したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【ミ】泥の中には光なく

1風歌PL:2021/07/05(月) 20:10:44
――わかっていても、ぬけだせない


このスレは、『風歌PL』がミッションを行う為のスレです

352『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/08/24(火) 15:56:39
>>346
>>347
>>350
>>351
(申し訳ありません、大変お待たせいたしました)






夢にて続いた狂騒劇、淫靡の代わりに暴力溢れしメイド奇譚。
――その終局の引き金は、小林の突き刺したナイフによる、エフィーの絶命――『人間』よりは刺しにくい身体であったが、大の男の全体重を乗せた一差しをめり込まさぬ程の強度はない。まして、喉ともなれば。
失神中であったため、苦痛は無かったかもしれない。それを不幸中の幸いとするのは、今までの犠牲者たちが許さないだろうか?
いずれにしろ、エフィーの触手が二度と獲物に巻き付くことはない――それを持って、かつての贄達への鎮魂としよう。

『スキュラサキュバス』エフィー――『死亡』

あっけなく死んだエフィー、しかし、仮にその魂がこの場に残っていたのなら――自分の結末は幸福だったと思い知ることになるだろう



「解る、解ってるんだ! 人の痛みなんて! だから僕は現実では人には何もしなかった! 夢でしか何もしてないんだ!」

無様に喚く宮永――果てしない自己弁護、有り得ない希望にすがるもの。
言葉も手段も、何もかも間違えた少年は、地獄の始まりを告げる一突きを受ける。
それを許しと勘違いしたのか――宮永は安堵を浮かべ、同時――己の肌が感じる『ひりつき』に顔を変える。
超触覚がもあたらすものは、言い換えるならば超過敏。マントやパンツの肌触りを、風っぴきの皮膚の如く鋭敏に感じ取る。

「な、なんだ、僕に、何を、何をしたんだ!」

その問いに、君、夢見ヶ崎は応えない。
ただ、宮永の誤りを告げ――宣告の代わりに、両手の刃を開く。

そして。

《 『 L(エル) 』 》

叫喚によって紡がれ始める――

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》

《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》 《 『 L 』 》


「うっぎいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!」

悲痛掻き鳴らす、双爪斬舞!
けして、急所を突きはしない、致命の出血を招く斬り方もしない。
痛覚過敏の肌を寸刻みにし、適切な苦痛を与え続けるその魔技は、精密外科医が施す拷問の如く。
いっそ、死んだ方がマシな程の激痛を浴びせ続ける夢見ヶ崎。それは、生の痛苦とその果てに待つ価値を知るが故か。
その真意を、今、宮永が理解することは無いだろう。今、宮永の全感覚は『痛い』と『助けて』に集約されているのだから。
だが、それも長くは続かない。許容量を越えた刺激を受けた肉体は、精神を保護するためにその機能をシャットアウトする。
君、夢見ヶ崎は『スタンド』の爪を止めた――目的――『カウンティング・スターズ』のヴィジョン消滅と同時、血まみれの宮永が倒れ付すのを見て。
動き出す気配はない、スタンドの再顕現の気配もない。
ならば――断言しよう。

宮永空飛『カウンティング・スターズ』――『戦闘不能』

353『サキュバスメイドとドリームご奉仕』:2021/08/24(火) 15:57:35

君達は、勝利した。
それを祝うが如く、傍観者たるレオニスは拍手を鳴らす。

「お見事、お見事。いいものを見せてもらったよ。露悪と淫欲も悪くはないけど快活な勝利は胸がすく! ミントみたいに爽やかだ!」

満面の笑みを浮かべる、コック帽の彼女から偽りのサインを感じ取ることは不可能だろう。
レオニスは、本心から君達四人の勝利を祝福している――それが、人間的感性によるものかは定かではないが。

「さぁて、ここから先は『関係者以外』には、一旦『お目覚め』願おうか――なっと!」

そう言って、レオニスが『ぱん』と大きく手を打ち鳴らすと、『メイド達』の姿が陽炎のように消え去った。
血痕などは残っているが――彼女達はもう、ここにはいない。

「なんでこんなことが出来るのかって顔と、なんでこんなことしたのかって顔してるね? 最初のはシンプル、『夢の主』は夢意識を失い『巣食う夢魔』も死んだ――なら『夢の支配率』は、ボクの総取りになるって訳さ」

レオニスは、彼女から見て右側――君達が立ち入らなかった奥を指差す。

「ボクが出てきたあそこから先は、ボクの『スタンド』……『キッチン』の領域。『夢に調理場を作る』ボクの能力は、逆説的に『夢を維持する』機能も持つ。この状態の夢を永遠にも不変にも出来ないけど、しばらくは維持できるのさ」

「そして……2つ目は、君達へのサービスだよ。宮永クンを殺さなかったってことは、現実でも殺すつもりは無いんだろ? でも、北落ちゃんのセリフを覚えてる。『お前に明日はねぇ!』的な……『このまま眼を覚ましたら、君達はただ使われただけで終わっちまうよ?』」

いたずらっぽく笑ったレオニスは、北落に同じ笑みを向けた。

「さぁ、北落ちゃんはさっさとそこで死にかけてる人を『戻す』んだ。趨勢は既に決してる――中立を気取る必要は無いはずだろ? それとも、残り三人殺して、総取り狙うかい?」
「そんなつもりは、欠片もない」

白と黒のレディーススーツに身を包む北落は、鉄面皮を欠片も変えずにジョンに近寄ると、『ザ・オーメン』のスタンドヴィジョンを顕現――素早く(ス;A)拳を打ち込む。
――瞬間、全身を粉々に締め砕かれていた筈のジョンの身体が、一瞬で元通りに戻った。

「私の能力は『巻き戻し』だ。君の身体は、『一時間前』に巻き戻った」

淡々と能力を告げた北落は、周囲、君達を見渡す。
そして――告げる。

「では、事後処理と『報酬』の話をしたい――私を信用できないならそこからでの立ち話でも構わないが、私は無事な、あちらのテーブルに座らせてもらう」

北落は言うが早いが、左上の――エフィーとメーラの完全なる死によってか『墨』の黒が消え――『白』い地肌が晒されたテーブルに向かって歩き始めた――途中で一つ、椅子を手に取りながら。


(バトルパートは終了したので、MAP表記はここまでとなります)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板