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【ミ】『A to Z』

1『Monster Freak』:2021/02/07(日) 13:51:37

「Who is next?」

――――――――――――――――――――――

◆ここは『小石川』がGMのミッションを行うスレです。

593『彷徨のD』:2021/06/02(水) 22:16:14
>>592(朱鷺宮)

『違和感』の正体を掴むため、寝ぼけ眼で周囲を見渡す。
心なしか室内の様子が違っている気がする。
部屋の大きさも家具の配置も昨日と同じなのだが……。

                    「――――ピッ」

目覚めたブリタニカが、朱鷺宮の傍らで鳴き声を上げる。

          ………………?

そこで気付いた。
ブリタニカの『色』が妙に地味な気がする。
確か『白』・『青』・『紫』の『三色』だったはずが、
今は『二色』しかないように見えた。

>>591(烏丸)

起き上がり、周囲を確認する。
やはり何か『違和感』がある。
『少女』や『池』など、
立て続けに奇妙な事が起きたせいだろうか?

         ――――――シャッ

窓に近寄って、カーテンを開ける。
白み始めた空の向こう側から、
まだ弱々しい日の光が差し込んでくる。
同時に、烏丸は『異変』に気付いた。

  ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

窓から見える景色に『色』がない。
正確には『白』と『黒』だけになっている。
古い映像を彷彿とさせるような『モノクロの世界』が、
烏丸の眼前に広がっていた。

594烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/02(水) 22:20:02
>>593
「なっ……何だって……ッ!
これは………『夢』、なのか?
だが、あまりにも…………!」

急いでドアを開けて、『小石川』の部屋へと向かい、ドアをノックする。

(『夢』でないなら、『スタンド能力』……!
一番に思い当たるのは、あの『池』が………?)

595朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/02(水) 22:32:23
>>593
「…あら、起こしてすいませんブリタニカちゃん…?」
起きたブリタニカを見て少しほほえみながら返事を返す…が

「あら?…ブリタニカちゃんはもっとカラフルじゃなかったかしらー?
 …寝ぼけてるのかしら…」
不思議な表情を浮かべながらブリタニカの姿をじっくり見る。
今はブリタニカが『何色』なのか…

「ちょっと外の景色を見て目を覚まそうかしら…」
そう言って閉めておいたカーテンを開ける。

…違和感の正体はそこにあるだろうか?

596『彷徨のD』:2021/06/02(水) 23:27:59
>>594(烏丸)

                    バッ!

すぐさま踵を返し、自室から飛び出す。

         …………ガチャッ

「烏丸さん……!」

小石川の部屋前まで来た時、扉が開いた。
そこには小石川が立っている。
彼女も『異変』に気付いたらしく、
驚いている様子が見て取れる。

「これは……どうなっているのでしょうか……?」

また、小石川と相対した事で、
烏丸は別の事実にも気が付いた。
窓から見た景色と同じように、
小石川の姿も『白』と『黒』だけになっている。
そして、烏丸自身も『モノクロ』の状態だ。

>>595(朱鷺宮)

    「ピッ?」

部屋が暗いので分かりにくいが、近くで見ると分かった。
ブリタニカの色は『白黒』になっていた。
『モノクロ』と呼んでもいいだろう。

        スタ スタ スタ…………
                     
                        シャッ

カーテンを開くと日の光が差し込み、
『違和感』の正体が掴めた。
外の風景から『色』が消えている。
厳密には『白黒』の二色になっているのだ。
ブリタニカの色と同じだった。
また、朱鷺宮自身も、今は『モノクロ』の状態だった。

597烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/02(水) 23:37:17
>>569
「わからない……だが、あの『池』が関与している事は想像に難くない。
まずは、『朱鷺宮』さんとコンタクトを取ろう」

スマホを取り出して、昨日のグループに、
『私も小石川さんも、周囲が「モノクロ」に見えている状態だ。そちらに異常は?』
と送信する。
そして、そのままカメラを起動して、周囲をカメラ越しに確認する。

「私は他の人の様子を見に行く。
そして、『池』も。
なにもわからない状況だ。まずは情報を集めなければ」

一旦部屋へと戻って簡単に身支度を済ませ、
朱鷺宮に『管理棟へ向かいます』とメッセージを送り、出かける。

598朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/02(水) 23:47:35
>>596-597
「白黒…これはいったい…」
周りの光景は白と黒の二色だけの世界だ。
あまりの状況に思わず立ち尽くしてしまった…

その時


「…ん、スマホから連絡が…」
近くにおいていたスマホから音楽が流れてきたため
慌てて手に取り確認する。

「モノクロ…烏丸さんと小石川さんも?」
グループから送られてきた情報は
烏丸も小石川も自分と同じく白黒の世界を見ているということらしい。

『私も周りが白黒に見えています。
 一体何が起こっているんでしょうか?』
「送信…と」
取り敢えず送信してから、取り敢えず一息つく

「取り敢えず慌てない慌てない…
 私も外に出る準備をしておこうかしら」
ブリタニカの様子を眺めながら取り敢えず外に出る準備を始めた。

599『彷徨のD』:2021/06/03(木) 00:18:34
>>597(烏丸)

例の『池』には『スタンド』らしき痕跡があった。
今の状況に関わっている可能性は高い。
カメラ越しに見ると、確認できる光景は『モノクロ』のままだ。
そして、メッセージを送信しようとしたが……『圏外』だった。
昨日までは確かに使えたはずだ。

「――……私の方も使えなくなっているようです」

小石川が自分のスマートフォンを見て言った。
連絡を取る事は出来なかったが、
まだ朱鷺宮は別荘にいるはずだ。
部屋に戻った烏丸は身支度を済ませた。
『モノクロ』になっているだけで、それ以外の変化はない。
もっとも『池の変化』と違い、
目に映る全てが変わっている以上、
異常の度合いは比べようもないだろう。

     ――――ガチャッ

まもなく、烏丸は小石川と共に別荘を出た。
外には『モノクロの世界』が広がっている。
視界内には、他に人の姿は見えない。

>>598(朱鷺宮)

  「ピィィィ――――ッ!?」

               バサバサバサッ

ブリタニカが、机の上で激しく翼を羽ばたかせる。
朱鷺宮と同じように動揺しているようだ。
スマホが鳴ったように感じて手に取ると、
いつの間にか『圏外』になっていた。
ここに来てから昨日まで、ずっと問題なく使えたはずだ。
しかし、今は不通になってしまっている。

     「アワテナイ……」

               「アワテナイ……」

ブリタニカが朱鷺宮の言葉を繰り返す。
それは自分に言い聞かせているようでもあった。
一息ついた朱鷺宮は、とりあえず身支度を始める。
『モノクロ』になってはいるが、それ以外は普段通りだ。
まずは烏丸達と合流するべきだろうか?
少なくとも敷地内にいる事は間違いない。
出会うのは難しくないはずだ。

600朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/03(木) 00:31:32
>>599
「ブリタニカちゃん…!?
 急にどうしたんですか!」
驚いた様子でブリタニカに視線を向ける。

「あの、もしかしてブリタニカちゃんもこう…
 『白黒』に見えてますか?」
正直自分もあまり冷静ではない。
とはいえ状況を共有できているならば
お互いに落ち着くことが最善だろう。

「なんか連絡が来たような気がしたような…」
気の所為だったのだろうか…
スマホを確認してみても圏外のままだ。

「妙…すぎる…
 圏外になった上に白黒の世界…」
身支度をしながら今の状況を考える。

「まぁ…とりあえず二人と合流しかなさそう。
 …もしかしたらパニックが起こってたりするかも…」
これが『スタンド使い特有』でなければ、だが…

「そうだ、ブリタニカちゃんも一緒に来る?」
そう言って肩を机の高さにまで合わせた。

601烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/04(金) 21:04:22
>>599
「電波が届かない……
そして、この『世界』そのものが『モノクロ』になっている。
あの時と同じ、『別世界』………ということか。
一度、『管理棟』へと行こう。人が集まるならそこだ」

別荘から出て、周囲の様子を確認した後、息を吸い込む。

「誰かいるか! 私達の他に、誰か!」

そして、大声で呼びかける。
そうしながら、一旦『管理棟』へと向かう。

602『彷徨のD』:2021/06/04(金) 22:27:34
>>600(朱鷺宮)

              「――――ピィッ」

しばらく経って、ブリタニカは急に静かになった。
一通り暴れた事で落ち着きを取り戻したようだ。
朱鷺宮の身支度と平行して、
乱れた羽の毛繕いを始めている。

          「ミエテマス」

『答え』が返ってきた……のだろうか?
それは置いておくとしても、先程の姿を見るに、
ブリタニカの目にも、
やはり『白黒』に映っていると思って間違いないだろう。
決して朱鷺宮一人だけに見えている訳ではない。
その事実が、この奇妙な状況において、
多少なりとも励ましになってくれる。
小さな事ではあるが、今は大きな意味を生む。

     「イッショ」

            ポスッ

身支度を終えた朱鷺宮の肩に、再びブリタニカが乗った。
それと同じくらいのタイミングで、外から声が聞こえてきた。
これは…………『烏丸』の声だ。

>>601(烏丸)

「『別世界』……ですか」

小石川の表情には、どこか納得めいた色が浮かんでいた。
彼女も烏丸と同じような経験があるのかもしれない。
ともかく、この空間は『異常』だ。

    シィィィィィィィ――――――………………ン

烏丸の声が『モノクロの世界』に響く。
辺りは静まり返っており、確かに『別世界』のようだ。
元々静かな場所ではあったが…………。

        ザッ

そして、烏丸は小石川と共に管理棟へ歩き始めた。

603烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/04(金) 22:55:36
>>602
「返事が無いな……やはり、この別荘地の『全員』が巻き込まれたわけではないらしい」

歩き回りながら、周囲の様子を観察しつつ管理棟へ向かう。
具体的には、建物や道の様子が昨日と異なっていないかどうか。

(私が以前巻き込まれたのは、
私の『過去の世界』とでもいうべき場所だった……。
ここは、どのような『場所』なのか? それを探る事は重要だ)

604朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/04(金) 23:00:41
>>602-603
「ふむ、取り敢えず見えている…
 ということでいいのかしらね。」
ブリタニカの様子を見て理解する。
自分だけじゃなさそうなのは意外に冷静さを与えてくれる。

「それじゃ、一緒に参りましょうか。」
そう言って肩に乗ったブリタニカとともに外へ向かおうとすると

「あの声は…烏丸さんが…」
随分と慌てた様子に聞こえる。
もしかしたら。

「行ってみましょうか。
 もしかしたら烏丸さんにもなにかあったのかも」
急いで別荘から外へと出ていく。
外の世界も白黒だろうが…取り敢えずは声のする方へと急ぐ。

「ここにいますよー!」
大きな声を出して進んでいく。おそらく烏丸も気づくはずだ。

605『彷徨のD』:2021/06/04(金) 23:24:18
>>603(烏丸)

『白黒』になっている事を除けば、
『薫衣草園』の様子は昨日までと変わらない。
建物も道も元のままだ。
管理棟に向かって進んでいると――――。

              ザッ ザッ ザッ

烏丸に答える声と共に、足音が近付いてきた。
そちらを向くと、
ブリタニカを肩に乗せた朱鷺宮が近付いてきている。
これで、ひとまず合流は出来そうだ。

>>604(朱鷺宮)

ブリタニカを乗せて、烏丸達の下へ向かう。
彼女達は『管理棟』へ向かっているようだ。
外に出てみると、やはり『白黒』の世界が広がっていた。
辺りは静寂に包まれている。
ここに来た時から静かな別荘地ではあったが、
今は更に静けさが増しているように感じる。

    ザッ ザッ ザッ

まもなく、朱鷺宮は烏丸達と合流する事が出来た。

606烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/05(土) 20:35:28
>>605
「朱鷺宮さん、あなたは来ていたか。
…………な、何………?」

朱鷺宮の姿を見とめて、一旦立ち止まって手を上げる。
だが、その姿が近づくにつれて険しい表情になり、周囲を見渡す。
他に動くものの気配がないことを、一応確認した。

「……この『現象』。
『佐藤さん』が来ていない事から、特定時刻に『池』を見たものというような『巻き込まれ方』ではない。
恐らく『スタンド使い』だけが………
『この世界』へと招かれている可能性が高いだろう」

「その上で『今』、はっきりさせておきたい。
君も『スタンド使い』なのか?
………………『ブリタニカ』」

607朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/05(土) 21:01:54
>>605-606
「いやーどうも、
 急にあっちこっち白黒で私も今ちょっとびっくりしてまして…」
そう言ってあたりを見回した。

「なんだか、静かな気がしますけど…
 今くらいの時間なら人が何人かいても良さそう…
 というより…鳥の鳴き声は?」
あたりを見回してみる。
この時間には鳥の鳴き声があちこちから聞こえてきそうなものである。

「この世界…?
 もしやここは…今まで居たのとは違う世界と…?」
そしてブリタニカに声がかかったところで
ふと、ブリタニカの方を見る。

「もしかして…インコでもスタンドを持てたりするんですか?」

608『彷徨のD』:2021/06/05(土) 21:16:41
>>606(烏丸)

       ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

                    「――――ピッ?」

烏丸の問い掛けに対し、
ブリタニカは不思議そうに鳴いただけだった。
『とぼけている』のか、本当に分からないのか……。
疑いはあるものの、肝心のブリタニカは答えない。

「……ひとまず『管理棟』へ向かいましょう。
 他にも人がいるかもしれません」

烏丸とブリタニカのやり取りを見ながら、
小石川が口を開いた。
確かに、この場に『佐藤』はいない。
烏丸が大声を上げたにも関わらず、反応はなかった。
しかし、まだいない事を確認した訳でもない。
声に気付かなかった可能性もあるだろう。

>>607(朱鷺宮)

耳を澄ましてみても、鳥の声は聞こえてこなかった。
少なくとも、二日目の朝には聞こえていたはずだ。
今は、水を打ったように静かになっている。

「――――ピッ?」

朱鷺宮の肩の上で、
ブリタニカは不思議そうな鳴き声を上げただけだった。
その様子からは、
『スタンド使いか否か』を推し量る事は出来ない。
可能性の一つとしては有り得るが……。

「……ひとまず『管理棟』へ向かいましょう。
 他にも人がいるかもしれません」

少しの間を置いて、小石川が言った。
彼女と烏丸は、最初そちらに行くつもりだったようだ。
まずは、その辺りから手をつけるのが良さそうに思える。

609朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/05(土) 23:05:17
>>608
「うーむ、関連性があるかはわかりませんね…
 他にも人が居たらいいんですけど…」
ブリタニカの様子を見ながら首を傾げる。

「そうですね。小石川さん。
 あそこなら人は確実にいるでしょうし、
 この状況が自分たちの目だけかどうかも分かるでしょう。」
頷いた笑美は、管理棟へと烏丸とともに歩調を合わせ進んでいく。

610烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/06(日) 17:26:31
>>608-609
(意思疎通が出来ないのか?
それなら……『ブリタニカ』が本体の可能性は依然としてあるな。
『スタンド使い』のみが招かれた……その仮説が正しければ、だが)

二人について管理棟へと向かう。

611『彷徨のD』:2021/06/06(日) 18:23:57
>>609-610(両者)

  ガチャ…………

    シィィィィィィィ――――――………………ン

管理棟に入ると、そこには誰もいなかった。
売店にもレストランにも人間は一人もおらず、
もぬけの殻のようになっている。
『マリー・セレスト号』の乗組員失踪を思わせる奇妙な光景だ。

         ソッ……

フロントの辺りに立っている小石川が、
腕を伸ばして『鍵』を手に取った。

「ここに『マスターキー』があります……」

「……他の棟の様子を見てみましょうか?」

マスターキーを使えば、全ての棟の鍵を開けられる。
先程は烏丸が呼び掛けても、
朱鷺宮以外の人間は出て来なかった。
もし誰かがいるなら、実際に入って確かめるのが確実だろう。

612烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/06(日) 18:37:15
>>611
「ああ。『非常時』だ、仕方がない……。
まずは『佐藤さん』から見に行こうか」

異論がなければ、佐藤の別荘へと向かう。

(彼が一番『池』に興味を持っていた。
何かあるとすれば彼だろう……)

613朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/06(日) 19:05:54
>>611-612
「だーれもいませんね…
 大体いそうな気がするのですが…」
そう言って首を傾げた。

「まぁ、仕方ありませんね。
 従業員の人まで居ないのでは…」
マスターキーを見てうなずく。

「そうですねー。
 佐藤さんはこの状況にあったら同じように慌ててそうです…」
このオカルトな現象を佐藤さんが放っておかないだろう。
そう思いながら別荘の方へと進んでいく。

614『彷徨のD』:2021/06/06(日) 20:17:27
>>612-613(両者)

  ザッ ザッ ザッ

マスターキーを持つ小石川を先頭に、
三人と一羽は佐藤が宿泊している二番棟に向かう。

      スッ……

           ――――ガチャッ

やや躊躇いがちに小石川が鍵を開ける。
こんな状況ではあるが、まだ多少の遠慮は残っているらしい。
しかし、烏丸の言う通り、今は『非常時』だ。

         スタ スタ スタ

玄関を通り、一行はリビングに入る。

               「スゥー………………」

佐藤の姿は、すぐに見つかった。
ソファーに寝転んで、ぐっすりと眠り込んでいる。
仕事の途中で眠りに落ちてしまったらしく、
テーブルの上には資料やメモが広げられたままだ。

615烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/06(日) 20:51:19
>>614
「眠って……?
つまり、他の人もそうなのか……?」

起こそうとして一旦思いとどまり、
テーブルの上の資料、メモにざっと目を通していく。

616朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/06(日) 21:15:59
>>614-615
「おはよー…ございますー…」
取り敢えず入るときに静かな声で返事をした。

「もしかしたら…」
そこにいるのはぐっすりと眠っている佐藤さんの姿。

「起きているのは私達だけでしょうかね?
 だとしたら動物も含めて眠って…」
そう言ってブリタニカの様子を見る。

「いるとも限りませんかね…」
こっそりと、テーブルに置かれた資料に視線を向ける。

617『彷徨のD』:2021/06/06(日) 22:02:18
>>615-616(両者)

    「オハヨー……」

            「ゴザイマスー……」

少なくとも、ブリタニカは眠っていない。
ここにいる三人も含めて。
他の人間や動物がどうなのかは分からないが、
佐藤は熟睡しているため、
こっそり見てもバレる心配は皆無だ。

    ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

資料やメモの主な内容は、
『薫衣草園』や『座敷わらし』に関するものだった。
座敷わらしに関しては、
烏丸が守部から聞いた話と似ている。
子供達が遊んでいると、
いつの間にか知らない子供が混じっているという話だ。

また、ついでに調べたのか、『神隠し』の伝承も載っている。
『神隠しの森』と呼ばれる場所があり、
ある一行が入ってみたが、誰も消えていない。
しかし、宿に帰ってみると、
持ち主の分からない荷物が置いてあった。
全員の記憶からも消えているために、
いなくなった事にさえ気付かないのだという。
なかなかにオカルトめいた話だ。

『薫衣草園』について書かれた部分に目を通すと、
注意を引く項目があった。
所有者の一族の中に、
幼い頃に病気で亡くなった子供がいたらしい。
最近の話ではなく、かなり昔の出来事のようだ。

「――……起こしますか?」

小石川が小さな声で二人に尋ねた。

618烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/06(日) 22:26:55
>>617
「『神……隠し』ッ!
まずい、これが本当だとしたら、かなりマズイぞ……!」

「この『伝承』が本当で、私達がそれに巻き込まれたとしたら、
『本体』がいない、『自立型スタンド能力』ッ!
『本体を叩く』という、一番簡単な手立てが使えないという事になる……!」

調査内容を次々と調べながら呟く。

「『所有者の一族』……つまり、小石川さんの『祖先』か。
亡くなった子供、そして『座敷わらし』………目ぼしいところは、こんなものか」

資料を閉じて立ち上がる。

「佐藤さんは、起こしても色々と嗅ぎまわられて『面倒』……
とも思ったけれど、しかしこの事態に人手は多い方が良いか。
私は、起こしても良いと思う」

最終判断は『朱鷺宮』にゆだねる。

619朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/06(日) 22:38:53
>>617-618
「神隠しの森…
 というとあれですね…
 まさにこの状況と似ていますよ」
眉をひそめて考える。

「可能性としては
 昨日や一昨日から見えていた
『あの子』に何かがあるんでしょうかね…」
そう言ってから少し考える…

「森に来た人がここに来たという可能性があるかな…」
そう言ってから

「目を覚ましたときのことも考えると
 今のうちに状況を知っておいたほうが良さそうですし…
 私は起こしてよいかと思いますよ」
ここに入った理由は後で考えよう…と思いながら答える

620『彷徨のD』:2021/06/06(日) 23:09:03
>>618-619(両者)

資料に書かれている『神隠しの森』というのは、
あくまでも『伝承』であり、
『それがここにある』という訳ではないのだろう。
ただ、現在の状況を考えると、
それらは似ていると言えなくもない。
この別荘地で過ごした二日間は、
日常から離れた静かで穏やかな時間だった。
静けさ自体は今も変わらないが、状況は一変している。
『ささやかな非日常』を過ごす内に、本当の意味で、
『非日常の世界』に入り込んでしまったのだろうか……。

「それでは……」

           ……ソッ

三人を代表して、小石川が佐藤の肩に触れて軽く揺する。
しかし、眠りが深い体質なのか、なかなか目を覚まさない。
小石川の起こし方にも問題があるのかもしれないが……。

「ン………………」

ソファーの上で、佐藤が寝返りを打つ。
このままでは起きそうにない。
やや困った表情で、小石川が二人に視線を向けた。

621烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/07(月) 20:45:15
>>620
「こんな時に、暢気なものだな……。
まあ、不法侵入して言うようなことでもないけれど……水でもとってこようか?」

そう言いつつも、少し強めに揺さぶってみる。

622朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/07(月) 20:54:18
>>620-621
「流石に酔っ払ってるわけではなさそうですけど…
 まぁいつもこんな感じなのでしょう。きっと」
少し楽しそうに佐藤さんの様子を見ていると

「ああ、お水が必要でしたら私が…
 飲むためのもの、ですよね?」
少し不安そうな表情を浮かべながら
取り敢えず水を入れられそうなものを探す
まさかぶっかけるわけではない…はずである。

623『彷徨のD』:2021/06/07(月) 21:31:49
>>621(烏丸)

       「タシカニソウカモ」

              「シレマセンネ」

ブリタニカが烏丸の言葉に同意するような『言葉』を発した。

「――――…………」

この状況にあって、佐藤は平然と眠り続けている。
何が起きているのか知らないのだから、
無理もないと言えば無理もない。
しかし、人手を増やすためには、
彼を起こさなければならないのも事実。

「………………ッ」

強めに揺さぶると、少し反応があった。
もう一押しで眠りから覚ませそうだ。
どうしても起きなければ、水を使うのも方法ではあるが――。

「その……あまり乱暴に起こすのは……」

烏丸を見守る小石川は気が進まなさそうだ。

>>622(朱鷺宮)

       「デショウネェ」

肩の上のブリタニカが相槌を打った。

            キョロ キョロ

水を入れる容器は色々ある。
大きなものなら洗面器、小さなものならコップ。
他にも探せば見つかるだろうが、
すぐに目に付くのはこの辺りだ。

「………………ッ」

烏丸が強く揺さぶってみると、反応があった。
水を使わずとも、二人がかりでやれば起こせそうだ。
小石川も朱鷺宮と同じ不安を抱いたらしく、
心配そうな表情で見守っている。

624烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/07(月) 22:03:22
>>623
「そうかい……まあ、実際の所、
彼に逐一説明するって段取りも、少し面倒だなと思い始めてたところだ。
一旦、他の棟に行ってみようか」

「朱鷺宮さん! やはり、一旦別口を見に行こうか。
私は『葉山』さんのところへ向かおうかと思っているけれど……」

分担するかい?と聞きかけて、マスターキーがひとつしかなかった事を思い出す。
取り合えず佐藤の肩から手を離して、周囲を見渡し、部屋を出る準備をする。

625朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/07(月) 22:08:40
>>623-624
「まぁ…あんまり乱暴にしすぎたら悪いですよね」
同意するように小石川に対して返事を返した。

「そうですね、他の人のことも気になります。」
別口を見に行こう、という烏丸の言葉を聞き
「他の人はどうなのかはたしかに気になりますし、
 それに今の時間は…」
スマホを確認してみる。
電波がつながらなくても内蔵されている時計は機能しているはずである。

「何人か起き始めているかもしれませんね。
 …一応同行します。」
マスターキーが一つしかない現状ではバラバラに探してもあまり効果はなさそうだ。
ひとまず他の場所へ向かうという烏丸に同行しようと思った

626『彷徨のD』:2021/06/07(月) 22:34:18
>>624(烏丸)

テーブルの資料やメモ以外には、
他に目に付くものは見当たらない。
一階には特に何もなさそうだ。
佐藤の荷物はないので、二階に置いてあるらしい。

「私は……ここに残ります。
 佐藤さんが起きた時には説明しておきますので……」

        ――ソッ

小石川がマスターキーを烏丸に差し出した。
見回るだけなら二人でも可能だ。
佐藤に対する状況説明は、
小石川に任せてしまっていいだろう。

>>625(朱鷺宮)

スマホの時計を見ると、『午前5時20分』だった。
全てが『白黒』になっているせいで分かりにくいが、
まだまだ早朝の時間帯だ。
小石川は烏丸にマスターキーを手渡している。
彼女は佐藤の下に残るらしい。
起きた時の説明は彼女に一任して良さそうだ。

        「ワタシ」

               「エミ」

          「カナエ」

               「イッショ」

肩に乗るブリタニカも、引き続き同行する意を示した。

627烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/07(月) 22:39:58
>>626
「ああ……となれば、次々といこう。
この際プライバシーは無視だ」

小石川からマスターキーを受け取って、朱鷺宮と一緒に別荘を出る。
葉山親子の別荘…と言ったが、傍の別荘を手あたり次第に開けていこう。

628朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/07(月) 22:48:45
>>626-627
「小石川さん、どうもありがとうございます。
 起きる頃にはぜひ、お願いします。」
そう言って頭を下げた。

「しかし…あっちこっち白黒なせいで
 時間間隔もなんだか変ですね…
 この状態を直さないとますますおかしくなるかも…」
明るさまでもが白黒の世界ではよくわからない。
まだ5時くらいだというのも時計を見るまでわからなかった。

「まぁ、後で謝ればいいですし
 色んな所に言ってみましょう」
烏丸の後を追いながら答える。

629『彷徨のD』:2021/06/07(月) 23:09:16
>>627(烏丸)

  ザッ ザッ ザッ

烏丸と小石川が宿泊している『一番棟』と、
朱鷺宮が宿泊している『五番棟』を除けば、
残っている棟は三つ。
佐藤の『二番棟』には入っているため、あとは二つだけだ。
全て調べたとしても、そう時間は掛からない。

         ガチャッ

              ガチャッ

大学生達が泊まる『三番棟』と、
葉山親子が泊まる『四番棟』を次々に開錠する。
入口の鍵は既に開いている。
個人のプライバシーさえ無視すれば、
中の様子を調べる事は造作もない。

>>628(朱鷺宮)

夕方や夜なら多少は分かりやすいのだろうが、
明るい内は今が何時かを把握する事さえ困難になる。
『色彩』が失われた奇妙な世界では、
時間感覚に狂いが生じたとしても不思議はない。
空には雲が掛かっているため、
太陽の位置で大体の時間を判断する事も出来なかった。

      ザッ ザッ ザッ

烏丸に続いて敷地内を歩く。
彼女は、大学生達の『三番棟』と、
葉山親子の『四番棟』を順番に開けていく。
今なら、二つの棟を手分けして調べる事も可能だ。

630烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/08(火) 19:23:02
>>629
「私は、『葉山親子』の棟へと向かう。
朱鷺宮さんは、あっちを頼めるかい」

三番棟を指さし、自身は四番棟へと入っていく。

631朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/08(火) 21:01:37
>>629-630
「やれやれ、早めにこの状況をなんとかしたいです」
二つの棟を前にしてつぶやく。
このままだとそのうち精神的に参ってしまう可能性もあるだろう。

「わかりました。
 あの3人についてはお任せください。」
烏丸の指示に対し同意し、三番棟へと向かっていく。
解錠した別荘の中は一体どうなっているのだろうか

632『彷徨のD』:2021/06/08(火) 21:45:28
>>630(烏丸)

           ――――スッ

一旦朱鷺宮と分かれ、烏丸は『四番棟』に足を踏み入れた。
玄関を通り、リビングに入る。
ひとまず、そこには誰もいない事が分かった。
ただ、ソファーの上に、
栞が作ったラベンダーの花冠が置いてある。
周囲と同じく、それも『モノクロ』だ。
残るはキッチン・ダイニング・浴室・トイレ。
今が早朝である事を考えると、
二人がいるとすれば『二階』だろうか。

>>631(朱鷺宮)

     スタ スタ スタ…………

烏丸と分かれた朱鷺宮は『三番棟』に足を運ぶ。
別荘の間取りは朱鷺宮が泊まる『五番棟』と変わらない。
リビングに入ると、テーブルに空のカップが三つある。
特にどうという事のない代物だ。
昨夜に使ったのだろうか?
それ以外には目を引くものはなかった。
一階の他の場所を調べるか、それとも二階に上がるか……。

633朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/08(火) 21:49:02
>>632
「ふむ…まぁ寝ているなら一階には居ないわね…」
一階を一通り調べるには調べるが…

「流石に持ち物を漁るのは良くないかしら」
あら捜しなどはせずに、見回す程度に止めようと考える。

なにかめぼしいものがなければ二階に上がることにする。

634烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/08(火) 22:11:20
>>632
「あとは寝室……か」

一応、一階を一通り見回った後、
二階へと踏み入り、寝室内を探す。

635『彷徨のD』:2021/06/08(火) 22:30:13
>>633(朱鷺宮)

一階の各場所を順番に調べたが、やはり誰もいない。
これは予想通りだ。
切り上げて二階に上がろうとした時――。

      ――――スゥッ

一瞬、窓の外で『何か』が動いたように見えた。
視界の端にチラリと映っただけで、
距離もあったため正確には分からないが、
『人影』だったような気もする。
改めて視線を向けると、もう見えなくなっていた。
おかしな世界にいるせいで幻を見たのだろうか?
それとも……。

            トン トン トン…………

朱鷺宮は階段を上がり、二階の廊下に来た。
『五番棟』に同じように、廊下の両側に部屋は幾つかある。
扉は全て閉まった状態だ。

>>634(烏丸)

一階を見回るが、二人はいなかった。
特に注意を引くものも見当たらない。
階段を上がり、二階の探索に移る。

     ガチャ ガチャ

             ガチャ ガチャ


廊下の両側に並んでいる扉を次々に開けていく。

      シィィィィィ――――…………ン

『誰もいない』。
全ての部屋を確認したが、
葉山親子の姿は何処にもなかった。
だが、彼らのものらしき荷物は床の上にある。

636朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/08(火) 22:46:27
>>635
「まぁとりあえず、1階は済ませたから2階を…」
上の階の方を見上げようとした。

その時
「ん…?」
なにか窓の外で人影が動いたように見えた。
「烏丸さん?まさかね…」
もう済ませたとは思えない。だとしたら…

「とにかく…まずは2階から調べないと…」
上の階へと上がっていくとそこにはいくつかの部屋がある。

「鍵…かけてたりはしないわよね。」
流石に別荘内にそういうものはないと思われるが…
取り敢えずあちこちの扉を開けてみる。

637烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 19:52:59
>>635
「いない……という事は、やはり『池』に関係した人間ということになるのか?」

何となく荷物を眺める。
あまり重要ではないが、『スマホ』と『別荘の鍵』があるかどうか、一応見ておく。

「既に目覚めているという可能性もあるが……。
まあいい、一旦戻るか」

一通り探索を済ませたら、
外へ出て朱鷺宮の入っていった三番棟へと向かう。

638『彷徨のD』:2021/06/09(水) 20:28:20
>>636(朱鷺宮)

確かに烏丸にしては早すぎる。
見たものを気にしながらも、二階の探索に入る。
幸い、鍵は掛かっていなかった。

       ガチャ ガチャ

                ガチャ ガチャ

――――――『いない』。
全ての扉を開けて中を調べたが、一人も見つからなかった。
ただ、彼女達の荷物らしきバッグは、
各部屋の床に置いてある。

     「ピッ?」

           グ
             リィ
               ンッ

肩に留まるブリタニカも、大きく首を傾げている。
とにかく『調べ』は済んだ。
ひとまず烏丸と情報の交換をした方が良さそうだ。

              ――――ガチャッ

ふと、一階から玄関の扉が開く音がした。

>>637(烏丸)

『スマホ』と『鍵』は、ベッドの脇に置かれていた。
入口は施錠されていたが、鍵は別荘の中にあり、
どの部屋にも人はいない。
出掛ける時に外から閉めたのなら鍵が残るはずはないし、
内側から閉めたのなら誰かが中にいなければならない。
どちらにしても矛盾する事になる。
おそらくは『前者』が妥当なのだろう。

      ザッ ザッ ザッ

               ――――ガチャッ

外に出て、三番棟に入る。
一階には人の気配はしない。
今、朱鷺宮は二階にいるらしい。

639烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 20:36:58
>>638
「朱鷺宮さん、誰かいたかい?」

入り口から別荘の中へと呼びかける。

「こっちは、誰も居ない。
別荘の鍵もそのままで、『施錠』されていた。
つまり……『消えた』というのが妥当ということになりそうだ。
『どちらが』……かは、まだわからないけれど」

640朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/09(水) 20:47:37
>>638-639
「誰も居ない…
 でも荷物はある…」
ただ単になにもないだけなら、外にいる可能性もあるだろうが
荷物には一切手がつけられていない。人だけがそっくり存在しないのだ。

「全く…まさに神隠し。
 とはいえ隠されたのは私達かもしれないけど…」
いつになく真剣な表情で考える。

と、同時に玄関から音が聞こえた。

「はいはい、降りますよー」
この状況で現れるとしたら、一人だろう。

「どうもどうも、烏丸さん。」
玄関で顔を合わせ、同時に彼女からの報告を聞く。

「こっちもいませんでしたね…
 人っ子一人…でも荷物は確かにあるんです。」
困ったような顔で答える。

「単なる早朝のお散歩だとしても、
 持ち物を一つも持ち出さずというのも考えにくいものです。」

「こうなると、私達と小石川さん、それに佐藤さん以外は
 居ないという前提で行動するしか無いかもしれませんね…」
笑美の表情もいつものにこやかなものではない。
手探りのこの状況では流石に内心冷静では居られないだろう。

641『彷徨のD』:2021/06/09(水) 21:04:23
>>639-640(両者)

お互いに得た情報を交換し、話し合いを行う。
どの部屋にも人はおらず、荷物だけが置かれている。
『白黒』の奇妙な世界。
『神隠し』とも思える状況。
各棟を調べて分かったのは、
ここにいるのは『四人と一羽だけ』という事だ。

         さて、これからどうするか……。

(※会話中はGMレスはありません)

642烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 21:27:20
>>640
「ああ……この世界の異変からしても、
私達以外は誰も居ない……その可能性は高い。
そうなると、私達ひとりひとり、そして『佐藤さん』と『ブリタニカ』……。
全員の共通点を探す事が重要になってくると思う」

「私は、念のため『管理棟』を見てくる。
誰かいるかもしれないし、
あそこには『事務所』があったはずだ。
もしかしたら何か、この状況のヒントになるようなものが見つかるかもしれない。
可能性は薄いが………」

「朱鷺宮さんは、佐藤さんと小石川さんと合流して、
話を聞いてみて欲しい。
電波が通じていないから……そうだな、今から30分以内にはそっちへ戻る。
逆に私が戻らなければ、探しに来てもらいたい」

643朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/09(水) 21:33:12
>>642
「スタンドを持っている人が共通点かと思ったんですけど…
 ブリタニカちゃんはわかりませんが、佐藤さんはおそらく
 スタンド使いではないと思います。」
昨日の件を考えて共通点の一つは省く。
スタンドを見せたりはしたが、佐藤は全く気づいていなかったのだ。

「まぁそうですね…
 共通項…スタンドではないとすると
 4人…と一羽共で共通していることは
 一つだけありはしますが…」
昨日池を見に行ったのはおそらく自分たちだけだろう。
ならばそれの可能性を探るしか無い。

「わかりました。
 この非常事態です。なにか起こる可能性もありますから
 気をつけてくださいね。」
彼女の管理棟へと向かうという言葉を聞き、頷いた。
取り敢えず合流を図るほうがいいだろう。

644烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 21:47:15
>>643
「そうだな。『スタンド使い』……という共通項は、
どうやら誤りだったみたいだ」

「『何かが起こる』……確かに、その可能性はある。
気をつけるよ。それでは」

朱鷺宮に別れを告げて、管理棟へ向かう。

645朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/09(水) 22:19:47
>>644
「うむ、そうですね。
 もし襲ってくるとしたら同じ『スタンド使い』の可能性が高いでしょう。
 どうかご無事で」

そう言って烏丸と分かれ、
小石川と佐藤がいる別荘の方へと歩いていった

646『彷徨のD』:2021/06/09(水) 22:34:29
>>644(烏丸)

佐藤は『スタンド使い』らしくは見えなかった。
隠しているという可能性もなくはないが、
直感的に低いと感じられる。
奇妙な状況ではあるが、
現状まだ直接的な危害は加えられていない。

    ――――――ザッ

朱鷺宮と分かれて『管理棟』に着くと、
やはり人気はなかった。
守部を始めとして、従業員は一人も見当たらない。
二日目までの様子が嘘のようだ。
いくら早朝でも、管理棟に誰もいないというのは有り得ない。
別荘と同じく『いない』と見ていいだろう。

              ガチャ…………

無人の売店とレストランを素通りして、
目的の『事務室』に入る。
そこにも誰もいない。
机の上には、敷地内の見取り図があった。

>>645(朱鷺宮)

     ザッ ザッ ザッ

               ――――ガチャ

烏丸と分かれ、『二番棟』に戻ってきた。
リビングに入ると、小石川と佐藤がいる。
佐藤はソファーから起き上がっており、
小石川は向かいにあるもう一つのソファーに座っていた。

「いやぁ、どうも参りましたね。
 今まで色んな場所に行きましたけど、
 こんな体験をしたのは生まれて初めてですよ」

朱鷺宮を出迎えた佐藤は、笑いながら言った。
彼は意外な程に落ち着いている。
記者としての経験によるものだろうか。
もっとも、目覚めたばかりの時には、
さぞかし驚いただろうが。
今は、小石川から大体の説明を聞き終えた所のようだ。

「……お疲れ様です」

      スッ

「朱鷺宮さん――何か分かりましたか……?」

立ち上がって会釈をしながら、小石川が尋ねる。

647朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/09(水) 22:48:25
>>646
二番棟に戻ってきた頃には佐藤はもう起きていた。
「あ、どうも…おはようございます佐藤さん…
 とはいったものの、この状況では朝ってことはわかりにくいですけどね。」
あちこち一面モノクロの世界。まるで昭和の白黒テレビのような世界を前にして
佐藤が意外に落ち着いていたのは少し驚いた。

「小石川さんもどうも。
 この様子だと色々事情を説明してくださったんですね。
 ありがとうございます。」
改めて頭を下げる。

「うーん、まず…」
そう言って一呼吸置いてから
近くの座れそうな場所に座る。

「ちょっと調べたくらいでしたが、
 どうもこの白黒の世界には私達…
 烏丸さんとインコのブリタニカちゃんと
 この場にいる私達意外には居ないみたいなんです。」
深刻そうな顔で答える。

「神隠しと表現できる話ですけど、
 隠されたのは『他の人』なのか、『私達』なのかまではわかりません…
 問題はなぜここにいるのが私達だけなのかです」

648烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 23:24:07
>>646
「『見取り図』……概ね敷地内は歩いたと思うけれど……」

見取り図を眺め、自分の記憶と照らし合わせる。
その後室内をざっと検める。
見取り図は部屋を出る時に持ちだす予定だ。

649『彷徨のD』:2021/06/09(水) 23:36:25
>>647(朱鷺宮)

今の状況を傍から見れば、
さながら古い記録映像のように映るだろう。
幸か不幸か、まだ危害らしい危害は加えられていない。
このまま何もないのか、それとも……。

「――そうでしたか……」

朱鷺宮の報告を聞いて、小石川は納得した表情で頷いた。
他の人間がいない事には、
彼女も薄々は気付いていたのだろう。
朱鷺宮がソファーに腰を下ろしたのを見てから、
小石川もまた座り直す。

「なるほど。つまり『共通点』ですね?
 我々だけがこうなった理由が、そこにあると」

「確かに、僕もそう思います。
 でなきゃあ、僕達だけしかいない理由が分からない」

「ひょっとして、その『共通点』には、
 大体の見当がついているんじゃないですか?」

朱鷺宮の話に同意しつつ、佐藤が言う。

>>648(烏丸)

見取り図の中身は、烏丸の記憶と一致していた。
敷地内に何があるかは大よそ分かっている。
各別荘・管理棟・ラベンダー畑・滝・展望台……。
『展望台』には、まだ行った事がない。
図を見る限りでは、丘を上った所にあるようだ。

     ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

室内には、他に気になる点はなかった。
その時、ふと一冊の文庫本が視界に入る。
タイトルは『影を殺した男』。
エドガー・アラン・ポーの怪奇小説だ。
従業員の誰かが読んでいたのだろうか?

650烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/09(水) 23:58:51
>>649
「ふむ……」

記憶と一致……ということは、『池』の場所も明記されていた?
見取り図を取って立ち上がり、ふと文庫本を手に取ってぱらぱらと捲る。

「これは……確か、『ドッペルゲンガー』……みたいな話だったかな」

651朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/10(木) 00:06:15
>>649
「共通点…多分関係があるとしたらきっと昨日の事だと思いますね。」
昨日あったことといえば…

「烏丸さんと小石川さんも、私もブリタニカちゃんも
 そして佐藤さんも
 昨日あの『池』に行きましたよね?」
ここにいる人の共通点といえば今の所
それしか考えられない。

「ただ、池に来ただけならまだあの三人も居ない理由にはならなそうですし…」
それでもう一つ
理由があるとすると

「5時…池の色が変わるあの時間に
 あそこに居たのは私達だけだと思います…」

652『彷徨のD』:2021/06/10(木) 00:30:47
>>650(烏丸)

見取り図には『池』の場所も含まれていた。
地図ではないため詳細ではないが、大体の位置は分かる。
もっとも、『池』には足を運んだ事があるため、
何事もなければ辿り着けはするだろうが。

      パラ…………

         パラ…………

            パラ…………

文庫本を手に取り、何の気なしにページをめくる。
ある男が自分と同じ名前・同じ容姿の存在に悩まされ、
最後にはそれを殺してしまうという物語だ。
もう一人の自分――
いわゆる『ドッペルゲンガー』を扱った作品となっている。

>>651(朱鷺宮)

二人を前にして、朱鷺宮は自身の考えを語り始める。
まず思い浮かぶのは『池』の存在。
だが、あの『池』には大学生達も訪れていた。
しかし、彼女達はいない。
それを埋めるのは『もう一つの条件』だ。

「『場所』と『時間』――おっしゃる通りだと思います……」

小石川が朱鷺宮の言葉に同意する。

「『色が変わった』……ですか?
 別に、そんな事はなかったと思いますが……」

佐藤は首を捻っていたが、
まもなく理解したような表情になった。

「あぁ――そういえば朱鷺宮さんは、
 『霊感がある』と言ってましたよね?
 もしかして、『それ』のせいですか?
 つまり、『霊感のある人』には、
 『池の色が変わるのが見えていた』と……」

おそらく佐藤は、『スタンド』の事を知らないのだろう。
だが、朱鷺宮の話を聞いて、
何となく分かってきたようだった。
共通点は『逢魔が時の池』にある。

653朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/10(木) 01:04:21
>>652
「やっぱ理由があるとすればそこでしょうね。
 逢魔が時に神隠し…なんてなると結構ありえます。」
池がなにかの入り口だったのか?はわからないが
少なくともその時刻に居た人間が巻き込まれた。ということだ

「ん、あぁ、佐藤さんには見えなかったんでしたね。
 多分霊感がある人にしか見えないんじゃないかなと…」
少しほほえみながら佐藤似言葉を返した。

「霊感のあるないは関係なく、あの時間にあの池に居た事が重要なのでしょうね。
 戻る方法、とまでなるとわかりませんけど…」
そこでまた思い悩む。
そもそもどこからここに来たのかもわからないのだ。
寝ている間にここに迷い込んだのだろうか…

654烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/10(木) 20:26:20
>>652
「善悪に別たれた、もうひとりの自分……か」

しばらくそうやって本を捲った後、元の場所へ戻す。

「……これくらいか。
時間的猶予がどれくらいあるかわからない。
必要以上に急ぐ必要はないが、のんびりもしていられないな」

事務所を出て、3人と合流する。

655『彷徨のD』:2021/06/10(木) 20:51:26
>>653(朱鷺宮)

「『私達』が消えたのか……『他の人達』が消えたのか……」

呟くような声色で、小石川が朱鷺宮の言葉を繰り返す。
逢魔が時の神隠し――その言葉を聞く二人の表情にも、
納得したような色が浮かんでいた。
朱鷺宮の推理は的を得ている。
状況から見て、
こうなった原因は『場所』と『時間』で間違いない。
それを踏まえた上で、これからどう動くか……。

「霊感の有無はともかく、
 あの『池』には行ってみるべきでしょうね。
 他に思い当たるアテもない訳ですし」

朱鷺宮の指摘を受けて、佐藤も『池』に注意を向ける。
戻る方法は、まだ分からない。
分かっているのは『目覚めたらここにいた』という事だ。
しかし、来る事が出来たのだとしたら、
戻る事も出来ると考えるのが自然だ。
手掛かりがあるとしたら、やはり『池』しかないだろう。

        ――――ガチャッ

話し合いの途中で玄関の扉が開き、烏丸が戻ってきた。

>>654(烏丸)

探索を終えて事務室を出る。
一人になる前に予測したような攻撃はなかった。
考える猶予があるのは、せめてもの幸いと言えるだろう。

    ザッ ザッ ザッ

とはいえ、ここは得体の知れない世界だ。
のんびりと休暇を楽しむという訳にもいかない。
それは朱鷺宮や小石川も分かっている事だろうが。

        ――――ガチャッ

玄関の扉を開けて、二番棟に戻る。
朱鷺宮と小石川と佐藤がソファーに座っていた。
小石川から事情を説明されたらしく、
異常な状況にも関わらず、
佐藤は存外に落ち着いている様子だ。

656烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/10(木) 21:01:22
>>655
「佐藤さん……お目覚めかい。
思ったよりも落ち着いているね。私としては助かるけれど……
それじゃあ、外部の探索に移ろうか」

3人に近づいていき、小さいテーブルでもあれば、
そこに見取り図を広げる。なければ床でいい。

「まずは『池』……というか、ここしかないと言うべきだろう。
3人で話していて、なにか発見はあったかい?」

657朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/10(木) 21:47:16
>>655-656
「どちらにしてもおそらく池に秘密があるでしょうね…
 そうなるとやはり行って見る必要があるんでしょうか…」
そう考えているところに烏丸が戻ってきた。

「烏丸さん、おかえりなさい。
 そうですね…こちらも」
頷いて答える。

「結論から言えばやはり池になにかあるということは間違いなさそうですね。
 そしておそらくは午後5時に池を目撃した人が対象であるということでしょうか
 『ある』か『ない』かは関係なく…」
これで大学生たちが居ない理由もわかる。

「池に行ってみるのが良いでしょうね。
 ここは皆さん一緒で行くべきでしょう。」

658『彷徨のD』:2021/06/10(木) 22:02:16
>>656-657(両者)

「ははは、どうも。しかし、惜しいですよ」

「全部が『白黒』じゃあ、撮影しても『編集』だと思われる。
 もうちょっと変わった世界だったら、
 記録しておく価値もあったんですけどね」

烏丸の言葉に、佐藤は至って平然とした調子で答えた。
わざと明るく振る舞っているのかもしれない。
彼も全く不安を感じていないとは思えないが、
少なくとも表に出る程ではないようだ。

         バサッ

中央のテーブルに見取り図を広げた。
『池』――現在までの情報を総合すると、
確かに『そこ』しかないだろう。
小石川や佐藤も同じ事を考えているのが表情で分かる。

「『色が変わっていた』事がきっかけなら――
 正確には『午後5時から午後7時の間』でしょうか……」

朱鷺宮の言葉を補足するように、小石川が言った。
いずれにしても、特定の時間に特定の場所にいた事が、
ここにいる全員の『共通点』になっている。
それは間違いのない所だろう。

         「イッテミマショウカ」

          「モシカシタラ」

        「ナニカアルカモシレマセン」

ブリタニカも『同意』し、意見は『満場一致』だ。

659烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/10(木) 22:08:31
>>658
スマートフォンで時間を確認する。

「なら、一回行ってみようか。
とにかく、この世界のことを探らなければ」

見取り図をそのままにし、
全員を見渡して誰にともなく言う。
何もなければ、そのまま別荘を出て池へと向かう。

(しかし………これは言っても仕方がない話ではあるけれど……。
『池』になにかある……それは、『出ることが出来る』場合の話だ。
『入ったなら』『出られる』なんて事は、『スタンド』には通用しない……)

660朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/10(木) 22:21:14
>>658-659
「カメラ越しで映る世界も白黒化はわかりませんけどね…
 とはいえ、良い話題にはなるんじゃないでしょうかね。」
佐藤の言葉にどこか不安さを感じた笑美は
励ますかのように答える。

やがて、テーブルに置かれた見取り図を眺める。

「こっちでも何かしらの時間が関係してるかはわかりませんが…
 そこは行ってみないとわからないところですね。」
そう言ってじっと見取り図を見た後、

「じゃあ取り敢えず行ってみましょうか。」
大きくうなずき、出発の準備を整えて進んでいく。

661『彷徨のD』:2021/06/10(木) 23:11:35
>>659-660(両者)

烏丸が時計を確認すると、
もう少しで6時になるくらいの時間だった。
異常な世界だが、時間の進み方は元の世界と同じく正常だ。
ただし、レストランに行っても朝食が出される事はない。

        ザッ ザッ ザッ

二番棟を出た一行は、『池』に向かう。
何かあるのかは分からないが、
行ってみなければそれも掴めない。
やがて、森の入口に差し掛かった時だった。

   ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

『霧』だ。
森の中に濃い『霧』が立ち込めている。
1m先さえ見通せない程の密度だ。
『池』の場所が分かっていても、
この状態では辿り着くのは困難だろう。
最悪の場合、迷ってしまう事にもなりかねない。

662烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/11(金) 00:11:35
>>661
「何だって……!?
これでは……『池』に辿り着くことなんて到底不可能だ……!
『遊歩道』を伝って行けば途中までは行けるかもしれないが、
『森』の中を通るのは危険すぎる……!」

「小石川さん、この辺りは『霧』は多いのかい。
それとも……『ここ』特有のものか?」

663朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/11(金) 00:35:32
>>661-662
「どうやらまだ朝だったみたいですね…」
スマホで同じく時間を確認しつつつぶやく。

「このあたりは…」
あちこちに立ち込めている無数の『霧』は
とても濃い霧となっている。

「見知った場所でも流石にこれは無理そうですね…
 現在地の確認も…」
スマホで位置情報マップを一応確認するが

「電波が届かぬこの場所ではあまり意味がなさそうですし…」

664『彷徨のD』:2021/06/11(金) 20:15:39
>>662(烏丸)

「いえ……そんな事はないと思うのですが……」

森を覆う『霧』を前にして、
小石川も疑問を抱いている様子だった。
元々『霧』が多い地域ではなく、
『ここ』特有のものだと考えていいだろう。
どちらにせよ、この状態の森に踏み入るのは、
目を瞑ったまま歩くのと大差ない。

>>663(朱鷺宮)

スマホの位置情報はGPS衛星から受信しているものなので、
電波が入らなくても使える。
だが、今はGPSも機能していない。
受信を妨害する何かがあるのだろうか?
ともかく、この世界では頼りには出来ないようだ。
現在地が把握できないのでは、
たとえ地図があったとしても意味をなさない。

>>(両者)

      「チョット」

           「イッテミマス」

                  「マタアトデ」

                        バサササァッ

そう言い残すと、ブリタニカが朱鷺宮の肩から舞い上がる。
翼を羽ばたかせ、森に向かって飛んでいってしまった。
どうやら『池』を目指すようだが、
空を飛んだとしても確実に辿り着ける保障はない。

「…………とりあえず他の場所を調べませんか?
 ずっとここにいる訳にはいきませんし、
 この霧の中を進むのは無理がある」

「もしかすると、他所へ行っている間に、
 霧が晴れるかもしれませんし。
 まぁ……この分だと、
 あんまり期待は出来ないかもしれませんけどね」

曇った空を見上げながら、佐藤が三人に言った。
ブリタニカが戻ってくるまでには時間が掛かりそうだ。
ここで待つ事も出来るが、いつ戻ってくるかは分からない。

665烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/12(土) 00:18:02
>>664
「ああ、だが、他の場所と言っても……」

森の前で立ち止まり、霧の範囲を眺める。
霧が立ち込めていない、行動できそうな場所はどこになるだろうか。

「『ブリタニカ』………?」

飛んで行ってしまったのを見送り、
諦めて『ラベンダー畑』あたりに向かおうとする。

666朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/12(土) 00:56:04
>>664-665
「…やれやれ、電波どころかGPSすら機能しないとは…
 完全に遮断されてますね…」
この調子では電話での連絡も望めないだろう。

「あっ、ブリタニカちゃん…
 声を掛ける前に行ってしまいました…」
肩から飛び立ち、森へと進んでいったブリタニカに驚いた表情を向ける。

「鳥には位置を調べる感覚器官があるとかは聞いたことがありますけど…
 …それは渡り鳥でしたっけ?…いずれにしても
 追いかけるのは無理そうですね…」
このまま追いかけてもこっちが迷子になるだけだろう。

「このまま待つ…よりも探したほうが良さそうですね…
 付いていきましょうか。」
ラベンダー畑に足を向けるらしい烏丸に顔を向ける。

「ブリタニカちゃんは…」
果たして待つ人がいなければ行けないのだろうかと
不安げに森の方を見た。

667『彷徨のD』:2021/06/12(土) 05:14:59
>>665(烏丸)

『霧』は広範囲に及んでおり、
目の前は全て覆われてしまっている。
少なくとも、『滝』や『池』に続く方面は、
完全に飲み込まれているようだ。
遊歩道沿いに進めば『滝』までは行けるかもしれないが、
『池』までは難しい。
ただ、各別荘と管理棟が立っている場所に『霧』はない。
その事は、後ろを振り返ってみても分かる。

       ザッ

一旦その場を離れ、
『ラベンダー畑』方向に向かって歩き出す。

>>666(朱鷺宮)

渡り鳥に代表される鳥類は、地球の磁気を感じ取って、
方向を判断する能力があるとされている。
朱鷺宮達が入っていくよりは、
『池』に到着する可能性は高いかもしれない。
初めて出会った時にも単独だった事を考えると、
誰かがついている必要もなさそうだ。

       ザッ

『霧』に包まれた森を後にし、『ラベンダー畑』に足を向ける。

>>(両者)

                 ザワッ…………

四人がラベンダー畑に着くと、
『白黒』となった花々が眼前に広がる。
しかし、『霧』は全くない。
ここに来るまでの道も二日目までと同じだった。
『霧』が存在するのは、『池』を含めた範囲だけらしい。
そこには何か作為的なものが感じられる。

「――――どう思います?」

「この状況……。
 やっぱり例の『幽霊』が関係してるんでしょうか」

色彩を失った花畑を見つめながら、佐藤が口を開いた。

668烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/12(土) 20:43:20
>>667
「この『霧』……容易に『池』へと近づけさせない、という
『妨害』の意思を感じる」

『ラベンダー畑』を見渡し、何か変わったもの、
あるいは『少女』の姿がないかどうか確認する。

「つまり……逆に言うと、『池』になにかあると言っているようなものだ。
これは『希望』だ。
最悪『手探り』ででも、あの霧を突破する必要がある……」

>>666
「『ブリタニカ』は、確かに『心配』だけれど、
なにか『意思』を感じる動きだ。少し様子を見てみよう」

「そういえば……『お守り』は、結局のところ見つからないままかい?
『朱鷺宮』さん」

探す約束をしていたことを思い出して、訊ねる。

669朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/12(土) 21:51:05
>>667-668
「確かに…心配ではありますが、
 大丈夫と信じることにしましょう」
烏丸の言葉を聞いてブリタニカのことを信じることにし
ラベンダー畑の方へと足を運んでいった

「ラベンダー畑…ですよね?」
白黒の世界ではあの鮮やかな光景もほとんどわからない。

「ここはごく普通に入れるみたいですね…
 やっぱり霧は誰かが阻んでいる現象ってことでしょう…」
あたりを見回してみる。
なにかいないだろうか

「…そういえばそれを探す予定だったんですよね。
 残念ながらまだ…見つかってはいないみたいです。」
烏丸の言葉を聞き、残念そうな顔をしながら答える。
最もこの世界にそのお守りがあるとは思えないが…

「まぁ、ブリタニカちゃんは別のお守りを持ってきたんですけどね。」
今も持ってきているだろうか。
取り敢えず確認しておこう

670『彷徨のD』:2021/06/12(土) 22:19:33
>>668(烏丸)

あの『霧』は『池』に近付く者を阻んでいる。
ゆえに、『池』に『何か』がある。
烏丸の推測は、おそらく正しい。

「『意思』――『彼女』でしょうか……」

      ソッ

「だとしたら……」

モノクロのラベンダーに触れながら、
小石川が烏丸の言葉に呟きを返す。
『少女』の姿は見当たらない。
この世界に来てからは、
烏丸は彼女の姿を見ていないが……。

「他に打つ手がないなら、そうする事になりそうですね。
 出来れば避けたい所ですけど」

佐藤が頭を掻きながら言う。
『少女』は見えないが、ブリタニカの存在がある。
この世界の中で、最も『池』に着ける確率が高いのは、
翼を持つブリタニカだ。
『目的』を果たして戻ってくる可能性もあるだろう。
その結果によっては、ある程度の期待は持てる。

>>669(朱鷺宮)

来た事のある場所だからこそ、
そこがラベンダー畑だと分かった。
そうでなければ何処だか分からなかっただろう。
元が美しい色だっただけに、変化も著しく感じられる。

        キョロ 
             キョロ

辺りを見渡す朱鷺宮の横で、
烏丸も同じような行動を取っていた。
特に気になるものはないが、
彼女も例の『少女』を探しているのだろうか?
そういえば、三番棟の一階を調べていた時に、
一瞬だけ見えた『あれ』は……。

     ――――ゴソ

ブリタニカが運んできたお守りは、まだ持っている。
取り出してみると、やはり『白黒』だ。
それを見て、佐藤が軽く笑った。

「はは……それは僕のお守りですよ。
 ここに来た最初の日になくしたんです。
 まさか朱鷺宮さんの所にあるとは思いませんでした」

ほんの少しではあるが、
場に和やかな空気が戻ったような気がした。
ブリタニカが帰ってくれば、より好転するかもしれない。
今の状況を思えば、信じて待つ価値は十分ある。

671烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/13(日) 21:04:28
>>670 >>669
「それは……どうなのかな。
私は、彼女のことは何もわからない。
気になることはあるが…………今は、何とも言えない」

ラベンダー畑を当てもなく歩く。

「そうか……
まあ、それもこの世界を脱出してからの事……かな」

「この場所には何もないみたいだ。
次は……どうしようか。
遊歩道を通って『滝』へ行く手もあるけれど、
そうなると『霧』の中を進む事になる。
『ブリタニカ』が戻って来るかもしれない今、それは避けたい。
何か『アイデア』があれば、聞きたいけれど……」

672朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/13(日) 21:33:54
>>670-671
「関係があるとしたらやっぱりあの子…なのでしょうね。
 なにか避けられているのか…それとも…」
少し考え事をする。


「これ、佐藤さんのものだったんですか。
 それじゃあ今お返ししましょうか。」
そう言ってほほえみ、彼に向けてお守りを差し出す。

「このお守り、大事なものでしょうか。
 だとしたら忘れないように気をつけないといけませんね。」
このお守りは何なのだろう。という疑問を感じながら答える。

そしてそんな事を考えている内に

「…そういえば、先程三番棟を調べていたときに
 一瞬…」
ふと先程のことを思い出した。

「なにか人影のようなものが見えたような気がするんですよ。
 …一瞬だったんですけど。」
他に誰かいる。そんな予感をなんとなく感じていた。

673『彷徨のD』:2021/06/13(日) 22:23:23
>>671(烏丸)

「――……『展望台』に行ってみませんか?」

「そこから見渡せば……何かが見つかるかもしれません」

小石川が控えめな口調で提案した。
見取り図にもあった展望台。
そこからは、敷地内の前景を見渡す事が出来るだろう。
また、朱鷺宮は『人影』を目撃したようだ。
この世界には、人間は『四人』しかいない――――はずだ。

>>672(朱鷺宮)

「はは、どうもどうも。まぁ、安物ですけどね」

「この仕事をしていると、色々な場所に行くもので。
 だから、ほんの気休めですよ」

佐藤は頭を下げながら、お守りを受け取った。
一応の厄除けではあるらしいが、
そこまで深い意味はないようだ。
『交通安全』のお守りである事を考えると、
あまり信じてもいないのかもしれない。

「ここにいるのは僕達だけ――ですよね……。
 他に『誰か』いるとなると……」

佐藤は話の先を続けなかったが、
表情から何を言いたいかは分かった。
おそらくは『少女』の事を言いたかったのだろう。
そして、この異変に、
彼女が関わっているのではないかと――――。

674烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/13(日) 22:43:47
>>673
「『誰か』………か。
そうだな、『展望台』へ向かってみようか。
ちょうど、まだ行っていなかった場所だ。
はは、こんなことになってはじめて行くとは思っていなかったけれどね」

明るく、冗談ぽく言って『展望台』へと向かう。

675朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/13(日) 22:51:25
>>673-674
「なるほど。でもお守りというのは大事ですよ。
 実際に効果はあるかはともかくとして」
そう言って微笑む

「自分が守られてると思うだけでも
 心の安らぎを得ることができます。
 それが結果的に幸運を呼ぶ、そう思います。」
彼女なりのお守りの考え方を佐藤に述べる。
自分の娘のこともあるのかもしれない。
その口調は見た目より年上に見えてしまいそうだ。

「他に誰かがいる…きっとそうだと思いますが、
 まだはっきりとはわからないですね。」

「…あそこならたしかに色んな所が見えるでしょうね。
 そこからいろんな景色を見れば、なにかわかるかもです。」
どうやら彼女も展望台へ向かうことには同意するらしい。
他の人達と一緒に向かっていく。

676『彷徨のD』:2021/06/13(日) 23:24:16
>>674(烏丸)

「――ええ……行きましょう」

烏丸を見つめて、小石川も微笑を返した。
穏やかとは呼べない場所だが、
目に見える脅威に曝されてはいない。
それだけが救いだ。

>>675(朱鷺宮)

「……なるほど」

「病は気からと言いますし。
 気の持ちようで変わってくる事もあるでしょうしね」

「含蓄のあるお言葉で、参考になりましたよ」

佐藤は納得した様子で言葉を返した。
年齢を重ねた分だけ、
朱鷺宮の言葉には重みがあったのだろう。
見た目の若さが与える印象が強いため、
その事に気付かれてはいないようだが。

>>(両者)

       ザッ ザッ ザッ…………

小高い丘へ続く上り坂を進むと、展望台に着く。
頂上には休憩できる場所があり、
屋根とベンチが設けられている。
そこから見ると、確かに敷地内を一望する事が出来た。

    ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

……何か見えた。
管理棟の陰に、『誰か』がいるようだ。
また、森の入口方向に目を向けると、
『小さな何か』が飛んでいる姿が視界に入った。
こちらは間違いなくブリタニカだ。
どうやら戻ってきたらしい。

677烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/14(月) 00:00:21
>>676
「誰か……いるな。
二手に分かれよう。
私と……朱鷺宮さんで『管理棟』の辺りへ向かう。
佐藤さんと小石川さんはここから見ていてくれ。
『通話』ができない分、連携は取りにくいけれど、身振りであの人物が『逃げた』りしたら教えて欲しい」

喋りながら、『ブリタニカ』を待つ。

「……という『案』だけれど、どうかな」

678朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/14(月) 00:13:29
>>676-677
「いえいえ、ありがとうございます。
 心持ちというのはとても大事ですからね。
 …今の状況だと特にそうかもしれません。」
こちらの考えが伝わったのが嬉しかったのだろう。
彼女はほほえみながら言葉を返す。

話をしている内に展望台にたどり着いた。
「このあたりになにか…」
そう言ってあたりを見回すと

「…あれは」
管理棟になにかの影を見たような気がした。
もしかしたらアレが自分の見た影だろうか?

「ブリタニカちゃんも居ますね。
 取り敢えず無事で良かったです。」
ホッとした表情になる。

「私は…それでも大丈夫ですよ。
 大勢で行くよりもそのほうが良さそうですし。」
烏丸の提案に同意しうなずいた。
この調子だとブリタニカとも一緒に行くことになりそうだ。

679『彷徨のD』:2021/06/14(月) 00:39:10
>>677(烏丸)

「――……ええ、分かりました」

「それでいいですよ。
 二人いた方が見落としにくくなるでしょうしね。
 あっちはお任せします」

小石川と佐藤が頷き、同意を示した。
目視確認になるが、
この場所なら最低限の連携は取れるだろう。
次の行動を固めつつ、ブリタニカを待つ。

>>678(朱鷺宮)

全員で行くと、移動の最中に見失う可能性もある。
二人ずつに分かれるのは妥当な案だ。
小石川と佐藤も同意し、
あとはブリタニカを待つだけとなった。

>>(両者)

      バササササァッ

              「ピィッ」

                   ――――ポスッ

やがて、舞い戻ったブリタニカが朱鷺宮の肩に着地する。
飛行する際の軽量化のために、
『表情筋』が退化した顔からは分かりにくいが、
やや疲れた様子が窺えた。
見ると、嘴に『小さな物』を咥えている。

                    「カナエ」

             「エミ」

     「『コレ』」

これは…………『蔓の一部』だ。
『池』の周辺で見かけた覚えがある。
『水場』に特有のものらしく、他の場所では見かけなかった。
何の変哲もない植物だが、
この世界においては『異質な所』が一つだけある。
それは『色』だった。

    ――――――鮮やかな『緑色』だ。

680烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/14(月) 19:31:21
>>679
「これは……『色』が!
つまり、元の『世界』の『もの』……ということ!
どこで見つけたんだい、『ブリタニカ』。
……やはり『池』なのか?」

咥えているものを受け取り、
思わず『ブリタニカ』へと質問する。

「……何にせよ、『霧の中』に出入口があるという可能性は高まった。
………少し、安心したよ」

溜息をついて、管理棟の方を向く。

「今から私達は、『展望台』から見えた『人影』……
その正体を確かめに行く。
君も来るかい、『ブリタニカ』」

681朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/14(月) 20:46:07
>>679-680
「さて、取り敢えずは…」
バサバサと音がしたのを聞き、顔を向ける。

「おかえり、ブリタニカちゃん。
 お疲れ様…なにかあった?」
ブリタニカの声を聞き、持ってきたものを見つめる。

「この世界で色がある物が…
 やはり霧の向こうに色のある世界があるということですね。」
その目は真剣に緑色の植物を見ている。

「もしかしたらそこが出口かもしれないですね…
 後はあの人影について調べるのが良さそうです。」
うなずくと覚悟を決めたように視線を影の現れた場所に向けた。

「ブリタニカちゃんも来ますか?」
そう言って視線を向けた。

682『彷徨のD』:2021/06/14(月) 21:37:09
>>680(烏丸)

何の変哲もない植物だが、この異常な世界においては、
普通であるはずの『色のある物』が、逆に不思議に見える。

    「――――『イケ』」

烏丸の質問に『答える』ブリタニカ。
小さな植物の一部が、この世界と元の世界を繋いでいる。
あの『霧』の中に、
『脱出の方法』が隠されている事は間違いない。


>>681(朱鷺宮)

朱鷺宮の考えは正しいのだろう。
ブリタニカが持ってきた『植物の一部』が、
それを裏付けている。
『霧』さえなくなれば、
『色のある世界』に到達する事が出来るはずだ。
あの『人影』が、その『鍵』を握っているのだろうか?
それは、これから分かる。

>>(両者)

                 「ワタシ」 「カナエ」 「エミ」

             「ナカヨシ」 

    「――――イッショ」

二人の言葉にブリタニカが『同意』し、
四人と一羽は一連の話を終えた。

        ザッ ザッ ザッ…………

烏丸とブリタニカを乗せた朱鷺宮が、
少しずつ『管理棟』へ近付く。
見える角度が変わったせいで二人からは見えなくなったが、
展望台に残った小石川と佐藤からの合図はない。
つまり、まだ『そこにいる』。

683烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/15(火) 19:52:07
>>682
(建物の陰にいるのが『敵』なら、
『シュリンガラ』を壁沿いに走らせて『攻撃』することはできる……。
だが………)

朱鷺宮に目線を送った後、人影がいると思わしき場所へと近づいていく。
展望台の二人の様子も、少し気にしておく。

684朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/15(火) 20:03:18
>>682-683
「池の方に元の色の世界がある…
 少しは希望が持ててきました。」
ほっと一息つく。
まぁ元の世界かはわからないが、少なくとも何かあるだろう。

「じゃあ一緒に。行きましょう。」
肩に乗ったブリタニカを軽くなでて進む。

「…なるべく気づかれないように気をつけないといけませんね…」
小声で音を立てないように管理棟の方へと歩いていく。
烏丸が時折展望台の様子を見ているため
こちらはなるべく妙な動きがないかを注意して前に視線を向ける。

685『彷徨のD』:2021/06/15(火) 20:43:42
>>683-684(両者)

  ザッ ザッ ザッ…………

歩みを進め、徐々に距離を詰めていく。
『シュリンガラ』は攻撃可能だ。
相手が気付いていないなら、不意を打てる可能性もある。
だが、果たして『攻撃』してもいいものだろうか?
『その後』の事も考えると、『シュリンガラ』は特にそうだ。

                ――――スッ

烏丸が展望台に視線を向けた直後、『人影』が動いた。
歩く程度の速さで、壁の裏側に引っ込んだようだ。
前方に注意を払っていた朱鷺宮の方が、
先に気付く事が出来た。

          「エミ」
     
              「カナエ」

ブリタニカが小さな声で二人に呼び掛ける。
既に距離は近い。
今から逃げられる事はないと思っていいだろう。

686『彷徨のD』:2021/06/15(火) 22:14:08
>>685

展望台の方に視線を向けた時、
烏丸は小石川と佐藤の合図を見た。
それによって、『人影』に変化が起きた事は分かった。
正面に向き直る時間があったため、
朱鷺宮とはワンテンポ程遅れている。

687朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/15(火) 22:46:00
>>685-686
「む…烏丸さん。
 あそこの、壁の裏側に何かが…」
烏丸に声をかけ、壁の方を指差した。

「今ならその顔を拝めるかもしれませんね。
 ちょっと先に、行かせてもらいます。」
正面を向いていない烏丸は少し動きが遅れる。
自然と笑美が先に進む形となる。

「ここは、挟み込みましょう。」
どうやら壁の反対側から挟み込んで
逃げ場をなくそうということらしい。
このままうまく行けばよいが…

688烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/16(水) 20:49:55
>>686-687
朱鷺宮の提案に黙って頷いて、
壁沿いに反対周りに近づいていく。

689『彷徨のD』:2021/06/16(水) 21:16:10
>>687-688(両者)

朱鷺宮は正面から、烏丸は壁沿いに回り込む。

    ザッ………………

            {――――…………}

         ――――――『少女』が立っていた。

ワンピース姿の『あの少女』。
後ろに回した両手を背中側で組んで、
朱鷺宮と烏丸の顔を交互に見つめている。
栞に聞いた通り、前髪に隠れて素顔は窺えないが、
雰囲気は何処となく小石川に似ていた。

        スゥッ…………

やや間を置いて、『少女』が口を開く。
声は聞こえてこない。
しかし、口の形で何を言っているかは分かった。

        『あそぼう』――――そう言っている。

少女の口元には、柔らかい笑みが浮かんでいた。

690朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2021/06/16(水) 21:47:27
>>689
「…あの子はやっぱり…」
ふと一昨日くらいに見た夢を思い出す。
(いや…あれはやっぱり夢じゃなかった…?)
夢と思って深く考えていなかったが、もしかしたらあの時『この世界』に自分は居たのだろうか?
そう思えてくる。

「…どうも、こんにちは。」
その少女の様子を見て、姿勢を少女の目線に合わせるように下げる。
(この子は…きっと悪い子ではないように思える…)
彼女から感じられるのはどちらかというと『無邪気さ』だと考える

「私と…ううん、私達と遊びたいの?」
穏やかな口調で答える。
母親として、小さな子供の思いを放っては置けない。そう思ったのだ。

691烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2021/06/16(水) 21:53:45
>>689-670
「…………!
朱鷺宮さん、『この子』は……!」

予想はしていたものの、明らかに超常の存在に、
思わず身構えて朱鷺宮を見る。

(なんて言っている……『あそぼう』……
『遊ぼう』、か……?)

692『彷徨のD』:2021/06/16(水) 22:10:45
>>690(朱鷺宮)

あの夢は何だったのか。
単なる『一夜の幻想』に過ぎなかったのか、
それとも『他の何か』があったのだろうか?
その答えは『謎』だが、『もしかすると』――――――。

       コク…………

朱鷺宮の問い掛けに対し、『少女』は首を縦に振る。
『遊びたい』のは本当のようだ。
少なくとも、彼女から敵意は感じられない。

>>691(烏丸)

朱鷺宮とは対照的に、用心深く『少女』を見据える。
目の前に立っている『少女』も、烏丸達と同じく『白黒』だ。
この世界の例には漏れていない。
しかし、烏丸達とは『異なる存在』である事に、
疑いを差し挟む余地はない。
今の所、不審な動きは何もしていないが…………。

>>(両者)

     スゥッ…………

二人を見つめながら、再び『少女』が話し始めた。

     ――――――『かくれんぼ』。

彼女は、そう言っている。
誰もが知っている子供の遊びだ。
近代以前までは、神隠しを恐れて、
暗くなってからの『かくれんぼ』はタブーとされていた。




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