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【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』

1『幸せ兎』:2017/11/19(日) 16:05:07

――――禍福は糾える縄の如し。

                    『史記 南越伝賛』

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

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700『金融永久機関カーバンクル』:2018/11/16(金) 23:46:30
>>698(スミノフ)

「ええ、一歩先なのはそっちですし、あんたらは敵じゃない。
 とはいえ味方ってほど信用できる……というわけでもない。
 ま、『遺恨』を残さないために最大限努力はしますけど、
 それより重要なのは『解決』が出来るかどうか。って事です。
 あんたらが猫を譲ってくれるのか。信用できる処理をしてくれるのか」


「出遅れといて大口叩かせてもらいますが、
 遺恨は残らないけど解決はしない。それじゃ下がれない」

               『シュン』

            「少なくともオレはね!」

スタンドを背後に立たせ、吾妻は黒服達を手で下がらせる。
あくまで対等――――というポーズを示しているのだろう。

「だから、金や礼節で解決したい、
 そう思ってますよ。力じゃあなくってね」

それは儚い譲歩ではあるが、彼の譲れない線でも、あるかもしれない。

「…………」

                 コク

そして――――マナビはスミノフに頷き、硯と吾妻のやり取りに応じるように前に出る。

>>699(硯)

「『漣』さんを知ってるんですか?
 オレの上司では、ないですけどね。
 こういうやり口は好きじゃないかな?」

            ニッ

「取り繕っても仕方ないんで、まあ脅迫してます。
 こう見えても、どう見えても、『選べる手』は少なくて。
 暴力で無理やり奪うなんてのはオレの『アリーナ』には出来ない」

            『ズギュン』

「というより、この状況からは出来ない……んでね」

スタンドを背後に立たせた彼は、手で周囲の黒服や私服を下がらせる。
数的優位ではあるが、立場としては単なる『横取り魔』に過ぎない。
そうした負い目か、あるいは何らかの組織的矜持が、彼の選択肢を削る。

「『信用』。重要ですね!」

「オレらに猫を渡せば『アリーナ』はあんたらを信用しますよ。
 オレらは『闘技場』の運営者で、この町の『抑止力』を名乗ってます。
 金だけ持ってるマフィアから得られる信用より、価値あるんじゃないですか?」

吾妻は硯の疑問への解説も兼ねるかのように、
そのように述べるが……前に出たマナビが、即座に反論する。

701『金融永久機関カーバンクル』:2018/11/16(金) 23:46:41
>両者

「まず、私達が猫を売る予定なのは『マフィア』じゃあないわ。
 そういう黒い依頼は受けない。一度受ければ際限がなくなる。
 落ちる所まで落ちたフリーランスの末路は使い潰されるだけ」

    「『善良な海外の富豪』と考えればいいわ。
     この猫による『成りあがり』の濫発を恐れる、ね」

依頼人については主義義務でもあるのだろう。
マナビの解説は、端的な物。しかし彼女なりの熱はある。

「そして……『脅されればすぐに裏切る』なんていうのは、
 私達『フリーランス』にとって最悪の風評になるわ。
 金払いが良い方に着くのは、おかしな話じゃないけれど。
 口だけで転ぶような傭兵に金を払うヤツはいなくなる。
 ……それで『アリーナ』からだけ信頼を得たからといって、
 貴方達には元から、多くの子飼いのスタンド使いがいるはず。
 私達に回ってくる仕事は、そいつらの餌の残りかもしれないわ」

「……口約束だけの『信用』じゃあ足りないわね。
 せめて『買収されるのもやむなし』と思わせるような、
 莫大な報酬を約束して欲しいところかもしれないわ。
 それなら、私達の評判は落ちても『踏みとどまれる』かもしれない」

    「相手がアリーナだという事も、公表して良いなら尚更ね。
     『警察にビビって頭下げた不良』くらいの『妥当さ』はある。
     アリーナは『対抗勢力』というには、少し大きすぎるものね」

イラムシは苦い顔でそのやり取りを見ている。
拮抗、というか、泥沼、というか、まとまりを得そうにない。
マナビは理知的ではあるが、それは『受け身』の理知だ。
押し切られることは無いかもしれないが、固まるには時間がかかる。

そこに、硯が条件を提示する。

「――――待ちなさい、硯君。貴方がそこまで捧げる必要はないわ」

「私が交渉して、より良い緩衝地点を見つけ出すから……」

マナビの表情は険しい。一つの勢力に従う事を否とする『フリーランス』の価値観か、
あるいは個人的な『心配』か、定かではないが、彼女の考えではそれはリスクを伴う選択肢。
もちろん彼女の行う交渉も、彼女自身の名声に傷をつけかねないものだろうが……

「オレとしては、けっこうおもしろい申し出だと思いますよ!
 そういう『漢気』……嫌いじゃない。むしろかなり好きです!
 ただ、猫を俺達が欲しがってるのは――――『価値』を求める以上に、
 他の誰かに『カーバンクル』の価値が移って、この町を脅かさないため」

       「その猫が得体のしれない海外の富豪とやらに渡るなら、
         ぶっちゃけあんたら四人が全員アリーナに加わっても、
          長い目で見れば価値は相殺される、って話なんです」

吾妻には好感触ではあるが、あと一歩足りない。
硯個人への興味、好感は深まったような気がするが、
カーバンクルというカードとの交換条件にはならないらしい。

「だから、『カーバンクル』で、えーと、『硯君』! を仲間にするより、
 『金』と『信頼』で『カーバンクル』を買う方が、オレらには良いんですよね!」

             「勿論、本来の報酬くらいは保障してイイですよ。
               アリーナに摘発された、ってんなら『不評』は生まれても、
                信頼を完全に損ねるってもんじゃあないはず、でしょう?」

が、硯第二の提案――――あるいはスミノフに託されたマナビの『妥当』を求める路線は、『ハマって』いたようだ。

こちらの方向でならまとまるかもしれない。それこそ、『そこそこの緩衝地帯』というところへの、着陸を。
それでよければこのままマナビと吾妻が操縦してくれるだろうし、望ましい地点があるなら誘導には言葉と発想が要る。


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