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【場】『 湖畔 ―自然公園― 』

399夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/02/13(火) 00:27:41
>>398

    コツッ

「――あたっ」

不意に、頭上から何かが落下し、軽い音を立てて頭に当たった。
地面に落ちたのは、何の変哲もない松ぼっくりだった。
何の気なしにそれに視線を向け、手を伸ばして拾い上げる。
ゆえに、『アクトレス』の発現には気付かなかった。
『天使』の像が、木上に腕を伸ばす。

    ガサリ

枝の揺れる音と共に、何かが飛んだ。
哺乳類だ。
毛むくじゃらの小さな生き物。
接近する『アクトレス』の腕から逃れて、少し離れた地面に着地する。
『アクトレス』が見えていたわけではなく、たまたまジャンプするタイミングが合っていたということらしい。

    キョロ キョロ

それは一言で言えば小型の『猿』だった。
世界で二番目に小さい猿である『ピグミーマーモセット』だ。
最近ではペットとして飼育もされている。
とはいえ、あまり一般的ではないし、自然公園で見かける生き物でもないだろう。
『UMA』ではないが、UMAと誤認された可能性はあるかもしれない。

「――へえ……」

顔を上げると、ようやく『アクトレス』に気付き、そちらを見る。
サングラスの奥の瞳が、好奇心の光できらりと輝く。
初めて目にするスタンド――これは、ある意味UMAと同じくらい珍しいものではなかろうか?

「……ジャングルの奥地に潜入した我々は……危険と隣り合わせの冒険の末に……
 人類史上初めて……幻の『星見UMA』と対面を果たすことに成功しました……!!」

続いてピグミーマーモセットに視線を移し、相手を刺激しないように小声で感想を述べる。
だったら最初から喋らなければいいんじゃないかという考えは念頭になかった。
地面に降りたピグミーマーモセットは、その場から動かず、フランの方に注意を向けている。


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