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【場】『 歓楽街 ―星見横丁― 』

1『星見町案内板』:2016/01/25(月) 00:01:26
星見駅南口に降り立てば、星々よりも眩しいネオンの群れ。
パチンコ店やゲームセンター、紳士の社交場も少なくないが、
裏小路には上品なラウンジや、静かな小料理屋も散見出来る。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
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                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
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★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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978御影憂『ナハトワハト』:2020/11/27(金) 23:24:15
>>977

(見た事ないけど…………)

          ジッ

(…………よく来るのかな)

男を観察しつつ考える。
写真を撮っている理由を知っておきたい。
もし頻繁に来るようなら、
今後は場所を変える必要が出てくるからだ。

「…………『オーケー』」

画面を確認して、軽く頷く。
『証拠』は消せた。
『スタンド使い』に目撃された事は面倒だが、
とりあえずはいいだろう。

        スッ

「…………『何』…………撮ってたの?」

『カメラ』を指差し、尋ねる。
特に珍しいものがあるような場所でもない。
そんな所に、わざわざカメラを持ってやって来た。
まさかとは思うが、『調べに来た』という可能性もなくはない。
夜の歓楽街で、
不良やチンピラが『得体の知れない存在』に遭遇し、
肝を潰されるという『ささやかな事件』を。

979三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/27(金) 23:55:06
>>978

「うん・・・・?」

よくよく観察すると、怖いけど、実体がある
それに話しぶりも如何にも幽霊って感じでもなく、人間らしいカジュアルさを感じる
『幽霊』ではなく、『人間』なのでは・・・・?

『幽霊』でもないのに、突然現れる事が出来る『人間』・・・?
それはつまり・・・・・

「君はもしかして、『スタンド使い』なのかな?」

質問に質問で答える
不良やチンピラに恐怖を与える者がいる、そんな事実は知らないが
幽霊じゃなかったとしても不気味な女性で、街中で能力を気ままに振るっている
警戒するには十分だ

980御影憂『ナハトワハト』:2020/11/28(土) 00:13:28
>>979

「…………そうだけど?」

驚くでも焦るでもなく、いとも呆気なく肯定する。
『例の話』を知らないなら問題ない。
それに、既に疑われている場合、
下手に否定するより認めた方がいいからだ。
やがて、指先が移動する。
『カメラ』から『ブラック・アンド・ホワイト』に向けられる。

「…………『銃』を向けてるのはそっちなんじゃないの?」

「勝手に写真も撮ったし…………『肖像権侵害』…………」

           ボソッ

「次は…………『そっちの番』…………」

        ボソッ

「…………『何撮ってたの?』」

同じ質問を繰り返す。
調べに来た訳ではなさそうだ。
では単なる『偶然』か?

(『ツイてない』…………)

(けど…………)

(『スタンド使いの情報』にはなるかな…………)

981三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/28(土) 00:22:54
>>980

「うーん・・・・それなら少しは気が楽になるねぇ
『幽霊』じゃないなら多分、どうにかなるから」

「まあ、お互いに不幸な衝突があったみたいだ
 僕の方から事情を説明した方がいいかな?」

己のスタンド『ブラック・アンド・ホワイト』の両手を上げ、危害を加えない事をアピール
ただし、スタンドを消すことはしない

「僕はね、ちょっとした仕事の都合でこの辺の『風景』を撮っていたんだよ
 まあ、背景資料ってやつだね? それで路地裏を歩き回りながらパシャパシャとして・・・
 今度は向こうの看板を撮ろうとしたら、急に君が現れたってわけさ」

両手の二本の指で長方形を作り、四角の中に風景を切り抜く
写真を撮るジェスチャーだ

「びっくりして『幽霊』だと思ってしまってね
 それについては純粋に謝るよ」

「それで・・・・君の方はどうなんだい?
 何もないところから急にパッと登場したみたいだけど・・・・
 この辺で何をしていたのかな?」

982御影憂『ナハトワハト』:2020/11/28(土) 00:45:01
>>981

「ふーん…………」

(背景写真……『作家』か何かかな……)

「…………『練習』」

「最近『これ』に気付いたから……ここで練習してた……」

「『暗い場所』じゃないと…………『使えない』…………」

『ナハトワハト』は少々『特殊』なタイプ。
『闇の中』でしか能力を発揮出来ない。
だから、この言葉の半分は嘘だが、もう半分は本当だ。

                         ザッ

               「ほら…………」

             ザッ

  「…………見て」

       グンッ
            ――――バサァッ

少しずつ後ろに下がり、先程とは逆に頭を振り上げる。
それによって前髪が後ろに行き、素顔が見えた。
不気味さは幾らか薄れたが、
陰気な雰囲気はあまり変わっていない。

          シュッ
               バッ

何処からともなく『帽子』と『外套』が現れ、女の体を覆う。
闇のような色で染め抜かれた『ヴィジョン』。
あちこちがボロボロにほつれており、
裾や袖が煙のように揺らめいている。

  フッ――――――

次の瞬間、女の姿が消えた。
夜の闇に溶けたかのように、
完全に『消失』してしまっている。
物音や息遣いもなく、僅かな気配さえも感じ取れない。

983三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/28(土) 01:01:58
>>982

「なるほど、練習ねぇ・・・・」

確かに身についたばかりの技術は練習しないと咄嗟に使えないなぁ、と三刀屋は思う
水泳や自転車なんかも、日常的に使えるようになるにはちょっとした練習が必要だ

「おっと・・・・・これはまたお洒落な『能りょ・・・・・・えっ?」

『外套のヴィジョン』が女の体を覆った次の瞬間
まるで『幽霊』のように女の姿が消えた

「そうか・・・・『暗い所で身を隠す能力』・・・・!
 なかなかカッコいいじゃあないか! いいね!
 忍者みたいでいいと思うよ、僕は!」

言葉とは裏腹に周囲を見渡し警戒を強めながら背を壁に寄せる
彼女の語る『理由』はとても納得がいくものだし、恐らくは大丈夫だとは思うが
手の込んだ演出をする変な強盗の可能性は捨てきれない

ビビりながら、周囲に気を配り、彼女の再出現を待つ

984御影憂『ナハトワハト』:2020/11/28(土) 19:31:26
>>983

    ジィ――――…………ッ

『ナハトワハト』の能力を発動している間、
本体は一切の干渉を受け付けなくなる。
何者であろうと、その存在を察知する事は不可能。
それをいい事に、近寄ったり視点を変えてみたりして、
あらゆる角度から男と『スタンド』を観察していた。

(なんか……あちこちに『四角いの』が……)

               (…………『タイル』?)

外見から得られる情報は、この程度か。
そう思い、姿が消えた位置に戻る。
さも動いていないかのようにしておいてから、
『闇との同化』を解除する。

             ――――――パッ

       「…………どうも」

『帽子』と『外套』を身に纏う姿が再び三刀屋の前に現れた。
とりあえず『強盗』ではなかったようだ。
『変な女』ではあるが。

985三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/28(土) 20:32:36
>>984
普通ではありえない程の距離まで近づいて、男の観察をする御影
スタンドヴィジョンは(能力と関係があるかわからないが)
四角形のパーツを組み合わせた、モノクロなヴィジョンをしている

男の服装は如何にも勤め人という印象のスーツ姿だ
仕事帰りのせいか、それとも男がだらしないせいか
ネクタイはぐでっとした緩みが目立ち、シャツは(アイロンをかけてないのか)細かく皺がある
シンプルな革製のブリーフケースには、漫画キャラのストラップが付いていた

「うわっ!」

      シュババッ!

再び、女性が目の前に現れた瞬間、相当な驚きであったのだろう、
反射的に腕を顔の前に構えて防御態勢を取る


「ハハハ・・・まったく、驚かせないでくれよ
 心臓が止まってしまうじゃないか、驚きのあまりね」

すぅー はぁー とわざとらしく深呼吸をする
数呼吸の後、ふと思いついたように御影に問いかける

「ところで君は、『能力』をこんなに練習して何かやりたい事でもあるのかな?
 や・・・・ 僕は別にこの『能力』を練習した事がないからさ
 熱心に訓練するって事は何か目的があるのかなーって?」

「僕の能力は遠くの物を取りに行ったり、悪ふざけにしか使ったことないからさぁ」

986御影憂『ナハトワハト』:2020/11/28(土) 21:01:35
>>985

男の身なりからは、
あまりキッチリした性格ではない印象を受けた。
油断なく背後を取られないようにしている辺りは、
そこまで抜けている訳ではなさそうだが。
このストラップはただの趣味か?

(とりあえず覚えとこう…………)

「別に…………何もしてない…………。
 そっちが勝手にビビっただけ…………」

男の様子を見ながら、首を傾げてみせる。
手出しはしていない。
『見ていただけ』だ。

「…………『身を守るため』」

「『スタンド使い同士は出会いやすい』って聞いた……。
 『危ないヤツ』もいるらしいし……」

「『いざという時』に…………身を守れた方がいい…………」

危険なスタンド使い。
例えば――――『エクリプス』だ。
正確には『その残り』だが。
そいつらでなくても『スタンド使いの犯罪者』は少なくない。
『自分はそこまでじゃない』と、御影憂は思っている。

987三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/28(土) 21:39:27
>>986

「へぇ・・・ 初耳だね、この超能力を使えるようになってから
 同じような『スタンド使い』によく会うなあと思ってたけど
 そんな法則があったなんてねぇ」

「まあ、幸い僕が会ってきたのはそんなに危険じゃないスタンド使いがほとんど・・・・」

回想する
自分の原稿を燃やすような男は危険じゃないと言えるか?
突然、自分のスタンドでロシアンルーレットを行う男はどうだ?
目の前にいるこの女性は? 危険じゃないと言えるだろうか?

「うん・・・・ まあ、確かに最低限の自己防衛は必要かもね
 でもまあ、君の様に透明人間になる能力があればきっと大丈夫じゃないかな?
 変な奴に襲われても姿を隠せばいいんだしね?」

「僕の方は駄目かもしれないねぇ・・・・」

988御影憂『ナハトワハト』:2020/11/28(土) 21:59:00
>>987

「でも、『明るい』とダメだから…………」

       ボソッ

「『昼間』に会ったら…………『どうしようもない』」

『夜は無敵』の『ナハトワハト』だが『昼は無力』。
逆に言えば、『夜の強さ』は、
『昼』を犠牲にしているからこそ発揮出来るものだ。
御影憂は、自分のスタンドをそのように解釈している。

                    「…………『帰る』」

                ズズズ……

         「気を付けて…………」

      ズズッ……

「『悪ふざけ』は程々に…………」

       ――――フッ

          (…………『お互いに』)

最後の言葉は心の中で呟いたものだ。
再び『能力』を発動させ、『闇』の中に消える。
そして、獣のような俊敏さで路地を駆け抜けていった。

989三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/11/28(土) 22:18:55
>>988

「ふむふむ、『暗い所』でしか使えない能力・・・・超能力も万能じゃないんだねぇ」

どうも『スタンド能力』には長所や短所があるらしい
そういえば、今までに遭遇したスタンドも、
本体の近くしか行けないものや条件が揃わないと攻撃できないものなど、
何らかの制限を持つ者たちが多かった

などと、『スタンド能力』についての考察をしていると・・・


「あ、あぁ・・・・ それじゃあね」

不気味な口調で別れを告げながら女性が去っていく
三刀屋はそれを歯切れの悪い言い方で見送った

「うーむ・・・・ なんだか狐にでも化かされたような変な出会いだったなぁ
 まあ、個人の趣味は人それぞれかねぇ・・・・?」

「でもまあ、『面白いネタ』にはなりそうだ
 こういう話が好きそうなのは確か・・・・」

ぶつぶつと独り言を呟きながら、この場から離れていく
後日、周辺地区でならず者達が驚かされる事件の記事を目にしたが
彼がこの出会いをそれと結び付ける事はなかったという・・・

990風歌 鈴音『ダストデビル・ドライヴ』:2020/12/04(金) 09:15:30

ホームレスの『稼ぎ方』は様々ではあるが、風歌の主たるやり方は『廃品回収』である。
主にはアルミニウムを業者に持っていって比喩抜きで小銭に変えるのであるが、たまさかに漁ったゴミの中に「宝」があることがある。
腕時計、ライター、ゲームソフト……不法投棄された粗大ごみに混じった貴金属。その様に換金価値の高いものを持ち込むのは、廃品回収業者ではない。現金買取を行うリサイクルショップだ。
とは言え、異臭を放つホームレスが出す得体の知れぬ出どころの代物を買うリサイクルショップは、多くない。その多くないウチの一つが、星見町の歓楽街、星見横丁にあった。
主には『夜の蝶』達が養分どもから送られた『貢物』を現ナマに変えるリサイクルショップ『星屑拾い』は売り手と買い手を選ばない。
例え血塗れの誰かが品物を持って訪れたとしても、『盗品』である事を公言しなければ善意の第三者として買い取る様な店。だからこその掘り出し物もあるが、故買屋紛いとの噂もある。
その様な、社会のドブ沼に浸った様な輩には有り難い店に風歌は本日の『宝』を持ち込み、査定を待っていた。

(風呂代と、牛乳代と……3日分ぐらいの飯代にならねえかな……)

〈あなたはリサイクルショップ店員に風歌が渡した『何か』に見覚えがあってもいいし、それが知人の持ち物であってもいい〉
〈また、『故人』の持ち物を遺族が処理するケースもあるので、それがあなたの死んだ『知人』の遺品であってもいい〉
〈ただし、『拾得物』である把握はメタ的にはしてください(キャラが疑うのはいいです)。風歌は盗んでません、拾っただけです〉

991芦田『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』:2020/12/04(金) 17:29:51
>>990
(初めまして、『ほ〜し〜み〜ランド』のGМをしてるものです。
初心者歓待もかねて、もし飛び入り参加の意欲があれば今からでも
途中参加も出来ますが、どうします?)

俺にゃあ、若い女のホームレスが何を漁っていようが、目の前で強姦されようが
逆だろうが、正直すっげぇ〜〜〜〜ど〜〜〜でも〜〜いいぜぇ!!

「なんだって俺の眼にはウィゴーちゃんしか映ってねぇ〜〜んだからさぁ!!
キラッ!!!☆」

『今日も今日とて、お前の頭パープリンだな おい。
そんでもってウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトってちゃんと呼べや!!』

「あぁ゛〜〜〜ぁぁぁ゛ 今日もウィゴーちゃんは
か゛わ゛い゛ぃ゛ぃ゛な゛ぁ゛っ゛!!!!!」くねくねくねっ!!

『だ……駄目だっ。手に負えない……今日は今日とて先天の病気が
酷すぎるっ!! この本体と思いたくない本体に一体何があったと言うのだ!?』

訳の分からん30前後の、かなりやばい雰囲気の男が
ドン引きしている自我が大分しっかりしてるスタンドと共に店に入る。

貴方(風歌)は其の人相に見覚えのある可能性が高い。こいつも
『廃品回収』の御仲間だ。しかも、時々だが運搬トラックでほぼ完全に
スクラップな電化製品なり似た粗大ゴミを持っていくから、万が一にも
遭遇していたら、絶対に記憶には残るだろう。何せ普段からスタンドに
愛を語る奇行を披露しているのだから。

「はっ!!!?? そりゃあじっちゃんの形見!!」

『いやなに言ってんの?? そこに居る娘、初対面だよね?
絶対に私の記憶にも会話した覚えないから確かですよ。なにやってんの?
あと持ってる品物にも、なんの見覚えないよ???』

「いや、なんか。そいつに反応しろって電波がよぉ」

『…………(凄く可哀そうなものを見詰める顔)』

「ああああああぁぁぁ゛ぁ゛!!! そんな無言で俺を見る
ウィゴーちゃぁあああん大好きぃぃえぇぇえええ゛え゛い゛っっ゛!!!」

『……よし、落ち着け ステイだ私。
まだ……まだ自立型になる前にヤるのは無しだっ。耐えろ……っ゛』

一言でや ば い奴だ。スタンドの方は反面、大分常識があるように見える……。

話しかけるか、無視するか、早々に立ち去る事を選択するか悩むところだ。

992風歌 鈴音『ダストデビル・ドライヴ』:2020/12/04(金) 19:03:00
>>991

(可能でしたらぜひ参加したいです!)



他人の人生など解らぬ風歌であるが、目の前で喚き散らす変人と時折廃品回収でかち合う度に(ゴミを漁る前に脳の病院に入ってるべきじゃねえのか?)とは思っていた。
その認識が間違っているとは思わない、喚き散らす『対象』が見えるようになった『今』も。

(なんじゃ、ありゃ…‥)

自らのスタンドと狂ったような掛け合いを行う相手は、今も昔も変わらず狂っている様にしか見えない。
しかし、しかしながら……

(狂ってる奴には、狂ってる奴なりのネットワークがあるだろ……多分)

『エド』というスタンドを持つ変質者の事を何か知っているかも知れないし、もしかしたら『岩投げ』についても知っているかも知れない。目の前の男が『岩投げ』とキャッチボールをしていたとしても、風歌は不思議ではないとすら思う。
故に、君子ならざるホームレスである風歌は、あえて危うきに近づいて見ることにした。

「なぁ、あんた……あんたも、『それ』を持ってるのかい?」

風歌は、男よりもマトモそうなスタンドに目線をやりながら声をかけた。

993風歌 鈴音『ダストデビル・ドライヴ』:2020/12/04(金) 19:03:44
すみません、ageます……

994『その夜』:2021/04/18(日) 13:45:48

歓楽街のはずれの、治安も住環境も悪い木造の集合住宅の前に、
珍しくもない救急車両と警察車両が停車している。
 
よくあることだ。
騒音問題で駆り出される機会の方が重大事件の捜査よりずっとずっと多いという警官も、
痴話喧嘩を大事にすべく救急車を呼んで診断書を取りたがる事例も、それなりの数存在したのだ。
 
その日その時、死体を積んだ経験のある車両は無く、欠伸の代わりに嘔吐した警官は1名のみだった。
 
中肉中背の男が一人、玄関扉のドアガードに縄を括り、その縄に首を括り、その息と命を括って、絶命していた。
浅黒だったと思しき肌に生気は無く、後に第一発見者と呼ばれる警官は当時の光景について、群青色に見えたと証言している。
 
死者に罪を問うことは出来ず、罰を課すこともできない。
64キログラムの肉塊に対して就労ビザの期限切れを追求するものはなく、
ただ、憤慨するアパートの大家を諌めるために尽力した管理会社の担当者の呪詛だけが残った。
 
室内の簡素なローテーブルに広がっていたのは「これで必勝!漢検2級!」の参考書と、
『フランチャイズ契約』の契約書のみであった。私物と呼べるものは殆ど無かった。
 
傍目に見ても不利な内容だった。それでも、決して法には触れていなかった。
サインする方が浅はかだと言わざるを得ない、そんな内容だった。
 
だから、靴箱の上に積まれた公共料金の督促状が、彼の命に値段を付けた。
頑張るのは辛くはなかった、我慢するのも簡単だった。
ただ、いつまでも頑張って、どこまでも我慢し続けることが、彼にはできなかった。
 
不法滞在の外国人の起こした異臭騒ぎは当然のように自殺として処理され、
その64キログラムの身体は公営の火葬場で焼かれ燃やされ灰となり、
その後の彼がどこで眠っているのか、眠ることができているのか、故郷の家族に知らされることはなかった。
 
かの地で、彼の無事を信じないものはいない。祈らないものはいない。
行き先を失くした想いは遠い東の島国の空に溶け、その夜、予報外れの灰色の雨を降らせた。
 




デルデルデ・ソエ・キュイス・ザラマーン『アレクシスオンファイア』→『死亡』『再起不能』

 /|_________ _ _
〈  To BE CONTINUED…//// |
 \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~ ~  ̄


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