルの設営地】(落ち着ける場所)で汝の話を聞こうか。
 場所を…変えるぞ」

438『さらば愛しのエイドリアン』:2022/04/29(金) 22:23:10
>>437
「あ、はい……」

少年が、キミの言葉に頷いた後――

「けぇ〜〜〜〜!!!」

エイドリアンが、凄まじい声を発した。
聞いただけならば、鶏の真似とも思われかねぬ雄叫び――だが、次に続く言葉を聞いたのならば、意味する所は解るだろう。
『けっ』の、最上位系だ。

「ダーリンダーリン、ねぇダーリン。ちょっと情けなさ過ぎない! 女に言われて救急車なんて呼んじゃって、もしかしたら警察だって呼ばれたかも知れないのよ解るダーリン。いくらダーリンが強くたって警官はともかく警官隊なんて来たらスタンドあってもボコられて終わりよ、なのにだのになーのに言われてヘタれて呼んじゃってさ、強くなっても性根はやっぱり変わらないのねぇ〜、ねぇ、変わるチャンスを教えてあげましょうか。今すぐ……」
「黙れ、黙ってよエイドリアン!」

それまでの、甘美な態度を崩し、顔を歪ませて罵りを発するエイドリアン――本体の意思すら無視して、言葉を止めない。

「あらやだマイハニー。言うことを聞かせるのにお願いしますは無いでしょう? それに、黙れじゃなくて、黙って! そういう時はぶん殴って……」
「エイドリアン! ここで僕が捕まったらお前も少年院に付きそうんだぞ! いいから、今は――黙れ!」
「―――はーい、マイハニー?」

どこか、満足そうな笑みを浮かべたエイドリアン――キミにウインクをすると、黙る。

「――――すいません。後は――付いてきてください。人があまり来ない場所を知っていますから――」

そういって、少年は歩き出した。

439稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/01(日) 02:37:46
>>438



   「あ〜〜……」

クシャと顔を歪めて、少年の後ろで茶々を入れる『エイドリアン』と呼ばれるスタンドに対し、
露骨に嫌悪の表情を向けた。
しかめっ面を作ったまま少年の後に続く。


「……【探求の為に探求を求める冒険譚】(回りくどい)には【星を取り上げたい】(好まない)性質なんだ。
 【海獣のマリー】(とどのつまり)…その【女】の【狼】(スタンド)をどうにかしたいってことだよな?」

440『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/01(日) 16:10:12
>>439

「……どうにかできれば、いいんですけどね」

少年は苦笑いをした。したというよりは、作ったと言うべきだろうが

「スタンドは、一人一体で――精神の具現化だっていうんです。なら、エイドリアンは俺の心のなにかなんでしょう」
「一心同体ってことね! ヘタれてない時は!」

からからと笑うエイドリアンを無視しながら、少年は空虚な笑みを浮かべた。

「グローブは解るんですよ……俺、昔ちょっといじめられてて――それで、殴りたい、殴り返したいっていう願望が、俺のこれなんでしょう」

少年がそう言うと、片手にグローブのヴィジョンが重なるようにして形成された。
そして――エイドリアンをちらりと見る。

「エイドリアンも俺の心の何かなら――エイドリアンの言う通り、俺はヘタレで――誰かに煽って貰わないと、何も出来ない男ってことなんでしょう。グローブと扇動者で一組の『ボクサー』のスタンド――情けない、スタンドですよ」

少年から、ため息が零れた。

「さっきの連中の、昔俺をいじめてた連中の『オトモダチ』って感じで、俺に焼き入れに来たんです。その前に仕返しをした俺の自業自得って言っちゃそれまでですが、やりすぎて良い理由は、ないですよね……」

さて、スタンドは一人に付き一つのみが原則と少年は言う。グローブと本体への扇動者を持って『ボクサー』という一つと定義し得ることは出来るだろう。
だが――しかし――グローブにさえ、『明らかに能力はある』
この事実に違和感を覚えるかはキミの自由ではあるが、違和感を抱くのであれば、相応の思考過程を経るべきだろう。キミは、スタンドの素人なのだから。
そして――少年の言葉に対する返答も、当然に自由だ。

441稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/08(日) 21:46:28
>>440


「ふむん」

確かに前回に少年の戦いを観た時奇妙な『違和感』を覚えた(>>423)。
少年がグローブを用いて闘っている間、この『エイドリアン』と呼ばれるスタンドは、
群衆に紛れて半分野次の様なエールを送り続けているだけで、
何か『能力』らしきものを使った様子もなかった。


「なぁ『少年』、ちぃっとばかしその【腕】(かいな)を前に突き出してくれないかァ?
 その手に纏った【具拳】(グローブ)を解除してくれるとありがたいのだが…」

442『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/09(月) 18:49:47
>>441
「ええ?……はい、どうぞ」

少年はキミの指示に従い、スタンドを解除して拳と腕をを出した
――エイドリアンは、消えていない。

443稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/12(木) 19:58:12
>>442

「『藤原』だったかな…?
 【我】に【人狼】(スタンド)を与えし女に、我が【漆黒丸】と【光臨丸】(スタンド)に宿し【ギフト】(能力)を尋ねた時、
 【女史】はこう答えた…。
 【我】の【狼】が砕けし時、その衝撃は【我】の【骨】(コツ)へと【伝播】する、と。
 
 これから、試す手段はだなぁ。
 ーーううむ、何というか【酩酊殺しの牛の死骸の味】(罪悪感でいっぱい)なんだがァ。
 先程、過剰なまでに殴られた【無頼漢】(ヤクザさん)達への詫びだと思って耐えてくれ」


         ーーズギュン!!



「【混濁街に現れし、悪戯好きの双子悪魔】(ショッカー・イン・グルームタウン)」



『ショッカー・イン・グルームタウン』を発現。
右手に持った『漆黒丸』を軽く振るい、その刃の腹で少年の腕に、ある程度の痛みを伴う傷を付けたい
(勿論、間違えて指を落とさないように細心の注意を払う)。
『スタンド』というのは通常、本体とダメージを共用している、らしい。
本体と同じ形状の『人型』ならその伝播は、稲崎の『刀』と違い、よりはわかりやすい形で反映されるであろう。
少年と『エイドリアン』の様子を注視する。

444『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/14(土) 18:42:20
>>443
「痛っ!?」

少年は、キミの攻撃――というよりは『試し』によって軽いダメージを負った。

キミのスタンドの精密性はC(人並み)であり、達人の技量は存在しない。
しかし、動かない標的に狙った傷を負わせる程度の精密さはある。

皮一枚に肉少々――軽い手当で後も引かないだろう傷を右腕に負った少年は、即座に後方に飛び――困惑の眼の中に違うものを宿しながら、ファイティングポーズ
――其処には、スタンドのグローブが顕現している。

そして、


「――あーら、あらダァァァァリン、やっぱりそいつは裏切るのよいつだって他人は裏切るのよホラ見なさいやっぱりみなさいそのクソアマは裏切ったぁ!」


エイドリアンに痛みの様子もなく――顕たる肌に傷もなく。


「殺すのよダーリンやるのよダーリン! ヘタレだからいじめられてシクシク鳴いてたダーリンはもういない今いるのはスーパーパーチャーなマイハニー! やられたんだからやっていいのよやっていいのよ!」


喚き散らすその面構えは、ただ笑みだけが浮かんでいる。

445稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/14(土) 20:54:20


   「今のは『裏切り』ではなく、『撫で斬り』だが…?」


「ーーしかし、分かりやすい程に【邪神】(悪役)めいた台詞を【詠唱】してくれてるな…。
 遥か昔に流行した【甘き書物】(ケータイ小説)並に浅き【言霊の海】(語彙)から掬われた【ダンガン】(罵声)を何発撃ち込まれようが、
【我が船】(感情)の航海に影響はない」

 「【「餓死!放火!!」我は滅びた。甘味(笑)】という【電刻印】(コピペ)は知ってるかな……?」
 


自らに対して罵声を浴びせてくる『エイドリアン』に対し、『漆黒丸』の切っ先を向けながら煽りを返す。
尚、左手の『光臨丸』はダラリと下げておく。



「今、貴様の【傷】のない【陶磁器】の如き【腕】を見て確信した。

 『エイドリアン』…貴様は少年の【人狼】(スタンド)ではない。

 恐らくあの【ヘイヤードの沢の進軍】(意味不明)な【闘技場】に関係する誰かが本来の【狼憑き】(スタンド使い)であり、
 この【狼憑きの少年】に【取り憑き】、彼の中の【暴力性】を増幅させているのだろう」

446『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/17(火) 19:31:00
>>445

「ス・タ・ン・ド? スタンドォォォォォォォォ!?」

傷一つ無い様相のエイドリアンは、淫蕩な笑みを浮かべてせせら笑う。
否――淫蕩という上っ面の奥にあるものは、紛うことなき邪悪であろう。
隠しようもない邪悪を顕にしたエイドリアンは、ちっちと顔の前で指を振った。

「NONONONO! こぉぉぉの私が、人間の精神から湧き上がる如きのもんなワケねぇでしょうが! ルーツは同じだけど、出てきた場所が違う、違う!」

エイドリアンは、少年の背に柔らかそうな身体を押し付ける。少年はびくりと反応したが、まずキミに対する警戒を解いていない。
そして、その警戒は背後で豹変するエイドリアンにも向けられていた。

「私は――夢魔(サキュバス!)。人の精神の『奥底』から生まれた精神生命体――そして――『スタンドを与えるスタンド使い!」

にんまりと笑うエイドリアン――そこから瘴気じみたオーラが立ち上る。

「他の連中と違って、私は夢で『繋がった』相手を通じて――そいつの『スタンド』として現実に出力される――それが、私のスタンド能力『エイドリアン』」

くつくつと、エイドリアンは笑う。

「そして――私が宿った相手は『副作用』としてスタンドに目覚める! そして、自らの『欲望』を満たすことで生まれた精神エネルギーを私は食う! Win winの関係よ――もっとも、そのために煽ったりはしてるけどねぇ!」

――エイドリアンは、歯をむき出しにして異形の笑みを浮かべた。

「そーしーてー――――私が居なくなれば私が目覚めさせたスタンドも消えるのよブァァァァァァァァカ!! 私が来るまでいじめられてしくしく泣いてマス?くぐらいしか人生の慰めがなかったどヘタレが、スタンドを捨てれるわけぇぇぇぇぇわよねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

少年は歯を食いしばるが――何も言わない。
ゲタゲタと嘲笑を浮かべながら、エイドリアンはキミを指さした。

「でぇ、スタンドの名前も知らなかったど素人が何だって? 何をするぅ? 私を殺るぅ?」

くいくいと、エイドリアンは手招いた。

「確かに! 私はスタンドと同じ性質を持っているからスタンドで触れられるしぃ? こいつと繋がってるわけじゃないから私殺しても、コイツは死なないわよぉ? でぇもぉ、それでコイツが救われると思う? チンピラに狙われる日常を送るように『なった』この元いじめられっ子が!」

げらげらと、からからと、魔は笑う。

「ムリムリムリ、絶対無理! 元通りのいじめられっ子にも戻れやしないわよ! 待ってるのは、やってきたことのしっぺ返し! 半殺しで済めば良い方で――だったら、その前に私に煽られて殺してムショ行った方がまだマシよねぇ!?」

そして――キミに悪意の眼差しが向いた。

「テメェだって望んでスタンドの力を身につけた口だろォ!? スタンドの力を使って人生の何かを変えたんだろォォ? 変える必要がなかったならそれはテメェがハッピーなだけ! いつか――スタンド使いは自分の人生をスタンドで変える! コイツは今変えてる真っ最中! それを奪い権利はないし――お前も、変わりたくないよなぁ!?」


「なァ? お前はこれから私無しで生きられるのかァ〜? ずっといじめられっ子でいたくない。それがお前の望みだァ! お前は夢で私に抱かれながらずっと願った! もしも願いが叶うならと! その渇望に、私は憑いた! 私は救った!この女はお前を救わない! ただの偽善者! さァ〜どうするゥゥゥ〜〜??」

少年は口を紡いでいる――そこには決意が無い。
ただ、迷いだけがある。

キミは――どうする?

447稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/18(水) 15:04:53
>>446


     「………………」


スゥン


手に握った『ショッカー・イン・グルームタウン』を一旦解除。
はぁ、と深く嘆息を漏らし首を左右に振る。



「それを【我】に言われても、【見えぬ場所に咲く彼岸花】(知らんがな)だが……。
 【ホースレッグ】(馬脚)を現すのが、【良き樹木の打楽器の如く】(無駄に早い)し…。

 ええと…【レーヴァンテインを握りし炎の巨人の要】(要約すると)だと、
 【汝】は【人狼】(スタンド)であると同時に【少年】を【狼憑き】(スタンド使い)にする【大神】(神様)のような存在であり、
 更にそれと同時に【オーガ味のある女将】(お母さんのような存在)で、元来【狼憑き】(スタンド使い)ではない【少年】は、【汝】を【拝み】倒さなければならないと言う事か…?」


「【武器を持たなし男】(童貞さん)が【臀部に羽の生えた虹孔雀】(※×♨︎な卍▲★女)に誑かされたという【RとGの物語】(あるある)な話だな…」



       「【梟と雷】(オーライ)」

「確かに【我】には、つい先日あったばかりの【少年】の人生を変える権利があるかどうか等【漆黒の秘箱】(わからない)だな。【汝】の仰る通りだ」



   「では【少年】に決めてもらったらどうだ?」



「【少年】が、【狼憑き】(スタンド使い)として『エイドリアン』と共に生きる覚悟があるなら『右手』を挙げろ。
 最も【狼付き】として生きた所で行き着く先は『破滅』だろうし、【我】は未来永劫【汝】を【軽蔑】するがね。

 
 だが逆に、【少年】が【狼】を捨て、『漢』として生きる『覚悟』があるのならば逆の『左手』を挙げればいい…。
 勿論、【狼】(スタンド)を失えば、【無頼漢】(ヤクザさん)達の【卍の白黒馬】(復讐)は必死だが…」

      「だが」


「『左手』を挙げれば【我】はできる限り、【少年に】を【紫煙】(助ける)してやる。


 さぁーー、【掲げる手を決めろ】(決断)」

448『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/18(水) 20:02:19
>>447


悪党の口上を受け、自らへの寄生者から問を投げかけられた少年に、キミはさらなる問を投げかけた。
これまでを続ける、右腕。
これからを目指す、左腕。

少年は身動きを止め、誰の眼にも解る苦悶を浮かべていたが――

「遅漏よダーリン?」

『エイドリアン』によって、強制的に右腕を掲げられた。
スタンドは顕現しており、その能力的、恩恵は既に受けれる筈であるが、密着している上に攻撃を想定するのが難しいせいだったのか、少年は躱すことも出来ずに隷属の証を掲げられた。

「先に質問したのはわ・た・し。質問には返答で返すのが礼儀ってもんでしょうが間違っても他の質問への返答で悩んで待たせるもんじゃないでしょうが〜?、で結果は出たわよね?」
「――俺は!」
「迷うことが結果だってんだよダーリン?。これからも仲良く愛し合いましょうよ抱いてあげるからさぁ――んで、お前!」

エイドリアンの目が、キミを見る。

「『どうしたい?』って聞かれて『こうしたい』って即断出来るイケメンなら私のダーリンはヘタレじゃねーっつーの? で、今も俺はの後はだんまりで――これって、もう私が答えを出したようなもんじゃない?」

そして、エイドリアンはしっしと手を振った。

「結論は出てるんだよ。ダーリンは私を捨てられない、お前は捨てさせられない――行きずりのあんたは、さっさと失せな。」

449稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/18(水) 21:14:38
>>468
彼我の距離を教えてください

450『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/18(水) 23:46:35
>>449
手を軽く傷つけた時に距離を取ったわけでもないので、1m以内ですね。

451稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/05/24(火) 22:56:54
>>448


       「………」


「【ザ・ウォ〜〜〜〜ル】(へぇ〜〜〜)、
 【少年】は【風切り羽抜かれし天使】(自由が奪われている)な訳かぁ〜〜。
 【脱げ落ちた兜】(恐れ入った)だなぁぁ〜〜〜」


「【我】はなぁ【捌き手を語りし者】(自称サバサバ系)な【女】が苦手でだなぁ…。
 【性なる語りの下の句】(下ネタ)を平気で語れる【我?】(私?)に【ナルキソッス】(酔っている)な所とか特になぁ、
 やはり【日ノ本のオナゴ】はある程度の奥ゆかしさを心掛けなければ、ならないと思う【世界】なのだよ」



       「【海獣のマリー】(つまり)」



「【我】は【貴様】を【吐瀉物】だと思ってる」



『ショッカー・イン・グルームタウン』を両手に発現、
左手の『光臨丸』を少年を避け背後の『エイドリアン』の身体に突き刺す。

馬鹿正直に攻撃すれば咄嗟に『少年』を盾にされる事は必至だろうが、
幸い『エイドリアン』は勝ち誇った馬鹿笑いをし、
こちらの思惑に見事に引っ掛かり、
『少年』の右手をあげさせる事でご丁寧に自分への攻撃の『隙』と『道』を同時に作ってくれている。

これまでのやり取りを見る限り『エイドリアン』が少年の身体を操作する為には、直接身体に触れる必要がある様子。
少年の身体を操作するのに車の運転操作の『感覚』を要するのならば、この『不意打ち』は回避できない筈。
『1m』足らずの距離など、『ショッカー』の『50cm』の刃渡りとそれを振るう自身の腕のリーチを合わせれば無いに等しい距離だ。

また右手の『漆黒丸』は刃を少年の左拳に添える形で発現する事で拳の『カウンター』を『封殺』しておく。

452『さらば愛しのエイドリアン』:2022/05/26(木) 20:05:16
>>451

さて、一般的――スタンドの戦いにそんなものがあるかと言われれば疑問に思うものも多いだろうが、『傾向』はある。
器具のヴィジョンを持つ、いわゆる『器具型』は本体を守るすべが少なく、直接的な攻撃に弱い。『着用型』に比較すれば、明確なまでに防御面積に差異はある。
――しかしながら、傾向には当然例外もあるのだ。 

それは、闘争者としての本能だったのだろう。
あるいは、逃避者としての選択だったのかもしれない。
もしくは、飼い主から待てを解かれただけなのかもしれない。
どちらであれ、どちらもであれ。


エイドリアンが笑みを強めた瞬間、少年の右手は魔女から解き放たれ――そこに、グローブが形成された。。
当然、今の少年はファイティングポーズなど取っていない――攻撃の挙動に移るには一つの挙動が必要となる。
ボクサーの繰り出す最速の拳打たるジャブですら、ファイティングポーズたる構えがいる。
キミは攻撃を開始しており、彼は攻撃に移るのに一挙動――そうであれば、キミの攻撃は目標に辿り着いただろう。
しかし、構えは『成っている』
少年は手を掲げているた。即ち『振り下ろす』には最適な構え!
――その速度は、常人の枠にあらず(スB)
グローブを纏った拳は振り下ろされ――光臨丸を受け止める。
そして、キミの動きが二つあるように、彼の動きも二つある。
『グローブ』なき左手、『漆黒丸』添えられた左手である。
……スタンドの、顕現速度そのものは『瞬間』であり、キミが太刀を顕現させる方向がそうである以上、君の刀は確かに、左手へと添えられた。
だが……こうも言い換えられる。『少年の拳は君の刀に動かさずとも触れていると』
少年は、勢いなしの手打ち――力任せ(破ス:BB)にて、君の漆黒丸を弾く! それに伴って左手が傷つくが、握る拳に支障はない。キミは、まるで鉄で弾かれたように感じただろう。

「カーン?」

ゴングの音を真似て発するエイドリアン――違う。
キミが仕掛けたのがゴングであり、その瞬間から闘争は始まったのだ。
――もう、引き下がれない。リングは『ここ』だ、決着も『ここ』で付く。

「……俺は、俺は……何が正しいのかはわかりません、、負け犬なのかもしれない――けど」

少年の目は、前を向いている。キミを、敵を。

「俺は、暴力を振るわれて黙っていたくないから! 俺は殴って、殴り返して――だから!」

それは、逃避なのかもしれない。しかし、迷いは見えない。
――キミは、光臨丸に、力が加わるのを感じた。
――キミは、左拳が動くのを見た。

キミには次の一手を打てる。
しかし――速度差だけは考えるべきだ。あるいは、速度を歪める奇手を探すか。

選択は自由だ。

453稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/02(木) 16:20:57
>>452


    「【邪】ッ!」


容赦なく振り下ろされる鉄槌に、思わず悲鳴を漏らす。



「ほう…躊躇なく【女】に【拳】を振るうか。
 かの【鬼女ダーキニー】(田嶋陽子)が見たら【デス・ヴォルケーノ】(憤死)しそうな光景だな…。

 【ブレイン・コントロール】(洗脳)されている素振りを見せてくれるのならば、
 多少は【手心】を【プラス】できたようなもんだが……」


少年の拳から血が流れるのを見た。
つまり、グローブの『鉄の爆弾』のような質感はあくまでも『イメージ』に過ぎなく、
その強固そうな印象はただの『見せかけ』だ。


       「なぁ」

「やはり【死殺者】(医者)という職業柄、どうにも【休戦日】(休み)が【スライム】(不定期)で、
 かつての【仲間】達とも予定が合わず、【休戦日】はもっぱら【ソリティア・ソルジャー】(1人遊び)する事が多くてなァ」


互いの膂力は『同等』。
だが、『刃』と『拳』が同じ力で正面からぶつかった場合『殺傷力』に優れているのは比べるまでもなく前者。



「最近はもっぱら、【三色旗の蔦屋敷】(ゲオ)で【幻影】(映画)や【古の虚影】(アニメ)を借りる事に【沼】(ハマって)っているのだが……。
 これはこの間観た【究極と至高の料理戦争】(美味しんぼ)から得た【知識】なんだが…」



          シュッ!


片足を大きく踏み込みつつ、


「【刃物】は【引く】時により【切れ味】を発揮するらしいぞ」
 

両の手に握った二振の『ショッカー』をVの字に思い切り、手元に『引き寄せる』事で『刃のカーテン』を作る。
互いの速度には明確な『差』がある様だが、
『速さ』はある程度の距離が離れている事で初めて有用な『武器』と化す。
こちらの『得物』が接触しているこの状況では『速度』の差はアドバンテージになり得ない。


『ショッカー』の刃を掴もうとすればその掌を切り裂く、
『ショッカー』を拳で弾こうとすればその拳骨を切り裂く、
『右腕』で『ショッカー』を去なそうとすれば右肩から先を切り裂く、
『左拳』を振るおうとすればそれよりも先に『ショッカー』で少年の身体を切り裂く。
『左拳』で『ショッカー』を迎撃しようとするのならばその拳を切り裂く。
足りない速度は持ち前の『良識』と『常識』で補う。

454『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/02(木) 22:27:54
>>453
キミは刃を引く――それ自体は成功した。
光臨丸に力を加えた『右拳』の所作は『弾き』であり、『引く』という力を致命的に阻害するものではない。少なくとも、『右』の力はキミの力とそう変わらない。
『左』もまた。既に『振りかぶられた』拳である、キミに拳を叩き込むのには一挙動。
キミが刃を引くのもまた一挙動。同数の挙動であれば絶対的に速度差がモノをいう。
そして、それはあくまでも『数値上』の話であり、少年が『前進』を選んだ場合の仮定だ。
現実としては、少年は『引いた』――ボクシングはは拳闘とも呼ばれるが、それを生かすのは距離を定める歩法である。
速度は人並み(ス:C)。しかし、引いたキミが即座に刺突を行ったとて間に合わぬ速度で、少年は後方にステップする。それを見て、エイドリアンが舌打ちをした。

『なぁぁにスットロイ事やってんだこのクソヘタレが〜〜!!! 今ブッこんどきゃ確実に顔面ぶち抜けたでしょダァァァァァリィィィィィィン!!!!????』
「突っ込んだらやられたかも知れないだろ!」

醜い言葉への買い言葉――少年は僅かに後ろを向きかけたが、その眼はキミを見ている。
見ながら、呼吸を整えている。僅かに汗をかいている

さて、現状を整理しよう。
キミと彼の距離は1m以上――少なくとも、動かずに攻撃を当てれる距離ではない。しかし、僅かでも踏み込めばキミの射程には入る。
純粋速度は、少なくとも『左』に限ればキミが劣る。

次の挙動は、自由だ。言葉を交わすことも十二分に可能だろう。

そして、断言する
『キミに勝機はある』
『少年に弱点がある』
『少年はボクサーであり、彼の能力もまた究極的にはボクサーでしか無い』

455稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/03(金) 14:14:45
>>454


「おい【吐瀉孔雀】(クソ※◯×)…、
 貴様は【仮初】とは言え【少年】の【眷属】で【調教師】で【狼】なんだろう…?
 そこは【虚】でも構わないから「よくやった!」とでも誉めて【モンキークライミング】(いい気にさせておく)させるべきでは……?」


        「まぁ」


「此方としては【永劫ニ降リ注グ流星群】(願ったり叶ったり)だが。
 今の…【ゑゑと】(えーっと)…【剛角鬼刃】(スラッシュカーテン)も不発に終わらないかと内心、【ヴォルケーノ】(バクバク)だったよ……」



           スチャッ


左手の『光臨丸』を前に、右手の『漆黒丸』をその後ろにやや隙間を開けて交叉させ、いわゆる『×字』に構え、
更に大きく一歩踏み込むと同時にーーー


「【付け焼き刃】で【剣拳士】に立ち向かうのは非常に【心の刃】(心が痛い)だが……、


 いざーー【八十九番目】の【情景】をッ!!!」


交叉させた刃を『少年』の胸元に対して放つ。
少年が『ショッカー』を止める為に手を出せばダメージを与えられるし、
リスクを承知で腕で受け止めてくれるようならば、結果的に動きを止める事になるし、
意を決し『スウェー』で懐に潜り込もうとしてもそこは既に此方の『殺傷領域』。
少年が危機を感じ、再び後方にステップされたのならば、この状況に置いて決して絶やしてはいけない『戦意』を削ぐ事ができる。

何にせよ、この状況での此方のこの行動はーー『出し得』でしかない。

456『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/03(金) 21:13:48
>>455

キミの動きに少年は『対応』する――前のめりに、接敵を選んだ(ス・B)。
当然に、『リーチ』はキミが上、交差されている両刀は『確実』に拳がキミに届くよりも早く、少年の肉を穿つだろう。
だが――それは、少年がキミ自身を狙った場合に限る。少年が『右』の、グローブに込められた拳は――キミの刃の『交差地点』に直撃した。
さて、キミのパワーは人を越えている(B相当)上に、スタンドは『刃物』。直に受ければ確実に肉体は致命打を受ける。スタンドとて、無傷では済まぬ。
――だが、キミの刃はグローブを傷つけることはおろか、拳を弾くことすらも出来ず――右拳の『導火線』が、『一気に縮んだ』。残りは『数センチ』と行ったところか。
そして、キミの刀が二本であるように、少年の拳も二つある。そして、ワンツーパンチは、ボクシングの『基本』だ。
右を繰り出し、刃を止めた少年は更に身を前に繰り出し――

「シッ!」

――左のフックが、キミの『右手首』に『打ち込まれる』――その威力は人力を遥かに越えたもの!(パス:BB)
純然たる生身で受ければキミの右手首は明後日の方向に向いていただろうが、キミはパワーに伴って強度も有している。おおよそ同等の力で放たれる打撃であれば『2.3発』は持つだろう。つまり『長持ち』はしない。鋼鉄同士でぶん殴りあえば、遅かれ早かれどっちかが壊れるのだ
そして――少年は素早く下がる。早く、精密な動き――動作だけならプロボクサーのそれだ。
否、攻撃力も体捌きも、全てがボクサーであることに特化している。ボクサーに蹴り技があるとはとある漫画の言葉だが、ボクサーのフットワークは拳に勝るとも劣らぬ『生命線』であろう。
その様な相手に、ダメージを受けたキミが即座に追撃を行う事はできない。
仕切り直しだ。キミにダメージが乗った状態で。
――キミが勝つには、生命線を断つ必要がある。少なくとも、どちらかを。
そして――キミの手段は、斬る突くに限った話ではない。射程内であれば……キミは、ボクサーが絶対的に想定しない攻撃を行うことが出来るだろう。

457稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/03(金) 22:07:41
>>456
こちらの一挙動に対し、割り込み→反撃→距離を取るという行動は、
『スピード』を『行動過多』に割けると履き違えた『多重行動』ではないですか?

458『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/03(金) 23:08:40
>>457
キミの動きに少年は『対応』する――前のめりに、接敵を選んだ(ス・B)。
当然に、『リーチ』はキミが上、交差されている両刀は『確実』に拳がキミに届くよりも早く、少年の肉を穿つだろう。
だが――それは、少年がキミ自身を狙った場合に限る。少年が『右』の、グローブに込められた拳は――キミの刃の『交差地点』に直撃した。
さて、キミのパワーは人を越えている(B相当)上に、スタンドは『刃物』。直に受ければ確実に肉体は致命打を受ける。スタンドとて、無傷では済まぬ。
――だが、キミの刃はグローブを傷つけることはおろか、拳を弾くことすらも出来ず――右拳の『導火線』が、『一気に縮んだ』。残りは『数センチ』と行ったところか。
次の一手を繰り出すのは確実に少年が早い。キミはそれを極めて高確率にて受ける。
その後をどう動くか、あるいは次を封じる奇手を繰り出すか――それはキミの自由だ。

459稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/06(月) 15:10:54
>>458

 

      「フッ」


「【Fear, and Loathing in Las Vegas】(恐怖で叫びたい心境)だな…」


「貴様…やはり【我】の【コード】(言語)の【理解】を拒否し、【言霊】ではなく【呪詛】と捉えているな…。
 【拳闘】の【流法】(スタイル)に合わせて、せっかく【告知の剣】(テレフォンパンチ)を放ったのだが……」


少年の拳に対する『策』とそれを成すための『覚悟』は既に用意している。
拳と『光臨丸』が交わるその刹那ーー


 「【心の刃】、【刃の心】ーー【HEART OF SWORD 〜夜明け前〜】を知らないか?
 【我】の世代ではこの【虚像劇】(アニメ)が、大流行してな…。
 【我が兄】や【雄】(男の子)達は、もっぱら【九頭龍閃】やら【牙突】やらを【模倣】していたが、【我】が1番好きな【技】はこれだ…」


「【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-】、【第八十九幕「蒼紫対翁(柏崎念至)】より、【情景の拝借】……」





 「小太刀二刀流ーー『陰陽交叉』。はっ!!!」

   

          キィィンーーーッ!!!


『光臨丸』の背にあえて隙間を開けた『漆黒丸』を叩き付ける事で更に勢いと膂力を加えた衝撃でグローブを斬りつける。
 ーー『グローブ』で『ショッカー』を弾かれる可能性は懸念はしていた。
 此処の狙いは最初から『陰陽交叉』による『力勝ち』だ
(>>455メル欄 11 104 =るろうに剣心11巻104頁。四乃森蒼紫が翁のトンファーに陰陽交叉を放つシーン)。

 いくら『少年』が獣と同等のスピードを誇ろうが、それを操る少年の『思考力』は人間のそれと同等だ。
 『虚』を突かれれば当然動きは止まるだろうし、
 こちらが『覚悟』を持って『準備』した『二刀』による『力押し』を、その場しのぎの『対応』による『力押し』で押し勝てる道理はない筈。
 結果、少年の『拳』は大きく仰け反り体勢を崩すなり『硬直』するなりして『隙』が生まれるだろう。
 そこにーーー



「【邪】ッッ!!!!!」
 

少年の身体目掛け、人知を超えた膂力による『前蹴り』を放つ(パB)。
『拳』の『導火線』に『火』が点き『爆発』の前兆を見せているが、
当たらなければどうということはない。

460『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/06(月) 21:07:47
>>459
キミは力押しを選んだ――確かに、片手と双刀――更に加えた力。
これだけなら、キミが上回る。
――あえて告げよう、『最悪手』だ。

「……残念ですね」

少年がぼそりと口ずさみ――

「フィニッシュブロウを、『叩き込めない』のは!」

直後、キミのスタンドが接触している少年の右拳――否、グローブが光り輝き――大爆発!
凄まじい轟音と衝撃がキミを襲う――爆炎煙こそは伴わないが、その衝撃たるやまさに『爆弾の炸裂』(破:B)(衝撃伝播速度/ス:B)そのもの。
『ゼロ距離』で爆風を浴びたキミのスタンドに『罅』が入る(2〜3発目に至る『一発目』)
当然、キミも後方に思い切り吹き飛ぶ――スタンド破損に伴うフィードバックは存在しないとは言え、至近距離での爆発である。キミ自身の耐久力(パ:B)が無ければ即時リタイアのダメージが発生しており、キミは全身に鈍痛を覚える。肉体稼働に影響が出ない最終ラインの上にいる。
そして、吹き飛んだキミは見るだろう。少年の両拳に『グローブがない』光景を。
導火線が付いているグローブは『無い』だが、『グローブが無いことがスタンドへの干渉力を持たない』ことを『意味しない』と、キミは既に理解しているだろう。

「俺の、『フィスト・ファック』は、『グローブに受けたダメージを蓄積して、爆発させる』このくらいは、解ってましたよね、『導火線』を見てたのなら……あんまりにも露骨過ぎる仕組みなんで、野試合じゃ大抵見切られちゃうんですよこれ……これが『第二の能力』――そして、根本の能力は」

少年は、ファイティングポーズを取る。

「俺に、『超人の肉体とボクサーの技量を与える』――この能力に『ヴィジョン』は必要じゃない、俺の拳は、このままあんたの剣と撃ち合える。スピードで俺が上なんだ、もう、勝負は見えている」

そして――キミに告げる。

「あんたが『人型』を持ってれば、上に喰らいながらでも俺の『足』を攻めることが出来た。射程距離次第では、片方を俺の足に『ぶん投げる』ことも……でも、もう間に合いませんよ。今の俺は、『抜き身の刃』だ」

少年の眼差しは完全に勝利を確信している――その根拠を信じている。

「チェックメイトですよ。俺は引かない――そして、俺は後ろからは殴りつけませんよ」

キミの答えは、自由だ。

461稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/07(火) 15:38:15
>>460



      「ッッ〜〜ッ!!!?」


全身に襲い掛かる未だ経験したことのない衝撃に声にならない叫びを上げる。
だが身体はまだ動くし、『思考』も出来るらしい。
とりあえず立ち上がり、少年と対峙し彼我の距離を確認する。




「【痛】ッ、ぐぉ…まぁ、【ウ・カー&トゥ】(迂闊)だったのは【自覚】したが、
あァ【リビングデッド】(痛い)だなァ……。
 だが、【鉄の女】(丈夫)に【研磨】(育ててくれた)した我が【創造主】(両親)に感謝だな。

             ーー【光臨丸】」



幸いにも『少年』を『ご高説』を垂れてくれている。
その隙に左手の『光臨丸』を右腕に突き刺し『電流化』。疲労の回復を行使する。



   「【俺の】じゃなくて【エイドリアン】の、だろ?」


「【仮初の狼】(借り物のスタンド)で、随分と【ご満悦】じゃあないか…。
 【ゴブリン】(下衆)な本性が【バイカル湖の中に隠れているぞ】(透けて見えている)」



       だらぁ

『漆黒丸』を握った右手をだらりと下げ脱力。
空いた左手を軽く握り、対峙している少年に手の甲を向け、



「【超人の肉体】を目指すのならば【器頑城】(スポーツジム)にでも行けば良いし、
 【スピード】を欲すのならば、【鉄牛の手綱】(運転免許)でも【取得】すれば良いのでは…?
 その程度の『矮小』な夢の為に街で【辻斬擬き】を敢行されるのは、
 【グッドピープル】(善良市民)の【我】としては【迷惑な狩人】な【世界】なんだよなァ…。


 【チャクラが湧きにくい】(気が乗らない)から、
 これは【禁忌】としていたのだが……まぁ【サーフェイス】(しょうがない)」



          ピッ


心底うんざりしたような表情で深く溜息を吐くと同時に、
手の甲からぴんと中指だけ起こす。



「はァァ〜〜〜〜……、
 これが【我】が【フィストファッカー】(暴力狂い)の【マザーファッカー】(クソ野郎)に送る、
 生涯で初めて作った渾身の【ファックユー】(くたばりやがれ)だ。

 その【ご自慢】の【スピード】で早くーー『来い』」

462『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/07(火) 22:00:16
>>461
「つまり、続けるってことですね」

淡々と少年は告げる――そこに、勝利を確信したものの余裕はない。
あるのはただ、キミをブチのめすという意志だけだ――冷徹なまでの。
そして、その背後では――エイドリアンが、口に手を当てて震え――笑い出した。

「ブギャハハハハハハハハハアハ!!!!!!! ダーリンとやりあったスタンド使いは何人も見たけどアンタ以上の間抜けは見なかったわ――アーッハッハッハッハッ」

響く嘲笑に少年は反応せず――『その場』で僅かに片膝を落として屈む。

「ダーリンはチンカスヘタレだけどさぁ! 『弱い』わけじゃねーし『馬鹿』でもねーのよ! そんな露骨に引っかかるかっつーの!」

少年は聞かない。そのままに、ボクサーとしてはあり得ない姿勢のまま――

「――らぁっ!」

地面を思い切り殴りつけた。何度も、何度も――それはラッシュと呼ぶべき乱打!(破ス・BB)
そして、ここは街角である。地面は当然アスファルト。地面を割ることは出来ずとも、ラッシュを打ち込めば『破片』程度を生み出す威力は、少年の拳にはあった。
当然、生身の拳ではあるが、鉄に比する強度。アスファルトを砕いた程度では皮は破れず血も散らぬ。――ノーリスクの成果物は、見てわかるだろう。
打ち砕かれて飛び散った『破片』――少なくとも『握れる』程度の大きさを持ったアスファルト片も、ちらほらと。
距離があるので、破片がキミにあたったとしても『有効打』を与えることはない。逆に言えば、キミも即座に少年の行動を妨害するのは不可能な距離である。一足一刀の間合いには遠い。

「これはただの試合です、『スタンドバトル』です。露骨に何かを仕込んでる相手に突っ込むのは――まぁ、俺はしませんね。俺は、割りと引け目なんで」

息を荒くした少年はそう言うと、アスファルトの一つを握る。

「で、何が起きるかはともかく、その右手の剣が『ヤバい』ってのは分かりますし、もう一本が使えないってのも解ります」

なんで、そう言って少年は。

「『あんたが動くまで破片を投げ続けます』、踏み込めば『あんたに向けて地面を砕きます』少なくとも、垂らした右手の種が割れるまではね」

そういって、立ち上がる。

――投球ならぬ、投石までは、一瞬。屈んで砕くのを再開するにも、一瞬、どちらにしてもキミの次の挙動よりは確実に早い。
動かなければ、キミは的当ての的になる。
右腕を動かせば、切り札が消える。速度でキミは勝てない
ならばとそのままに近づけば、アスファルトの礫がキミに当たる。キミは頑丈だが行動に支障が出はじめる一歩前、怒涛の勢いで飛んでくるアスファルトの破片に耐えることは不可能だ。破ス:BBの生み出す破片の嵐は、軽い威力ではない。

これらの可能性を『最低でも』突破できない場合、あるいは行動を確実に止めれる一手を打たない場合。
キミは、敗北となる。

463稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/08(水) 00:02:11
>>462
彼我の距離を教えてください。
また>>457でも申し上げましたが『スピード』は早く動けると言う多く動けると言う事ではありません。
こちらが割り入れる余地が一切がなく、『挙動の速度差』という言葉では片付けられない『明らかな過多行動』及び、
明らかにこちらの『メル蘭』を見た上での『GMレス』及びそれを反映させたNPCの行動は到底納得できません。
明確な納得のいく説明を求めます。

464『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/08(水) 19:57:31
>>463

距離に関しましては
「破ス:BB相当の爆風を至近距離で浴びた」「距離がある程度生まれている」ということから、5mとします。

多重行動については改めてですが、申し訳ありません。
以下、改訂版になります。



「つまり、続けるってことですね」

淡々と少年は告げる――そこに、勝利を確信したものの余裕はない。
あるのはただ、キミをブチのめすという意志だけだ――冷徹なまでの。
少年は反応せず――『その場』で僅かに片膝を落として屈む。その眼差しには、確固たる警戒が見える。

465稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/16(木) 16:48:51
>>464


「なぁ、【我】は【拳闘】には【無灯火】(明るくない)のだが…、
 確か【拳闘】は足の裏以外を着けた場合、【ダウン】を取られるんだよな…。
 意図的に【シツ・オブ・月】(ヒザ)を地面につけるという事は、つまり【汝】は【拳闘士】として【破綻】しているのでは…?」


        『ビリッ ビリビリッ』



右手の『漆黒丸』を『電流化』。


「ーー【汝】は【美学】を持ち合わせていないようだなぁ。
 何を仕掛けてくるか、さして興味はないが」


そのまま、『電流化』した『漆黒丸』を自身の右脚に柄を残し挿し込み、
少年の挙動を注視しつつ大きく一歩踏み込む。




    「こちらは【死神戦法】(ハンドレス)で行くかぁ」

466『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/16(木) 20:37:09
>>465
少年は、君の言葉に応じない――しかし、瞳は逸していない。確固たる意思と目的が、少年の眼にはある。
屈んだ少年は、そのまま平手を地面――アスファルト舗装の床に振れると……そのままに『握り込んだ』(破:B)
人智越えたる膂力は、固められた地べたを容易く――という訳でもないが、ともあれ握る所作によって毟り取り、握る所作の果てとして握り込む。球状と呼ぶには怪しいが、その手にはアスファルトの『塊』が握られている。

467稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/06/24(金) 15:30:07
>>466




 「【豪火】(あんぐり)」



こちらに目線を向けたまま屈んだ姿勢で、
コンクリート片を抉る少年の姿に絶句する。



       「決まり、だな」


 「やはり完全に【拳闘士】として【破綻】している。
 【石】を握り込む【拳闘士】など【遣唐使】(見たことない)だ。

 『エイドリアン』に誑かされたから、『そうなった』のか、
 はたまた『そう』だがら『エイドリアン』に誑かされたのか、【ゴッドスープ】(神のみぞ知る)だが…。

 
 素直に【石】を投げて来るのか…?
 もしくは【破砕】して【散弾銃】の真似事をしてくるつもりか?
 最も【拳闘士】の【技術】では【拳銃師】の真似事などできないだろうし、【小石】如きでは【不動明王】(倒れない)の如しだが。

 あるいは更に砕いて【暗黒】(目潰し)を与えるつもりか?
 どのみち【水晶】(メガネ)をしているから『効果』は薄いだろうが……。


 その場で【超越の玉】(スーパーボール)のように叩きつけて、【鳳梨礫】(手榴弾)の再現でもするのか…?
 それは【汝】にも【悪夢のペイン】(痛み訳)だが。
 それとも単純に【グリップ・ストーン】(握り込んだ石)で殴って来るのか…?

 ウウム…考え出したら【晴天の地】(キリがない)だが」



         「まぁ」


「きっとそのご自慢の【拳闘士】の【速度】と【膂力】を用いて【拳闘士】らしからぬ事をするのだろう。
 ……さぁ、【破綻者・ファースト】だ(お先にどうぞ)」


メガネのブリッジをあげて敵の挙動に備える。

468『さらば愛しのエイドリアン』:2022/06/24(金) 23:52:19
>>467
彼我距離、およそ5m。
キミが一歩を踏み出し、少年が動いていないことを考慮すると、4m弱と言ったところか。
何れにしろ、拳の距離でも刀の距離でもない。投擲すらも、射程外だ――少なくとも。キミは。

「来るか引くかをすると思ったんですけどね……待ちですか」

少年は、握り固めたコンクリートを更に力強く握る――それは強く圧縮され、既に『塊』である。

「でも、動かないと――当たることになりますよ!」

そして――投球――ならぬ『投塊』!(破ス精:BCC)。その狙いは、キミの土手っ腹。
キミの対応は自由で――十分に間に合うだろう。

469稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/07/15(金) 21:54:19
>>468


「なんだァ…、随分とお優しい【告知の剣】(テレフォンパンチ)だな。
 【砂漠の血溜まり】(普通に避けれそう)なのだが、
 これは【柳】の如く対応をして良いのか…?ええい!」


ある程度の速度は乗っているが、距離は充分にあり、
この『石塊』は完全に『射程外』からの攻撃であり次の行動への『布石』に過ぎないのであろう。
少年の次の挙動は気にはなるが、
少なくとも『ボクサー』は『変化球』や『跳弾』を放つ『技術』など持ち得ない。
なので真横に飛び退き、普通に回避する。

             ビリッ ビリリッ…

470『さらば愛しのエイドリアン』:2022/07/17(日) 00:01:47
>>469

キミは躱す――動く。少年は着地まで動きを放棄した。

「動けますか……支障なく。剣を刺したままで……」

そして――少年は再び、ボクシングスタイルの構えを取る。
軽くステップし、フットワークを使い始める。

「なら、『待ち』に徹するのは無意味ですね――」

そして――キミに向かい出した。
勢い任せの『突撃』ではなく、キミの対応に応じることを前提とした『接近』だ。全速(ス・B)ではない。

キミが待ち構えるのなら、もう数秒は準備に使えるだろう。
キミが前進するのなら、次の瞬間が激突の時になろう。

471稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/07/24(日) 21:58:44
>>468

「【魔戒王に二言は無し、故に吐いた唾は飲まない】。
 【破綻者ファースト】(お先にどうぞ)と言った筈だ。
 あまり恥をかかせてくれるなよ…」

待ち構えて、攻撃に備える。

472『さらば愛しのエイドリアン』:2022/07/24(日) 22:29:07
>>471
君は、動かぬ。君は、留まる。
それは迎撃の意図を持った所作であり、無為なる停止とは異なるものだ。
――それを見て、『待つ』という選択をするものも居るだろう。しかし、少年は違う。
ただ、構えのままに前進する――その速度は、早い(ス:B相当)
その両手はファイティングポーズで固められており、繰り出しを狙うは明らかなるジャブ――最速の拳打である。
つまり、次、君は攻撃を受ける。だが、それには瞬間――そう呼ぶには僅かに長い時の隙間がある。
少年が、間合いを詰め切るまでの、拳を繰り出すための。少年は真っ向からくる。フェイントの予感はない。
君が何かをするとして、『間合いの見切り』をしくじることはない。だが、打てる手は相当に限られるだろう。少なくとも生中の速さでは『間に合わない』そして。少年の拳の威力は人の限界を超えている。
手の打ち方次第では、君の戦いは終わりを告げる。そのうえで、選択は自由だ。

473稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/07/25(月) 16:49:44
>>472


 「【微温き風】(はあぁぁ〜〜〜)…」



再び深いため息を吐く。


「ーー【貴様】は【速度】を【龍の髭】あるいは【海上竜の鰭】(自信がある)と捉えている様だな。
 それと同時に【速度】で劣る【我】は絶対に【貴様】に勝てないと言ったよな…?」


        「いや」

「【超人の肉体】結構。
 【拳闘士の技量】大いに結構。
 【人狼酔い】(スタンド自慢)、【鎖を千切ると良い】(ご自由にどうぞ)」


「だが、【貴様】のその【理】では【海獣のマリー】(とどのつまり)…
 自分より【速度】と【身体能力】の勝る【闘技者】には【ヨルムンガンドと対峙しヘケト】と化す(勝てない)と【吐露】しているようなものだ……」


「【チャクラが湧かない】(気が乗らない)、【愚手】ではあるが、
【貴様】の【理】(理論)では、この攻撃を返す事は【不可能】なのだろ?」


肉食獣の如く勢いで迫り来る『少年』を見据え、
体感ではそのご自慢の速度を遥かに上回る早さで『思考』し、
フル回転させた『脳味噌』から『電気信号』を発す。



            『ビリッ!』


「【蛇足】(ダーティブーツ)」


右脚で『蹴る』と『決意』した瞬間、突き刺した『漆黒丸』の『電気療法』による『肉体操作』を発動。


1.『電流』化した『ショッカー』を肉体に突き刺している。
2.『能力』の発動を『意識』する。
3.『電流』化した『ショッカー』を刺した肉体の部位を動かす。


上記の条件を満たした時、一挙動に限るが『稲崎充希』は『ショッカー』の力を借り『獣』の『膂力』に加えて人知を超えた『速度』を得る。
『生中』の速さを自慢する『少年』を遥かに上回る『速さ』で、
その脛目掛け渾身の威力を込めた『ローキック』を放ち、派手に転倒させたい(パス精BAC)。



尚、『蛇足』ではあるが『ボクシング』では対戦相手の『下半身』を攻撃する行為は『反則』とされている筈だ。

なので『少年』が『ボクサー』の『技術』を再現する能力ならば、こちらの『蹴り』を『迎撃』する手段はーー『無い』。
こちらに一撃与えんと距離を詰めてきたこの状況で、
散々『速度自慢』した自身を上回る速度の『蹴り』を一度止まって『バックステップ』で回避できる『理』はーー『無い』。
互いの階級を揃え無駄な肉を削ぎステップを刻む事に特化した『下半身』への攻撃を想定していない『ボクサー』の足腰にこちらの一撃を耐える強度はーー『無い』。
普段ならばまずあり得ない『下半身』の攻撃に対処しながら、敵より先に『ジャブ』を当てる方法は『ボクサー』にはーー『無い』。
故に、『稲崎充希』の【蛇足】が不発に終わる事はーー『無い』。

474『さらば愛しのエイドリアン』:2022/07/25(月) 20:18:01
>>473



スタンド能力の本質とはなんだろうか?
名前? 何が出来るか? 基礎スペック?
違う。それらは皆、表層的な事象に過ぎない。
スタンドとは、自らの魂の化身である。自らが自らである以上、あるいは死して尚、側に立つ己自身である。
そして、君――稲崎のスタンド――の持つ本質――とまでは言うまい。
しかし、一側面としては、紛うことなき稲妻のそれがある。
ごく、刹那と言っていい瞬間に、輝き、煌めき、破壊を齎す天よりの槌。
君が、自らの脚部に行使させた、雷電の加護は、そういうものだ。

それは、獣の如く人を砕く力である――破壊力:B
それは、雷光が如くに人智を越えた速度である――スピード:A
それは、意思を持って行使する限り狙い過たぬ緻密である――精密:C

一箇所に、ただ一挙動のみ、君は雷電となる。
さて、君は多くの根拠を思考した――ソレはまさしく蛇足である。
――人が、稲妻を捉え得ようものか!

「がぁっ……」

少年の喉から、くぐもった悲痛が漏れる。
雷光となりて奔った君のローキック――達人の放つそれは一撃で鍛えた人間の足を折り、氷柱を蹴り砕くが――人智超越たる雷電が齎す破壊はその程度には収まらない。
スタンドの効能を持ってであろうか――氷柱どころではなくなった少年の腿をブチ折り――その衝撃と威力を持って、少年は見事にすっ転んだ。

戦闘能力は喪失していない――彼の拳は、未だにコンクリートをむしり取る。
しかし、今、倒れ込んだ少年は、手にした全ての力を行使する事が不可能だ。衝撃で、痛みで。
彼は、立ち上がれない、しかし永遠に戦えない訳では無い。

君のこれからの行動は自由だ。しかし、『まだ』戦いは終わっていない。まだ、『ゴール前』だ。
戦いとは、どちらか一方が完膚なきまでに魂を圧し折られるか、戦闘不能なまでに肉体を破壊されるか、意識を失うか、戦闘意思を喪失するか。

君が何処を目指すのか――それは、君の自由だ。

475稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/07/26(火) 10:15:41
>>474


「【クラインの壺の底】(最低)だな【我】は…。
 【速さ】を【龍】(誇る)と思う相手に対して、更なる【速さ】で【鉄塊龍をぶつける】(力押し)…。
 お世辞にも【美学】があるとは言えない、恥ずべき【愚手】だ。

 【過ぎ去りし龍玄の女】(いい歳した女)が、【卵】(子供)相手にして良い【行為】ではない…」



       「【コカトリス・ブレス】〜〜(はぁぁぁぁぁぁ)」



「まぁ、【愚手】は続けなければならないのだが」


          『ズボッ』


『右脚』に刺した『漆黒丸』を右腕で抜き『顕在化』。
その刀身の切っ先を倒れている『少年』の『首』の『頚椎』のある位置に突きつける。


「ーー【翼をたたみ、牙を仕舞え】(動くなよ)。


 この状況では彼我の【速度差】など【枯れた井戸】(意味がない)であると理解できるだろう?
 【我】の【落水刃】(ブラッドクラウン)は、【貴様】らが動いた瞬間ーー【ズドン】だ。


 なぁ、なぁ…、
 あの【エイドリアン】とかいう【狼】はハッキリ言って【吐瀉物】(クソ)だ。

 あんな【性悪】に【月】(命)を賭ける価値などカケラもないし、
 此処は【休戦協定】の【理】を結んだ【世界線】へと【移行】しないか?」

476『さらば愛しのエイドリアン』:2022/07/26(火) 20:23:19
>>475
少年には過去がある。誰もがそうであるように、今とはすなわち過去の果てに連なる到達点であり、未来へのスタートラインだ。
そして、少年が振り返った先に見るかつては、惨めな物である。
敗北と、屈辱と、怨念と――その過去に囚われたが故に克服を望み、力を手にした。
だが、力故にこそ、少年は願いを抱く、行使と、闘争に。
力を手にしたが故に人を気軽には殴れなくなった、ボクシングの技を使って喧嘩をしてみたい。そして、もう一つ、惨めな過去を持つが故の、承認欲求である。

エイドリアンという魔が与えた力――その先で待っていたスタンド使い達の戦いは、その全てを少年に与えた。
命を張る戦いの場を――スタンドによって極まった暴力の行使を――己を称えるまっさらな歓声を。
少年は満ち足りた、満ち足りながらも飢え――そして、歯止めが効かなくなっていた。
エイドリアンの煽りにより、増しゆく飢え――過剰なまでに高ぶる暴力衝動。発散は快楽を生むが、少年はいつしか疲れ始めたのだ。
人生とは終わらない戦いの別名だが、戦いだけの日々に耐えられる人間は多くない。少年は解放を――あるいは、終わりを望み始めていた。
そして、である。

少年は立ち上がれない――回復は間に合わない。
少年は戦えない――その瞬間にでも首を掻き切られるだろう。
この状況に少年の魂は――『敗北を認めた』
無論、この街の多くのスタンド使いであれば、絶体絶命こそ、やっとエンジンが掛かる状況とするだろう。
しかし、少年には『戦わなければいけない理由がない』『命を賭して求めるべき勝利がない』
――よって――君によって追い詰められ――情けを掛けられた時、

「わかり、ました……」

少年は戦士ではなくなり――

「――――参り、ましたっ……!!」

どこにでも居る、正信という名の少年に戻った。

和霊正信『フィスト・ファック』⇒『敗北』『再起可能』

そして。

『チッ』

和霊正信『フィスト・ファッ』⇒『敗北』『再起可能』

悪意に満ちた舌打ちが響く

和霊正信『フィスト・ファ』⇒『敗北』『再起可能』

『結局負け犬かよ』

和霊正信『フィスト・フ』⇒『敗北』『再起可能』

その猛毒を放つのは、まさに毒の塊のごとき女のヴィジョン。

和霊正信『フィスト』⇒『敗北』『再起可能』

『あ〜……ほんっとクソ、負け犬にも研げば牙はあると思ったけど、結局負け犬の牙は折れやすいんだわ』

和霊正信『フィス』⇒『敗北』『再起可能』

心底からの苛立ちを滲ませた溜息を漏らす。

和霊正信『フィ』⇒『敗北』『再起可能』

『ま、いいか――こうも無様なら、期待のしようもない』

和霊正信『フ』⇒『敗北』『再起可能』

『さよなら、ダーリン? 残りの人生マスカきだけを生きがいにしておっちね?』

和霊正信⇒『敗北』『再起可能』『スタンド能力喪失』

「え、あれ……見えない……聞こえ、聞こえなくなった……・そんな……そんな!?」

少年の喉から、悲痛が溢れる。その背後にて、この世ならざる夢の塊が、悪意と失望の目を倒れた少年に向けている。
君がどちらに声をかけるかは自由だし、あるいは、全て終わったとして去ってもいい。
少なくとも、戦闘は終わった。

477『さらば愛しのエイドリアン』:2022/07/26(火) 20:30:54
? はハートが変更できなかった文字です。その様に脳内変換をお願いします。

478稲崎充希『ショッカー・イン・グルームタウン』:2022/07/27(水) 01:01:30
>>469


    スチャ


少年の首元に突きつけた『漆黒丸』を外し肩に担ぎ、
悲痛な表情を浮かべる少年と、自称サキュバスを眺める。


「此処まで【帝国軍】(わかりやすい悪人)だと、【限りなき白】(どっちらけ)だな…。
 【仮初のギフテッド】で【人狼酔い】(スタンド自慢)して【危害】を加えていた【少年】に【スペース】(同情の余地)はないが」


     「しかし」


「【あのお方】(黒幕)気取りの【管理能力】のない【淫乱女】の【マスカキ】に【メイルシュトロウム】(巻き込まれた)の【黒点】だけは【憐れむ】がね。
 最も貴様らの【これから】に対しては【床の目での阿弥陀クジ】(興味がない)だが」


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