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【個】『学生寮 清月館』

214ディーン『ワン・フォー・ホープ』&ヨシエ『一般人』:2020/05/22(金) 00:09:21
>>213

《『犬も歩けば』と言う言い回しがある。
 スタンド使いが歩けばスタンド使いに当たりやすいって所か》

《そいつらは危険な人間じゃあなさそうだったが……。
 世の中には、『そうでないの』もいるようだからな》

たとえば、あの『鎖の男』だ。
実際のところ、どういう人間なのか詳しくは知らない。
だが、あいつの体からは『暴力の匂い』を感じた。
俺の『本能』が、奴は『危険人物』だと告げている。
ああいう類の人間を、ヨシエに近付けてはならない。

《そう――か。それなら良かった
 もしヨシエが入ってきたら、その時は宜しく頼む》

《……いや、その頃には未来の方が他所に移ってるだろうな。
 やっぱり止めておこう。
 代わりに、ヨシエが一人前になってることを願っておくさ》

その頃には、俺はかなり体力が衰えているだろう。
一緒に走り回れる時間は長くはない。
せいぜい無駄にしないようにしなきゃあな。

 「ここがー、未来お姉さんの『おうち』なんですよねー……」

           キョロ キョロ

          「すごーい!」

改めて室内を見回し、ヨシエは感心したように言った。
部屋に対しての評価なのか、
一人で暮らしていることに対しての感想か。
それは分からないが、
ヨシエが未来を『年長者』として好意的に見ているのは分かる。

《あとで、この建物を案内してくれないか?
 前に来た時は、中までは入らなかったからな。
 今の内に見ておきたいんだ》

《――ヨシエも興味がありそうだし、な》

未来の背中を見つめながら、俺は思う。
十年後には、ヨシエもこんな風になるんだろうか――と。
未来を支える『先生』のように、
俺もヨシエを支え続けているのだろうか。
ヨシエが一人前になっていれば、
俺が支えてやる必要もなくなっているかもしれない。
それは俺にとって喜びだが、
少々の『寂しさ』を感じることも否定はしない――――。


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