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【場】『 星見スカイモール ―展望楼塔― 』 その2
1
:
『星見町案内板』
:2021/02/26(金) 23:24:39
今世紀に建造された『東海地方』を対象とする集約電波塔。
低層エリアには『博物館』や『ショッピングモール』が並び、
高層エリアの『展望台』からは『星見町』を一望出来る。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
---------------------------------------------------------------------------
前スレ:
【場】『 星見スカイモール ―展望楼塔― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647744/
668
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』+妹
:2024/05/14(火) 22:59:34
>>667
由楽「ゆらは、こうみえてもお茶のケーキは食べられるんです!おとなですよ!」
また少し得意げな顔になっている
涙音「…アレは結構甘いタイプの抹茶ケーキだったような…
と、とりあえずコレを買うことにしますね。」
早速注文する二人。
涙音「あら、コレってすずらんの花…
キレイですね。コレはお友達のものですか…
…鈴蘭といえば…」
じっと鈴蘭を見つめる涙音。多分彼女にもなにか思い当たるところがあるのだろう。
由楽「わぁ、とてもきれいなお花です!
ゆらも欲しいです!」
近寄ってきた由楽も興味深そうである。
涙音「成功祈願のお守りですかー。
となると色合いも考えるのが良いですね。」
そう言ってジャラジャラと自分のお守りの一つを手に取る。
涙音「ピンク色とかスカイブルーとかが一番いいみたいですよ、そういう願掛けの場合は」
どこぞの神社のお守り袋のようだ。スカイブルーの色合いをしている。
由楽「でもおねぇちゃん、こううんになってない。」
真顔で由楽がぐさりとくる一言を告げてきた。
669
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/14(火) 23:51:15
>>668
「…………もしかして『りんちゃん』を知ってるとか?」
涙音の反応を見て、直感的に事情を察した。
「あははは…………でも、お姉ちゃんは、
由楽ちゃんやお母さん達と楽しく過ごしてるでしょう?
きっと、お守りが支えてくれてるのよ」
『幸運になってない』というのは、裏を返せば、
『大きな不運にも陥っていない』と解釈する事も出来るはずだ。
いい方向に考えれば前向きに生きていける。
そのような意味を込めて、由楽に微笑みかけた。
「私が考えてるのは、この押し花を透明な素材に挟んで、
チェーンを付けて『ペンダント』にしようかと思ってるの。
それから、今の格好と合うかどうかも大事にしたいわね」
美作は『黒一色』で統一したファッションを身に纏っていた。
その胸元に押し花を当てる。
頭の中に描いているのは、大体こんなイメージだ。
「アクセントとして、他の色を取り入れるのはいいアイディアだと思うわ。
その場合も『鈴蘭』が見えるようにしておきたいんだけど、
色付きの素材を使うと見えづらくなるのが難点ねぇ」
ジャラジャラと出てきたお守りを眺めながら、思考を掘り下げていく。
「『形』については、何かアイディアはないかしら?」
670
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』+妹
:2024/05/15(水) 18:30:04
>>669
涙音「りんちゃん…もしかしてあなたの知っているりんちゃんは…
こう、頭からスズランの花が生えている女の子ですか?」(自分の頭を指差す)
由楽「む、それはきっと妖精さんです!
おねぇちゃんは妖精さんともお友だちということになる、と思うんです!」
どうやら涙音の知っているりんとくるみの知っているりんは同じ人物のようだ。
由楽が入っている通り、見た目的には妖精に見えなくもない少女だろう。
由楽「ほう、そのかのうせいはありえるのです。
おかぁさんはとてもラッキーなので、お守りはおかぁさんの力にちがいないです!」
涙音「いや…普通にご利益があるかと…」
どこか由楽のはっきりという態度には姉である涙音もどこか頭が上がらないようである。
涙音「ふーむ、ペンダントですね。
そしてくるみさんのファッション…」
じっとくるみのファッションを見ながら考える。
涙音「他の色を取り入れるとなると、
鈴蘭の色となるべく被らないようにするのが良いですね。
だとしたら、ちょっと薄めの色合いだと良いかもしれません。
黒と合わせるならアクセントで明るめにするのも良いかもしれませんね。」
涙音「形となると…押し花を中に収める形にしたりしても良いかもしれませんね。
おんなじようなスズランの花のデザインを加えてみるのはどうでしょう?」
671
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/15(水) 20:03:13
>>670
「そうそう、その『りんちゃん』よ。
確かに『妖精さん』に見えなくもないかもねぇ」
頭に鈴蘭の花が生えている。
そんな特徴を持つのは一人だけだろう。
間違いなく『りん』だ。
「りんちゃんとは何度か会った事があるの。
バレンタインの買い物をしたり、流しそうめんをしたり、
鈴蘭畑で話した事もあったかしら。
それからラジオでお喋りした事も――――」
そこで言葉を切り、手にした押し花を、顔の高さに持ち上げる。
「鈴蘭は『幸せのシンボル』だけど、『毒』もあるから注意しないとね。
でも、昔は『薬』としても使われていたから、
考え方によっては助けになってくれる」
「『幸運を呼び寄せる』、『不幸は吹き飛ばす』。
なんだか『どこかの誰かさん達』に似てると思わない?」
今は由楽がいるのでぼかしたが、朱鷺宮親子から聞いた『決め台詞』だ。
「…………鈴蘭の花を模したデザイン」
涙音のアイディアは悪くない。
問題は『どうやって作るか』。
その為には細かい作業が出来る人材が必要になる。
「ありがとう。とっても参考になったわ。
ところで、これは念の為に聞くんだけど、
誰か『彫刻』が出来る人に心当たりはない?
私の『力』じゃあ、ちょっと難しそうだから」
672
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』+妹
:2024/05/15(水) 21:24:24
>>671
涙音「あの子は何なのかよくわからない子ですねぇ。
鈴蘭を入れた食べ物とかを作ったりしてますし…」
鈴蘭は猛毒ということは知っている。
彼女はなんだか平気そうに見えたが。
涙音「そうなんですねー。そんなに何度も人付き合いを…
あの子は結構友達が多かったりするのかもしれませんね。
私はつい最近カフェで知り合ったばかりです。
そこのマスターさんと結構仲良かったみたいですね…」
どこか羨ましそうな様子で答える。
涙音「毒にも薬にもなるか…
ん、その言葉は…
…たしかにそうかも知れませんね。」
かつて親子で言った決め台詞を思わせる言葉に
どこか恥ずかしそうな顔をする。
由楽「おねぇちゃん、いまのことばはなんだかいいことばです!
キメゼリフにするべきです!」
涙音「その…まぁそうするかな…」
どうやら由楽は気づいていないようだ。
少し嬉しそうな顔で涙音が返事を返す。
涙音「参考になれたなら嬉しい限りです。
…彫刻ができる人かぁ…私はそういうのやったことないですし、
お母さんはそういうのが趣味ではないし…」
少し悩んだ顔をする涙音、そしてふと顔を上げる。
涙音「うーん、『人』じゃなかったら心当たりがあるんですけど…」
少し意味深な感じで涙音が答える。
673
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/15(水) 21:56:23
>>672
特に求められるのは『エラッタ・スティグマ』のような『精密性』。
それだけではなく『道具』も要るだろう。
例えば『刃物』のような物を持っているスタンドが適しているはずだ。
「それを探すのは私の仕事だから気にしないで。
『知り合い』を当たってみる事にするから」
今の時点で該当するような人材は思い付かない。
しかし、『知り合いの知り合い』の中に見つかる可能性がある。
見込みがありそうな『知人のスタンド使い』に連絡してみる事にしよう。
「『人じゃない』…………?それって一体…………?」
涙音の言い方に違和感を覚え、その意味を聞き返す。
『夏の魔物』も人ではない存在だったが、そういう話ではなさそうだ。
心当たりがあると言うぐらいだから、コミュニケーションは成り立つのだろうが。
674
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』+妹
:2024/05/15(水) 22:51:19
>>673
涙音「まぁ、分かりました。
でも一応協力させていただきますね。」
由楽「ゆらは『ずこう』がとくいです!」
気をつかうかのように由楽も声をかけてくる。
涙音「ああ、その…私の知り合いにいるんですね。
彫刻に関するスタンドを持っている人が…
まぁその、人というよりも…『猫』なんですけどね」
思いついた知り合いというのはどうやら
『猫』のスタンド使いであるらしい。
涙音「確か名前が『ロダン』と言いましたか…
毛が殆ど無い種類の猫なんです。」
675
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/15(水) 23:23:21
>>674
涙音と笑美の二人からは、既に『情報提供』を受けている。
その時点で十分な協力だ。
しかし、せっかくの厚意を受け取らないのは失礼に当たってしまう。
「あはは――もし見つからなかったら、由楽ちゃんにお願いするかもしれないわねぇ」
もちろん本気で頼むつもりはなく、あくまでも場を和ませる為のジョークだった。
「へぇ、『毛がない猫』…………。
なかなか興味を引かれる耳寄りな情報じゃない。
もう少し詳しい話を聞きたいところだけど――――」
ソ ッ
ずっと腕に抱えていたカーネーションの花束を涙音に返す。
「長く引き留めるのも悪いし、私は行く事にするわ。
二人からのプレゼント、喜んでもらえるといいわね」
ニコッ
「今日は色々ありがとう。良かったら、またお話しましょう。
あぁ、もし『アイドル』になりたがってる子がいたら教えてくれる?」
押し花を名刺入れに戻し、笑顔で涙音と由楽に手を振る。
特に止められなければ、そのまま歩いていくだろう。
『アクセサリー』の材料を買いに向かうようだ。
676
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』+妹
:2024/05/15(水) 23:43:02
>>675
由楽「おまかせくださいです!」
と、胸を張りながら答える由楽。
涙音「参考にしていただけたなら幸いです。
あの猫さんに会えたら良いですね。
…腕前は保証します。」
やがて、花束を返してもらうとにっこり微笑んだ
涙音「ありがとうございました。
色々お手伝いいただけたこと感謝します。」
由楽「アイドルですか!じゃあおともだちにきいてみます!」
涙音「はい、私もちょっと探してみますね。
アイドルか…」
そういった跡で彼女に向けて微笑みかける。
涙音「それじゃあまたお会いしましょう!」
由楽「またおあいしましょー!」
二人は花束とケーキを手に取ると
「「じゃあまたー!」」
二人同時に元気な声で見送っていった
677
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/25(土) 21:58:03
フードコートの一角で、数枚の用紙と向き合っていた。
『本番』までに、この内容を覚えなければならない。
つまり、これは一種の『台本』だ。
「…………どうしたものかしらねぇ」
ふと『小林丈を捜して欲しい』という一抹の言葉を思い出す。
美作は『小林が今どこにいるか』を知らない。
しかし、『最後に行った場所』なら把握済みだ。
以前、朱鷺宮笑美に頼まれて、『電子カルテ』を調べた事がある。
その結果、彼が『旧病棟』に運び込まれた事実を掴んでいた。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453646843/332-353)
少なくとも小林丈は生きているのだろう。
それを教えなかった理由は、美作自身が『情報の取り扱いに慎重だから』だった。
そもそも依頼されて行った調査であり、
依頼者の確認も取らないまま、安易にリークは出来ない。
「でも、頼まれたからには手伝わないとね」
情報は簡単に渡せないが、力を貸す事は出来る。
ただし、『魔法使い試験』を含めた『門倉派』の活動も疎かに出来ない。
諸々の仕事が一段落ついたら、また改めて考えてみよう。
「今は『こっち』に集中しないと…………」
テーブルの上には、ハンバーガー・フライドポテト・レモネードが置かれている。
ファストフードのセットメニューらしい。
ハンバーガーは『アボカドチーズバーガー』だ。
678
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/26(日) 17:33:02
>>677
台本をテーブルに伏せて、レモネードに口をつける。
まもなくハンバーガーに手を伸ばしかけたが、その途中で考えが変わった。
ポケットからスマホを取り出し、『門倉良次』に電話を掛け始める――――。
679
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2024/05/28(火) 05:59:39
>>678
遅めの昼食を済ませ、台本を手にして席を立つ。
ざっと暗記したが、まだまだ足りない。
形は違えど『アイドル時代』と同じ。
ただ上手く歌うだけではなく、感情を込めるからこそ訴求力が生まれる。
ここからは『表現力』の問題だ。
「門倉さんも楽しみにしておいて下さいね」
同じく『エンターテインメント』を志す彼の参戦は、一つの波乱となるだろう。
しかし、予想外のアクシデントは望むところ。
越えるべき『ハードル』は高い方が魅力的なのだから。
680
:
名無しは星を見ていたい
:2024/06/15(土) 22:12:32
問題名:『強欲の咆哮』
出題者:門倉
主な状況:
「 欲しい欲しい欲しい欲しいィィィ――――
うわァ〜〜〜〜〜〜ん 」
『ショッピングモール』のフロアで園児が
寝そべりながら地団駄を踏んでいる。困り顔のお母さん。
どうやら、限定販売のおもちゃが買い占められてしまったようだ。
おもちゃを抱え、帰ろうとする明らかな『転売ヤー』の群れッ!
『スマホ』をいじり、すでに転売サイトに登録しようとしている。
雰囲気は冷え冷えで、このままではこの『場』はしばらく使い物にならないだろう。
『スタンド』を用い、この場の空気を暖めるにはどうすべきか―――
詳細:『おもちゃ』の種類や形態、周囲の細かい部分は参加者次第。
常識的な範囲で自分の有利な設定にして構わない。
必要条件:『スタンド』をしっかりと使おう。
実行途中で自らの『スタンド名』と『決め台詞』を口に出そう。
備考:『魔法の呪文はおこのみで!』関連の活動です。
対応いただける方は、以下のURLおよび※の説明をご確認ください。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1655987686/319
※『朝山』&『木崎』チームのうち、『朝山』が諸事情により抜けたため、
※『門倉』&『木崎』チームとなり、緊急で『魔法使い』の情報や
※小道具となりうる『魔法使い由来のアイテム』の入手先を探しています。
※基本ルールは『妄想クロスワード』の出題に準じますが、『リアル』です。
※上記の問題は『門倉』が『演出』しているものであり、『解決』は、
※『門倉』および『木崎』に『観察される事が前提である』事をご了承ください。
681
:
真雅致 ありや『デビルズインレイ』
:2024/06/16(日) 12:49:54
>>680
(『強欲の咆哮』)
本体:強欲で自堕落なだめシスター。
能力:本体の『欲望』を押し付ける『鉄杭』になる、『7匹のハエ』。
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/242
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ううっ……!」 ピクッ
いたいけなキッズの泣き声を耳にして、
『出品』ボタンを押下しようとする一人の『転売ヤー』の指先が、
直前でピタリと止まる。
「(ど、どうしましょうぅぅ……)」
躊躇を見せた『転売ヤー』の正体は、修道服に身を包んだ女。
つまり……わたくし、『真雅致 ありや』です。
なんという驚愕の叙述トリック……!
しばし葛藤にうつむいていたありやだったが……
やがて一つの覚悟とともに顔を上げ、少年を振り返る。
「わたくし……よんどころなき事情により、
このような 『悪の売業』 に手を染めてしまいましたがぁぁ……」
「それでも、目の前で涙を流す子どもを救いたいと願う
この『良心』だけはぁ……」
「わたくし決して、『悪魔』に売り渡してはおりませぇぇん……!」
キリッ!
ミッションの『モチーフ』を『転売行為』と引っ掛けた、
最高にクールな『決め台詞』を放ちつつ―――
己が『欲望』の象徴たる『ハエ』を、その手の中に発現する。
「『デビルズインレイ』……!
主よ、わが罪業を注ぐ鉄杭に、
どうかわが汚名を濯ぐ機会をお与えくださぁぁい……!」
祈りの言葉に応じるように、
ハエは純白の『鉄杭』へと生まれ変わり、
その切っ先に己の『強欲』が封じられていく。
そうしてみずからの欲望を抽出した『堕落の杭』を、
どっかそのへんの迷惑かからなそうな場所に
『ぶっ刺す』ことで――
『転売して稼いだお金で競馬したぁ〜〜い』という己の『強欲』を、
ありやは完全に『克服』する。
682
:
真雅致 ありや『デビルズインレイ』
:2024/06/16(日) 13:00:50
「あの〜〜〜……」
地団駄を踏むこどもの前にしゃがみ込み、
買い占めたてホヤホヤの特撮ヒーローの限定品を、
スス……と差し出す。
(今年は『錬金術師』がモチーフらしいです)
「良かったらこれぇ……
受け取ってくださぁい……」
「もちろん、お代は一切いりませぇん……」
子どもの手をぎゅ……と握り、
親子に向かって心からの慰撫を込めた微笑を見せる。
「これもきっと、わたくしが理想とする
『聖職者』に至るための『善行』の一つですからぁ……」
『堕落』を摘出したこの一時だけ、
ありやは自らが理想とする『完璧な聖職者』として振る舞える。
親子を見つめる彼女の瞳は、
聖母のごとき 『無欲』 の慈愛で澄み渡っていた――……
それからありやは振り返ることなく、
静かに一人スカイモールを後にする。
当面アテにしていた『稼ぎ口』を失ったことで、
今月もリボ払い生活待ったなしだ。
だけど―――それでも構わない。
この星見町から、涙を流す子どもが一人でも減らせるなら。
モールの出入り口から足を一歩踏み出す。
その頭上には、迫りくる梅雨の魔の手を追い払った、
束の間の勝者の青空が広がっていた。
残り少ない恵みの光にその身を浴しながら、
ありやは静かに……そして満足そうに、祝福の空へと微笑む。
―― 『ニコ』 ――
683
:
『強欲の咆哮』
:2024/06/24(月) 23:39:03
>>681-682
(真雅致)
『ありや』は自身の欲望と戦い、
『堕落』の欲望を『杭』とし、そこらへんにぶっ刺した!
(ぶっ刺されたペッパーくんは無気力に動かなくなる)
そして欲望を制御した賢者……いや、『聖職者タイム』の
『ありや』は、園児に『おもちゃ』を渡す。
「い、イイイのォ〜〜〜〜ォ!
お姉ちゃん あッりがとォ〜〜〜!」
『園児』がスキップスキップで喜びを表現する。
親御さんもペッコペッコと『ありや』に礼をする。
『善行』を積んだ『ありや』はそのままその場を後にした。
⇒『CLEAR!』
……… ……… ………
「見たかい! ゆだねくん。
やはりというべきか、『スタンド……いや、『魔法』を使う人物が現れたぞ。
能力は正確には不明だが……逆にそれが謎めいた素材になるかもしれないな。
―――ところで、ゆだねくん。
この『おもちゃ』って本当に高く売れるの?」
『転売ヤー』の群れに紛れていた『門倉』と『木崎』。
『木崎』の駄目な大人を見る視線にも負けず、『門倉』は転売する気満々のようだった。
684
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/31(木) 23:51:07
時はハロウィン。
星見スカイモールではハロウィンイベントが開催されていた。
そんな中で、少女…六条マオが両親とともにイベントを楽しんでいた。
「ハーッハッハッハー!
私の名は魔王マオロック!
私はいたずらなんてちいさいことはしないのだわ!」
いかにも魔王という感じのローブとツノ付きの王冠をかぶったマオは
お菓子をいれる籠を掲げながら声を上げる。
「なので!お菓子をわたしによこすのだわ!!」
685
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/02(土) 23:58:41
>>684
三角帽子にマントを羽織ったプラチナブロンドの少女が歩いている。
どうやら『魔女』の仮装らしい。
だが、マオには分かるはずだ。
それは同じ幼稚園に通うダイアナだった。
エリーを交えた『例の事件』は、記憶に新しいところだろう。
「フフン!マオは相変わらずお子様なんだから」
スッ
「――――でも、一足遅かったわね?
わたしはもう『お菓子』を手に入れたわ!フフ!」
得意気に籠の中身を見せると、そこには何個かのお菓子があった。
マオよりも早く来ていたので、先にもらえたという訳だ。
しかし、自慢する程の数でもないので、今からでも十分に追いつけるだろう。
686
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/03(日) 10:25:06
>>685
あちこちに籠をかざしながら
お菓子をねだるマオだったが…
突然聞こえてきた声に視線を向ける。
「あー!ダイちゃん!」
ダイアナに向けてびっくりしたように指を差してきた。
どうやらお菓子の籠を指さしているようだ。
「む、むむむ…このままではいけないのだわ!
魔王が負けるわけには行かないのだわ」
そう言って高々と籠を掲げながら声を上げる。
「さぁ!この魔王にお菓子を捧げるのだわ!
さあー!」
なんだかだんだん必死になり始めているように見える。
687
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/03(日) 18:53:18
>>686
ダイアナは片手に『テディベア』を抱えている。
綺麗なところを見ると新品なのだろう。
『代替わり』したようだ。
「フフン!いくらやってもムダよ!
さぁ、もっともっとわたしにお菓子を貢ぎなさい!」
そして1時間後………………
「――――――たくさん集まったわ!
これだけあればパーティーが出来そうね!」
チラ
「マオも『まぁまぁ』じゃない。
もちろん、わたし程じゃないでしょうけれど?フフ!」
イベントは滞りなく終了し、マオとダイアナの籠には、
お菓子がいっぱい入っている。
どちらも同じくらいの量だ。
しかし、もしかすると『差』があるかもしれない。
「なんだったら数えてみてもいいわよ。
『せーの』で、お互いに1個ずつ出していくの。
その方が『ハッキリ』するでしょ?」
ベンチに座り、自信満々な顔でマオに『勝負』を持ち掛ける。
688
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/03(日) 22:18:54
>>687
「負けてはいけないのだわ!
まだまだ!お菓子をこの魔王にささげるのだわー!」
そう言って必死に掲げながらお菓子を集めていく。
そんな必死な姿勢のおかげか、お菓子をくれる人も増えてきたようだ…
1時間経過…
「ふう…
これでよし!」
イベントが終わり、どこか嬉しそうな顔で籠を抱えるマオ。
彼女もどうやらいっぱいお菓子をもらえたようだ。
どこか得意げにダイアナを見るが、ダイアナの量もなかなかのようだ。。
「む、ふふふ…いいわよ。
魔王のほうがすごいってこと教えてあげるのだわ!」
そう言ってゴソゴソと籠を探り始める。
「クッキーが入ってるのだわ!」
そう言って取り出したのはいろいろなクッキーだ。
ハードタイプからソフトビスケット、チョコチップ付きまで色々ある。
689
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/03(日) 23:14:01
>>688
まずは『マオのターン』だ。
次々に出てくるクッキーを見るが、まだダイアナは余裕の表情だった。
自分が負けるはずがないと思っているのだろう。
「フフン!あとで後悔しないことね!わたしの方は…………」
ゴソゴソ
「――――『キャラメル』よ!ほら、こんなにたくさん味があるわ!」
ダイアナが取り出したのは、数種類のキャラメルだ。
バニラ、シナモン、ラズベリー、コーヒー、オレンジピール……。
多種多様なフレーバーが揃っている。
「そういえば、『スマホ』は直ったんでしょうね?」
マオのスマホは、水没して電源が入らなくなっていた。
『生米に突っ込むと直る』と教えたのだが、どうなっただろうか?
『あの時の写真』も、まだ送れていない。
690
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/04(月) 19:53:41
>>689
「はふー、キャラメル…とても美味しそうなのだわ。
でもコーヒーまでお菓子になるのかしら?
あんな真っ黒でへんなにおいがする飲み物…」
どこか疑問に思う部分もあるようだが
キャラメルに様々な種類があることに驚き、楽しげな反応を示す。
カラフルなキャラメルはマオにはとても魅力的に見えただろう。
「うーん、それじゃあこっちは…」
そう言ってゴソゴソと取り出したのは
「じゃーん!ぐるぐるキャンディーがこんなに!」
取り出したのは3本のペロペロキャンディ。
子供サイズではあるが、それなりの大きさに見えるものだ。
「スマホのこと?
言われたとおりお米の中に入れてみたのだわ!」
そう言ってニッコリ笑うが
「びっくりしたわ!
ちゃんと、うごくようになったのだわ!」
そう言ってポケットからスマホを取り出してみせた。
すっかり治ったのかはわからないが、どうやら動くようにはなったようだ。
691
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/04(月) 20:29:04
>>690
ダイアナとしては、自分が教えたのだから直るのは当然だと思っているので、
至って満足そうな顔をしていた。
「直ったなら、この間の写真を送るわよ」
――――ピッ
スマホが直ったのなら、写真を送ってもいいだろう。
そう考え、マオのスマホに『あの時の写真』を送信した。
ダイアナとマオとエリーが3人で写っているヤツだ。
「フフ!コーヒーは『オトナの飲み物』だから、
お子様には分からないでしょうね?まだまだマオには早いわよ!」
そう言うダイアナも、砂糖とミルクをたっぷり入れて、
めちゃくちゃ甘くしたコーヒーしか飲めなかった。
実質ほぼ別物である。
『コーヒー味のキャラメル』が口に合うかは、試してみなければ分からない。
「うっ………………」
「フ、フン!それくらいでいい気にならないで欲しいわ!」
マオの『キャンディー』を見て、少し表情が曇った。
これはなかなか強力なカードだ。
対抗する為には、相応の手札を切らねばならない。
ガサッ
「わたしのは『コレ』よ!ゴージャスでしょ。フフン!」
『ナッツ入りチョコレートの詰め合わせ』を見せ、ほくそ笑む。
ラッピングされた小袋の中に、個包装のチョコが幾つか入っていた。
アーモンド・ピーナッツ・カシューナッツ・マカデミアナッツなど各種ナッツ類が、
ミルクチョコやホワイトチョコでコーティングしてある。
692
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/04(月) 23:09:25
>>691
「…あっ、どうもありがとう!
わー、とてもいい写真だわ!」
どうやらちゃんと写真は送信されたようだ。
あの時に3人で撮影した写真がスマホに写っている。
「幼稚園で仲良くお話できたらいいわねー」
そう言って軽く笑って見せる。
「うー、ダイちゃんはとてもオトナなのねぇ…
私はにおいだけでだめなのに…
匂いがにがいんだもの!」
どうやらマオはだいぶ苦いのが苦手なようだ。
少し尊敬の眼差しを見せているようだ。
「ふふーん、お菓子といえばこれよね!」
ペロペロキャンディーを掲げながら誇る。
だが、その後に出てきたチョコの詰め合わせを見ると。
「わっ!チョコがいっぱい!
それにこれって…アーモンドが入ってるの!
これ、わたしだいすきなチョコのやつ!」
すごく羨ましそうにアーモンドチョコを指差す。
「うーん、とても羨ましい…
でもわたしだってほかにも…」
そう言ってまたゴソゴソと籠の中を探す。
「あ、ゴージャスならわたしもそうよ!」
そう言って一つの袋を掲げた。
ぶどう、いちごミルク、みかんといろんなフルーツのフレーバーの一口のキャンディがいろいろはいっているようだ。
693
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/04(月) 23:47:58
>>692
尊敬の眼差しを向けられるのはいい気分だ。
ダイアナ自身、本当にコーヒーが飲めるのは、もっと先の話になるだろうが。
それを素直に言えないダイアナだった。
「フフン!そうでしょ、そうでしょ!」
『勝った』と言わんばかりの笑みを浮かべて、思い切り胸を張る。
しかし、マオが持ち出してきた袋が視界に入り、思わず一点を凝視してしまう。
マオが『アーモンドチョコ』を好きなように、
『いちごミルク味のキャンディ』はダイアナの好物なのだ。
(そ、そうだわ!アーモンドチョコと交換すれば!でも…………)
食べたい気持ちはあるが、それを口に出すのは『負け』を認めたことになる。
『どっちが多いか』の勝負なので、別に口に出してもいいはずだが、
何となく負けたような気がするのだ。
ダイアナのプライドが、ギリギリのところで踏み留まらせた。
「わ、わたしだって!」
バッ
ダイアナが手に取ったのは、立体型の『グミ』だった。
コーラ味とソーダ味にメロンソーダ味があり、
『ブロック玩具』の形をしていて、実際に組み立てて遊ぶこともできる。
遊んで食べて、一粒で二度おいしいお菓子だ。
「どう?食べられるだけじゃなくて遊べるのよ。
これが最新のお菓子だわ!フフ!」
マオの目の前で、ブロック同士を繋げてみせる。
組み立て方によっては、乗り物や動物など色々なものを作れるようだ。
『知育菓子』に近いかもしれない。
694
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/05(火) 20:58:38
>>693
ダイアナの感じている葛藤を知ってか知らずか
アーモンドチョコを羨ましそうにずっと見つめている。
「それをたべてみたいのだわ…
うーん、でももったいない…」
自分の持っているお菓子と交互に見ながら
少し残念そうな顔をしている。
「うわー!それはとってもたのしそうなのだわ!」
目をキラキラ輝かせながら、ブロック型のグミを見つめている。
見るからにとても楽しそうというのがうかがえる。
「すごくいいものなのだわー!
でも、ちょっと食べるのがもったいない気がするのだわ…」
彼女の持っているブロックグミはとても魅力的なものだった。
魅力的すぎて、少し食べるのに遠慮してしまうほどのものである。
「最新のおかしかぁー…
わたしのほうにもなにかないかな…」
そう言ってお菓子を漁ってみると
「これ、とかどうかしら?
チョコレート!」
見るとチョコのパッケージには恐竜の化石が描かれている。
「これは恐竜がはっくつできちゃうの!
きれいにわらないといけないから、とてもきんちょうするのだわ!たぶん!」
どうやらカタヌキのような遊び方を行うチョコレートのようだ。
上手に割れるかどうか、という楽しみもあるようである。
695
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/05(火) 22:14:50
>>694
『化石の発掘』をイメージさせるチョコ。
どちらかといえば男子にウケそうではあるものの、
ダイアナは昨日『ディスカバリーチャンネル』で『世界の恐竜』を視聴していた。
ゆえに『ダイアナにもウケた』。
「うわぁ!すっごく面白そう!」
ハ ッ
「フ、フン!まぁまぁ良さそうじゃない。
それくらいじゃないと、わたしの相手は務まらないんだから」
ついマオに乗せられてしまい、慌てて取り繕う。
しかし、このままでは『決着』がつきそうにない。
勝手に追い詰められたダイアナは、ついに『禁断の手』に打って出た。
「フフ、ここまでついてきたことは褒めてあげる。でも、それも終わり…………」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「――――わたしの『とっておき』よ!」
ド ン ッ !
ダイアナが出してきたのは、特徴的な『六角柱』のパッケージ。
『チューインガム』が入っているが、それは『オマケ』に過ぎない。
これは『45年』に渡って愛される『ロングセラー食玩』である。
「フフン!どう?もう『格が違う』って感じでしょ?」
パッケージに印刷されているのは、
『宝石』を思わせるキラキラした『アクセサリー玩具』。
もちろん本物ではなく玩具なのだが、女児の心には強烈に『刺さる』アイテムだ。
しかし、もはや『お菓子勝負』から逸脱している。
だからこそ『禁じ手』…………!
それを使った時点で『ダイアナの負け』だろう。
「ん…………」
「…………『ペアフレンズ』?」
詳しく見ると、この中にあるのは『ペア』で身に着けられる『ネックレス』らしい。
ハート型やパズルのピース型、鍵を象ったものなどがある。
今、ちょうど『2人いる』が…………。
696
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/06(水) 20:56:28
>>695
「うふふふ、すごく良さそうなものでしょう?
あそべるものだったらわたしもまけてないのだわ!」
そう言って微笑んだ。
どこか得意げであり、なんとなく勝った気分になっている。
「それは…もしかして…
お菓子!?」
眼の前に取り出されたのはきれいな食玩である。
それはとてもきれいな…宝石のようなアクセサリーだった。
…お菓子がメインの勝負かと思われるが、そんなことよりも
「そ、それわたしがずっとほしいと思っていたやつだわ!!」
ビシッとその食玩を指さしながら答える。
「しかもそれってペア…
2人分あるじゃない!
片方…ほしいのだわ!」
すっかり対決のことも忘れてしまい
一気にその食玩の虜となってしまった。
697
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/06(水) 22:57:51
>>696
ダイアナは『勝負が決まった』と思った。
まさしく『トドメの一撃』と呼ぶに相応しい。
だが、ダイアナが考えていたよりも、威力が強烈すぎたようだ。
「ちょ、ちょっと…………!?」
さっきまで自慢しまくっていたが、マオの食いつきは予想以上だった。
その勢いに圧倒されてしまう。
別にプレゼントするつもりで出した訳ではなかったのだが……。
「…………まぁ、そんなに欲しいんならあげてもいいけれど。
わたしの心の広さに感謝することね!フフン!」
ガサガサ
さっそく開封すると、『玩具のペンダント』が2つ出てきた。
『宝石を思わせるパーツ』が埋め込まれていて、キラキラ輝いている。
全体は『パズルピース型』のデザインで、くっつけると繋げることができる仕様だ。
「ほら、あげるわよ。『1人で持ってても寂しい』とか、
そんなんじゃないんだから!フン!」
――――チャリッ
鼻を鳴らしながら、片方のペンダントをマオに差し出す。
「その代わり!マオの『いちごミルクキャンディ』と、
わたしの『アーモンドチョコ』を交換すること!
イヤとは言わせないわ!」
(フフ!『取引する』なんて『CEO』っぽい感じがするじゃない!)
ここぞとばかりに、お菓子の『トレード』を持ち掛ける。
自分からは言い出しづらかったが、マオが『食玩』を欲しがってくれたお陰で、
話しやすい雰囲気を作ることができた。
『交渉』という行為にも、密かに『CEOらしさ』を感じられて上機嫌だ。
698
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/07(木) 21:24:37
>>697
「と、とてもほしいのだわ!
ほんとうに!」
すっかり視線は釘付けである。
どうやらどうしてもほしい、という感じのようだ。
「やった!ありがとうね!
さすがは『してんのう』こうほね!」
そう言って嬉しそうに頭を下げた。
ダイアナにとっては少し下に見られてるような言い方に聞こえるだろうが
なんだかんだ感謝はしているようで、礼儀正しい様子を見せている。
「うわー、すごいのだわ…
なんだかパズルみたい…
わたし、つけちゃおっかなー…」
玩具のペンダントを見て嬉しそうに見つめている。
キラキラしたものが好きなのかもしれない。
「えっ、アーモンドチョコ…もらっていいの?」
以外そうな顔で答える。
マオからすれば、あのキラキラしたペンダントはそれだけの価値があるものなのだろうか
「いいわ!
このキャンディで良ければ…
割とある方だからどうぞ!」
そう言っていちごみるくキャンディを3つほど取り出して見せた。
「…これと同じ数もらえるのかしら?そのチョコ…」
少し物欲しそうな顔で答える。
699
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/07(木) 22:45:06
>>698
メッキが施されたペンダントは、『ペアフレンズ』という名前の通り、
友達同士でシェアする事を想定した商品らしい。
税込み300円ちょっとだが、子供にとってはそれ以上の価値がある。
この手のグッズには大人のコレクターもいるので、
いつかはプレミアが付くかもしれない。
「だから、『ならない』って言ってるでしょ!
わ・た・し・は!『世界で一番』になるんだから!」
具体的な事は全くの未定だが、とにかくそういう予定なのだ。
『4人の内の1人』で満足するつもりはない。
しかし、感謝されるのは悪い事ではないので、さほど不機嫌にはなっていなかった。
「マオは『魔王軍』でもなんでも好きなようにしたら?
その時は『わたしの軍団』がやっつけに行ってあげる。
そして『吸収合併』よ!フフ!」
チャラッ
未来の『事業計画』を語りながら、もう1つのペンダントを首に掛ける。
「フフン!『取引成立』ね!」
マオにアーモンドチョコを差し出し、代わりに同数のキャンディを受け取る。
お菓子を交換するというのも、ハロウィンの楽しみ方の1つだろう。
なんだかんだ満喫できているダイアナだった。
700
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/08(金) 20:43:38
>>699
「むむー…それならわたしは
『世界征服』をしてやるんだから!
そしてわたしが世界で一番になって・・
あらためて四天王にしてあげるのだわ!」
少し対抗心を燃やしながらマオは答える。
仲良くしたいということはなんとなく伝わるかもしれない。
「わかったのだわ!
チョコレートとキャンディ…
これはいい取引だとおもうのだわ」
嬉しそうな顔でキャンディを差し出し
その手にアーモンドチョコレートを受け取ることとなった。
その表情はとてもにこやかである。
「すばらしいとりひきをありがとうなのだわ。
…これは魔王のそうしょくひんにふさわしいのだと思うわ。」
ダイアナがペンダントを首にかけたのを見て、
マオも釣られるように自分の首にペンダントを付ける。
「フフン、どう?魔王っぽいかしら?」
そう言ってドヤ顔で偉そうなポーズを決める。
701
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/08(金) 22:57:49
>>700
『魔王(ファンタジー)』と『CEO(リアル)』。
どちらも『上に立つ者』であると同時に、対照的な存在だと言える。
しかし、まだ今は2人共『5歳の幼稚園児』に過ぎない。
「フフン!『世界征服』するのは、このわたしに決まってるでしょ!
わたしの好きな言葉は『権威』・『権限』・『権力』なんだから!
こうなったら、どっちが先に世界を支配できるか競争よ!」
有り余る対抗意識を漲らせ、自信満々に宣言する。
傍から見ると、結構いいライバル関係なのかもしれない。
本当に世界を征服できるかどうかは別として。
「まぁ、とりあえず今日のところは『一時休戦』にしておいてあげるわ」
ポイッ
そうこうしている途中で、トレードしたキャンディを口の中に放り込む。
大好きな『いちごミルク味』が口いっぱいに広がり、幸せな気分になれる。
ついニヤけた顔になってしまう程だ。
「…………これってくっつけられるのよね?」
自分の首から下げたペンダントを手に取ると、
目の前でポーズを取るマオのペンダントと見比べる。
「別に『くっつけてみたい』なんて思ってないわよ!
マオがやってみたいなら、『付き合ってあげてもいい』って言ってるの!」
――――――スゥッ
パズルピースを模した『ペンダントトップ』を持ち上げ、不遜な態度で鼻を鳴らす。
実際はダイアナがやってみたいのは言うまでもない。
いずれにせよ、今日という日を彩る思い出の1つにはなるだろう。
702
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/09(土) 17:57:52
>>701
彼女の自信満々な宣言に
笑顔で目を輝かせるマオ。
「のぞむところ!わたしが先に
『世界征服』してやるのだわ!
わたしの好きな言葉は『友情』・『努力』・『勝利』なんだもの!」
マオもまた自信満々に宣言した。
明らかに魔王っぽくない標語であるが、本人は特に気にしていないようだ。
「それじゃあわたしもいただきますするのだわ!」
一粒アーモンドチョコを口に放り込んでモグモグし始める。
「ふふー、とてもおいしいのだわー…
んー?くっつけられるかっていうと…」
そう言って自分のペンダントを見る。
「みた感じ、くっつけられそうね。
まるでパズルみたいに…」
そう言って顔を上げると、にっこり笑って答える。
「実はわたしもくっつけてみたいなーって今ちょうど
思ったところだわ!
いざ、試してみましょう!」
そう言ってマオもペンダントをつまんで見せる。
そのままゆっくり近づけてきた。
703
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/11/09(土) 18:55:07
>>702
いずれ起こるかもしれないマオとダイアナの世界を賭けた全面戦争。
果たして未来の勝者はどちらになるのだろうか。
その結末は神のみぞ知る。
「しょうがないわね!
どうしても試してみたいんなら付き合ってあげないこともないわ。
さすがは『支配者の椅子』に座るわたし…………」
「フフ!」
――――――パチリ
2つのピースはピッタリくっついた。
それが『友達の証』であるかのように。
当のダイアナ自身も満更ではないらしく、どことなく誇らしげな顔をしている。
「わたしがあげたんだから大事にしなさいよ!
なくしたりしたら許さないんだから!」
ある年のハロウィンにおける小さなエピソードは、このような形で終わりに向かう。
今日の思い出は、おそらく2人の記憶に残ることだろう。
成長していけば、いつかは忘れてしまうかもしれない。
だが、きっと思い出す日は来る。
この玩具のペンダントを見つけたなら――。
704
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/11/09(土) 20:19:10
>>703
将来二人は激突することになるのか
それともどっちかが先に折れるのか…
それは誰にもわからない。
「ふふーん、ありがとうなのだわ!
ただし、その支配者のイスは、このわたし…
『魔王』のすわるべきものなのだわ!
その時になれば、どうなるかすぐに分かる!のだわ!」
そう言ってペンダントを
パチリ…
と合わせてみせた。
その2つはきれいに噛み合った。
二人の相性は抜群なのかもしれない。
「とーぜん、大事にさせてもらうのだわ!
そして世界がどちらのものか…
それが決まったときにはもう一回やりましょう!」
そう言ってニッコリと笑った。
二人の思い出はとても楽しいものとして残ることだろう。
このペンダントは、魔王と支配者の誓いの証なのである。
705
:
『1001-111』
:2024/11/09(土) 22:01:24
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1688976640/61)から
〜〜〜〜〜〜♫
スカイモールの天井に設置されている『業務用スピーカー』からは、
何の変哲もない店内BGMが流れている。
その周辺が『SNSアカウント』で指定された『第2の場所』だった。
まもなく『予告時間』を迎え、『スタンド音声』による『放送』が始まる。
《――――――ご来店の皆さん、こんにちは》
《私は『アリーナ門倉派』に所属する『1001-111(ナイン・セブン)Ver.2.0』よ》
《『アリーナ』について知らない人のために、概要だけは説明しておくわ。
一言で表現するなら、『スタンド使い』によって構成される『派閥の集合体』ね。
主な仕事は『闘技場』の運営だけど、『門倉派』の本業は『ショービジネス』。
目的や方針は派閥ごとに違っていて、『治安上の問題』に関わるケースもあるの。
今回の放送は『そちらの件』だと考えてちょうだい》
《現在、『蝙蝠のスタンドを操る男』の行方に関する情報提供を呼び掛けているわ。
何らかの情報をお持ちの方か、より詳しい話を聞きたい場合は『DM』まで》
《それじゃあ、また何処かでお会いしましょう》
スピーカーから音声が消え、その後にはBGMだけが残った。
これで、ひとまず『ノエ』の希望は叶えられたことになるだろう。
『どうなるか』は、今後の結果次第だ。
706
:
夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』
:2025/03/14(金) 14:58:08
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1688977700/208-211)から
>(イズミン)
その日は『3月14日』――スカイモールの入口付近で待ち合わせ、そのまま店内に入る。
「――――じゃ、いってみよっか!!
せっかくココにきたんだし、『おかえし』かったあとで、
イズミンのスキな『マスキングテープ』とかみにいかない??
ユメミンもキョーミあるな!!」
スタ スタ スタ
目指す方向は『ホワイトデーフェア』が行われている催事場。
「イロイロかんがえたんだけどさぁ、
さいしょは『マシュマロ』がイイかな??っておもったの。
マシュマロってフワフワで、とってもやさしいカンジがするから、
わたしがおもう『イズミンのイメージ』にピッタリかなって!!」
キョロ キョロ キョロ
周囲の賑わいを見渡しながら、一歩ずつ売り場に近付いていく。
「でも、『マシュマロをわたす』のは、
あんまりよくないおかえしみたいってきいたから。
だから、やめようっておもった。
だってさ、イズミンは『シンユウ』なんだし――――」
「だけど、ソレってセケンがいってるだけだよね。
だったら、『わたしがイズミンにマシュマロをあげるイミ』を、
かってにきめちゃってもイイとおもうんだ。
なんつーか『サイテイギ』っていうの??」
「でもでも!!わたしがよくてもイズミンがイヤだったらイミないじゃん!!
『マシュマロをあげる』っていうのをさぁ。
イズミンにプレゼントするなら、
『だいじなヒト』にあげる『カップケーキ』がイイのかも??」
☆.。.:.+*:゚ ☆*。゚:*+.:.。.☆.゚✲*☆。*゚✲☆*⋆.•*¨*¨*•.⋆*。✩
「キラリン!!そこでアリスはひらめいた!!」
☆.。.:.+*:゚ ☆*。゚:*+.:.。.☆.゚✲*☆。*゚✲☆*⋆.•*¨*¨*•.⋆*。✩
まもなく目的地に到着し、その一角に目を留めた。
「おっ、あったあった!!」
スッ
手に取ったのは『マシュマロカップケーキ』だ。
生クリームの代わりに、ふんわりしたマシュマロが載ったカップケーキ。
トッピングやフレーバーが異なる6個入りで、綺麗な化粧箱に収められている。
「『マシュマロカップケーキをあげる』っていうのは、
『これからもシンユウのイズミンとなかよくしたい』っていうイミ!!」
「たったイマつくった!!」
それが、『親友』に喜んでもらうために考えた『自分なりのお返し』だった。
707
:
今泉『コール・イット・ラヴ』
:2025/03/14(金) 19:06:35
>>706
「あっ、いいですね! 新しいの買いたいなって思ってたんですよ」
「ユメミンにもお勧めしたいんですよね〜、マステ」
スタスタスタ
「マシュマロ――――」
一瞬だけ、あれ、と思った。
私はそういうのの意味は調べる方だからね。
「――――あはっ! 流石ですねえ、ユメミンは!」
「友達にもらうものなら、マシュマロでもフツーに嬉しいと思いますけど」
だから。その後の言葉に、気持ちに、私にない色彩を見た。
調べてくれていて、考えてくれて、その先に決めてくれていた。
言葉は嘘じゃない。けど、これはもっと、ずっとだ。
「こんなに素敵なものをもらっちゃったら!」
「フツーに考えてたお返しじゃ、吊り合わないかもしれないですけど」
私に思い付いてたのは意味をそのまま伝えるだけだから。
それでも。
「それでも、フツーのお返しをさせてくださいね」
「向こうにあるんです。私が好きな、『バウムクーヘン』」
「意味はフツーに」
「『この幸せが続きますように』。だから、おんなじ意味ですね!」
フツーに考えたことを、フツーにする事。
それがきっと、私とユメミンを繋いでいる縁の形なんだろうから。
708
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2025/04/08(火) 20:55:29
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1688977700/221
の続き。
────────────────────────────────
了解しました。
それじゃあこちらは先に行きますね。
待ってますので。
────────────────────────────────
以上のメッセージを返信した後、笑美はスカイモールの駐車場へとやってきた。
「そういえばこの辺にはなかなか来ないわねー…」
駐車場内は少しひんやりした空気があり、
なぜだか少し場違い感を感じてしまう。
「さて、と…」
それほど時間はかからないだろうが、笑美はくるみが来るのを待ちながら、少しウロウロし始めた。
709
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2025/04/08(火) 21:40:53
>>708
ブロロォォォ──────………………
しばらく待っていると、駐車場に1台の車が入ってきた。
鮮やかな『カナリアイエロー』に塗装された『ランドクルーザー』だ。
笑美には見覚えがあるし、それに乗ったこともある。
ガチャ
────バタン
運転席のドアを開けて降りてきたのは、
こちらも見慣れた『アメカジ』を纏った美作くるみだった。
「笑美さん、どうも。わざわざ来てもらっちゃって」
笑美に歩み寄り、軽く会釈する。
「さっき伝えた通り、A市の『お土産』を積んできました。
ええと、まずは『これ』ですね」
スッ
紙袋に入った『温泉まんじゅう』を差し出す。
「私も試食させてもらったんですけど、
天然の塩を使っていて、ほんのり塩味がするんです。
それが餡の甘さを引き立ててくれて、とても美味しかったですよ」
710
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2025/04/08(火) 23:19:03
>>709
ブロロォォォ──────………………
「あっ、きた来た。」
少し嬉しそうに車を視線で追う。
流石に車のじゃまにならない位置に笑美は移動している。
「相変わらず、いい車…」
と呟いた直後、車から降りてきたくるみを見て頭を下げる。
「どうもこんにちは。」
そして笑美もくるみの方に歩みだす。
「いえいえ、せっかくだから顔を合わせておこうかなと思いまして。」
そう言って笑美は微笑みかけてくる。
「どうも、お土産ありがとうございます。
おまんじゅうですか。…嬉しいですね。私も家族のみんなも甘いのは大好きなんですよ。
家族みんなでいただきますね。」
「塩饅頭というのも良いですね…」
嬉しそうな顔で饅頭の箱を見る。
「まずは、ということは他にもお土産があるんですね?」
711
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2025/04/08(火) 23:35:30
>>710
「ええ――『こっち』にもありまして……」
ガチャッ
大きな車体の後ろに回り込み、観音開きになっている『荷室ドア』に手を掛ける。
「A市に近い『H島』で穫れた『サザエ』と『伊勢海老』です。
そこの特産品なんですよ。
今年は豊漁だったので、結構お買い得でした」
ソッ
「色々と調理の仕方もあるみたいなので、
料理が得意そうな笑美さんなら、腕を振るえるかなぁと。
どうぞ、ご家族で召し上がってください」
そう言いながら、荷室に置かれた発泡スチロールの箱を少し開けてみせる。
そこには立派な『海の幸』があった。
サザエは『1kg』で、伊勢海老は『2尾』だ。
「冷凍して保冷剤と一緒に入れてありますけど、
早めに冷凍庫に入れた方がいいと思いますから、
このまま笑美さんの近所まで運びましょうか?」
712
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2025/04/08(火) 23:59:27
>>711
「ん…なんか大きそうな…」
車体の後ろに視線を向ける笑美。
そしてそこにあるのは…
「うわぁー!伊勢海老にサザエですか?!」
驚いた様子で近寄っていき…
発泡スチロールの中に入っているものを見る。
「しかもいっぱい入ってる上に大きいです…
こんなにすごいのはなかなか見たことがないですねー…」
彼女はどうやらお手も驚いている様子だ。
一応ある程度の料理は行える笑美であるが、
「ここまで高級そうなものは初めてですけど…
でも調理はできるかな…と思います。
やっぱり新鮮なお刺身かな…と思ったけど焼いてみるのもいいですよねー…
レシピとかは、後で調べようかな…」
ある程度美味しい作り方については多少は分かる。
「ああ、そうですね。
こういうのはどんな調理でも新鮮なウチが一番です。
うーん、それじゃあ…近くまで運んでもらってもいいでしょうかね?これは…」
なるべく鮮度のあるうちに食べるのが一番だろう。
どんな味がするのだろうか…と笑美はすっかり楽しそうな顔をしている。
713
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2025/04/09(水) 08:02:26
>>712
「これは『漁協直売所』で買ってきたものなんですよ。
ほとんどは島内で消費されていて、あまり島の外には出回らないそうです。
『配送』も受け付けていたので、私の自宅まで届けてもらいました」
ススッ
「――――『ここ』ですね」
スマホを取り出して、『個人チャンネル』にアップロードしておいた動画を再生する。
それは『美作くるみ一人旅』の『Part6』だ。
数多くの『生け簀』が並ぶ『直売所』を見学する美作が映った。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1688976640/88)
「私も『伊勢海老の活け造り』と『サザエの壺焼き』を頂いて、
もうすっごく美味しかったですから!
それから、伊勢海老を食べ終わった後の『頭』と『殻』は、
『お味噌汁』にすると濃厚なダシが取れるんです」
動画の中では、地元の店で『郷土料理』に舌鼓を打つ姿も見ることができた。
「それじゃ、笑美さんは助手席に乗ってください。
ちょっと短い時間ですけど、また一緒にドライブしましょうか」
714
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2025/04/09(水) 21:56:15
>>713
「そうなんですねー…
これは要するに地元の味…ですね。」
そう言ってスマホに流れる動画を覗き込む。
「これは…サザエも伊勢海老も美味しそうですね…
…壺焼き、とても美味しそうです…
活け造りは…私はやったこと無いです…
あ、でもお味噌汁はできそうかも。」
くるみの食べている郷土料理はどれもこれも美味しそうだ。
「私も行ってみたいですね…
もちろん家族みんなで。」
その表情はとても羨ましそうだ。
「ありがとうございます。
それじゃあご一緒させていただきます。」
軽く頭を下げると、助手席へと乗り込んでいく。
715
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2025/04/09(水) 23:33:30
>>714
笑美に見せていた動画を停止し、スマホをポケットに戻す。
「星見町からA市までは、そんなに離れていませんから、
長期休暇でなくても行きやすいですよ。
H島に向かう高速船も、予約不要で乗船できますし。
気軽にリゾート気分を味わうにはピッタリな場所だと思います」
ガチャリ
運転席のドアを開けて、シートに腰を下ろす。
無骨な外観と同じく、車内には余計な装飾は一切なく、
必要な機能だけが整然と配置されている。
オーナーの美作とは対照的に、ランドクルーザーは質実剛健な大型SUVであり、
紛争地でも重宝される堅牢な造りと、
どんなに荒れた道だろうと走破できるタフさが自慢だ。
その力強さが美作は気に入っていた。
ただし、燃費は良くないのが玉に瑕なのだが。
「そうそう、涙音さんにも『また会いましょう』と伝えてもらえますか?」
────グッ
キーを差し込んで回し、エンジンを始動させる。
流行りのスマートキーなどというものはない。
これも『壊れにくさ』を最優先した設計だ。
〜〜〜〜〜〜♫
『カーオーディオ』を操作すると、ステレオから音楽が流れ始めた。
都会的に洗練されたメロディ。
洋楽の影響を強く受けた邦楽らしい。
「これは『シティ・ポップ』っていうジャンルなんです。
80年代に流行したんですけど、90年代に入ってからは廃れてしまって。
でも、最近インターネットの普及で、
海外の音楽マニアから注目を集めるようになって、
当時のレコードも復刻されてるんですよ」
いわば『復活を遂げた存在』であり、
それが美作のセンスに訴えかけたのかもしれない。
「さてと!出発しましょうか。
笑美さん、ご近所までの『道案内』よろしくお願いしますね」
ハンドルを握り、アクセルを踏むと、車体が力強く動き出す――――。
716
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2025/04/10(木) 18:24:39
>>715
「良いことを教えていただきありがとうございます。
後で調べておきます…家族一緒に旅行しますね。」
そう言って後部座席に座り込む。
見た目こそ無骨なその車だが、座り心地は申し分ない。
笑美にとってはこのような無骨な見た目はどこか惹かれるものがあるのだ。
「…ええ、もちろんです。
涙音もきっとくるみさんとまた会いたいと思ってるはずです。
あと、由楽もおそらくは。」
そう言って微笑みかけた。
くるみとあったときのことを由楽が話していたことを思い出した。
ふと、カーオーディオから何処か懐かしさを感じる楽曲が流れ始めた。
シティ・ポップと言われるジャンルの楽曲だ。
「フヒヒ、なんだか懐かしい音楽ですね。
私も昔…よく聞いたことがありますね。こういう曲は…」
自分がかつて、不良じみた事をしていたことを思い出し
懐かしさとともに少し微笑みがこぼれた。
(あの時の思い出も…嫌なことばかりじゃないわね…)
自分がまだ若かった頃に共に居た人間のことを考え、少し感慨深さを感じる…
「…あっ、はい!
それじゃあこちらこそ…よろしくお願いします!」
くるみの声に少し過去に向かっていた意識が引き戻された。
いけない、と思いつつも少し嬉しそうに彼女は返事を返すのであった…。
717
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2025/04/11(金) 18:02:35
>>716
朱鷺宮家の次女である由楽と出会った場所も、ここ『スカイモール』。
笑美のために準備を進めていた涙音と由楽に、
『クルミのチョコレートケーキ』を紹介したことを思い出す。
また、当時の自分は『魔法使い試験』について考えている最中だった。
そちらは不運にも頓挫してしまったが、全てが水の泡になった訳ではない。
その中で得た経験は、確実に自分の一部として息づいているのだから。
「ええ、そうですね。由楽ちゃんにも『またね』と伝えてください」
ニコッ
シティ・ポップの流行と同時期に登場したランドクルーザーは、
あらゆる面で電子制御に置き換わることが当たり前の現代においても、
信頼性を第一に据えた『アナログ』な部分を数多く残している。
(そう――私は何処までも進んでいける)
──ガコ
シフトレバーを握り、ギアチェンジを行う。
同時に、意識と思考を切り替える。
『過去から現在』へ、そして『現在から未来』へ。
「とりあえず駐車場から出ますよ。『最初の一歩』です」
『異なる過去』と『それぞれの未来』を乗せて、
美作の愛車は『スカイモール駐車場』から離れていった。
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